貨物列車って見ますか?
都心部にお住まいの方はめったに見ないかもしれません。
東京だと、武蔵野線の駅で電車を待っていると、貨物列車が通過することがあります。
(YouTubeに「武蔵野線貨物列車」という動画がありました)
ときには、いつ終わるんだろうと驚くほど多くの貨物車が続くことがあります。

そこで疑問が湧きませんか?
たった1台の機関車がどうして数十両の貨物列車(数百トン?)を牽引できるのか、と。
機関車にスゴいパワーがあるからだと思いますか?

実は連結器に秘密があります。連結器の遊びが重要な役割を担っているのです。
(鉄道ファンはご存知のことですが)

機関車が動き出すと、最初の貨物車が引っ張られて動き出します。このとき連結器に遊びがあるため、2番目の貨物列車は同時には動きません。機関車は先頭の貨物車だけを動かすことになります。
機関車と先頭の貨物車が動き出してから、2番目の貨物車が引っ張られて動き出します。このとき、機関車のパワーと先に動き出した先頭の貨物車の重さが2番目の貨物車を牽引します。
そして、機関車と先頭の貨物車と2番目の貨物車が動き出してから、3番目の貨物車が引っ張られて動き出します。このときは、機関車のパワーと先頭の貨物車と2番目の貨物車の重さが3番目の貨物車を牽引します。
以下同様にして、順々に後ろの貨物車が引っ張られていくわけです。
連結器に遊びがまったく無くて、貨物列車全体が一体化していたら機関車は動けないでしょう。
(『なんでも相談室』「機関車はどうして貨物列車を引っ張る事ができる?」

だとしたら、ですよ。
推手をするときは、自分の身体を一体化しておいたほうが有利なわけです。
(今は自分の身体が一体化してないから簡単に動かされているのでは?)
相手に腕を引っ張られた時に胴体も脚も連結しておけば、相手はそのすべての重さを引き受けなければなりません。
腕と胴体のつながりに遊びがあると、相手は腕の重みだけを引っ張ればいいわけです。

体重を60kg(100%)とした場合、腕(肩の付け根から指先までとする)の重さ(6%)は約3.6kgにしかなりません。
身体の各パーツの重量比は?

たった3.6kg(腕だけ)だったら、いかようにも振り回されてしまいます。
相手に自分の体重全てを引き受けさせることができれば、簡単には振り回されないでしょう。

身体のつながり、考えてみませんか?