124.明治維新は日本破壊のクーデター(5)外国の影響 | 和敬清寂 ~書かぬが仏~

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■明治維新は日本破壊のクーデター
第1回: 109.阿部正弘と島津斉彬の暗殺
第2回: 112龍馬も天皇も将軍も【邪魔者殺して明治維新】
第3回: 117.謎だらけの明治天皇
第4回: 121.長州藩兵の蛮行
第5回: 124.外国の影響
第6回: 127.古代から共産化との戦いだった日本の歴史
第7回: 135.薩長同盟の目的は倒幕ではない【クリスチャン勝・西郷】
第8回: 145.神の国を取り戻す!が「日本を取り戻す」の意味


悪魔族は、倒幕派の各勢力に潜む思惑や願望を最大限利用した。

・薩長   :南朝の天皇を擁立して権力を得たい。
・下級武士:低い身分と食えない現実に不満。
・水戸藩  :天皇絶対の国を作りその中で地位を得たい。
・過激派公家:武士の世を無くし傀儡天皇を操り日本を支配。


その中で鍵を握るのは、公家である。

元々公家の子弟の教育機関として設立された「学習院」は、幕末期には、過激公家達の溜まり場になっていたらしい。


江戸時代の教育熱が凄まじかったのは既に述べたが、手に入れられる書物は徹底的に入手していた当時、革命思想に関する書物が持ち込まれていないとは思えない。


1917年ソ連に共産主義革命が起こるが、そのずっと以前から世界中に革命思想が広まっている。悪魔にとって最大の敵国・日本に工作しないはずがない。

幕末は、下級武士に革命思想を吹き込めば、諸藩の内部に反乱軍を組織することが出来る絶好の機会。

国際都市・上海へ留学した高杉晋作が革命思想にかぶれ、誰かの密命を受けて帰国した事はほぼ間違いない。

高杉晋作

高杉晋作


その根拠は、

上海ではアヘンによって疲弊した清国の惨状を見て、欧米列強に支配された国家の惨めさ、近代化された欧米の力の強大さを思い知ったはず。

なのに、帰国後すぐに長州の正規軍とは別の軍を組織して英国公使館焼き討ち事件を起こし、世界最強国の英国に無謀にも喧嘩を売るという愚行に走っている。


外国勢力と対峙するためには、幕府に比べて圧倒的に弱い長州が単独で突出するなど話にもならず、諸藩が幕府と緊密化するように動くのが当然であるのに、なぜかその逆を突き進んでいる。


「幕府が弱体化して頼りにならなかった」と見るのは、後世の捏造である事は、これまでの幕府に関する検証で明らかにしてきた。

幕府軍が日本における最強の軍隊であり、幕府内部の内輪もめがあるとはいえ、それはただの政争にすぎない。


そんな時代にあって、英国への無鉄砲な攻撃は、まるで外国勢力に、幕府攻撃の口実を与えるようなもので、
幕府を内部から崩壊させる革命の手法そのものである。

その後の京都御所への攻撃も革命の実行以外には全く筋が通らない行動であり、これらの動きから見えるのは、高杉が革命をやるために帰国した以外には考えられないのである。



高杉晋作が奇兵隊を結成した直後の文久3年8月18日の政変で、三条実美ら過激公家衆が長州へ(七卿落ち)逃げたが、佐幕派だった長州が倒幕に転ずるのは、過激公家衆と高杉が革命思想によってがっちり噛み合った結果だったとは言えまいか。


また、高杉晋作を持ち上げすぎなエピソードが多いのも異様である。


下野していた高杉晋作が功山寺からたった一人で決起して、無血で軍艦と武器と多くの味方まで手に入れて最後には長州正規軍を破る話があるが、歴史は勝者が自分たちに都合が良いように書き換えるのが常であるとはいえ、あまりにも話が出来すぎている。


同様に、下関戦争で長州軍が欧米四カ国(!)に敗れた時の交渉担当・宍戸桂馬こと高杉晋作が、欧米四カ国との交渉の席で、古事記の暗唱を延々と続けて交渉相手を煙に巻き、長州の敗戦を認めさせなかった話があり、その場面が大河ドラマにまで描かれている。


しかし、世界最強国で天才的外交をやる英国人を相手にそんな小手先のテクニックが通じるわけがない。再び戦争に打って出ると脅せば終わりなのだ。



英国外交官=アーネスト・サトウの回顧録「一外交官が見た明治維新」には、高杉が古事記を暗唱するなどという場面は書かれていない。それどころか、長州の敗戦をあっさりと認めたと書いている。

アーネストサトウ

アーネスト・サトウ


どうも、革命家=高杉晋作を持ち上げる大げさなストーリー作りが金日成のそれに似ており、明治維新勝者側には、自分たちをヒーローとする歴史の書き換えがなされたことは見え見えである。

日本の国体破壊を重ねた事をわざわざ隠すために、歴史に様々な脚色が加えられたと捉えるのは言い過ぎではあるまい。



話を戻す。

映画「将軍」で描かれた英国人ジョン・ブラックソーンのように、外国人なのに幕府のブレーンとして召し抱えられた実在の人物がいた。

映画[将軍]

映画:将軍 SHOGUN


伊達政宗が当時の世界最強国スペインと密通し、スペイン軍と共闘して幕府打倒を画策していたとの説もある。

公家に海外との繋がりがあっても何ら不思議ではない。

伊達政宗の騎馬像

伊達政宗


幕末は日本の金や銀、樟脳(しょうのう:防虫剤)の輸出が世界の市場を左右するほどの影響力があり、この頃の日本は既に世界の中に組み込まれた存在だった。

既に日本一国だけでは成り立たない国際化の時代だったのである。


長崎出島でオランダとの貿易や朝鮮通信士との貿易も行われ、上海から得た様々なものが流通していたし、隠れて密貿易して儲けていた藩もあった。


西郷隆盛が香港英華書院刊の聖書を読んでいた事実があり、そこからも分かるように、本来は禁止されているキリスト教を勉強していた者が多かったし、革命に関する書物が日本に入っていた可能性は十分にある。


また、英国人の
親日家通訳官アーネスト・サトウや、坂本龍馬に協力を惜しまなかったトーマス・グラバーなど多くの人物が幕末の武士達に影響を与えている。

トーマスグラバー

トーマス・グラバー



サトウやグラバーを維新の影の黒幕とする意見もあるようだが、サトウが日本人の姓を名乗り、誠実で嘘をつかない日本人を讃え日本を第二の故郷としていたり、グラバーの影響を強く受けた坂本龍馬が、「船中八策」を見る限り革命思想とは無縁だった事を考えると、彼ら英国人は単に外交官やビジネスを目的としていたと考えられる。


もっとも、グラバーがアヘンの密売や武器商人である事はよく知られている事実だし、その人脈上に数々のいかがわしい勢力が繋がっているのは事実だろう。

その中にスパイがいたと言うことは十分ありうる。


アメリカ人であり元はオランダ系改宗ユダヤ人で、日本の弱体化を狙うスパイの可能性が指摘されているフルベッキという人物がいる。

フルベッキ


彼は、長崎で日本人に英語と科学技術とキリスト教を教え、幕府の洋学所では英・仏・蘭・独語、政治や科学などを教えた宣教師である。


彼は聖書の和訳に取り組むなど熱心なキリスト教徒としての証しも多いので、スパイ説は考えすぎのような気もするが、彼の信用を利用して政府に潜り込んだ者がいた事は考えられる。


フルベッキが幕末の坂本龍馬、勝海舟、西郷隆盛、木戸孝允など蒼々たるメンバーと共に写っていると言われている写真がある。
(『(3)謎だらけの明治天皇』で取り上げた写真はこれ:真ん中に二番目の明治天皇らしき人物が映っている)

フルベッキ写真1

フルベッキ写真2


この中の人物のうち、岩倉具定、岩倉具経、江副廉蔵、中野健明、大隈重信は本人だと特定されているので、全くの偽物とは言えないだろう。


この写真を撮った背景には、西郷隆盛を中心に各藩の勤皇党が結集し、世界に明るいフルベッキ博士を訪ね、その門下生らと共に日本の将来の姿について議論し合い、上野彦根という写真家が長崎のスタジオでフルベッキの子供も交えて和やかに記念撮影を行ったということらしい。

※「フルベッキ写真-Wikipedia」には高画質のものが出ているので、興味ある方はそちらもどうぞ。


フルベッキをユダヤのスパイとする説を紹介する。

「太田龍の時事寸評- 週刊日本新聞」より一部抜粋--------

http://www.ohtaryu.jp/blog/old-articles/j-1215622484.html


月刊「猶太(ユダヤ)研究」(国際政経学会機関誌)、昭和十七年十一月号、昭和十七年十二月号。ここに久留美山(筆名) 「高等教育に於けるユダヤ主義を排す」と言う、計二十頁ほどの論文が掲載されて居る。


「明治初年大学南校以来フリーメーソンの支部のような格好になって居る」。


 「明治5年から皇国の教が負けて西洋崇拝の教育となって居る。

つまり明治初年数百名の御雇外人は英米独仏等の国籍には分かれて居たが大部分ユダヤ人でありフリーメーソンであって内心は一体となり日本をインドやマレーのやうにユダヤ人の奴隷国とする考えであったのだ」。


 「英国公使パークス初め外国使臣の多くはユダヤ人であった。大学南校教頭フルベッキはパークスの叔父ギュツツラフといふオランダユダヤ人に東洋の話を聞いて日本へやって来たユダヤ人であった」。


 「それが英米独仏等の国籍を以て偽装した十六の同類を以て大学南校を我物。法律、経済、哲学の三原論をユダヤ人の都合のよいもののみを以て固め日本の大学をまだ物心付かない赤ん坊の時代からユダヤの奴隷学問の府としてしまったのだ」。


 「斯くして国際ユダヤ人は政府大学に巣食って帝国大学は遂にユダヤの秘密結社フリーメーソンのロッジのような形になった」。


昭和十七年、大東亜戦争下に於てさえ、ユダヤフリーメーソンに対する心理思想戦を遂行し続けた国際政経学会は、「孤立無援の状」にあったのである。


岩越元一郎「ホッブス哲学と日本」。これは、今、の日本人にとって重要であろう。 「明治維新以来、日本にもこのホッブスの哲学が侵入して来た」、とある。


「……即ち彼等ユダヤ人は、究極的な自由とした――羊の群れの中に居住する狼の自由――を物にせんが為に、非ユダヤ人を魔術に陥れて、その有機的結合が正に破壊さるべき防柵であり、排除すべき足枷であると妄信せしめるのである。」

-----(一部抜粋終わり)-------

フルベッキがスパイかどうかはともかく、猶太研究の記述がユダヤ人による日本の奴隷化を目論む工作により、日本の知識階級に西洋近代思想や共産主義の種を撒いたとする内容には頷けるものがある。

明治中期頃からの大学の劣化、共産主義の浸透は目を覆うばかりとなるが、これは日本のいわば赤ん坊の時代からユダヤの奴隷とする工作が着々と進行していた事のあらわれであろう。


かなり多くの外国人による工作が、かなり前から日本の公家衆・武士に浸透していたと見るべきであろう。



フルベッキを含めて、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を始め、明治維新後、欧米の技術や学問や制度を取り入れるためのお雇い外国人として登用された外国人が大勢いる。


その中で教育と法律、憲法に関する人材はとりわけドイツ人が多い。

[法律]
グイド・フルベッキ:(蘭)法律、旧約聖書の翻訳
ボアソナード:(仏)刑法、刑事訴訟法、民法、司法省法学校教員
アルベール・シャルル・デュ・ブスケ:(仏)法律、軍事などの仏語資料を多数翻訳
アルバート・モッセ:(独)明治憲法の父と呼ばれる。
オットマール・フォン・モール:(独)宮内省の顧問となった。
ヘルマン・ロエスレル:(独)憲法、商法
ヘルマン・テッヒョー:(独)民事訴訟法、反ビスマルクの法学者。彼の案の殆どが憲法草案に取り入れられる。
カール・ラートゲン:(独)国法学

法律関係では8人中5人がドイツ人であり、憲法はドイツ人のみである。


しかも、反ビスマルクを主張する人物がはるばる日本にまで来ている事実は、ヴィルヘルム2世のアジアへの工作が水面下で進められていた事を示唆させるものだ。


※ヴィルヘルム2世が世界を戦乱に引きずり込んだ陰謀については以下の記事を参照↓
39.ソ連は笑いが止まらない:東で日米、西で英独が戦争 【総力戦】
http://ameblo.jp/arashi-toranosuke/entry-11782725874.html


ドイツのような立憲君主制を取り入れた大日本帝国憲法制定や、日露戦争後のドイツへの急激な傾倒、あまりにも早い共産主義思想の浸透も、公家の懐深くに潜入していたドイツ人脈が原因ではないかと思えるのである。


ソ連に共産主義者を送ったのがドイツにいたユダヤ人であったように、日本の公家に入り込んだのもドイツを経由したユダヤ人と考えたほうが合点が行く。


世界の共産主義者を生み出し共産主義スパイの養成がドイツにいたユダヤ人を中心として成されていた事実を考えれば、ドイツ人脈が限りなく怪しいと言わざるを得ない。

カール・マルクス

マルクスもドイツ人である


西洋や発展途上国の革命は一般大衆を扇動して行われたが、日本には武士という彼らにとって非常にやっかいな存在がいて、西洋型の革命を行うには非常にハードルが高い。


日本の革命のための最も大きな障害は武士であり、武士がいなくなる事がすなわち日本の国家そのものの弱体化をも意味している。


廃刀令で刀を取り上げ、日本を西洋型の法治国家にしてしまえば、陰謀を巡らす公家たち、さらにそこに群がる欧米の侵略者たちが命を狙われる心配は殆ど無くなり、誰にも邪魔されずに工作を進める事が出来る。


それを証明するかのように、明治期の自由民権運動は過激化の一途を辿り、日清戦争という国運がかかった戦いの真っ最中にも政権を転覆させる国内の政治運動が実際に行われている。


その後、扇動された大衆が作り出した過激な世論が、強硬派でないと選挙で当選できないという政治的空気を生みだし、それによって日本が国際社会から孤立し、大東亜戦争への道をひた走るように誘導させられた。


こうした国家転覆の陰謀を公家だけで思いついたと考えるほうがむしろ不自然で、世界共産化をもくろむユダヤ人たちとの接触があったと推定するしかないだろう。


↓続きです
127.明治維新は日本破壊のクーデター(6)古代から共産化との戦いだった日本の歴史
http://ameblo.jp/arashi-toranosuke/entry-11819921851.html

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