有酸素運動とは、生理学、スポーツ医学などの領域で、主に酸素を消費する方法で筋収縮のエネルギーを発生させる運動のことです。
有酸素運動では、体内の糖質や脂肪が酸素とともに消費されます。
これに対して、酸素を消費しない方法で筋収縮のエネルギーを発生させる運動を無酸素運動といいます。
多くのスポーツは有酸素運動と無酸素運動の両方の要素を持っています。
一般的には、「身体にある程度以上の負荷をかけながら、ある程度長い間継続して行う運動」はすべて有酸素運動とみなす事ができます。
例えば長距離走は有酸素運動ですが、短距離走は無酸素運動です。
■糖質と脂肪の燃焼
運動強度を徐々に上げてゆくと、やがて酸素摂取量を酸素消費量が上回り酸素不足となります。
この状態に至ると血液中に乳酸が増加し続け、呼吸数、換気量が著しく増加します。
酸素不足のため脂肪を燃やせなくなり、脂肪よりも糖質を多く燃焼させます。
つまり、有酸素運動であっても運動強度を上げ過ぎると無酸素運動になってしまいます。
■有酸素運動の効果
有酸素運動を行うことによって多くの健康促進効果が期待できます。
・心肺機能、酸素摂取能力の改善
・呼吸筋を発達させ外呼吸(肺と外部との空気の循環、体内への酸素のとりこみ)をよりスムーズにする。
・心筋を発達させ、血液の循環をより効率的にする。また、平常時の心拍数を下げる。
・骨格筋中の毛細血管の新生を促す。
・冠動脈疾患の危険性の減少
・安静時の血圧を低下させる。
・血液中のLDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪を減少させ、HDL(善玉)コレステロールを増加させる。
・体脂肪を減少させる。
・慢性疾患の発症率低下。特に、冠動脈疾患、高血圧、大腸がん、2型糖尿病、骨粗鬆症の発症率を低下させる。
・不安や抑うつ感を軽減し、健全感を高める
※体脂肪と血液中の中性脂肪が減少するのは、有酸素運動で脂肪を消費するためである。
また、骨粗鬆症の発症率が低下するのは運動により身体に適度の衝撃が加わるためと考えられている。
■有酸素運動の長所・短所
有酸素運動には心肺機能改善などの効果がありますが、筋力、筋持久力向上の効果は少ないとされます。
また、運動能力の上限を底上げすることは難しいとされています。
このため、アスリート、自衛官、警察官、消防士など、高い身体能力が要求される職業に従事する人々にとっては、有酸素運動だけでは十分なトレーニング効果を期待できません。
しかし有酸素運動を既存の無酸素運動トレーニングに追加した場合、高い効果が得られるであろうことは間違いありません。
>>有酸素運動の種類
>>無酸素運動の種類
また、プールでの水中運動は体に負担をかけにくい有酸素運動といわれています。
地上で行う運動とは違って浮力の助けのために体への負担が少ない運動といえます。
ひざや腰に障害がある方や、体重の重い方はプールでの水中ウォーキング
がオススメです!
もし、お近くにプールなどの施設が無い方はスローステップ運動
やスロージョギング
をオススメします♪
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