【帚木74-③】「添ひ臥す」のここでの意味は?
こんにちはあいです。
重要古語は夕方5時ごろに更新しますので、
勉強の息抜きに、ヶータイからでもお読みくださいね♪
↓今日の古文単語↓
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■【脇息(きょうそく)】…ひじかけ
■【添ひ臥す(そいふす)】…(脇息などに)寄りかかって楽な姿勢をとる
■【たまへり】…~ていらっしゃる
※【たまふ】…~なさる(尊敬の補助動詞)
※【る】…存続の助動詞「り」の連体形
■【火影(ほかげ)】…ともしびに照らされた姿
■【いと】…とても
■【めでたし】…すばらしい
■【にて】…~として
■【見たてまつる】…拝見する
※【~たてまつる】…~申し上げる(謙譲の補助動詞)
■【まほし】…~たい(希望の助動詞)
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今日は、「添ひ臥す」についてです☆
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「添ひ臥したまへる御火影」とあるが、どういう意味か?
1.脇息に寄り添うように置いてある大殿油の火の光
2.葵の上を添伏にして寝ている源氏の君の灯火に映った陰
3.脇息を枕にして寝ている源氏の君の灯火に照らされた装束
4.葵の上に寄りかかって臥している源氏の君の灯火に照らされた影
5.脇息に寄りかかってくつろいでいる源氏の君の灯火に照らされたお姿
「添ひ臥す(そいふす)」とは、「寄り添って寝る」というのが、基本の意味でしたね。
「添ひ伏す」の意味だけを見てください。
1~5のどれが該当するでしょうか…?
もし、あなたが「添ひ臥す」の意を、
以前に説明した「添ひ臥し 」の意味しか知らなかったとしたら、
1.脇息に寄り添うように置いてある
2.葵の上を添伏にして寝ている
3.脇息を枕にして寝ている
4.葵の上に寄りかかって臥している
5.脇息に寄りかかってくつろいでいる
こんな削り方をしてしまうのではないでしょうか…
(;゚;∀;゚;)
実は、「添ひ臥す」という動詞には、大きく2つの意味があります。
【添ひ臥す(そいふす)】
①寄り添って寝る、添い寝する
②(脇息などに)寄りかかって楽な姿勢をとる
(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)
ですが、かんたんな単語集には、「添ひ臥す」という語は載っていません;
なので、あなたが今までやった実践問題に、
②の意が出てきていない場合には、
「添ひ臥す」=添い寝する
↑
この固定観念でもって、読み進めてしまう場合があるんです;
では、単語を増やさないと、こういう問題には得点できないのでしょうか?
答えはNOです。
■直前までの文脈の展開に着目!
■添い寝する対象となる姫君などは出てきたか?
■「添ひ臥す」を含む一文全体の内容は?
■選択肢で文脈に適当なものを吟味する
たしかに、「脇息(=ひじかけ)」などの単語も出てきていませんので、
この部分だけを見たら、「添ひ臥す」対象が「葵の上」なのか、「脇息」なのかは判別できませんが、
前後の文脈をよく吟味し、
選択肢の中から、もっとも適当なものを導き出すコツを知れば、
単語の意味が中途半端でも、解けるんです。
センターまであと5日☆
今から単語を詰め込もうというのなら、
実践問題を1つでも多く解き、
そのコツを身につけてほしいと思います。
■古文単語は、幅広い意味がある
■古文目線で、文脈をとらえる
そのコツをつかんでいってほしいと思います。
正解は…5
(o^-')b
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今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?
難しいようなら、イラスト訳や他の重要語句を復習してね♪
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【今日の源氏物語】
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添ひ臥したまへる御火影、いとめでたく、女にて見たてまつらまほし。
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■いと
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あいでした
今日も最後までご愛読ありがとうございました(●´エ`●)