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トニーのゆっくり回覧版  真空管アンプ自作のブログ

真空管アンプの製作、音楽、生活のことなど

サイテーションⅣのコピーは、いよいよ配線開始という段階で進みません。

 

自分でも分かっていたのですが、スランプです。やる気がでません。

 

半田ごてに火を入れれば、あとは早いのですが、その気にならないのです。原因のひとつにフロントパネルの塗装がうまくないことがあります。ムラや異物(細かな繊維)付着、指紋の付着など。何度も上から透明クリヤを吹き付けるのですが、なかなかうまくいきません。

 

なのでパネル部分はアンプが完成してからにします。

 

もう一つ原因があります。モックアップ状態の時はそれほど問題にならなかったのですが、いざ、フロントパネルや内部の機構部品を取り付けると、天板・底板の取付穴がケースから少しずれて、ネジがしまらないのです。よくみるとケースは長方形からやや平行四辺形へと変形しています。

 

 ケースの一部を削るか、天板・底板の穴を拡大するか。これも解決すべき課題です。

 

 

やる気がでないので、音楽を聴いていました。

 

アストル・ピアソラです。

アルゼンチン、タンゴ。ピアソラのルーツはタンゴなのですが、音楽はいわゆる3分で完結の、あの一定リズムの所謂「タンゴ」ではありません。

 

リズムは変化するし、複雑になったり、メランコリーになったり、爽快になったり、鬱屈したりするし。

彼自身の体に染みついたものが、演奏になっているようです。

晩年、ジャズ・ヴィブラホン奏者のゲイリー・バートンと共演しています。音楽の垣根はないようです。

 

ピアソラのバンドネオンの音を聴いていると、私の頭の中でいろんなイメージ、感情がさざ波を立て始めます。

ジャンルなんか、とっぱらって、最初は心を真っ白にしておくと、段々イメージが湧きたってきます。

 

ベスト盤とニューヨークでの録音のCDをもっているのですが、またヤフオクで中古のCDを追加で3枚落札しました。彼のような音楽は複雑であまり万人受けしないのか、中古CDはたくさん出回っています。場合により1枚300円程度でも手に入ります。

 

 到着が愉しみです。みなさんもご興味があればピアソラを聴いてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

私は設計者ではなく、普通の人間だ。

 

みなさんそう思われていると思います。でも設計とは仕様や形を決めることであり、日常生活でも存在します。

 

例えば新しくベッドと書籍用のラックを購入する場合。

 

どの製品を選ぶかは、カタログや商品情報を集めて検討すればよいのですが。

 

この2つを部屋の中に置くには、どこにどう納めるか、位置や方向を決めることになります。これもレイアウト設計です。

 

 一方で、アンプを作る場合は設計のオンパレードになります。

 

見た目の意匠(デザイン)の決定。回路や球、パーツの決定。シャーシ内の引き回しの決定。これらはすべて設計です。

 

 具体的な設計手順ですが。

 

先日実施した、サイテーションⅣコピーの電源部ですが、結果として以下の仕様に決まりました。

 

 

 

手順は

 

まずこのプレートにこの回路を組み込めるのかという大枠設計。

            ⇓

次にプレート内にすべて組み込むという、スペース・機構設計。

この場合はすべてのパーツを板の枠内に置いて、並びや位置を決めていきます。

固定の仕方、ラグ端子を使う、あるいは別あつらえで治具・端子板の形を決めます。

            ⇓

 次に回路上、配線が可能かどうかを、外からの線材の引き込み方、プレート内での配線の流れを決めます。

            ⇓

 

こうしてアイデアがまとまったら、いよいよ現物を並べて、今まで決めたことが実現できるかを確認します。

このときはやはりぶつからないか、配線の時に半田ごてが入るか、メンテナンスのことを考えて、部品の交換作業が無理なく出来るか等を最終確認します。

 

 

 

これが設計のおおまかな手順になります。

 

いつも言っていることですが、アンプ製作の場合は、3手先まで読めばトラブルは防げると思います。

 

3手とは、ある個所に部品を取り付けて配線する場合に

①取り付け、ねじ止め等は問題ないか、②周辺にぶつかるもの、ノイズ的に影響を受けるものはないか、③配線・はんだ付けは容易か、メンテナンスも問題なくできるか。

 

アンプ製作はこの繰り返しになると言っていいと思います。ご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

9日の午後、基板を作りました。

 

自実体配線図を描いて(3回推敲)、ガラスエポキシ黒を切断して、ハトメラグを打ちました。

 

 

アクセサリー回路とは、スクラッチ(ハイカット)、ランブル(ローカット)です。

 

ラックスのプリに比べて、この部分は3倍程度,パーツの数が多いのです。

 

上の実態図のように、下の基板に実装します。

 

 もういい加減、疲れましたね。

 

現在足りないパーツを桜谷電気に発注済で、到着待ちです。2~3日うちに届きますでしょうか。

 

 明日から配線開始です。