出張中だが半日時間の空きが出来たので、ゼロキューブにある程度住んだ感想を少し。
前回の感想は入居1ヵ月の節目であったこともありとりあえず書いたもの。さらに3ヵ月が経ち今ではその時に気づかなかった所なども見えてきてるのでゼロキューブの良いところと悪い所に分けて整理してみたい。
もちろん、これはシャア専用ZERO-CUBEの感想であり、他の地域やメーカーさんによっては仕様や装備が違うし、住む人によって感じ方が変わる事をご承知おきください。
ここが凄いぞ!シャア専用ゼロキューブ
--- 外観 ---
・武骨でシンプル
連邦軍のガンダム…もとへ、他の企画住宅たちと違って武骨でシンプル。オシャレかどうかは私には分からないが、こだわった窓の形や配置にもややジオン軍的エッセンスを感じ、ザクⅡ感(笑)が有ってまさにシャア専用ZERO-CUBEと呼ぶにふさわしい。
色から素材から何もかも自分で選んだのだから当たり前かも知れないが、非常に気に入っている。
・4色の外壁
四角いキューブ状に見えてほしくて+BOX部分のみ色を変えて黒の外壁にしたのも正解。
通常、家の色は1色か2色で選ぶのが無難なのだそう。屋根の色を入れても3色までにしないと統一感の無い派手な外観となりやすいらしいが、我が家はなんと4色も使っている。
屋根(玄関の庇もふくむ)は実用性のため高反射率の銀色にしているが、飛行機からでもないと見えない。道路からは勿論のこと近隣の建物からはおそらく一切見えないハズ。屋根が銀色なのはご近所さんは気づいてないと思う。見えなければ派手であっても気にならない。
サッシや雨樋などは黒で引き締めて赤とアンバーを繋ぐために使っており、全体として統一感がある(ハズ)ので派手さは感じにくいと自負しておる外観なのだ。
・板っぽいブルレウッド
外壁3面に使ってるKMEW光セラのブルレウッドⅡチタンアンバーは、いちばん最初にカタログを見た時にコレ!っと思った製品で、ガルバの色より先に決まったもの。実際には赤ガルバが決まってからチタンアンバーとレッドブラウンで少し迷ったが結局第一印象が良かったアンバーに落ち着いた。
そもそもゼロキューブ を初めて見た家にウッド調のサイディングが横張りされてるのを見て、こんな外観でツートンも良いなあと思ったのが始まり。
・赤い外壁は強い個性
このサイディングならガルバ面は黒か赤だろう。黒はよく見る。つか、角張った家はやたら黒ばっか。
人と同じはつまらんから赤。で、シャア専用ZERO-CUBEが出来上がった。
ガルバの赤は派手?
もうじき還暦だからちょうど良いの(笑)
↓最新の外観
正面が赤ガルバ、他3面サイディングがアンバー(琥珀色)、+BOXが黒、屋根がシルバーガルバ。ガレージ奥右手、建物背面の+BOXが目立ちにくいデザイン。サイコロ状に見えるかな?
↓背後にテラス
どーお?+BOXが判らずテラスも目立たんでしょ。ちゃんとサイコロ状に見える?
ただし後ろから見てはいけない(笑)
まあ、形はサイコロだが色は全て和風建築にもよく使われる色ばかり。
私的には年相応の高齢者用ゼロキューブらしいと思っとります。
--- 装備 ---
- 吹き抜けが明るい!大窓のおかげで昼間はライトが要らないほど
- 風呂が良い。浴室乾燥機も非常に使える
- 気密性が高い。当然遮音性も高い
- ウッドデッキの代わりに付けた6帖テラスが快適
- 玄関式台が秀逸
- バイクがたくさん置ける車庫
・吹き抜け
文句なしに明るい! 解放感は抜群。
特に我が家は別に書いた事情「最後に最大のトラブル」により、南面のみプライバシー保護壁を作ることになったため南面にはアルミパネルの塀が貼られている。これは風は通すが光を遮ってしまう。隣家よりの視線を遮る高さがあるため圧迫感があるのが普通だが、リビングから6帖分のテラスを挟んだ向こうだし、そのテラスは光を通しやすい屋根にしてもらったので明るさは遜色ない。
おかげで昼間でもパンツ一丁でウロウロできるようになって却って良かった。
唯一の難点は西に面する集合住宅の2階の一部まどから我が家のリビングが覗けること。これについては今はカーテン半開きで対策をしてるが、全開にできる対策を検討中。
普通なら目隠しに木を植えれば良いのだが、お母さんの希望で一切の庭木を作らないことにしているため、テラスから視線を遮る物をぶら下げるつもり。いずれDIYでご紹介しよう。
・お風呂
TOTOサザナの風呂については大満足。
お風呂の標準機能でもう一つなのは排水の量が少ないのか水抜けに時間がかかることくらい。
1616サイズだが広さは充分で非常に快適。30㎝下げた窓とワイドミラーのおかげで風呂に浸かってるときも奥行を感じて圧迫感が無い。壁面も金属のため磁石が使える。マグネットフックで桶などをぶら下げて水切りしたりできる。
ほっからり床は秀逸。
しっかりしてるのにクッション性があり足首の関節に古傷がある私も楽。滑らないが仮に転倒してもダメージは軽減されると思える。
100V仕様が付いていたためゴネて200V仕様に交換してもらった浴室乾燥機「三乾王」は、まだ暖房こそ使ってないものの、これが在るおかげで雨の日の洗濯物干し場として風呂場が大活躍している。少々の雨でも広さがあるのでテラスで干しても洗濯物が濡れることはないのだが、夕方まで乾かない日もあるし風が吹き込むときはテラスも使えない。風に吹かれて落ちたら下に居るデブ犬の餌食となるからだ。
ときどき乾燥機として使うことで風呂のカビ防止にもなるハズ。
そうそう、1つ思い出した。
乾燥機として浴室を使った場合、床にホコリが落ちている事が多い。乾燥した後に洗濯物の糸くずが落ちるものと思われる。予め知っておいた方が良い。
面白かったのが、乾燥機を使っているときに風呂の真上にある7.5帖ホビールームに上がったら床が温かかったこと。乾燥機の熱が伝わってるらしい。我が家の2階は常時人が居ないので関係ないが、ファミリー世代の人は知っておいたほうが良いと思う。断熱材を入れたら軽減できるんじゃないかな。
片手万円近いオプションだが、スライドドアは非常にお勧めできる。
毎日開け閉めするのに純正のペコペコ折り畳み扉は使いにくい。だいたい水回りで変にギミックがあったら壊れるしカビるやろが。スライドドアのオプションで儲けようとするTOTOの企みだとしか思えない。設置場所の関係でスライドできない場合に折り畳み扉を-オプションにすれば良心的と思う。
ガラスではなく樹脂だからちょっと安っぽくはあるが軽く開閉できる。半透明のため脱衣所の明かりも入ってきて風呂場が明るくなるのも良い。内部照明が乾燥機の関係か隅に追いやられていたので暗くなるなぁと思っていたが全然そんなことなかった。
不思議なのが、洗い場と脱衣所の段差がほとんど無いのに扉を閉めると水が漏れないこと。よく出来ている。
迷ったらパチンコ1回我慢してスライドドア入れとけ。一生快適だぞ。
・気密性、遮音性、断熱性
何れも高いのが感じられる。遮音性は窓を閉めた瞬間に感じる。
旧宅と比べると段違い。
任天堂Wiiカラオケがあるのでホビールームにする予定の2階7.5帖洋間でカラオケがしたい。そのため音が響いても迷惑かけにくい道路側の角にしたのだ。旧宅で使ってた32インチのTVを置いたのだが、試しに最大音量(通常ボリューム15~20くらいのを最大の60にした)で音楽番組を流して庭に居るお母さんに聞いてもらった所、雑音のある外部からはまったくTVの音を感じなかったらしい。
カラオケルームとして防音を考えるための実験だったが、アンプとスピーカーを用意しても普通に軽く歌を歌うくらいなら近所迷惑なほどにはなるまいよ。防音装置は不要と判断。
まだ、カラオケしてないけど、そのうちに音漏れをもう少し詳しく調べてご報告します。
ただ、建物内部では色々音が響く。
トイレの音に関しては「ゼロキューブの音問題-トイレの音がリビングに響く件について」に書いているが、これはトイレの気密性の問題。
扉周りに隙間があるから音が漏れると思われる。何らかの対策を考えてみよう。
断熱性については一旦冷えた部屋がなかなか暑くなりにくいのは感じる。
冬も同様に暖かくなったら冷めにくいことを期待。
できるだけ素足で歩いているが、10月の半ばでやや床がひんやり感じる。風呂上りにパンイチで床へ直すわりするとやや冷えて気持ちいい。
これは本格的に寒くなってからまたご報告。
・テラス
も、デブ犬と洗濯物のためにある場所だが、バーベキューにも最適。
もともと旧宅でも少し小さめのテラスがあったので、雨の日にバーベキューをしたりしていたから広さの点では申し分ない。
犬も雨の日はテラスで遊んでる。
リビング床との高さが少ないのはありがたい。出入りがやりやすいのだ。しかしその反面、庭との段差が高すぎる(およそ30㎝)気がしていたがこれも却ってデブさんの散髪には都合が良かった。私が庭に座り込んでゴロ~ンしたデブさんの脇裏や玉裏までキレイに毛を刈ることが出来た。
この快適なテラスがタダ(ウッドデッキとほぼ等価交換)なのは本当にお値打ちだった。
・玄関式台
式台(しきだい)とは旅館などによくある三和土から床にあがるための一段だけの階段のこと。
非常におすすめできるので声を大にして言いたい。
ええぞ~~~!
↓当家の玄関式台
敷いているマットはネットで見つけた送料込み\1,980の品で、柄は好みではないもののサイズがピッタリだった。色はベージュなどがあったが、バーさん2号が「玄関に赤い色を入れると運気が上がる」などと言うので赤。
でもうちの家、ぜーんぶ赤なんすけど?
住宅展示場を回り出して思ったのが靴の脱ぎ履きがしにくいこと。最近のはやりなのか皆一様に床と三和土の高さが低いのだ。20㎝くらい?
深く腰を下ろさないと靴が履けない。で、履物用の椅子を付けたりする。
我が家でも折り畳みの椅子を検討していたが、玄関アプローチ階段の都合から三和土面を一段下げて式台を導入することになった。
若い元気なうちは感じないだろうが、この高さは年寄りにはしんどいのだ。実際、我が家の見物に来たご近所さんや親族のうちある程度年齢がいった人には皆この式台をほめていただいてる。
式台の出幅はおよそ34cmほどで、これは実際に座ってサイズを調整してもらった。床に座ったまま靴が履けるようになっており、かつ床面までの高さは40㎝ほどあるため立ち上がるのが楽。それでも年齢を重ねると辛いと思えたので手すりも取り付けてもらった。こちらも実際にお母さんが上り下りして取り付け位置を調整。もちろん体重をかけられるように補強が入ってる。
この手すりはまだあまり出番がなく傘立てに成り下がってる(笑)
式台下の処理については夫婦で意見が分かれた。
私は普段履きのサンダルなどが入るように隙間を開けてほしかったのだが「散らかって小汚くみえるから何も置きたくない」とのお母さんの意見で画像のようにただの段差となった。これはこれで丸洗いするのに便利だから悪くはないのだが、結局のところ常時何足かのサンダルや靴は出しっぱなしのため却って汚くみえるのは我々の生活習慣のせいである。
玄関扉の下にはほとんど段差が無いことも相まって掃除自体はしやすかろうと思える。
・バイクがたくさん置ける車庫
一番上の画像の通りだが当初計画していたように手前にミニを置き、後ろまで走って行って斜めに駐輪する方式。出るときは下りスロープなので足つきながらそーっとバックする。重いハーレーでも楽勝。
駐輪してるバイクは3台だが、後2台帰ってくる予定。
詰めたらあと5台はいけます(笑) 買っていい?
ここはヤバいぞ!シャア専用ゼロキューブ
事前に分かっていたことだが、構造的デザイン的弱点がある。
--- デザイン的な弱点 ---
・台風など雨や風に弱い
今年も大きな被害を生んだ台風だが、これに対してゼロキューブの特徴たる大型FIX窓が最大の弱点かと思う。
パラペットを併用する片流れの屋根も特に雨漏りしやすいと言われている。
詳しくは「片流れ屋根のメリット・デメリット」等のサイトを参照いただければ良いが、要は軒先に吹き込んでくる風雨を逃がす構造になってないと片流れの屋根は雨が漏りやすいということ。
にもかかわらずゼロキューブ標準のパラペット付き片流れ1寸勾配の屋根のまま。大型FIX窓に至っては周囲4面にそれぞれ付けてる(笑) 強化ガラスですらない。YKKapのAPW330で普通のペアグラス。
強化ガラスは割れたときに飛散しないだけで割れないわけでは無いので我が家では2階ベランダに出る扉のみ防犯対策として採用。
雨戸があっても貫通して割れることがあるのに雨戸が無ければ物が飛んできたら割れるのが当たり前。
しかしこれも神戸の山間であるこの場所で20数年ものあいだ普通ガラスのアルミサッシ窓で雨戸無しで暮らしてきた我が家にはどうしても必要とは思えず、雨戸もなーんも無し。
ま、割れたときに考えましょ…ということで強化ガラスもなし。
ちなみに沖縄のゼロキューブに台風直撃してるがパラペットの笠木が飛んだり樋が飛んだりしても普通の大型FIX窓は割れてないそう。
なので台風の時に不安には思うが外観と明るさを優先させたわけだ。
まあ、危機意識が薄弱なんだろうねぇ。
元々バイク乗りは危ない事が好き。特に私は普通に走るだけでは物足らず危険な曲乗り技が大好きだったりするのが関係してるのかもしれないな(笑)
建築前にネットで調べまくってもゼロキューブで雨漏り被害の報告はないようだし、シミズホームさんの雨漏りは聞いたことが無いとの言葉を信じてシャア専用ZERO-CUBEは標準の屋根周りと窓のまま。
もし窓が割れたら反対に逃がせる構造じゃないと吹き込んできた風で屋根が飛ぶらしい。だがこれもハリケーンの国で生まれた2×4を信じてる。
頼むぞ2×4!
屋根が飛んだら改宗します。
子供たちが小さいときに阪神淡路大震災を経験しているので私にとって一番怖い天災は地震。
窓が割れても濡れるだけだが家が潰れると死ぬからな。
神戸は水害の多い町ではあるが、山を削って作った郊外の住宅地だからとりあえず大雨ふっても水没の心配はない。
さて、その雨は軒が一切ないゼロキューブの泣き所と言われている。
窓にも軒がないため直に窓に雨があたる。当然だが雨が降ると窓を開けられない…ことになってる。
しかしシャア専用ZERO-CUBEでは大きな屋根のあるテラスがあるので、1階リビングは雨の日でも網戸にできるし、風呂の窓には多機能ルーバーが付いてるので雨でも窓を開けることができる。そもそも濡れても問題ない風呂場だし気にせず風呂上りには基本開けっぱ。
リビングのある南面以外の3面には横すべり出し窓があるが、上部が少し内側に入って下が大きく開く構造なのだ。窓自体が屋根の役割を果たすのでしっかり振る普通の雨でも半開くらいまでなら雨の吹き込みはほぼ無い。小雨くらいなら全開でも全然問題ないよ。
+BOXは標準の引き違い窓から縦すべり出し窓×2へ変更しているが、これはさすがに雨が少しでも降ると開けられない。
こうした吹き込みやすい窓があるので外出中に振られるのが心配になる。大雨でも安心して開けて外出できるのはルーバーの内側にある風呂窓のみ。怪しい天気の際には吹き込む可能性のある窓をすべて閉めてから出かける必要があるのが難点かな。
・壁の汚れに弱い
以前「KMEW光セラ実験室:ゼロキューブの弱点発見」に書いたとおり、軒が無いため外壁に汚れが付きやすく洗えない。
しかしKMEWブルレウッドは光触媒で汚れを落とす光セラ。日光で分解して雨水で汚れを洗い流す機能がうり。
ホンマかいなと思っていたら(疑ってた)記事のとおり、本当にきれいに汚れがおちた。
やるなKMEWと思って喜んで記事にしたが、後でよく考えると北ガルバ面はもちろん光セラではない。
赤いガルバに鳥フン付いたらどうしよう? 大窓の外側掃除用を兼ねてメッサ長いモップを買いました。
--- 構造的な弱点 ---
・音が響く
屋根の雨音、窓枠の雨だれの音、トイレの音、2階の生活音が響く等々、ゼロキューブに音の問題は付き物のようす。
実際に私も記事にしている。
を参照していただきたいが、吹き抜けによる空間的広がりもあるため音がよく響く。ダイニング辺りで歌うと上手に聞こえる感じ。
子育て世代で2階主寝室で寝る予定の人は事前にモデルハウス等で雨の日に音を聞いた方が良いかもしれない。どうしても気になるなら石粒付ガルバリウム鋼板という音が静かな製品もあるので検討してみてはいかがか。
音の問題はゼロキューブというより、もともと気密性が高い2×4の特性だと思うよ。音が外に抜けない。
これに金属屋根や吹き抜けを付けたら当然内部で音は響くことになる。
もっとも私は全然気にしてないがね。
近所の犬を威嚇する我が家の駄犬デブさんの吠え声の方がなんぼかうるさい。
・大窓は日焼けする?
4か月程度ではまだ何とも言えないが、陽光が入れば入るほど床や壁の白いクロスなどが日焼けするのは物の道理。
私は全く考えが至らなかったが、ある日お母さんが何気に「日焼けするからカーテン閉めよ」と言ったことでなるほどそういうデメリットもあったかと気づかされた。
大型窓のおかげで明るさ的には満足であるものの半面日焼けしやすいともいえるのは確かだろう。
それ以来出かける際にロールスクリーンをまめに閉めるようにしてるが、まあただの気休めに過ぎんだろうな。
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◇ おわりに
ちょっと長くなったので4ヵ月の感想はこれくらいにしておきます。
色々書いたけどメリットとデメリットは住む人が何を重視するかで評価が正反対になることがあるみたい。参考程度にしておいてください。
ご自身が家に何を求めるかをはっきり決めておけば後で後悔しなくて済むと思います。
私自身が気になってるのは暑さと寒さ。
夏を過ごして暑さは感じた。エアコンがあれば快適に過ごせることが分かった。
寒さについてはこれからです。
はたして吹き抜けがあるゼロキューブは寒いのか?
次回「ゼロキューブ歴6ヵ月の感想」を待たれよ。
[参考記事]