水城せとなさんの『同棲愛8』、新装版の最終巻です。

……………。

これ、BLじゃないと思います。

エンドがBLのNGそのものなのです。

この巻を読んでる間も、読み終えてからも、
非常にストレスを感じました。

だから、ものすごく辛口レビュになりますので、
お嫌な方は読まないで下さい。

何故この作品が私に合わなかったかを説明するために、
エンドのネタバレも少ししています。
ご注意下さい。


これまでのレビュはコチラ

同棲愛1            


同棲愛8 著者:水城せとな
SUPER BBC BLコミック 2010年9月

同棲愛 8 (スーパービーボーイコミックス)/水城 せとな
¥750
Amazon.co.jp



◆あらすじ(コミックス裏表紙)
無事に就職が決まった光太郎。「平凡に暮らしたい」というささやかな彼の言葉は、千里にとっては鋭い刃のように突き刺さる。「それって僕をいらないってことなの?」 一方、椿は、自分を守るためだけにあらゆるところから逃げ続けていたことを自覚する。今まで目をつぶってやり過ごしていた人たちと向き合うため、彼らを訪ね歩いた椿――彼が出した結論は?そして椿と薫の関係が変化してゆき…。
薫、椿、光太郎、千里、そして馬堀。 それぞれの恋と、彼らの人生がいろんな形で実を結ぶ――「同棲愛」新装版堂々の最終巻! ◆


この作品は1996年~2001年に
BBCで発刊されたコミックスの新装版です。

今年の2月からSUPER BBCで毎月発刊されたのを
毎月買って読み進めてきました。

アイデンティティを見失った少年たちが、
傷つき、苦悩しながら自分の存在意義を探る…
という全8巻の中盤くらいまでの展開は好きでした。

いろんな人と出会い、
男同士に恋が生まれ、
紆余曲折を繰り返しながら、
真実の愛を成立させていく。

もちろん男同士で。

という流れを期待するじゃないですか。
BLなんだから。
男が5人もいるんだから。

でも、途中からカプが入り乱れ
あっちでこっちでセックス、セックス…。
男同士はセックスしかないんかい!違うだろっ!
ってツッコミ入れたくなるような展開になってきて
私はそれに嫌悪感を持ち…。

おまけに生粋のゲイが女と付き合うべきかとか
悩み始めるし。

以降はもう読むたびにストレス溜めてました。
なら、読まなきゃいいだろうってとこなんですが、

そこはやっぱ、
この割り切れない人数の5人の男が
いったいどんな組み合わせで落ち着くのか
見届けたいじゃないですか。

だから、読み続けたわけです。


で。
まず椿と薫。

椿が薫に
中学時代の自分の告白について語ってるんですが、
その内容にびっくりでした。

( ̄□||||!!
あんた、今頃それを言うのかい!
それを言ったら
このお話の根幹が
ぐらぐらなっちゃうじゃないか!


光太郎は光太郎で千里に
「普通に結婚して子供がいてっていう未来を夢見てる」
って言っちゃうし。


なんといいますか。
普通BLっていうのは、
男同士の友情から恋愛が成立していくのが
楽しいんじゃないですか。
それを友情に戻してどうするよ。

男同士は結婚も出来ないし
子供も作れない。
それでも一緒にいたい、愛を貫きたい。
というのがBLじゃないですか。
それなのに、普通に女と結婚するのが夢って。


あげく、女とつきあうことがハッピーエンドとか!


実は以前、検索してて
ビブロス版の最終巻のレビュを見つけ
チラっとだけ読んだことがありました。

そこには、「これをBLと言っていいのか」
というような内容が書かれていたので
一応覚悟はしてましたが
ここまでとはっ!

ジャンルを考慮せず、
ひとつの作品として読めば、
深くて、感動的なお話なのでしょうけれど。

でも私はBLとして読んでますので。
最終的に、男女のカップルが正解みたいな結末は
どうにも受け入れられませんでした。
もともと私は男女カプは地雷ですし。

これはBLではなく、
ホモがオカズになってる少女漫画じゃないかと
思ってしまいました。


ほんとに辛口で、すみません!
でも、私と同じような地雷をお持ちの方には
多少なりとも参考になるかとも考え、
思ったままを書いてみました。


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