『街』というゲームがある。
実在する街である渋谷を舞台にしたそのサウンドノベルは、個性豊かな登場人物たちの人間模様をドラマチックに描いた傑作であり、セールス的には伸び悩んだものの、発売から１０年の歳月が過ぎた今でも多くの熱心なファンを持つ作品である。
２００Ｘ年。１２月某日。
一人の男がそのゲームの舞台となった場所を訪れた。
この物語は、街を愛し、４２８に惚れ込んだ一人の男の波乱に満ちた一日の物語である。
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―――渋谷に来たのは何年ぶりだろう。
渋谷駅の通路を進みながら、俺は記憶の糸を辿る。
俺の記憶が確かならば、かつて街に出演したヨースケ（現・窪塚洋介）が主演の映画『凶気の桜』を見に来て以来だ。
別に地元の映画館でも上映していたのに、わざわざ渋谷の映画館まで足を運んで見ていた辺り、俺も相当暇人だったな…と、今では思う。
いや、そもそも渋谷以前にあの映画を高い金払って映画館で見たこと自体が以下略。
しかし『街』に出ていたあのヨースケが、人気若手俳優としてブレイクした後に凶気の桜という渋谷が舞台となる映画に出演し、さらにその作品の企画立ち上げから製作に至るまで積極的に関わっていたというのはただの偶然だろうか？
いや、神は全能すぎる。
それはヨースケの中に若手時代に出演した街という作品に対する熱き思いと強いリスペクトが変わらずに残っていたということではないだろうか。
そうだ。そうに違いない。そうであって欲しい。そうだったらいいな。表舞台から飛び降り去った今はどうか不明だが。
閑話休題。
後ろを見るのはここまでだ。時刻はすでに１２：００を過ぎている。
生憎と俺には遠い過去を近くに感じている暇はない。
簡潔に行こう。
俺が今日、渋谷にやってきた目的は―――
Ａ：渋谷ＧＩＧＯで行われる４２８グッズ抽選会
に参加するためだ。
目当ては当然、エコ吉Ｔシャツ。意気揚々と、俺は渋谷ＧＩＧＯに向かった。
Ｂ：特に理由なんかない。ここは思い出の街
だから。
乾いたノドをうるおすコーヒー片手に俺は目的もなくふらふら歩いた。
Ｃ：渋谷ＧＩＧＯの近くにあるコンビニにてシャア専用一番クジ をするためだ。
おでんの匂いが充満した店の奥に佇む赤い彗星の姿を思い浮かべながら、俺はコンビ二に足を運んだ。
ＴＯ ＢＥ ＣＯＮＴＩＮＵＥＤ．
☆
というわけで、抽選会に行ってきた日のことを数回に分けて書いていく予定です。
波乱に満ちた、なんて書きましたが基本的に抽選やって賞品貰って池袋寄って買い物して帰ってきただけなので特にイベントもなければオチもない話なので予めご容赦を。
あと明日１２月１４日は抽選会の最終日です。
エコ吉Ｔシャツ・４２８トートバック・４２８体験版のどれかが貰える最後のチャンスなので、渋谷に行けるという方は是非。そしてコンビ二でシャアくじにもチャレンジしよう。
それでは、また。
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