ドーピング疑惑で渦中の人となってしまったカミラ・ワリエワ選手。ロシアメディアによると、ワリエワ選手は『これで表彰式は中止にならない』と話したそうです
『これで表彰式は中止にならない』。１５歳の少女（ワリエワ選手）が言ったということは、彼女の心中を思うと、失意の中で発した言葉なのではないかなと思います
『これでセレモニーは中止にならない』――コーチに詰問されて失意のワリエワが、漏らした言葉に露メディアが注目【北京五輪】
２月１７日にフィギュアスケート女子シングルのフリースケーティング（ＦＳ）が行われ、ショートプログラム（ＳＰ）首位に立っていたロシアオリンピック委員会のカミラ・ワリエワは、まさかの４位となった
ＦＳで披露したのは、今季にシニア世界最高スコアを叩き出したプログラム『ボレロ』。よって誰もが、最終滑走で登場した１５歳が手堅くまとめ、金メダルを手にすると考えていた。だが、ドーピング騒動で批判された影響もあったのか、ワリエワはミスを連発して大失速。表彰台すら上がれなかった
競技後には、失意のワリエワをリンク脇で迎え入れたエテリ・トゥトベリーゼコーチが『なぜ戦いを諦めたの？』と詰問した様子が話題を呼んだ。しかし、この話には続きがあったという。『彼女は必死に涙をこらえていたが、本当に泣き崩れたのは、キス＆クライで得点が表示された後だった』と伝えた露メディア『ｓｐｏｒｔ．ｒｕ』は、その舞台裏を描写している
『得点が発表された後、ワリエワは顔を伏せた。今度こそ涙が抑えきれないようだった。その様子を見守っていたエテリコーチは何かしら話しかけていたが、それを耳にしたワリエワは、「でも、これでセレモニーが中止になることはないんでしょう」と口にしたのだ』
このＦＳが行われる前日に国際オリンピック委員会および国際スケート連盟は、ワリエワが３位以内に入った場合、ドーピングに関する調査を継続しているため、競技後のセレモニー及びメダル授与式は実施しないと発表。また、ワリエワが参加し、金メダルを獲得した団体戦のメダル授与式は無期限に延期が決まっていた
この決定に想うところがあったのかもしれない。１５歳の少女がこれをどんな思いで口にしたのか。『皮肉』と綴るメディアもあれば、『友情』 『懺悔』と捉えるメディアもある。だが、真実は本人にしか分からない
なお、ワリエワは金曜日に北京を離れ、土曜日の午前中にモスクワに到着すると報じられている
ワリエワ選手は無事にモスクワに到着したそうです。終始無言だったようですが、ファンはワリエワ選手を温かく迎え入れてあげたようです
『これで表彰式は中止にならない』（『これでセレモニーは中止にならない』）
１５歳のワリエワ選手がどんな気持ちでこの言葉を発したか。同門で先輩のシェルバコワ選手とトゥルソワ選手、坂本選手の３人を気遣って発したのかなと思います
３月にフランスで行われる世界選手権にワリエワ選手が出場するかは分かりません。ですが、これだけ深く傷つき、心身ともに疲れ切っている中で無理に出場することはしないでほしい。今はゆっくりと休んでほしいですし、深く傷ついた心と疲れた体を癒してほしいと思います
