初めての方は、このブログを通して貫く基本概念である主観と客観との違いについての説明をしている以下の記事をご覧ください。

 

 主観と客観

 客観についての補足

 外国人には思い遣りがガチでないという事実

 優しさ(主観的)と思いやり(客観的)

 二種類の「正しさ」

 日本の常識は世界の非常識、日本の非常識は世界の常識

 

 AFPの報道によると、フランス大統領選挙の第一回投票で1位となったマクロンは、既に勝利宣言かと思わせるような行動をし、高級ビストロで祝杯をあげたという。

 

 確かに、現職大統領をはじめ、多くのマスメディアが反ルペンキャンペーンを大々的に取り行っており、1回目の投票で1位となったこともあり、浮かれる気持ちはよくわかる。客観的に見て、風はマクロンに吹いているようにも見える。

 

 しかし、これを見ると、本当に思い出されるのは、驕る平氏は久しからず、という言葉であり、桶狭間での今川義元の敗北である。誰がどう見て、どう考えても勝つ予定の戦に、織田信長に破れる前の今川義元も、今のマクロンのような心境だったのではなかろうか。無論これは、筆者の主観的な推測であるが。

 

 前回も触れたが、パリは機関銃を持った武装警察官が厳重に警備しながらの選挙が執り行われているほどテロリストに警戒した状況が続いている。いつどこで爆弾が破裂するかわからない状況である。国内でのアラブ系移民に対する不信感とフラストレーションは極地に達していると言っていい。もともと差別的なフランス人が、この状況を放置するわけがない。選挙はあくまでも、蓋を開けて見るまではわからないのである。

 

 この二週間は、まことにもってフランスから目が離せない。北朝鮮の動向も気になるが、世界に広く目を向けていきたい。

 

 今回もお読みいただき、ありがとうございます。

 


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