【夕顔33-2】渡る世間は謙譲語ばかり☆
源氏物語イラスト解釈です
「渡る世間は鬼ばかり」というTVドラマ
ご覧になったことはありますか?
先日、テレビでやってたので
久々に見ました。
日常会話に敬語まみれ!
∑(゚Д゚)
尊敬語なら、私もよく使っていますが、
小さな子どもまで謙譲語を!?
(`・д´・ ;)
ああいうのが、美しい日本語っていうんですね!
さ、今回も惟光の会話文の中に、
敬語がたくさん出てきますよ~♪
ヽ(○・▽・○)ノ゙
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今回の源氏物語
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「この五、六日ここにはべれど、病者のことを思うたまへ扱ひはべるほどに、隣のことはえ聞きはべらず」
など、はしたなやかに聞こゆれば、
訳と内容が不明確の人は、まずイラスト訳からどうぞ☆
夕顔33のイラスト訳はこちら
これまでのあらすじ
天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにすぐれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏。
ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻です。源氏が新たな恋人、六条御息所の所に通っていた夏の頃の話。源氏の従者である惟光の母は、光源氏の乳母でもありました。この乳母が病に臥して尼になったため、源氏は五条まで見舞いに出かけます。その家の門が開くのを待つ間、光源氏は夕顔の花が咲く、わびしいたたずまいの隣家に目をとめます。その花を一房取ってくるよう従者に命じると、その隣家から女童が出てきて、これに花を載せて持って行くようにと、香をたきしめた扇を差し出しました。それから、尼となった大弐の乳母を見舞い、帰り際ふと扇に目をやると…。
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会話文中の謙譲語 ☆敬意方向 ☆
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「この五、六日ここにAはべれど、病者のことを思うBたまへ扱ひはべるほどに、隣のことはえ聞きCはべらず」
など、はしたなやかにD聞こゆれば、
問)傍線部A~Dの敬語の用法として適当なものを、次のⅠ~Ⅲ群の中からそれぞれ選べ。(同じ選択肢を使ってもよい)
Ⅰ(種類).ア 尊敬 イ 謙譲 ウ 丁寧
Ⅱ(誰から).ア 光源氏 イ 惟光 ウ 尼君 エ 作者
Ⅲ(誰へ).ア 光源氏 イ 惟光 ウ 尼君 エ 作者
Ⅳ(もとの動詞).ア 言ふ イ 聞く ウ あり エ なし
こういう基本の敬語問題☆
私立の推薦などでは、
こんなふうに、語群選択で1つ1つ答える問題もよく出題されます。
ヽ(*'0'*)ツ
春のこの時期に、
取りこぼしのないよう、
しっかり慣れていきましょうね♪
(ノ´▽`)ノ
【たまふ(給ふ)】
【他動詞:ハ行四段活用】
①お与えになる。下さる《「与ふ」「授く」の尊敬》
②…てくださる。お…になる。お…なさる《尊敬の補助動詞》
【他動詞:ハ行下二段活用】
①いただく。ちょうだいする《「受く」「飲む」「食ふ」の謙譲》
②…させていただく《謙譲の補助動詞》
【きこゆ(聞こゆ)】
【自動詞:ヤ行下二段活用】
①聞こえる
②うわさされる。評判になる
③理解される
【他動詞:ヤ行下二段活用】
…申し上げる《「言ふ」の謙譲》
【はべり(侍り)】
【自動詞:ラ行変格活用】
①おそばにいる。ひかえている。お仕えする《「あり」「居(を)り」の謙譲》
②あります。ございます。おります《「あり」「居(を)り」の丁寧》
③…ます。…(て)おります。…ございます《丁寧の補助動詞》
(Weblip古語辞典より)
重要ポイントは
● 「たまふ」⇒下二段⇒謙譲語
● 「聞こゆ」の敬語⇒謙譲語
● 「はべり」の補助動詞⇒丁寧語
の3つです☆
(●‘∀‘●)ノ"
ちなみに、A「はべり」の本動詞は、
文脈によって見わけますっ。
U。・x・)ノ
ここでは、自宅に「伺候していた」と捉えると
尼君に対する謙譲語と扱っても
不自然ではありませんが、
話の聞き手である光源氏が目の前にいるので、
まずはそちらの敬意が先でしょう?
(・∀・)b
こういうのも、1つ1つ、
古文の文脈をみて検討していくことで、
だんだん慣れていくものだと思います。
(o´・ω・`o)ノ
めんどくさがらず、
出てきたものから
がんばって覚えてね♪
(*^ー^)ノ
日常会話で敬語を使うのが
いちばん手っ取り早いかな~;
( ´,_ゝ`)フ
解答
A…Ⅰ ウ Ⅱ イ Ⅲ ア Ⅳ ウ
B…Ⅰ イ Ⅱ イ Ⅲ ウ Ⅳ エ
C…Ⅰ ウ Ⅱ イ Ⅲ ア Ⅳ エ
D…Ⅰ イ Ⅱ エ Ⅲ ア Ⅳ ア