目標60週! | 山あり谷あり備忘録

山あり谷あり備忘録

2011年お正月。いきなり卵巣癌の告知を受け、日々、手作繰り状態で癌と闘うzeroの、のほほーん日記です。少しでも同じ病で悩む方のお力になれましたら幸いです。。。

手術翌日は、とにかく熱なのか痛みなのかわからない感覚に

翻弄されて過ぎていきましたが、いくらお腹をパックリと切り

開いたとはいえ、2日後くらいからは、ぽつぽつと、動いて

いかないと!

...飲み物も飲めない状況に、「このままじゃいけない!」と

思いなおしただけなのですが。。。


最初に始めたのは、ベッドから起き上がる練習。

身体をあらゆる方向にちょっとずつ動かしてみて、どこが

一番楽か探すことから始めました。

管がいっぱいついているので、抜けないように、ひっかからない

ように細心の注意を払いつつ。。。これがなかなか(><)


その結果、身体を横向きにして、そのまま横に起き上がる。

これが、一番楽でした!

痛みに顔を歪めつつ、起きては寝て、起きては寝てという

練習を繰り返していたところへ、先生と看護師さんがキズの

消毒に来てくださいました。

キズの消毒だけで終わると思ったら、「尿管抜きますよ」と

言われ、いきなりするっと抜かれてしまいました。

...尿管を抜かれてしまったからには、歩いてトイレに行かないと!


人間ってすごいもので、数時間前までは、痛い痛いと起き上がる

こともできなかったのに、追いつめられると何とかしちゃうもの

なのですね。

その日の午後には、腰は引けてるしフラフラしてはいるものの、

ちゃんと歩いてました(笑)。


一日一日、歩く距離をのばし、姿勢を正して歩けるように心がけ

ました。

先生でもなく看護師さんでもない方が、それをしっかりと見守って

いてくれたことを知ったときは、何だかとても嬉しかった!

病院で清掃や備品の整理をして下さっている方々なのですが、

きちんと完璧にお仕事をこなしている傍らで、患者さんに異変が

ないか、ちゃんと見守っていて下さるんです。


「昨日より背筋がのびてますね!お顔も前を向いてる!」


私が最初にかけていただいたお言葉でした。

私は自分のことに必死でまわりが見えていなかったので、そういう

方々がいらっしゃることすらわかっていなかったのに、入院して

数日の私の行動を見て覚えていてくださるなんて。。。

ここにも、また別のプロがいらした...感慨無量。


そして、なんとか順調に歩みを進める私に看護師さんからの一言。


「目標、一日60週ね!」


......言うに事欠いて、そんな殺生な。

点滴ぶら下げたまま、ガラガラと歩くこと20週。

これがその日の限界でした。