All Along Watching River Flow     | “Mind Resolve” ~ この国の人間の心が どこまでも晴れわたる空のように澄みきる日は もう訪れないのだろうか‥
世間様の恋愛問題を見くだすわけでもない野郎☂ネタ: 
    
失恋の傷の癒し方? あの頃はヨカッタぁ~…(失速)みてぇなデキアガリ方にはならねぇことだな。 参加中 
    
    
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9. 展望台から  
    
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いま住んでいる家の近所の山の中腹に展望台がある。
そこから海の彼方まで観えるわけではないけど 
島の内陸側を一望することができる。 
方角としては、これまで数え切れぬほどの夕陽が沈んだ方向の景色… 
この島は周りが山で囲まれるように島の中央部に広がる田園地帯が 
ちょうど盆地のようになっている創りのためか 
雨あがりには年に何度も虹が見える。 
いつか、その展望台からも、楽器を運ぶツアー団体と一緒に 
大きな虹を見ることができるかもしれない。 
 
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今から約5年前、Tetsuya Itami によって創られた楽曲のひとつで 
蟻と虹 という歌がある。 
そしてその曲は幾たびかLIVEでも歌われ、 それはまた幾つかの想い出となり、今日に至る。
    
    
    2007.2.16  
    ロードワークに出る。夜はまだ寒い。
    走れる事への感謝。歌える事への感謝。
    もう十分、俺は歌って来た。
    やりたいように人一倍 生きて来た。
    ただ、ただ、ありがとう。
    ここまで歌ってこれた事に感謝する。
    そろそろ終演のベルがなるのだろう・・。
    しかし遠くまで来たもんだ。
    一抹の淋しさと安堵感が俺の胸に込み上げる。
    もう戦わなくてすむ。もう苦しまなくていい。
    そう思うと気が楽になる。
    今 思うのは どうしてこんなに曲を書いたのか? 
    一度、故 天野 滋
に俺の歌詞ブックを見せた事があった。
    彼は言った。なぜ?こんなに曲を書いたんだ? 
    その時 俺は答える事が出来なかった。
    書きたかったから書いたとしか言えなかった。
    今、思う。俺は生きている実感が
    欲しかったんだろう。思い通りになる事なんて
    何ひとつない暮らしの中で
    人は生きている実感を失くす。
    健康を無くして健康である事への感謝を知るように
    当り前に生きている事も嬉しく実感するように
    もう俺には売れたいなんて願望もない。
    ただ、この道の果てへ走っている。
    終わりへ向かって走っている。
    俺達に明日はない。あの映画の主人公達のような心なんだろうか? 今 分かったよ。
    決して悲しくはない。その逆だ。
    なんかウキウキする悲しみ.. そんな気分さ。

    
    
    2007年 6月12日20時33~2007年 6月13日01時09分  
    時の流れは早いな。1年で人は大きく変わり時代も変わる。
    ジュリアナもなく何が福祉だ!と思って何年?やはり結果はこうだろう!  

    思った通りだ。化けの皮って奴はよ!必ずはがれるもんさ。
    人はそれほど自分に嘘はつけないもんなのさ。だから自分に正直に生きる事よ。それが何よりだ。
    俺は2ヶ月まったく歌のない暮らしをしている。
    爽快であり、快晴な空の下、ボールを子供のように追いかけている。
    そして心の空洞がゆっくりと広がってゆくのが分かる。
    一日30分、発声練習を昨日から開始した。歌わないとめまいがする。立ちくらみがする。
    これは後遺症である。長年続けたものを急に止めるとこうなるらしい。
    2ヶ月ぶりに聞く歌声、これをどこまで維持出来るか!素晴らしいの一言であった。
    俺って歌手だったのだと、新ためて思った。才能だな。これも・・
    
    今尚、俺は思う。俺って奴は 
    自分が心の底から燃えられるものが必要なんだ。熱中する事が好きなんだな。
    好きでいる為には休むしかない。嫌いにならない為にな!
    贅沢な事さ!離れればよく見える。離れ過ぎると見えなくなる。
    こんな風に歌とは一生付かず離れず付き合ってゆく友であり恋人である。
    心に吹く今の風をそのまま詩にし、メロディーにし、声にしてきた。
    俺も年を重ねてきた。苦しみとか悲しみとか矛盾とか葛藤とか
    ブルーにこんがらがったものは胸が痛い。
    今更ながら若いと言う字は苦しいと言う字に似ている。
    もう俺には苦しみの歌は思い出であってもらいたい。ひとり苦しんで来た日々がおかしい。
    でも俺は若さを懸命に生きたと思う。悔いはない。
    これからは王の世界へ導くような歌に囲まれて生きてゆければ幸いである。最後に 
    俺にとって歌とは辞めるとか辞めないとかそんなレベルじゃないのさ!

    
    
それからまた一年の歳月が経過してゆく。 Time Waits For No One時は誰も待ってはくれない  
その間にも世の中は10年が数分の速さで変わるほど時代は変貌し、 
今日、大勢の日本人が出口の見つけられないような迷路の中にいる。 
それでも、Tetsuya Itami というアーティストは
    
    2008.1.1  
    2007年は燃え尽きるように終わった。燃え尽きた砂は風に舞い上がり数曲の結晶を作った。
    苦しむ事なく、自然に生れてきたような結晶だ。俺は今まで背負って来た数字とか常識とか 
    およそ通常のやり方と言うものを排除する事から始めた。俺は今、最大に自由である。
    俺は あこがれの風に限り無く同化しようと心みたのである。
    風になり下界を見下ろしている。
    
    2008.1.7 
    データ消失:ここにもたしか、展望台に立っている…という記述があった。 
    (…1%のファンのみなさま、すみません。)
 
    
    
死を選ぶ以外に、いったん自分自身を捨てる。 
今この時代、なかなか簡単にできることではない。 
しかし、これまでの音楽生活におけるすべての情熱や夢を清算し 
己の人生が背負うものの代償に潔くケリをつけるかのように 
それをもう、誰よりも先に実行してしまった。 
この生き方が、いずれ誰かの参考になるとするなら 
そのときこそ、日本の狭い音楽業界は海を越えて 
世界へはばたくかもしれない。 
そしてその日は、もうすぐそこまで来ているのかもしれない。 
    
    
    華やかな道もあれば薄暗い裏通りのような音楽道もある。
    今となってはそれがどうした! どっちもどっちみたいな晴れやかに透みきった感情で振り返る事が出来ます。
                       
太陽の子供  2008.5.25更新分より引用
    
    
とまぁ、そういう感じ で 
ファンでありつづけるヒトの想いも様々かも知れない時が過ぎゆく中、 
かつて Bob Dylan は、All Along The Watchtower ~ 見晴台からずっと』 という曲をつくり歌い、
それがまた世界中、大勢の者に歌い継がれて今日に至る。 
    
       
    
同じくボブ・ディラン のつくった歌で、川の流れをみつめて  Watching The River Flow 
ここでは、Tetsuya Itami も好きなアーティストJoe Cocker がシャウトする、
1981年のライヴ・ヴァージョン をネット上のどこかのデータから引っ張ってきたものの、 
とくにこれらの曲が直接的に、展望台からという、4分13秒の曲 に関係するわけではない。 
それでも、この歌は同じ風の中にあると信じる俺がいる。 
ギター一本。そのほかの楽器はもう必要ない!…というほど 
その喉の響きは、おそらく、13月の灰の中から を歌った東京フェニックス が燃え尽きた夜。
それを視た人たちにとっても かけがえないものであるにちがい。 
そして、日の出・日の入りを繰り返しながらも、
そこに境があるようで境などない今日と明日の狭間。そのギリギリなところで、
眠りを貪る者を目醒めさせるようなスリリングな歌詞。 
これはいったい、誰のことを歌っているのか? 
 
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アルバムバラとシャンパンとブルース という傑作が次の世に受け継がれる以前に、 
死刑台のエレベーター のMiles Davis も既に 、この世から去ってしまった。 
いや、コルトレーンのMy Favourite Things が拡く、日本の世にも理解されるべきだったのか? 
グレン・グールドがショパンを軽蔑せず革命 の演奏を残すべきだったのか? 
    
いや、そういうことを歌ったわけでもなく、もう誰のことでもない 。 
夜鷹不死鳥 も、もうどこにもいない。
静けさが冴え渡る月夜に吹く風は、ただ穏やかな、穏やかなままで… 
激しくもなく、厳しくもなく、時より身をひきしめるような肌寒さはあっても 
その夜風に流れる歌のぬくもりは、次の10曲目 で明らかにされている。 
 
 
 
 
 
 
 
           風になり ~ Night Swept ~  
 
 
 
 
 
 
 
    …今夜は俺ひとりが酔っているわけではない。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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