皆さま、おばんです!
今晩は、昨年秋に訪問した山田線の駅のことを書きたいと思います。
今回ご紹介するのは、
山田線・大志田(おおしだ)駅です!
何がすごいって、この大志田駅、
上り2本、下り1本のわずか3本だけ (ノ_-。)
列車で大志田駅を訪れようと思うもんなら、
真っ暗闇の夜の時間を狙うしかありません。
お隣の上米内駅・浅岸駅から歩こうと思っても、
大志田駅は激しい山間の中にある駅ですから、
1時間半以上は覚悟しないといけないのですよ。
この日(10月9日)は自分も、
初めは美しい景色を楽しみながらの山道も、
駅の近くは未舗装の、悪路が続く道に変わっていたのでした。
大志田駅は山田線が区界駅延伸を果たした、
昭和3年9月に開業しました。
この辺りの路線は急勾配とトンネルが断続するために、
大志田駅とお隣の浅岸駅は、
スイッチバック構造で開業したのです。
後に、昭和57年11月のダイヤ改正に合わせて駅構造が改良され、
現在のように棒線化、無人駅化されたのでした。
で!
大志田駅の最大の見どころですが、
スイッチバックが解消されてから、
30年の年月が経過しているのにも関わらず、
未だにその形跡をしっかりと残しているのですよ。
浅岸駅、そして岩泉線の押角駅がその形跡を失いつつある中では、
とっても貴重な遺構だと思います。
こちらは大志田駅ホームから、宮古方面を見た画像です。
左側に上ってゆくのが現在の山田線で、
右奥にある空き地が、スイッチバック時代の大志田駅の跡地です。
右方向に保線車両の留置線が分かれておりますけど、
これこそが、旧駅時代の廃線跡なのですよ。
(分岐器は新線の切り替え時に設置されたもので、
旧線時代には、本線とはダブル・クロッシングレールで結ばれておりました。)
現在の画像に、旧線時代の線路跡を重ねると、
右手前、ホームの下がかつての山田線本線跡、
左側の現在線が、スイッチバック時代の引き上げ線跡と思います。
左側が現在の山田線、右側が旧・大志田駅跡です。
藪に覆われて、ちょっと見にくくなっておりますが、
旧・大志田駅のホームが現存しているのです!
中央に見える線路も、旧駅時代の構内配線であったりと、
当時の様子が満載の大志田駅なのでした。
スイッチバック時代名残りである信号扱所と休憩所。
旧駅の木造駅舎の真ん前に立っていた、木製の電信柱。
駅好きの方であれば、
大志田駅は興奮しっぱなしの時間を過ごせること間違いなし。
冬場は熊が出没する場所ですので、
訪れる際はぜひ、車で来ることをお勧めします。
↑(盛岡駅方面)
大志田駅(平成23年10月9日)
宮古駅(平成24年6月16日)
↓(釜石駅方面)