手術翌日は、とにかく熱なのか痛みなのかわからない感覚に
翻弄されて過ぎていきましたが、いくらお腹をパックリと切り
開いたとはいえ、2日後くらいからは、ぽつぽつと、動いて
いかないと!
...飲み物も飲めない状況に、「このままじゃいけない!」と
思いなおしただけなのですが。。。
最初に始めたのは、ベッドから起き上がる練習。
身体をあらゆる方向にちょっとずつ動かしてみて、どこが
一番楽か探すことから始めました。
管がいっぱいついているので、抜けないように、ひっかからない
ように細心の注意を払いつつ。。。これがなかなか(><)
その結果、身体を横向きにして、そのまま横に起き上がる。
これが、一番楽でした!
痛みに顔を歪めつつ、起きては寝て、起きては寝てという
練習を繰り返していたところへ、先生と看護師さんがキズの
消毒に来てくださいました。
キズの消毒だけで終わると思ったら、「尿管抜きますよ」と
言われ、いきなりするっと抜かれてしまいました。
...尿管を抜かれてしまったからには、歩いてトイレに行かないと!
人間ってすごいもので、数時間前までは、痛い痛いと起き上がる
こともできなかったのに、追いつめられると何とかしちゃうもの
なのですね。
その日の午後には、腰は引けてるしフラフラしてはいるものの、
ちゃんと歩いてました(笑)。
一日一日、歩く距離をのばし、姿勢を正して歩けるように心がけ
ました。
先生でもなく看護師さんでもない方が、それをしっかりと見守って
いてくれたことを知ったときは、何だかとても嬉しかった!
病院で清掃や備品の整理をして下さっている方々なのですが、
きちんと完璧にお仕事をこなしている傍らで、患者さんに異変が
ないか、ちゃんと見守っていて下さるんです。
「昨日より背筋がのびてますね!お顔も前を向いてる!」
私が最初にかけていただいたお言葉でした。
私は自分のことに必死でまわりが見えていなかったので、そういう
方々がいらっしゃることすらわかっていなかったのに、入院して
数日の私の行動を見て覚えていてくださるなんて。。。
ここにも、また別のプロがいらした...感慨無量。
そして、なんとか順調に歩みを進める私に看護師さんからの一言。
「目標、一日60週ね!」
......言うに事欠いて、そんな殺生な。
点滴ぶら下げたまま、ガラガラと歩くこと20週。
これがその日の限界でした。