つばさ君とあおいさんを仲直りさせて!

保健室の先生が
10月末に、「10月の人数は、9月の人数の10%増えた」と言い、
11月末には、「11月の人数は、10月の人数の10%減った」
と言っています。

それを聞いた2人が次のように言っています。

つばさ: 「9月と11月の人数は同じだよ」

あおい: 「9月と11月の人数はちがうよ」

2人の意見が食い違っています。
今まで仲の良かった2人が仲たがいしそうです。食い止めてください。

どうして2人に食い違いが起きたのでしょうか?
問題を読んでみましょう。


(問) 保健の先生が、保健室の利用人数を整理しています。

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9月と11月の利用人数は同じでしょうか。


これが問題です。

では、2人の意見をよく聞いてみましょう。


つばさ:「10%増えて、10%減ったから、利用人数は、同じだよ」

あおい:「10月は、9月の人数を『もとにしている』の。
でも11月は、10月の人数を『もとにしている』の。
『もとにしている』人数がちがうから、たぶんちがうと思うよ」


(課題)
「9月と11月の『もとにする量』を求める」です。

2人の意見を整理すると

つばさ: 「9月と11月の人数は同じ」
あおい: 「9月と11月の人数はちがう」


さて、あなたはどちらの意見に賛成しますか?


これは、割合の問題なので、
比べる量、もとにする量、割合を
書き出して計算してみましょう。


9月の人数を100人として計算します。

【 10月末 】
比べる量‥‥10月の利用人数
もとにする量‥‥9月の人数= 100人
割合‥‥10%分増えた‥1 + 0.1 = 1.1

10月の人数は
言葉の式  : もとにする量 × 割合 = 比べる量
100人 × ( 1+ 0.1 ) = 110人

【 11月末 】
比べる量‥‥11月の利用人数
もとにする量‥‥10月の人数‥‥110人
割合‥‥10%分減った‥‥1-0.1

110人 × ( 1-0.1) = 99人

11月の人数は、99人。

だから、9月の人数を100人とした時、
11月の人数は99人で同じにならない。

原因は、9月のもとにする量と、10月のもとにする量のちがいから起きたんですね。
10%増えた、減ったと言っても、もとにする量がちがえば、計算結果も変わりますね。

(まとめ)
  9月のもとにする量‥‥110人
11月のもとにする量‥‥99人
9月と11月のもとにする量は、ちがう。


いかがでしたか?あなたは、「もとにする量」が異なることをとらえられましたか?


今日の算数タイムは、これで終わりです。次回の算数タイムを楽しみにしてください。