悪堕ち姉！ もしくは悪堕ち妹！
シャドウストライカーのレビューです。
◆TRANSFORMERS UNIVERSE DECEPTICON RECONNAISSANCE SHADOW STRIKER
（トランスフォーマーユニバース デストロン偵察員 シャドウストライカー）
トランスフォーマーユニバースは、マイ伝時期に海外で展開された玩具オリジナルシリーズ。シナリオ的にはマシーンズの後日譚、玩具的には過去作品の金型流用メインのごった煮ラインナップ。
その一環として、ボットコン2003（OFTCC2003）にて限定販売されたのがこのシャドウストライカー＆ルーレット姉妹になります。両者ともカーロボのスピードブレイカー（厳密にはRIDサイドバーンS）のリデコで、女性TF。スポーツカーに変形するデラックスクラスです。
前回紹介したルーレットはサイバトロンでしたが、今回のシャドウストライカーはデストロン！
パッケージイラスト。こちらは前回のルーレット。
レジェンズ女子のHENTAIイラストも良いですがこうしたアメコミ風イラストも良い！
玩具が先にあるせいか玩具準拠のデザインで描かれていて嬉しい。
英語さっぱりなので翻訳サイト頼みですが、どうやら侵略者に強襲された村の生き残りとのこと。強襲犯を裁くために法の執行部門に入ることを選んだようです。異常なほどの射撃の腕前を持っており、射撃大会にてシュアショットに続く形で2位の成績を収め、トントン拍子に出世。オートボットとして戦う自分に価値を見出した彼女は、ソニックブラスターで6マイル離れたところからピンの頭を撃ち抜くぞ！ みたいな感じでしょうか。
こちらが今回紹介するシャドウストライカー。
脚のタイヤやフェンダーを外装パーツではなく脚の一部分として捉え、ボリュームのあるふとももとして描くという天才的な処理！ 玩具が変わらなくてもイラストからの連想でより魅力が増したりするのでこういうのはほんと天才かと思います。
侵略者の手により3人目の姉妹の死を見ることになったシャドウストライカーは、この世は弱肉強食だと学び、犯罪組織に身を置いた（で合ってるのか？）。スパーク抽出テクノロジーにも手を出し、幼年期の記憶は無くしている。特殊エンジンで一時的にステルスモードになることができ、チタンシールドやアシッドブラスターでたたかうぞ！ みたいな感じ？ わからん。
詳しくはわかりませんが、故郷の村を滅ぼされたという過去があり、片方はそれを裁くため正義に、片方は悪に身を堕とした模様。アメリカ主導のTFシリーズってやたら陰惨な展開多いような気がしますがその例に漏れていないようですｗ ちなみに姉妹設定ですがどっちが姉とかは決まってない模様。
別売り？のコミックではルーレットとシャドウストライカーが仲良くしていたり、シャドウストライカーがユニクロンに洗脳されて悪堕ちしたりと、バイオとはまた違う描写があるようです。読みてえ！
姉妹そろって別のイラストも。挑発的に脚を広げたシャドウストライカーがたまりません。
裏にはユニバースのイメージイラスト。シャドウストライカーはいませんがルーレットが右下にアップでいますｗ イラスト中央にはクリスタルウィドーの姿も。マシーンズ後の話なのでセイバートロン星が緑に包まれていたりと色々楽しいです。
さてシャドウストライカーロボットモード！
細い腕にくびれたウエスト、スラッとした足元など、スピードブレイカーから体型の変更がないのに女性TFとして納得の出来！ 肩幅も変形ロボにしては狭めなので違和感なし。
胴体ブロックのゴツさはありますが、きっと胸元に夢のような何かが詰まって膨れているのだろうと思います。
後ろ姿。ガワがすべてブラックになったおかげで黒スーツや黒マントを羽織っているような趣に。
顔アップ。このマンガみたいな唇！ 女性TFとしてのわざとらしさがたまりません。
頬骨がやや出ており鼻が上向きなので、顔全体の金塗装とあいまって美しい黒人女性のようなたたずまい。これもまた美人のカテゴリのひとつです。ナナメから見た時の頬のラインが超綺麗で惚れ惚れしますね。
シャドウストライカーとルーレットは、ボットコンにおいて『リデコによる新規パーツ』が使われた初めての玩具だそうです。『金型の変更』に関しては2001年のアーシー（胸の穴埋め）が初だとか。
リデコ、リカラーにおいて新規頭部があると別キャラ感が倍増するんで非常にありがたいことです。
胸元にエンジン丸出し！
金銀メッキで処理されており実にゴージャス。
ルーレットはキャラメル色のみでしたが、シャドウストライカーの上半身はキャラメル色をメインにして一部鮮やかな水色が入っています。実写のオールスパークパワーっぽい。なんとなく『自己改造の跡』という印象も。
左上腕からの肩マントも美しい。設定的には盾なんですが肩マントに見えます。
自分、最初は「フロントガラスとルーフが丸ごと盾みたいになる変形ってなんかズルイなあ」と良い印象を持ってなかったんですが、現物を手にして考えが変わりました。これは美しい。曲線的なルーフを外套のはためきに見立てる変形、として考えるとほんと天才かと思います。同じ理由でADクロスヘアーズも大好きですね。こういうガワ変形大好き！
腰部をルーレット（左）と比較。
配色が変わってるのもそうですが、脚の外装の色が個人的にポイント。ルーレットでは脚と外装が別の色だったんですがシャドウストライカーは同じ黒となっており、パッケのイラストのような「太いふともも」に見立てやすくなってます！ ありがてぇ！ ありがてぇ！
女性キャラのふとももは太いに越したことありません！！
シャドウストライカーはデストロンですが、左前腕にはメッキのサイバトロンマークが輝いてますｗｗ
ここまでリデコする予算が無かったのか意図的に残してあるのかはわかりませんが、個人的には心の奥底ではサイバトロンのままという証なのではと思いますｗ
後ろからのアングルも良い！ スリム＆ダイナミックな下半身がガワで隠れているかと思いきや丸出しになっており、「その鎧の意味あるの？」と言いたくなるようなビキニアーマー女戦士感がすごいです。
可動の話！ 基本的にルーレットと同じです。
首がボールジョイントで左右に回転！ ビル屋上から盗撮してくるスケベ人間を鋭く捉えるぞ！
首が後ろに倒せるので、うつぶせに寝て上体だけ起こすようなグラビア的ポーズも得意！
これができる女性TFって「剣を両手持ちできるTF」と同じくらい嬉しいんですがどうでしょうか。
左腕は水平近くまで上がりますが、右腕はガワのボールジョイントが干渉してしまいこのくらいが限界！
上腕ロール軸のおかげで「どこ見てんのよ！」も可能！
人のエンジンじろじろ見るのよくないよ？
ヒジも180度まで曲げきることが可能。
手先が握り拳なので、ゴキゲンなディスコでフィーバーみたいな趣もありますｗｗ なんかこんな表紙のアメコミあったな……
脚の付け根はボールジョイントでびっくりするくらい自在に可動！ 前後にはホッ！とこのとおり！
開脚も存分にできるぞ～～っ！！ 撮っとけ撮っとけ！
腰も回転するので、撮ってんじゃねーよ！！ と回し蹴りも可能だ！
ヒザは軸+ボールジョイントの2重関節によりギュンギュン動きます。アチョーなポーズもお手のもの！
ロール軸が無いというのにボールジョイントのおかげで胡坐すらできます。
ナイトバードシャドウとともに精神統一！ 変な歌うたってもいいぞ！
変形に使うわけでもないのにヒザは逆方向にも曲がります。
鳥脚関節にして実写トイと並べよう！
足首もボールジョイント。接地に大きく貢献するうえ、こうして何かを踏みつけたいときにも大活躍します。
ボールジョイントゆえ緩くなることもありますが補強もカンタン。
足首を伸ばすことも可能なので初期ラーメンマンばりの残虐拳法もお披露目できるぞ～っ！
そしてガワの可動！
左腕のガワは接続部がボールジョイントなので、エンブレムを正方向にして前に向けることも可能。
横に向けてプレートにすることもできるので、ウエイトレスとして小銭を稼ぐこともできます！
ヘイ揚げたて豆乳ドーナツと天ぷら盛り合わせお待ち！！
2時間に1回のサービスタイムもあるぞ～っ！！
背中のガワもボールジョイントと軸で左右別々に可動。
本来はこうして上まで持ってくるのが正しいロボットモードですが、服の裾っぽくしたほうがかっこいいので自分は下げてます。
ドア付け根も軸で可動するので、かなりの動きをつけられます。
アクションシーンもこなす名女優だ！
ドラゴンボールよろしく地を蹴って敵に向かって低空を飛んでゆく感じにもできます。
ほんとクロスヘアーズのガワと同じで動きの演出として使えるのが楽しいですね。
動きのみならず、敵にやられて地に膝をつき、背中のマントがはだけて尻と脚が丸出しに……というサービスシーンの演出にもなります。くっ殺！
武器も付属！ まずは短剣。5mmジョイントじゃないのがもったいない。
持ち手を変えれば拳銃に！ パッケージイラストではこれがデフォでしたね。
このエコかつ効果的な仕組みめちゃくちゃ好きです。ミネルバのパトランプとか。
そして武器その2！ ビークル時にリアになるボウガンです。
黒いいでたちとあいまってなんだか射手というよりは女暗殺者といった雰囲気。
スプリングでミサイル発射！
的確に敵の急所を狙ってゆくスタイル、かっこいいぜ！
ボウガンも持ち手を変えることで剣として使用可能！
剣状態だとやはりガワはマントではなくシールドにしたくなります。
ボウガンは右肩のガワにマウントしておけます。ミサイルは外して脚につけることも可。
前には向けられませんが、肩キャノンっぽくなってわりといい感じ。手は添えてあるだけです。
ボウガンはここの穴にも付けておくことができるんだ！！
挿し込み方を変えれば股間から射撃できる追加武装になるぞ～っ！！
ルーレットと股間ウェポン勝負！
短いが色ツヤのいい短剣verと先端が太く発射機能もあるボウガンver、勝つのはどっちだ！？
アーシー、ナイトバードシャドウも乱入し股間ウェポンバトルロイヤル開催だ！
可動の良さ、豊富な武器の取り付け方など、アーシー達と遊び心地がよく似ています。
実は玩具を担当した開発者が同じ人で、アーシーの自己製作モデルを持ち込んでタカラに入ったのち初めて開発を担当したTF玩具がスピードブレイカー（シャドウストライカーのリデコ元）だったそうです。
股間の穴はボウガンをつけておくだけではなく銃口に見立てて遊ぶこともできます！！
じゅうぶん引き寄せて……まだだ……まだまだ……
発射！！
姉妹のルーレットと比較。この2人は成型色の違いがなく、違いは塗装のみだそう。
目的は同じだったはずなのに別々の道を歩むこととなった姉妹！ アツい設定ですね。英語わかんないんでひょっとしたらぜんぜん違うかもしれませんけどね。
たぶん戦場で出会ったら、かつて仲睦まじかった思い出を胸に涙しながらの悲劇の勝負か、昔こっそり自分の分までエクレア食われた恨み話とかでコミカルに争うか、どっちかだと思います。エクレアであってほしい。
大きさ。マシーンズやアニメイテッドと比べると頭ひとつ小さい、近年のデラックスクラス女子とちょうど同じくらいです。
さて変形。
彼女はルーレット同様にダッジ・バイパーというスポーツカーに変形します。
シャドウストライカー、トランスフォーム！
右腕の収納が難解！
構造自体はそこまで複雑ではありませんが、ただ定位置に持っていくだけでは必ずどこかに干渉して動かなくなるので、きっちりと手順どおりに変形させてゆく必要があります。まるで知恵の輪のよう。ルートを覚えてしまいさえすれば短時間で気楽に変形でき、カッチリ感もあるので、変形玩具としても気に入ってます。
基本的にボウガンもミサイルも外して変形させるものですが、腰に短剣を付け、脚にミサイルを付け、股間の穴にボウガンを挿し込んだ状態からならがんばれば付け外しナシの完全変形が可能です。
シャドウストライカー、ビークルモード！ ダッジ・バイパーという流麗なスポーツカーです。
黒のボディに水色のストライプが映えます。ロボットモードでの配色と一致してるのがわかりやすくて良い感じ。
ルーレット同様、メーカーの正規ライセンスを取得しており、ダッジ・バイパー（GTS/初代）としての完成度も高い！
後ろから。ふともも、肩マント、ボウガンがカッチリ合わさってリアを形成しているのが見ていて気持ちいいです。
尾灯の形状なども初代バイパーそのまま！
ドア部のグラマラスな盛り上がりも完全再現。
横から。曲線で構成された輪郭がセクシー。色のおかげでルーレットよりいっそう『夜の女感』が増してます。
リアフェンダー以外のビークル外装はすべてクリアパーツに塗装！ ガチャガチャいじってますが割れたりヒビ入ったりはまだ全然無いです。塗装剥げもあまり無し。
フロントにはダッジ・バイパーGTSのエンブレムが印刷。ルーフ裏にメーカーの刻印もあります。
ヘッドライトの造形も見事。
小さいサイズながら手が行き届いている感じ。
車体を縦につらぬく2本のラインも実際にあったバイパーのパターン。
リアウインドウ（トランク？）内部にはロボットモードの脛が見えていて、その水色が車体のラインと一体化するような形で配置されているのが見た目に楽しい！
ただサイバトロンマークも輝いてますｗ
車体裏に取り付けたミサイルが、排気塔に見えるような位置に来るのが細かい仕事してるな～って感じ！
ちなみにタイヤはゴム製！ 常にゴムを身につけている女性TFというわけですね。素敵です。
ミサイルはセットして発射も可能ですｗｗｗ
ビークルモードでも挿入遊びが可能と考えると笑い事ではありません。
ドアもサイドシルごとですが開閉！
運転席こそありませんが、ドア裏側には内張りのモールドまであります。
ルーレットと比較。エンブレム以外は配色の違いのみ。
どちらも大人の色香を持ったビークルモード。サイズは12.5cm×5cmくらいで非常にコンパクト。ダッジ・バイパーはスポーツカーの中では「小さめのボディにオーバーなエンジンを積んでいる」のが特徴らしいので、そのへんを再現したのかも？ 他のカーロボ玩具の大きさ知らないのでわかりませんがｗ
シャドウストライカー（shadowstriker）とは、直訳すれば『影の打つ人』、意訳で『闇討ち』みたいな感じなんでしょうか？
役職も偵察員なので、影に潜むのが得意なイメージ。
またサッカー用語での『シャドーストライカー』という言葉もあります。センターフォワードの影から飛び出して得点を決める、プチ隠し玉的な役割のことを指す言葉だとか。
偵察員や援護射撃人員かと思わせておいてパッと最前線に出てボスに一撃、そういう活躍をするのかもしれませんね。
ちなみにシャドウストライカーは初期案では『シルエット』という名前で、ルーレットと語感を合わせていたようなんですが、商標登録の関係で名前の変更があったらしい……とのこと。
ひょっとしたら明らかになっていない3人目の姉妹の名前はタブレットとかブルーレットとかだったりするのかもしれません。おくだけ！
モノ自体はスピードブレイカーのリデコということで、女性金型が豊富な近年からするとこれはちょっとどうなのかなあなんて以前は思っていたんですが、手にしてみたらかなり良い方向に印象が変わりました。これはいい！ 細い四肢、太くも見立てられるふともも、マンガ的な唇など、女性的な魅力たっぷりです。性転換リデコものとしてはTCCスリップストリームに負けないくらいのハマリっぷり。
女性型TFとしては、頭部のリデコのみで男性キャラを出来る限り女性っぽく見せているところが見事。骨格などごまかせない部分もありますが全体の雰囲気でかなり女性っぽさを出してきてます。雰囲気セクシー。そうなってくると優秀な可動によるポーズづけも紳士方面から楽しめるという相乗効果を生み出しております。
2003年の海外イベント限定ということでけっこうなお値段するのが難点ですが、女性型TFがお好きな方ならオススメ！ あとガワを何かに見立てる処理が好きな人にも。
では！