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トニーのゆっくり回覧版  真空管アンプ自作のブログ

真空管アンプの製作、音楽、生活のことなど

今日の午後3時頃、ブログでいろいろ助け舟を出していただいたアドバイスを受けて、アンプに向かいました。

 

アース線は問題ないと確信していたので、電源トランスからトライしました。

 

なかなかケース外に出すのは難しいので、トランスを金属板で囲んで、基板の出力段との間を遮蔽しました。

 

そしてノイズを測定。25mV程度がMAXで時折、1mV以下のレベルが出ます。昨日までは出なかった数値です。

 

おお、遮蔽は効果があるな、どの程度の効果だろうと、遮蔽版を取り去りました。

 

あれ、数値は変わりません。

 

 私はノイズ測定時に体をアース代わりにするために、ケースの一部分を手で触ります。こうすると手を触れない場合に比較して、ノイズが低下するからです。

 

パッと手を放しても、それほど大きなフリッカーはでません。そして今までやっていなかったことを試しました。

底板と天板を取り付けて、ケースを金属の箱状にしました。

 

ノイズをみると、0.3mVから0.6mVの範囲で変化します。5秒に1回程度11mVが出ますが、基本的に0.3mV前後です。

これは今迄作ってきたプリアンプと同程度です。REC OUT端子(イコライザ出力個所)に至ってはノイズは0mVです。

昨日から何もしていなくて、ただ天板、底板を取りつけただけなのです。要は大事な確認をしていなかっただけでした。なんともお恥かしいことです。

 

考えられる要因は、

1.昨日は結構な時間を通電していたので、部品がエージングされてややノイズが低減した。

2.実使用状態でのノイズを見ていなかった。

 

但し、上記の状態にいたるまで、確かに自分なりに改良した効果はあると思います。原回路に忠実に製作した状態では、サチュレーションを起こして、あちこちでおかしなノイズがでていましたので。

 

やったことは

1.出力段を12AX7 から12AU7へ変更し、プレート電圧を100V程度に落とした。

2.NFBの量を調整した。

 

過去経験したノウハウを活かして組んだので回路以外のところでは問題はないはずだと考えていました。

 

そして鳴らしてみました。

 

SPからは全くノイズがでません。まともなプリアンプになっています。

 

旧いジャズのレコードをかけました。パパ・ジョー・ジョーンズのリーダーアルバム。不思議な鳴り方をします。古いアルバムですがすべての楽器の音はしっかり聴こえます。ただホールで聴いているような響きです。

 なんだか若いころに、どこかで聴いたような懐かしい鳴り方なのです。

 

 サイテーションⅣのイコライザはCR型です。CR-NF型という表現も聞きますが、NFはイコライザ素子の周辺の増幅段にNFがかかっているのです。

 マッキンやマランツ7とは違う、なんとも懐かしい音がします。

 

次にCDを聴きました。ギドン・クレーメルがピアソラに捧げて録音したアルバムです。これも不思議です。スタジオ録音なのに、ホールで聴いているような音です。

 

このホールトーンですが、鳴らしたアンプの影響もあるかもしれません。DA30PPです。このアンプはそういう傾向が強いのです。

EL34PPアンプにつないだらどうなるのか、明日にでも試してみます。

 

 

3時間程度ならしていたら、音もこなれてきたようです。

 

 不具合個所も見つかりました。スクラッチをONにすると左側の音が消えます。チェックしてみます。

 

 

という顛末で、コンテンポラリーサイテーションⅣは完成しました。プリアンプは何台作っても残留ノイズのメカニズムはよく理解できていません。

 

いろいろアドヴァイスいただいた方には、心配をおかけしました。いずれも理にかなったアドヴァイスでした。

心から感謝いたします。

 

このアンプは少し整備して、試聴を希望される方に貸出ししたいと考えています。送料はすべて私がもちます。

ただし条件があります。必ず試聴後の感想を述べていただくこと。よくわからないでは困ります。

 

アンプができると安堵しますね。またそのうちプリアンプを作ります。現金なものですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24日に配線が終わりました。

 

 

 

 

フリッカーノイズが出ていますが、もう普通に鳴るだろうとシステムにつなぎました。

 

温まって気づいたのはウーンというハムがでること。120Hz程度です。

 

しばらく聴いていたのですが、曇ったままの音で、レコードも時々きらめくような音がでるのですが、すっきりしません。

 

音を止めるとハムが気になります。100Hz前後の音域がハムによりマスクされているのでしょうか。

 

 このままでは実用レベルにないと判断してハム退治を始めました。

 

各段のノイズを確認するとどうも最終段からフリッカーが出ているようです。最終段の入り口のグリッドにはノイズが全く発生していません。

 

プレート電圧を落としたり、危なそうなところの単線をシールド線に変えたり、それでもだめならと、違う回路に組みなおしたり、NFBをかけたり、カソードフォロアに変更したり、全てのパーツも取り替えたりで、3回路くらいこの3日間でトライしました。

 

 

やっぱりフリッカーは除去できません。頭が混乱してきました。

 

今度こそと組み直しても、フリッカーは消えません。このときの落胆と失望感。まるで何かに祟られているような気さえしました。

 

これは部品不良でもなければ、回路の不良でもないようです。

 

状況不良です。何かがよろしくない状態。

 

球を変えてもパーツを変えても、回路を変えても改善しない。

 

さて、ここまでで触っていないところがないか探しました。

 

 あ、ありましたヒーター回路です。

 

ここは触っていません。もうここしか考えられません。

 

今回は直流19Vで、6.3V0.3A状態(2本のヒーターを並列で点火)にして3本直列にしています。そしてもう3本を並列にしているのですが、過去この点火回路を試したことがありません。変則と言えば変則です。

 

なので12.6V0.15Aで6本を並列点火することにしました。トランスのヒーター巻き線は15V1.5Aです。

 

15V をブリッジ整流すると19Vになるのですが、これを12.6V程度に落とします。手持ちにドロップ用のセメント抵抗がないので、発注をかけました。5W のセメント抵抗ならありますが、実際は消費電力が4W 程度になります。セメント抵抗に80%もの電力負荷をかけるとすごく発熱します。

 

なので10Wのものを発注しました。届いたらまたトライです。それでノイズが消えなければどうしましょうか。

 

全く別の回路で組み直すのもいいですね。また報告します。

 

もうプリアンプは作りたくなくなってきました。

 

今日もコツコツ配線しました。

 

なにしろ狭いところの部品の端子に配線するときに、コードがブラブラしてはんだ付けが難しくなります。

 

今回からセロテープを使って、コードを固定することを始めました。

 

 

さらには両手がふさがり、半田をしかるべき端子のそばに持ってくる必要があります。

 

コードと同じように半田もテープで固定しました。今回は2回実施しました。

 

 

うまくいきました。もっと早くやっておけばよかったと後悔しました。

 

さて、今日はセレクター、モード、テープモニター、バランス、ボリュームまで配線が終わった時点で、イコライザに左右波形を入れて、きちんと動作するかオシロで確認しました。

 

ボリュームを出たところで波形をみたら、どの機能もうまく動作してくれました。

 

ボリュームをミニマムに絞った状態で残留ノイズは0mVでした。左右ともにです。嬉しくなります。

 

その後も配線を進めました。

 

今日までの成果。

 

 

残りの配線は、プッシュスイッチから前パネルの外にはみ出ている、アクセサリー回路部分のコード類。

 

それからトーンコントロールとフロントにあるサブ基板との接続くらいです。

 

2枚の基板の上に部品を集中させたので、ケース内は以外にスッキリしています。

 

明日トラブルさえなければ鳴るはずです。鳴るはずなんですが。

 

 そろそろプリアンプに飽きてきましたね。次は山水SW-50を使ったパワーアンプを作りたくなりました。

 

でも45シングルアンプも作ってみたいですね。小型のSPと合わせて寝室で聴くとか。

 

今日はもう寝ます。また明日。おやすみなさい。