山あり谷あり備忘録 -17ページ目

山あり谷あり備忘録

2011年お正月。いきなり卵巣癌の告知を受け、日々、手作繰り状態で癌と闘うzeroの、のほほーん日記です。少しでも同じ病で悩む方のお力になれましたら幸いです。。。

尿管が取れた翌日、朝の消毒にS先生がいらっしゃって

お腹の右側のリンパの管を抜いて下さいました!


...しかし、実は、抜くのがちょっと早かったらしくて、

その後、管を抜いた穴からリンパ液がもれるようになって

しまい、腹帯を毎日手洗いするハメになってしまいました(笑)。

S先生~~~(笑)


でも、太い管が一本なくなった解放感は想像以上でした!

そして、その日の午後、今度は背中の硬膜外麻酔の管が!

一日で、管2本取れたのです!o(^^o)(o^^)o


残るはお腹の左側の管一本!

この勢いだと早々に抜けるかなぁ~と期待していたのですが、

そこは主治医のO先生、慎重でした。。。

右が早すぎたことを気にされてか、「あと1週間は入れておく

つもりだから」と、つれないお返事(笑)。


この管があると、色々と大変なんですよ。

浴室へもシャワー室へも、もちろんトイレにも、何処へ行くにも

点滴などを吊るすポール(?)が一緒なんです。

身体を洗うときも、この管がついている限り、ガーゼや腹帯を

したまま、頭髪、上半身、下半身と、三分割で洗ったり拭いたり

することになりまして。。。

何より、管の奥が痛くてしかたがない。



そして、この後ちょうど一週間+1日後の、あの大変な日に

宣言どおり左側のドレーンが抜かれたのでした。





ちょっとお恥ずかしいお話です。。。「お通じ」関係の。


点滴と水分のみの生活が3日続いた翌日、ようやく
流動食が開始されました。

流動食(3回)-五分粥(3回)-全粥(3回)-常食

お粥が苦手な私には厳しいお食事。。。
食事がなかった頃は、一日中点滴をしていたので、
あまり空腹感はなかったのですが、点滴の本数も半分
ほどに減ってきて、お腹も減っていたので、とりあえず
食べてみましたが...やはり苦手なものは苦手。
お腹はぐーぐー鳴っているのに、お粥が喉を通らない。。
結局、常食になるまで、あまり食事はとれませんでした。


...その結果。
出るはずのものが出ない。。。ということに。
思い返してみると、まるまる一週間、出ませんでした。はい。
この間、落ち着いていた体調が、キズの痛みとは違った
お腹の痛みとともに悪くなり、腰は痛いわ、背中は痛いわ、
吐き気はするわ、熱はでる、、、
ベッドに横になっていることが出来なくて、毎晩、深夜の
病棟の廊下をガラガラと徘徊することになりました。
看護師さんに腰をさすっていただいたり、色々なお薬を
処方していただいたりしたのですが、それでもダメ。


その頃私が飲んでいた↑関係のお薬は、、、
・ツムラ大建中湯エキス顆粒 (食前の漢方ー)
・マグミット錠330mg (便秘薬のようなもの)
・ラキソベロン内用液0.75% (手術前などに使う下剤)


これだけ飲んでもダメですかー。ダメでした。。。
開腹して腸のまわりをアレコレする手術を受けたので、
こうなってしまうことも多いらしく、とにかく、落ち着くまで
先生や看護師さんと様々な方法を試しました。


もー、眠れぬ夜が続いて、ぐったりとしていたところへ
それを見るに見かねたお向かいさんから「試してみる?」の
一言とともに差し入れられた「プルーン」一袋。
何にでもすがりたい心境だったので、すかさずいただいて
とりあえず数粒食べてみました。

そうしましたら...
今までの苦しみは何だったのかと思うような解決を...(笑)

プルーン、おすすめです!
一応、お薬はいただいてるものの、お守りがわりという程度で
今では、漢方とプルーンでOKになりました♪

しかし、あくまでも、補助的なものということで!!
食べ過ぎると、思わぬ影響があるかも知れませんのでっ!!

あと、お通じが良くないからといって、食物繊維が豊富なものを一気に摂りすぎのも良くないみたいですね…。


こんなことを長々と書いてしまって、、、すみません。
でも、入院中のとても思い出深い出来事だったので!(笑)

手術翌日は、とにかく熱なのか痛みなのかわからない感覚に

翻弄されて過ぎていきましたが、いくらお腹をパックリと切り

開いたとはいえ、2日後くらいからは、ぽつぽつと、動いて

いかないと!

...飲み物も飲めない状況に、「このままじゃいけない!」と

思いなおしただけなのですが。。。


最初に始めたのは、ベッドから起き上がる練習。

身体をあらゆる方向にちょっとずつ動かしてみて、どこが

一番楽か探すことから始めました。

管がいっぱいついているので、抜けないように、ひっかからない

ように細心の注意を払いつつ。。。これがなかなか(><)


その結果、身体を横向きにして、そのまま横に起き上がる。

これが、一番楽でした!

痛みに顔を歪めつつ、起きては寝て、起きては寝てという

練習を繰り返していたところへ、先生と看護師さんがキズの

消毒に来てくださいました。

キズの消毒だけで終わると思ったら、「尿管抜きますよ」と

言われ、いきなりするっと抜かれてしまいました。

...尿管を抜かれてしまったからには、歩いてトイレに行かないと!


人間ってすごいもので、数時間前までは、痛い痛いと起き上がる

こともできなかったのに、追いつめられると何とかしちゃうもの

なのですね。

その日の午後には、腰は引けてるしフラフラしてはいるものの、

ちゃんと歩いてました(笑)。


一日一日、歩く距離をのばし、姿勢を正して歩けるように心がけ

ました。

先生でもなく看護師さんでもない方が、それをしっかりと見守って

いてくれたことを知ったときは、何だかとても嬉しかった!

病院で清掃や備品の整理をして下さっている方々なのですが、

きちんと完璧にお仕事をこなしている傍らで、患者さんに異変が

ないか、ちゃんと見守っていて下さるんです。


「昨日より背筋がのびてますね!お顔も前を向いてる!」


私が最初にかけていただいたお言葉でした。

私は自分のことに必死でまわりが見えていなかったので、そういう

方々がいらっしゃることすらわかっていなかったのに、入院して

数日の私の行動を見て覚えていてくださるなんて。。。

ここにも、また別のプロがいらした...感慨無量。


そして、なんとか順調に歩みを進める私に看護師さんからの一言。


「目標、一日60週ね!」


......言うに事欠いて、そんな殺生な。

点滴ぶら下げたまま、ガラガラと歩くこと20週。

これがその日の限界でした。