THE LAST MESSAGE 海猿
監督 羽住英一郎
2010年 日本
あらすじ・解説
大型台風が接近する中、巨大天然ガスプラント“レガリア”で事故が発生。潜水士・仙崎大輔は、設計主任の桜木らと共に施設へ向かう。
だが、救出作業の中、突然爆発が起こり、大輔らは施設内に取り残されてしまう。
大輔は知り合ったばかりの第七管区の服部とバディを組み、要救助者と共に無事帰還する道を探るのだが…。
一方、海上保安庁本庁では、救助の道を探ろうとする海上保安庁と、国益を最優先とする内閣参事官らが対立。焦燥と憔悴に包まれていた。
そして、一人息子・大洋とともに大輔の無事を祈る環菜は…。
感想(※ネタばれあり)
海猿シリーズの第三作目であり、完結編である今作…
だったようですが、署名によってまたも新作『BRAVE HEARTS 海猿』を制作し、只今絶賛公開中でございます。
『LIMIT OF LOVE 海猿』の時も同じこと言ってたと思うのですが…
まあ、僕は劇場に見に行っているわけではないので文句は言えません。
はじめに、今作は前作よりもパニックムービーとしてスケールアップしていて、見ていて興奮できました。
CGというか今はVFXというのでしょうか?これは海外の作品と比べても恥ずかしくないくらい頑張っています。
今回は地上から隔絶された場に取り残される恐怖感、暗い雰囲気が絶望感をおあっていてよかったです。
パニックムービーものの王道であるシャッターが閉まる寸前での脱出や頭上から金属片が落下、他にも水が流れ込むシーンなど盛りだくさんでした。
オイルが降り注ぐシーンなんかは迫力ありましたね~
さらに、今回は新キャラとして服部という新人海上保安官と臨時バディを組むことになり、作品に変化を加えていますね。
他のキャストでいえば濱田岳さん演じる作業員はこういう作品には欠かせないなと改めて思いました。
パニックものでは絶対こういうひょうきん者がいるんですよね。
それと同時に、加藤さん演じる桜木のような場の雰囲気を悪くするようなインテリ、内閣参事官という悪役まで用意してます。
そして、今作で厄介なのが天然ガスプラント「レガリア」。
こいつが気まぐれでいつ爆発するのかというのも見どころの一つ。
それから、最初の導入から過去作とは雰囲気が違い、もしかしたらホントに大輔君…という感じで始まります。
リアルタイムで見ていた人は題名の通りに最後になるのかどうかが気になるポイントだったと思いますが、ここからはネタばれありで。
というより最初に書いている通り続編が決定しているのでほとんどの人が知っていると思いますが…大輔死にません。
それは置いといてそんなこんなで前半はかなり楽しめました。
しかし、今からは海猿の感想で恒例となりました気になった点、悪かった点を書いていきたいと思います。
おそらく前作の反省を踏まえて監督をはじめとした製作陣はがんばったんだと思います。
その成果でホントに前半部分はテンポよく見られました。
が、後半はいつもの海猿全開でどうしようもない感じです。
最初に、大輔と服部がバルブを閉めるシーンですが、前作感想で言った「結果しか見せない」を直して、てこの原理を使っているところとか好感が持てました。
しかし、そのあとの服部のセリフはいただけない。
なにも長続きしないから海上保安官になった…
いや、どんだけガッツあるんだ???
その訓練乗り越えられるんだったら、なんでもできるだろ。
別に、「他人を助けるために自分の命をかける覚悟は俺にはないです。」とか言わしておけばいいと思うんだけど…
そして、ここからまたバックで感動的な音楽が流れ始めて、大輔や他の人が自分の気持ちを語りだします。
前にも言ったけど音楽の使い方下手か!!
別に語りだすのはいいんだけど何か中途半端なんだよね…
桜木の場合は憎たらしいけど実はいい奴って感じでアガるポイントだけど、女医さんは下手くそだったな。
あと作業員がせっかくいいキャラなのに全然使わないし、もっとギャグパートふっても良かったと思う。
そのあとの山場、レガリアを沈めるシーン。
見ていて疑問に思ったのが、桜木はレガリアを沈める策を持ってたんじゃないのか?
だったらあのカードキーは何だったのか…
そして、海水が流れ込んでくるときに大輔が服部に言った台詞とかが、ファイト一発にしかに見えない。
そのあと、大輔の骨が折れて置き去りにするシーンとか頑張ったら絶対行けただろうって突っ込みたくなる。
だってそのあと潜って助けに行くんだから。
その時のスローモーションと後ろでかかる感動的な音楽はホントに無理だった。
この部分に関しては前作よりも悪い。
本当のラストシーンだったらまだしも、それを三回ぐらい続けられると心底萎える。
特に今作は最後のつもりで作ってるからカンナとの思い出も入れられていて(当然スローモーション)見てる側からしたらつまらないものを延々魅せられている感じ。
おそらくリアルタイムで見ていた人は大輔が死ぬから仕方ないとも思えただろうけど、結局生きてるし…
頭に鉄落ちてヘルメット越しとはいえ激突したのに生きてる。
そして、手を握り合って、仲間が何人も助けに来る。
これは全体的にいえることだけど毎回一緒だよね?
オチ全部一緒とかあるのか。
あとはカンナの弱さがちょっと鼻につく作りだったかな。
確かに大切な人との別れは悲しいことだけど、いくら何でも表に出しすぎだし、そもそもその覚悟で結婚してるのではないのか?
それなのに「大洋は私が守るけど、私のことはだれが守ってくれるの?」って言っちゃだめだと思う。
ずっと我慢して気丈にふるまってるけどメッセージを聞いた瞬間に緊張の糸が緩んで涙が出るとかの方がいいと思うんだけど?だめかな?
とどめはクライマックスの台詞ですよね。
要救助者3人が大輔を救助に向かう海保隊員を見て
「こいつら・みんな・つながってる」と言ったのはさすがに引いたし、笑った。
3人でパート分けまでして、自分たちがまだ助かってないのに言わねーだろ!!
ホントにやめた方がいいよ。
ということでここからはさらに細かい点を上げていきます。
オイルが流れ込んできた後の食堂が片付いている。
手動でバルブ閉めたら簡単にオイルが止まる。
大輔が海保なのにグーグルアースを知らない。
順番として要救助者を移してからレガリアを沈めに行かないといけない。
最後の方は意外に天気がいい。
内閣参事官いい奴になりすぎ。
毎回解決すると司令室で書類を放り投げる。
エンドロールの映像はやっぱりいらない。
とまあいっぱい書きましたが、前半までなら前作よりも好きでした。
後半さえ直して、変な台詞を言わせずスローモーションと感動的な音楽をやめたら歴史に残るような作品になれるポテンシャルを秘めているので頑張ってほしい。
新作にはそれを期待しています。
期待しているせいなのか、長くてすいませんでした…
※2016年8月 内容を変えずに文章校正しました。
監督 羽住英一郎
2010年 日本
あらすじ・解説
大型台風が接近する中、巨大天然ガスプラント“レガリア”で事故が発生。潜水士・仙崎大輔は、設計主任の桜木らと共に施設へ向かう。
だが、救出作業の中、突然爆発が起こり、大輔らは施設内に取り残されてしまう。
大輔は知り合ったばかりの第七管区の服部とバディを組み、要救助者と共に無事帰還する道を探るのだが…。
一方、海上保安庁本庁では、救助の道を探ろうとする海上保安庁と、国益を最優先とする内閣参事官らが対立。焦燥と憔悴に包まれていた。
そして、一人息子・大洋とともに大輔の無事を祈る環菜は…。
感想(※ネタばれあり)
海猿シリーズの第三作目であり、完結編である今作…
だったようですが、署名によってまたも新作『BRAVE HEARTS 海猿』を制作し、只今絶賛公開中でございます。
『LIMIT OF LOVE 海猿』の時も同じこと言ってたと思うのですが…
まあ、僕は劇場に見に行っているわけではないので文句は言えません。
はじめに、今作は前作よりもパニックムービーとしてスケールアップしていて、見ていて興奮できました。
CGというか今はVFXというのでしょうか?これは海外の作品と比べても恥ずかしくないくらい頑張っています。
今回は地上から隔絶された場に取り残される恐怖感、暗い雰囲気が絶望感をおあっていてよかったです。
パニックムービーものの王道であるシャッターが閉まる寸前での脱出や頭上から金属片が落下、他にも水が流れ込むシーンなど盛りだくさんでした。
オイルが降り注ぐシーンなんかは迫力ありましたね~
さらに、今回は新キャラとして服部という新人海上保安官と臨時バディを組むことになり、作品に変化を加えていますね。
他のキャストでいえば濱田岳さん演じる作業員はこういう作品には欠かせないなと改めて思いました。
パニックものでは絶対こういうひょうきん者がいるんですよね。
それと同時に、加藤さん演じる桜木のような場の雰囲気を悪くするようなインテリ、内閣参事官という悪役まで用意してます。
そして、今作で厄介なのが天然ガスプラント「レガリア」。
こいつが気まぐれでいつ爆発するのかというのも見どころの一つ。
それから、最初の導入から過去作とは雰囲気が違い、もしかしたらホントに大輔君…という感じで始まります。
リアルタイムで見ていた人は題名の通りに最後になるのかどうかが気になるポイントだったと思いますが、ここからはネタばれありで。
というより最初に書いている通り続編が決定しているのでほとんどの人が知っていると思いますが…大輔死にません。
それは置いといてそんなこんなで前半はかなり楽しめました。
しかし、今からは海猿の感想で恒例となりました気になった点、悪かった点を書いていきたいと思います。
おそらく前作の反省を踏まえて監督をはじめとした製作陣はがんばったんだと思います。
その成果でホントに前半部分はテンポよく見られました。
が、後半はいつもの海猿全開でどうしようもない感じです。
最初に、大輔と服部がバルブを閉めるシーンですが、前作感想で言った「結果しか見せない」を直して、てこの原理を使っているところとか好感が持てました。
しかし、そのあとの服部のセリフはいただけない。
なにも長続きしないから海上保安官になった…
いや、どんだけガッツあるんだ???
その訓練乗り越えられるんだったら、なんでもできるだろ。
別に、「他人を助けるために自分の命をかける覚悟は俺にはないです。」とか言わしておけばいいと思うんだけど…
そして、ここからまたバックで感動的な音楽が流れ始めて、大輔や他の人が自分の気持ちを語りだします。
前にも言ったけど音楽の使い方下手か!!
別に語りだすのはいいんだけど何か中途半端なんだよね…
桜木の場合は憎たらしいけど実はいい奴って感じでアガるポイントだけど、女医さんは下手くそだったな。
あと作業員がせっかくいいキャラなのに全然使わないし、もっとギャグパートふっても良かったと思う。
そのあとの山場、レガリアを沈めるシーン。
見ていて疑問に思ったのが、桜木はレガリアを沈める策を持ってたんじゃないのか?
だったらあのカードキーは何だったのか…
そして、海水が流れ込んでくるときに大輔が服部に言った台詞とかが、ファイト一発にしかに見えない。
そのあと、大輔の骨が折れて置き去りにするシーンとか頑張ったら絶対行けただろうって突っ込みたくなる。
だってそのあと潜って助けに行くんだから。
その時のスローモーションと後ろでかかる感動的な音楽はホントに無理だった。
この部分に関しては前作よりも悪い。
本当のラストシーンだったらまだしも、それを三回ぐらい続けられると心底萎える。
特に今作は最後のつもりで作ってるからカンナとの思い出も入れられていて(当然スローモーション)見てる側からしたらつまらないものを延々魅せられている感じ。
おそらくリアルタイムで見ていた人は大輔が死ぬから仕方ないとも思えただろうけど、結局生きてるし…
頭に鉄落ちてヘルメット越しとはいえ激突したのに生きてる。
そして、手を握り合って、仲間が何人も助けに来る。
これは全体的にいえることだけど毎回一緒だよね?
オチ全部一緒とかあるのか。
あとはカンナの弱さがちょっと鼻につく作りだったかな。
確かに大切な人との別れは悲しいことだけど、いくら何でも表に出しすぎだし、そもそもその覚悟で結婚してるのではないのか?
それなのに「大洋は私が守るけど、私のことはだれが守ってくれるの?」って言っちゃだめだと思う。
ずっと我慢して気丈にふるまってるけどメッセージを聞いた瞬間に緊張の糸が緩んで涙が出るとかの方がいいと思うんだけど?だめかな?
とどめはクライマックスの台詞ですよね。
要救助者3人が大輔を救助に向かう海保隊員を見て
「こいつら・みんな・つながってる」と言ったのはさすがに引いたし、笑った。
3人でパート分けまでして、自分たちがまだ助かってないのに言わねーだろ!!
ホントにやめた方がいいよ。
ということでここからはさらに細かい点を上げていきます。
オイルが流れ込んできた後の食堂が片付いている。
手動でバルブ閉めたら簡単にオイルが止まる。
大輔が海保なのにグーグルアースを知らない。
順番として要救助者を移してからレガリアを沈めに行かないといけない。
最後の方は意外に天気がいい。
内閣参事官いい奴になりすぎ。
毎回解決すると司令室で書類を放り投げる。
エンドロールの映像はやっぱりいらない。
とまあいっぱい書きましたが、前半までなら前作よりも好きでした。
後半さえ直して、変な台詞を言わせずスローモーションと感動的な音楽をやめたら歴史に残るような作品になれるポテンシャルを秘めているので頑張ってほしい。
新作にはそれを期待しています。
期待しているせいなのか、長くてすいませんでした…
※2016年8月 内容を変えずに文章校正しました。
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