ロランスは今年 中級クラスのほぼ全部のラインナップを写真画質とブロードバンドの両方を使えるHDI(ハイブリッドデュアルイメージング)機に変更することになりました。
昨年発表されたエリート7HDIと5HDIはその口開けだったわけですが3月には4インチサイズも出てきます。
HDI機のラインナップの特徴はそれぞれのモデルに「淡水仕様」「海水仕様」の2タイプが用意されていることです。
発売当初のボートハウスのインプレッションで写真画質に加えて50/200kHzのブロードバンドソナーを持つ「海水仕様」が単なる海用ではなく本格的な深海釣りに対応できるハイパワー機であることを報告しました。
一方の「淡水仕様」は写真画質(455/800kHz)+83/200kHzのソナー諸元です。
レンタル用に下ろしたデモ機を使った感じでは海のかなり深いところでも使える感覚を持っておりましたので「淡水仕様」のネーミングに大いに疑問をもっておりました。
昨日はとても良い凪だったうえにボートレンタルのお客様がいらっしゃいませんでしたのでエリート5HDIの淡水仕様を自分のボートに据えて沖に出ることにしました。
「淡水仕様」振動子は通常の吸盤ブラケットに組めるのでボートのトランサムに振動子を簡単に取り付けられてとっても手軽です。
早速、200kHzのフィッシングモード「一般使用」でテスト開始。
想像通り100を軽く超えましたが150メートルを越える辺りからソナー画像に粗さが見えてきます。180メートルで「深海モード」に切り替え。
感度を上げて写りを調整しますが画面の粗さが目立ちます。200kHzでこの深さでは深海モードと一般使用モードの差は感じられませんでした。
264メートル超まで底を取りましたがその後ロスト。
150メートル過ぎからの画面の粗さは仕方ないとして200kHzで260メートル超までボトムをトレースした性能はとても単なる「淡水仕様」じゃありませんね。
続いて83kHzにシフトです。
多少海が悪くなって振動子への泡ガミが増加したので画像はノイズが多くなっていますが楽々250Mをクリヤー。
「一般使用モード」のままでどこまで映るかも知りたかったのでそのまま更に深場を目指しました。
500メートルもクリヤー、底の映りもいい感じです。
550メートル付近で水深が目まぐるしく変化した後にボトムをロスト。
多分深海の大きな根を通過する時の急激な水深変化に機械が付いていかなかったのだと思います。
まとめてみると・・・
200kHzの限界深度は250メートル、83kHzは550メートル。
これって明らかに単なる「淡水仕様」の性能じゃないですよねえ?
ボートハウスでは「淡水仕様」を「汎用仕様」、「海水仕様」を「深海仕様」としてご案内することに決めました。
最後に「汎用仕様」を実釣で快適に使用する目安をお知らせしておきます。
・ 水深20メートル以浅 「写真画質精細モード(800kHz)」とブロードバンド200kHzを「一般使用モード」でセット。
・ 水深40メートルまで 「写真画質通常モード(455kHz)」とブロードバンド200kHzを「一般使用モード」でセット。
・ 水深150メートルまで ブロードバンド200kHzを「一般使用モード」でセット。海の状態によって見えにくい時は早めに83kHzに変更。
・ 水深150~250メートル ブロードバンド83kHzを「一般使用モード」でセット。
・ 水深250~400メートル弱 ブロードバンド83kHzを「深海モード」でセット。
・ 水深400メートル超 どのセッティングでも底ロストが多発して復帰まで時間がかりタイムロスが多くなるのでお薦めしない。⇒「深海仕様」の出番!
海の状況でこの通りのセッティングが最適でないことも出てくると思いますがひとつの目安にはなると思います。
そろそろ新製品が入荷してきます。
新製品は何かといろいろありますのでいつも通りデモ機で確認して十分に内容を把握してからの販売スタートを考えています。
今年はオールインワンボックスセットもフルリニューアルしますしデジタル版マイ海図を始めとするソフトも拡充していきます。
お楽しみに^^
<エリートHDIのその他のインプレッション記事は↓>
記事「エリート5HDIの記事」はこちら
記事「エリート5HDIの写真画質の限界深度の記事」はこちら
記事「エリート5HDI淡水仕様の深度限界の記事」はこちら
記事「エリート7HDI開封編」はこちら
記事「HDI振動子分析編」はこちら
記事「HDI写真画質深度限界編」はこちら
記事「HDI海用振動子50/200kHz深度限界編」はこちら
記事「エリート7HDIの更に凄いところ編」はこちら
記事「エリート7HDIの拡張性編」はこちら
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