ある朝、洋一が目覚めると、洋一に寄り添うように、ニシキヘビが眠っていた。
なんで、ニシキヘビ?
普通なら、可愛い女の子か、そうでなくても、未来からやってきた少女型のアンドロイドとか、そんな展開ではないのか?
まだ、半分目が覚めやらぬ洋一の頭に、そんなことが浮かんだ。
元来、SFやアニメ好きの洋一は、それがひとつの夢であった。
なのに、なんで、ニシキヘビ?
洋一は、納得がいかない。
その時、ニシキヘビが目を覚まし、にゅるにゅると動いた。
徐々に、洋一の身体に巻き付いてゆく。
ああ、これが可愛い女の子なら、どんなにいいことか。
洋一は、初々しい女体に包まれる感触を想像した。
だが、ニシキヘビの感触はヌメッとしていて、とても洋一の描いたものとは違う。
くらだない夢を見ている。
洋一は、そう思い込もうとした。
どうせ見るのなら、可愛い女の子の体内に包まれたい。
洋一を包むニシキヘビの身体に力が入り、洋一の身体が、バキバキと悲鳴を上げた。
そして、ニシキヘビは、洋一を頭から呑み込んでいった。
「僕が望んでいるのは、ヘビの体内じゃな~い」
ニシキヘビの口から、洋一の最後の叫びが飛び出した。
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