Crossroad 2: ベトナム行きを決断  | No Border 生きる。ベトナムで。

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自分は自分でしかない。 I'll be there.

2011年3月。Facebookを通じて学生時代にお世話になっていたNさんと
連絡を取り合うようになっていました。

Nさんは、僕が大学3年次にインターンしていたベンチャー企業で働いて
いた方で年も2歳しか変わらないのですが既に会社の核となって働いていました。
ただ、2011年3月時点ではそのベンチャー企業は退職されベトナムで起業を
していました。

海外で働くことさえ、大きな決断を必要とするのにNさんはたった1人で
異国の地で起業している。そんな事実を知り僕の中で沸々と海外への想いが
芽生え始めたのは間違いありません。

Nさんとは、定期的にコンタクトを取り「今ベトナムは伸びていておもしろいよ」
とか「ベトナム人は、テキトウで期限を守らないから大変」など
ベトナムで奮闘されているリアルなお話しを毎回聞かせてもらいました。

その頃から海外就職に関連する情報はちょくちょく集めていました。
ただし大多数が社会人経験を2,3年以上は必要としていたため
あくまで情報集め程度、実際に海外で働くならもう数年待つか、まずは
海外に飛び込んでアルバイトでもしながら仕事を探そうかなどと考えていました。

また海外で働いている別の知人に話を聞いたり、「若い内からアジアに飛び込め」的な
タイトルのセミナーに参加していました。
※当時は胡散臭いかな?と思ったりしましたがこういった継続的な取り組みが縁を
 引き寄せることもあると思います。


そんな時、海外での仕事探しをサポートしてもらっていた会社から
ある1つの会社を紹介してもらいました。

メインは旅行事業ですが、今度新しい事業の立ち上げをやると。
概要のみしか情報はありませんでしたが、とにかく代表の方と会うことになりました。

後日、会社近くの喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら話が始まりました。
「今度、ベトナムで新しい事業をやろうと思ってる。やってみませんか?」

あまりに単刀直入でした。

社会人経験半年の自分に向けられている言葉とは思えず、もしや僕の経歴を勘違い
しているのか、それとも悪徳商売とか?と疑うほどでした。

ただ、話を聞いている中で(当たり前ですが)採用するのが
誰でも良いわけではないことがわかりました。
条件としては下記。

①ITと広告に関してある程度知識があること
②営業経験が少しでもあること
③ベトナムでの現地採用になること(日本での仕事保障はなし)
④若くて体力があること。
⑤新しいものを創造していく気概があること。

①、②は前職がインターネット広告技術を扱う会社であったため知識ベースでは
ありました、
③はむしろ現地採用の方が駐在という形で、帰る場所があると生ぬるくなって
しまう危険性が(自分の中では)あったため問題なし。
④は当時22歳で、体力にも自信があったためOK。
⑤は、新しいことを生み出したいがためにベンチャーに入社したくらいなので
「まさにコレだ!やらしてください!!」と言うほどでした。

これからは、動きの鈍くなった大きい組織よりも小さくて小回りが利き
しがらみのない小さな組織(ベンチャー)が世の中を変えていくのだという
持論を力説しました。

小坊主が何を言ってるんだと普通の経営者なら思うかもしれません。
でも、最初から最後まで話を聞いてくださり「最終的には君が決断してください」
と実質、面接(と言えるかわかりませんが)は合格をいただきました。

意気込んでアツク話はしたものの、その後数日は非常に悩みました。
「今、このタイミングでベトナムにいくべきか」
「失敗して日本に帰っても仕事はないぞ」
「これは、チャンスだ。若い内こそリスクを取っておいた方がいい」

日頃お世話になっている方にも相談しました。
人によって「さすがにまだ早いな。まずは今の職場で完璧を目指せ」や
「数年後に海外で働きたいと言ったって仕事なんか見つからないよ。今がチャンスだよ」

とご指摘いただくなどどれも一理あるな、と思うものばかりでしたが
最終的な決断を後押ししてくれる要素はありませんでした。

そんな時。
古賀洋吉さん(ブログ:愛の日記@ボストン)の講演会に参加し、そこでのお話しがベトナム行きを決めかねている
僕の背中を押してくれました。


当時の感想をまとめた記事がこちら

特にインパクトがあった古賀さんのお言葉。

本当にやりたいことなんてロジカルに説明できるはずがない。

論理的に考えれば考えるほと、人は結局当たり障りのない結論に行きつく。
(→新卒半年で会社を辞めるのはリスク。辞めずにコツコツ頑張ろう)
人生を大きく左右する決断はノリできめたほうがいい場合もある。
論理的にこれがいいなどと説明できないのだから。


そしてそれまで、誰かにアドバイスを求めたり外部要因を理由に言い訳してきた
自分にガツンと重いお言葉を。

自分の人生をマネジメントできるのは、会社でも親でもない。自分自身だけ

自分の人生は、他でもない、自分自身が歩んでいくもの。
他人や、外部要因で決めるのではなく自分がどうしたいのか、どうありたいのかという
感情に素直に反応して、その代わり責任を持って生きていく。
自立して生きていく、とも言えるかと思います。



そして決断をしました。ベトナム行きを。


自分が今、どうしたいかを自分に問うた結果でした。



+++
現在、ベトナムで非常にエキサイティングな日々を送っています。
あの時の決断を全く後悔していません。
むしろあの時、ベトナム行きを決断してなかったらどうなってたかな?と
恐くなるくらいです。実際、この1年間で劇的に僕の生活は変わりました。


ベトナム行きを決めてから2か月半後、ベトナムでの人生第2章がスタートしました。