【夕顔55-3】古文単語「うけひく」
源氏物語イラスト訳の重要古語です
古文単語でよく出題されるのは、
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…受験生世代はほぼほぼ使わない語。
…ですが、今回の古語は、
現代にはほぼ見られない古語☆
はい、ではいってみましょぉ~♪
٩(๑•̀∇•́๑)و
【今回の源氏物語】
人のうけひかぬほどにてだに、なほ、さりぬべきあたりのことは、このましうおぼゆるものを、と思ひをり。
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今回出てきた古文単語
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■【人】…世間の人
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【うけひく】…承知する。承認する
■【ぬ】…打消の助動詞「ず」の連体形
■【ほど】…身分
■【にて】…資格の格助詞
■【だに】…類推の副助詞
■【なほ】…そうはいっても、やはり
■【さりぬべき】…連語(「然り」+「ぬ」+「べし」)の連体形
※【さりぬべし】…相当だ。よさそうだ
■【あたり】…辺り。付近。家
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【は】…提示の係助詞
■【このましう】…シク活用形容詞「好まし」連用形のウ音便
※【このまし】…好きである。心惹かれる
■【おぼゆる】…ヤ行下二段動詞「おぼゆ」の連体形
※【おぼゆ】…思われる
■【ものを】…逆接の接続助詞
■【と】…引用の格助詞
■【思ひをり】…思っている
◇ 単語の意味と文法的説明です。
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今回の古文単語 「うけひく」 ☆
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おぼえこそ重かるべき御身のほどなれど、御よはひのほど、人のなびきめできこえたるさまなど思ふには、好きたまはざらむも、情けなくさうざうしかるべしかし、人のうけひかぬほどにてだに、なほ、さりぬべきあたりのことは、このましうおぼゆるものを、と思ひをり。
問)傍線部を現代語訳せよ。
京都大学の二次試験などでは、
こういった、長文を現代語訳する問題がよく出ます。
その傍線部の中の古語は、
単語帳などで、すべて知っているべきものか
…と言ったら、決してそうではありません;;
((((((ノ゚⊿゚)ノ
今回の「うけひく」のように、
重要古語として、単語帳に載ってないものも含んだ部分も
よく出題されています。
(°Д°;≡°Д°;)
では、いったいどうすれば対策できるのか…??
こういうイラスト訳などで、長文読解を遂行して、
単語もどんどん入れていくしかない!
…などと言ったら、身も蓋もないですが…
(;゚;∀;゚;)
要は、慣れていくこと!
【うけひく(承け引く)】
【他動詞:カ行四段活用】
…承知する。承認する
*学研全訳古語辞典(Weblio古語辞典)より
この単語を覚えなくてもよのですが、
「うけひく」=「受け」「承け」
といった古語のイメージは、残りますよね♪
ヽ(*'0'*)ツ
入試ではじめて見た語でも、
イメージで訳せるように、
古文目線を鍛えていきましょう♪
このブログは、そういう力をつけるブログなんですよ!
解答例
世間の人が承知しない身分でさえ、やはり、しかるべきあたりの女性は、心惹かれて感じられるのに、(まして光源氏のような方が惹かれないはずはない)と思っている。
※( )の部分は、「だに」の類推部分。
京大などでは、「だに」が傍線部に含まれていたら、その類推部分も聞いてくる意図の問題が多いです。
お気をつけて!
(*^m^*)
人のうけひかぬほどにてだに、なほ、さりぬべきあたりのことは、このましうおぼゆるものを、と思ひをり。
● 過去記事リンク
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