シャドウ 9/5〜10/26
bluestage musical
1762年、米びつに閉じ込められた最初の夜。
思悼(サド)が玉추経に自分の名前を書いて米櫃の中に付けた瞬間、時間の隙間が開かれ過去に移動する。彼が出会ったのは幼い頃の英祖 (ヨンジョ)。
権力の重さに押しつぶされ、恐怖と寂しさに震える少年の顔の中に、今まで知らなかった父親のもう一つの姿を発見することになる。
権力と責任の前で揺れる幼い英祖、死の静けさの中で自分と向き合った思悼。
崩れた時間の隙間で、彼は生き残るための戦いではなく、愛せるかどうかに対する勇気で、ついに刀を持って父親の前に立つ。
この手の音楽は苦手なはずなのに、題材が思悼世子と英祖のせいか、出演者のせいか、とても気になる。
同じく思悼役のシン・ウンチョンは〈ゴーストベーカリー〉で印象的だった人だと今気づいて、絶対見なければ、という気になっている。
先日〈ベア〉のピーター役を可愛らしく演じていたジノ君が一転してこんな役を演じるとは少々驚き。
劇場はCOEX近くのペガムアートホール。
朝鮮のボクサー 9/9〜11/9
@mbz_company
作品は連載中の人気小説「朝鮮のボクサー」が突然の中止要請を受けて始まる。1962年、作家「マリア」のペン先で繰り広げられる話は、1937年京城、「朝鮮ボクシング球楽部」を背景にボクシングに人生をかけた二人の青年の運命を描く。
「朝鮮ボクシングクラブ」所属無敗のボクサー「イファ」は一番強いからではなく、負けそうなリングには絶対上がらないので無敗の戦績を維持している。冷たい理性と本能的な生存力を持つ人物だ。
貧しい孤児出身でシングルファーザーの新人ボクサーヨハン。男やもめの身にもかかわらずチャンピオンを夢見るヨハンは無謀なほど肯定的なエネルギーでリングの上に立った青年だ。
お互い違う世界にいた二人の青年はボクシングを通じてお互いと向き合うようになり、その激しい一戦勝負は「マリア」の文章を通じて過去と現在を行き来しながら生き生きと蘇る。彼らの話は今を生きていく私たち全員に、落ち込んだ人生を再び立ち上げる力を伝える。
割とお馴染みの顔触れなのでつい見たくなるが、題材的に好みなのかは疑問だ。ここにもシン・ウンチョンがいた!
ダチョウ少年たち 9/4〜11/23
@newpro_ostrich
ミュージカル〈ダチョウ少年たち〉は、友人の突然の死を契機に始まる少年たちの旅を描く。
3人の友達のドタバタ冒険の始まりである、文章を書くのが好きな作家志望のロス。旅路を主導する3人の友達のリーダー、ブレイク。臆病で時々気が利かない変わり者のコンピューター博士, かわいくて愛らしいケニー。ロスの死に怒り復讐を試みる熱血漢シム。
作品は大人たちのくだらない葬式に不満を抱いたブレイク、ケニー、シムがロスの遺骨箱を盗んで、普段ロスが行ってみたかったスコットランドのロスに向かうドタバタ冒険物語だ。友達に誠実で同時に卑怯でお互いを傷つけたりもする十代の若者たちが真の自我を見つけながら成長する姿を描く。
長男の次回作。…少年系か。
キム・ジュンシクがシム役に入っている。〈無人島脱出記〉で「見守っていきたい」と思った俳優だったことに遅まきながら気づいたので、是非見てみなければ。(登登曲に出演中。)
息子以外にも気になる俳優が多すぎて困る。
ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち
9/16〜11/30 @thebestplays
産業革命が始まった18世紀末のロンドン。
忙しく回転する工場と同じくらい増えていく資本が身分すらも変えてくれたその時、人々の耳目を一気に集めた事件が発生する。
シェイクスピアの遺した物なら何にでも熱狂したロンドン社会に、ソネットの原本から遺言状、借用証書、手紙までシェイクスピアの未公開遺物を大放出した“アイルランドの金持ち”が、戯曲『ボルティゲルン』の贋作論争で裁判に立つことになったのだ。
「シェイクスピアの作品か否か」をめぐって繰り広げられる熾烈な攻防。息子のために情熱的な弁論を繰り広げるウィリアム・サミュエル・アイランド。陳述の代わりに自分の話を始めるウィリアム・ヘンリー・アイルランド。そして新しい遺物を持って現れた、未知の紳士H。
この裁判の結果は果たしてどうなるのだろうか?
カンチャンがここに!本人はそろそろ少年系を脱したいような雰囲気を感じていたけれど、企画する側の意図は違うらしい。
レッドブック 9/23〜12/7
「私は悲しくなるたびに、いやらしい想像をする」
紳士の国イギリス、中でも女性にとって最も保守的だったビクトリア時代。
婚約者に初めての経験を告白し、婚約破棄されて街にやってきた女性「アンナ」。
辛くて寂しくなる度に、初恋との思い出を思い浮かべながら日々強く生きていく。
ある日、そんな彼女の前に紳士の「ブラウン」がやってきて、アンナは意図の分からないブラウンの奇妙な応援に支えられ、女性だけの高品格の文学会「ローレライの丘」に入り、自分の思い出を小説にすることになる。
しかし、女性が自分の身体に言及することさえタブー視されていた時代だ。アンナの小説が盛り込まれた雑誌、『レッドブック』は激しい社会的非難と危険にぶつかることになるが···
何だろう?実力不足とか、そういうことは全くないにもかかわらず、何か新しさを感じにくい顔触れ。ソンシクさんが目玉と言えば目玉か。
逆に期待していたメンバーがいなくて寂しいという声も。
不満を言うには畏れ多いアンナたちだし、絶対に見る価値のある作品❗️
アーモンド 9/19〜12/14
@livecorp2011
16歳の少年「ユンジェ(ソン・ユンジェ)」は「失感情症」を患っている。脳の部位である偏桃体が人より小さく、感情をうまく感じることも、他人の感情に共感することも難しいユンジェは、母と祖母の愛と関心の中で感情を「学びながら」普通の子供のように育てられる。
そんな「ユンジェ」の16番目の誕生日であり、クリスマス・イブだった「その日」。あっという間に起きた通り魔殺人事件によってユンジェの祖母はこの世を去り、母は植物状態になってしまう。一夜にしてひとりぼっちになったユンジェ。まだ学んでいない表情が多いユンジェには、他人と付き合いながら過すことはいつも難しい。
ある日、世の中に一人残された「ユンジェ」の前に激しい感情をもつ「ゴニ(ユン・イス)」が現れ、「ゴニ」は「ユンジェ」に怒るが、感情の動揺がないユンジェの前ではむしろ戸惑ってしまう。「ユンジェ」はなぜか「ゴニ」が憎くはなく、むしろ気になるが…
他人は理解できない特別な友情を築きながら、「ユンジェ」は少しずつ内面から変わっていく。
異なる理由で「怪物」と呼ばれる二人の少年は、世の中に一歩進むことができるだろうか?
次男がいる。一風変わったキャラクターは、いかにも彼がやりたそうな役だ

(あらすじはインターパーク、K-Theater Licenseより)