シリーズ完結編です。
もう誰も消えることのないようにと願いながら読んでました。

凍る月~の梁井×光陽、花~の須王×巴、銀~の佐倉×銀、
というように主人公もカプも違い、
組織に関わらず孤高に生きる獣人、
組織を動かす獣人、

組織を潰そうとする獣人、
と、それぞれの立ち位置も違うこのシリーズ。

でも、お話の内容は全て繋がっているという複雑さ。
この長いシリーズの完結編ということで、
大好きな作品の結末が読める期待感と
シリーズが終わってしまう寂寥感が入り混じってました。

これまでのレビュはコチラ↓
凍る月シリーズ  花の残像  花の慟哭  銀月夜
凍る月~七色の攻防~
嵐の予感 『凍る月』番外編 (ラブコレ3周年記念BOOK)
ハッピーバースデー 『花の残像』番外編 (ラブコレ5th)
帰る場所 『銀月夜』番外編 (ラブコレ6th)
君といる明日 (ラブコレ7th)

凍る月~瑠璃色の夜明け~ 著者:夜光花 イラスト:高橋悠
ラヴァーズ文庫 BL小説 2011年6月
★★★★

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◆あらすじ(裏表紙)
生まれつき特異体質の鳳光陽は、同じ境遇の梁井轟と契約を交わしている。そうした契約相手がいないと死んでしまう体質の者たちは、互いに支え合い、ひっそりと生きてきた。 しかしある時、その存在が人間にばれ、契約相手と引き離されれば、片割れを死なせてしまうかもしれない――。 愛情以上の固い絆で結ばれた相手を守るため、仲間たちとともに梁井もまた、戦いの前線に向かおうとするのだが…。 梁井に降りかかる危機、光陽の決意、悲しい運命を巡る恋人たちの信愛長編いよいよ完結!! ◆


『凍る月』なので、梁井×光陽サイドで展開し、
ほとんどが光陽視点で書かれていますが、
途中、巴視点となるので、須王×巴もあります♪

前巻である『凍る月~七色の攻防~』で、
人間に獣人の存在がバレ、
獣人狩りという不穏な流れになっていて、
この本では獣人たちがどんどん追い詰められていきます。

いったいどうなってしまうのかとハラハラなのですが、
『瑠璃色の夜明け』というタイトルだから
きっと大丈夫と自分を励ましつつ読んでました(笑)

BLでは人外モノというジャンルがありますが、
そこで人外vs.人間という図式になってしまうと、
どちらかに善悪がつけられる場合が多いのですよね。
人間が悪ってのが多いのかしら?(笑)

でも、この本では、
立場が違えば正義も違い、
それぞれに守るべきものを守ろうとする
という真理が組み込まれていて納得できました。

それを無自覚ながらも主張し続けた光陽に拍手なのです。

ボケボケの光陽とおっとり巴という
お花ちゃんコンビが頑張ってる姿が良かった。

無謀に突っ走った気がしないでもないけど(笑)
その決死の行動が、事態を動かすきっかけを作ったのも事実。
彼らの頑張りに拍手です。

そしてこの二人、厳しい展開の中、
ホッと和ませてもくれてます(*´◡`*)
天然お花畑、最高!ヽ(´▽`)ノ

銀と佐倉の扱いが小さかったのはちょっと残念だけど、
1冊でまとめるにはしょうがないですよね(笑)

イラストについても少し。
85ページの巴の表情が秀逸!
須王の傍にいたいけど、自分は足手まといだから
という彼の痛々しい心情がすごく伝わってきて、涙が出てきそうでした。

終盤は少々駆け足気味な印象はあるけど、
主人公が違うという変則的シリーズが
見事に大団円を迎えていて満足なのです!

エンディングの梁井と光陽のやりとりがほのぼのでイイ!
そしてラストの光陽のセリフ、
最後の最後にまたしても脱力させてくれました(*≧m≦*)ププッ

このお話の番外編が『ラブコレ 7th アニバーサリー』にありますよ~!


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