【転記】派遣問題~外国人労働者を受け入れる理由~相対的過剰人口 | 矯正知力〇.六

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メモ的ブログ

以下、mixiの猫王さんの日記より転記。

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『派遣問題を経済学で紐解く』

今日における格差や派遣の問題を
「自己責任」と言い切ってしまい
個人の能力や資質に、問題の根源を求め
格差や派遣問題にあえぐ人を、バッシングする風潮がある

しかし、その行為は、バッシングしている者が
自らの首を絞める行為に他ならない
そのことを、経済学から説明いたします

なるべく、誰にでも分かるように平易に書くことを心がけますが
これで分からない場合は
もうこれ以上の説明をする能力は私にはないので
理解を諦めてください

根本的な理論につてい述べるので
現実問題では、枝葉(現象形態)の問題として
多少、異なる部分があるかも知れませんが
その枝葉(現象)にしても、これから述べる経済学の法則がつらぬいておりますので
間違いではありません


なが~い前置きはこれくらいにして
本題!

市場経済では(特に自由主義的傾向が強いとき)
企業は盛んに、競争をします

質の異ならない同じ商品をつくって売っている企業同士は
競争に勝つために、設備投資を行い、労働生産性を高めます
その結果、商品ひとつ当たり作るのにかかる費用は
これまでより安くなります

なぜ商品を作る費用が安くなるかと言えば
同じ時間、工場を操業しても
商品をつくれる量が格段に上がり
以前にように、商品をつくる量が少ない場合でも
社員に払う給料は、同じだからです
まだ、設備がより高度になるにつれ
抱えている従業員の数も減らすことが出来ます

その分、生産コストが以前より下がり
商品の値段は、変わらないので
その差額分だけ儲けることが出来ます

このようにして、商品をつくるために
もっと儲けよう、競争に勝とう!
そうして、設備の高度化がすすみ
雇う人の数が少なくてすむ一方
仕事からあぶれた人が生まれることになります

つくったものが売れるか売れないかは、需給、景気に波に影響されます
いくら設備が充実しても、売れる時期には
どんどん作れば作るほど儲かるので
今度は逆に、人が足りなくなります

しかし、そのことは逆に
売れない時期もあるわけで
そのときには、繁盛期に雇い入れた従業員が、今度は仇となります


ここで、少し法律の話に移ります
企業としては、景気に応じて
自由に従業員の数を調節したい
のですが
そうされては、社会が立ち行かなくなります

社会の一般の人々は、働かなければ生きていくことが出来ません
それは、安定した雇用によって、はじめて適うことです
もともと、大きな財産を持っているわけでもなく
圧倒的多数の人々は
雇用と解雇を繰り返されると
持っているお金も底をつき、だんだんと購買力をなくし
生活をきりつめ、消費をしなくなるどころか
しまいには、不景気が長引けば路頭に迷うことになります

こうなっては、経済活動が成り立ちませんので
個人の権利を守るという意味以外にも
社会全体のためにも、労働に関する法律があるのです


ここで、経済の話に戻ります

そうはいっても、世界経済が数十年まえからだんだんと行き詰っていくなか
成長を続けなければいきていけない今の経済体制では
さらに「儲け」を増やしていかなくてはなりません

設備投資によって利益を増やすのには、限界があります
(厳密に言えば、その利益は一時的なものにすぎないのです)
やっぱり、先に述べたような人件費を削ることにします
景気の波に応じて、自由に従業員を雇い入れたり解雇したりしたい

更には、もっとハッキリと
自由に雇ったり解雇できる、一定数を社会につくろう
そうやって出来たのが、「派遣制度」なのです

そのためには、邪魔な労働関連法を改悪し
派遣制度を正当化するために、派遣法を改悪してきました
(適用範囲を、製造業に拡大するなど)

この不安定雇用の層は
正規雇用のお給料にも影響を与えます
安い条件で文句を言おうもんなら、いくらでも代わりがいるので
それに取って変わられるので、文句が言えなくなります



◆まとめ

企業は、自由主義経済の中で
競争に勝とう、そのためにはより多くの利益を上げようとして
生産性を高めるために、設備の高度化を進めます
そうすると、人がいらなくなるので、仕事にあぶれる人が生まれます

そのあぶれた非正規雇用を一定数、社会に作ることで
企業は、景気の波に応じて都合よく
自由に雇用と解雇を繰り返すことが出来ます

こういう社会の構造は、自然発生的に生まれたわけではありません
労働関連法がありますから!
それは、最初から政財界が目論んで
彼らの側のいう「構造改革」を行ってきたからなのです

格差や派遣の問題は、個人の能力や資質とは関係なく
このような作られた、いわば人災です
これを、自己責任と言って、事実関係をみないで
個人に責任を多い被せるなら
正規雇用の側も、低賃金、長時間の過密労働という
悪い労働条件にしばりつけられ
また、いつ自分が派遣の側に陥るかも知れません

自分は有能だから、会社が潰れてもまた別の働き口があると思っていても
社会は、常に企業にとって都合の悪い非正規雇用の層を保とうとしているので
正社員になりたくても、同じ席が用意されているとは限りません

派遣制度は、当の派遣の人を苦しめるだけでなく
社会全体の、労働条件を低下させるのです
これは、みんなの問題です


◆余談

自由に雇用したり解雇できる層
非正規雇用の層を、企業の儲けのために
一定数を常に確保したい
そういう構造を、社会につくろうとして
構造改革、自由な働き方、そういう美名にもとに
社会全体で、働き方のかたちを、ゆがめてきたのです

財界は、1995年に
「新時代の『日本的経営』」というものを発表しております
「21世紀の経営戦略」とか言われたやつね
そこで、非正規雇用を増やすことを計画します

それを受けて政府は
済企画庁が、「21世紀のサラリーマン社会-激動する日本の労働市場」(同庁総合計画局編)でをまとめ
2000年には不安定雇用を3分の1にしようというモデルを、提示しています


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『猫でも解かる経済学入門 その・・・いくつか忘れた』

外国人労働者の拡大検討=建設業で、東京五輪にらむ―政府
時事通信社 - 2014年01月24日 13:02

 政府は24日午前、建設業界の人手不足を補うため、外国人労働者の受け入れ拡大を検討する関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。2020年の東京五輪・パラリンピック開催に伴う建設需要増をにらみ、外国人向け技能実習制度の期間延長や、再実習の容認など具体策を年度内にまとめ、来春からの実施を目指す。



あれれ?
有効求人倍率をみても、ずっと仕事不足だったじゃん

働く者の三人に一人強が非正規雇用ジャン・バルジャン!
【転記】+自殺や貧困は政財界による人災+

いま失業者はたくさんいるんだから
その人たちに、建設業で働いてもらえばいいジャン・レノ!
にゃんで人手不足なの?

なんて、首をかしげている人間の皆様、こんばんは!
今宵も猫王が、経済学でお悩みの問題を解説してさしあげますにゃーん


ゼネコンの本音は
「人手」が不足しているんじゃなくて
「相対的過剰人口」が不足しているのですにゃーん

相対的過剰人口とはなんぞや?

一言でいうと
働く能力を持っているのに、仕事にありつけない人のこと
「産業予備軍」なんて言い方もする

厳密にいうと、「失業者」とは区別されるんだけど
小難しい話になるので、ここでは失業者と捉えてもらってもいい


にゃんで人手があるのに、人手不足だといって
失業している人を増やそうとするのか?

そりゃ、人の貧困につけこんで
ゼネコンが大儲けするためさ!

単純化して説明すると

・求人数>求職者
この場合、お給料は高くなるよね

・求人数<求職者
この場合、お給料は低くなるよね

仕事がなければ生きていけないから
嫌々でも劣悪な労働条件でも
多くの人は働かないといけない

文句があるなら辞めろといわれて
辞めたところで、他に仕事がないからね


だーかーら!

ゼネコンに限らず、財界というのは
常に、相対的過剰人口(産業予備軍)を一定数、確保したい
のだ

日本の人口が減ることが、予測されているよね
これから相対的過剰人口は、減る一方だ

そうなると、働かないと生きていけない圧倒的多数の人々の弱みにつけこんで
安い労働条件で、儲けることが出来ない

そこで、相対的過剰人口を一定数以上キープするために
外国人労働力を取り入れよう

安定的に確保するためには
外国人に日本に移住してもらわないといけないので
外国人参政権を導入しよう

そういう流れになっておりまーすにゃん


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◆財界の要望であることを示す報道

活性化へ移民奨励が必要=技能持つ外国人を受け入れ―経団連会長
(時事通信社 - 01月21日 17:03)

 日本経団連の米倉弘昌会長は21日、都内の日本外国特派員協会で講演した。この中で同会長は、少子高齢化に伴う人口減少で日本の活力低下が懸念されることについて「解決策は移民の奨励だ」と述べ、外国人の日本定住を促す法整備など、移民活用への環境整備が課題だとの認識を示した。



俺がいくらこのことを言っても信じなかったやつ
今回のニュースで、よく分かっただろう

今の経済の仕組みでは
何事も右肩上がりじゃないといけない
「労働力人口」も、右肩上がりじゃないと
経済力を維持できない
その流れで、外国人参政権の問題も
財界からの要望
なんだよね

それは本来の人権から望まれるものとは
中身が違うけどね

安い、安価な、いくらひどい扱いをしてもいい
外国人労動労働力を、安定して手に入れたいからなんだよね

ドイツの資料なんてみてると
失業者の内訳は
ほとんどが、トルコ系など
外国からドイツ国籍を取得した人がほとんどなんだよね

日本も、そういうことをしたいわけだ


ただ、「新しい歴史教科書をつくる会」みたいな
とち狂ったアホな非科学的な極右のような組織に
肩入れしている企業も多いから
その辺り、財界で意見をまとめることが出来るんかね?

まあ、思想よりも経済が勝つから
外国人受け入れの方向に行くとは思うけど
日本は、すげえ差別大国だからな~
欧米のようには、すんなりいかないだろう



労働力人口というのはね
職に就いている人と、働きたいけど失業している人を
合わせたものを言うんだよ

今の日本は、仕事に就きたくでも就けない
そういう人がたくさんいるよね

なのに、なんで!?
なんでこの労働力人口を、財界が増やしたいかというと

失業者がいれば
労働条件を低く抑えることが出来るから!

俺、こんだけ働いてるのに
なんで給料はこれっぽっちなの?

嫌なら辞めろ
代わりはいくらでもいる

そういうことです


いま世界中が、そういうことをやっていて
どんどん人々が貧しくなっていってる
一瞬、企業は人件費を抑えることが出来て
ウハウハな気がするけど
世界の何処にも、商品を買うだけの
余裕のある人がいなくなっていってる状況


【転記】財界が格差政策を進める理由


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◆おまけ

【転記】定住外国人の地方参政権なんて当たり前 憲法とは何か

【転記】+「国民」や「国民主権の原理」ついての原理的解説 社会とは何か+
外国人参政権の理論的根拠です


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【転記】男女雇用機会均等法のペテン
女性の社会進出も相対的過剰人口確保のため