「過乾燥」がおきるわけ
こんにちは。橋本です。
あのー。
とくに冬。乾いた唇をなめてると、余計にカサカサになることってないですか?
「うるおすことで、乾燥が進んでしまう」
これを「過乾燥」とよぶことがあります。
なぜ過乾燥がおこるのか、現時点では、はっきりとしたメカニズムは検証できていません。
ただし、いろいろと議論はあります。
いちばん有力な説が、「毛細管現象」がはたらいているのではないか、という説。
毛細管現象とは
毛細管現象の例:
・ マジックのペン先がインクを吸い上げる
・ ろうそくの芯が油を吸い上げる
・ 植物が水を吸い上げる
「毛細管現象」は、簡単にいうと、液体が重力に反して昇っていく現象。
実際に見てみると、なんか不思議な現象です。
消臭元なんかの芳香剤も、この仕組みを利用してます。
たとえば、植物が根っこから水を吸い上げるのは、植物が作り出したパワーでグイグイと水を引っ張りあげているわけではないんですね。
「植物の葉の表面で水分が蒸発すると水圧が下がる。その結果、地中の水が根から引き上げられると考えられている」
なんて、理科の授業で習うはずです。
これを、肌におきかえると、どうなるでしょうか?
「肌の表面を濡らすと、水分の蒸発が始まる。それをきっかけに毛細管現象がおこり、肌の中の水が表面に引き上げられる」
これが、「過乾燥」の正体ではないか、というわけです。
こんなことをしていませんか?
たとえば、蒸気、スチームで肌を湿らせる。
さらには、肌にシュッシュッと水をスプレーする。
こういうようなスキンケアは、過乾燥をおこしてしまうリスクがあるわけなんですね。
正常な肌なら、こういうスキンケアをしても、大丈夫です。
しかし、乾燥肌ではどうでしょう。
ただでさえ少ない水分が、表面に持っていかれてしまいかねません。
過乾燥を防ぐには
過乾燥を防ぐには、肌表面の水分をきちんとふき取る。これが何よりいちばん。
そして、油分でフタ。
オイリーな保湿剤を使って、肌の水分が蒸発するのを防ぐというのがセオリー。
そう言われてきました。
もちろんこれは、間違ってはいないことですし、アトピー肌では、ワセリンを使うことで、肌の水分蒸発量が減らせることを確認した報告もあります。
しかし、それ以上に水と結合する能力の高い「角層細胞間脂質」。
つまり、日頃から、セラミドを角層に増やすことが、毛細管現象によって水分が肌表面に持っていかれるのを防ぐのではないかと、注目されています。
セラミドが水としっかり結合することで、過乾燥という水分が引っ張られるパワーに対抗しやすいというわけです。