アレクサンダーテクニーク
身体技法でもうひとつ、忘れてはならないのが、アレクサンダー・テクニークです。「F.M.アレクサンダー(Frederick Matthias Alexander, 1869-1955) はオーストラリアで若い俳優として有望なスタートをしましたが, しばらくすると舞台上で声がかすれたり, 出なくなりました。」(日本アレクサンダー・テクニーク協会)フレデリック・マサイアス・アレクサンダーは、日本で言えば、明治二年の生まれです。上記のような体験から、首の緊張がヒトのパフォーマンスに大きな影響を与えていることを発見しました。そして、従来にない独自の治療法を開発したアレキサンダーはロンドンに渡り、彼の地の演劇界におおいに貢献しました。アレクサンダー・テクニーク曰く、身体の不必要な緊張を抜いていく。これって武術の稽古みたいでしょ?アレクサンダー・テクニークで特筆すべき点は、教師の養成システムが早くからできあがっていたことにあります。アレクサンダー教師の養成は1930年(第2次世界大戦開始の9年前)から始められ、アレクサンダーの教え子たちはそうした学校をいくつも設立しています。現在、世界中に4000人ものアレクサンダー教師がいるのだそうです。そうした教育システムで育った教師の中には、座っている人の頭に手を載せ、ヒョイと立ち上がらせてしまう人もいたといいます。アレキサンダー自身もそのような技術をもっていました。私のサイト亀戸図書委員会でも、いくつか記事を書きました。『アレクサンダー・テクニックの使い方』『ひとりでできるアレクサンダー・テクニーク』アレキサンダーの身体技法は、フェルデンクライスの身体訓練法にも影響を与えています(←私の認識)。