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機動警察パトレイバー2 the Movie

機動警察パトレイバー2 the Movie      ≪公開時コピー≫
     世界が息を呑んだ<TOKYOウォーズ>!
     最初は誰もそれを信じなかった。


       製作国:日本
       製作年:1993年
       公開年:1993年

 【監督】   押井守

 【出演】   大林隆之介 (後藤喜一)
         榊原良子 (南雲しのぶ)
         冨永みーな (泉野明)
         古川登志夫 (篠原遊馬)
         池水通洋 (太田功)
         二又一成 (進士幹泰)
         郷里大輔 (山崎ひろみ)
         千葉繁 (シバシゲオ)
         阪脩 (榊清太郎)
         西村智道 (松井刑事)
         仲木隆司 (佐久間)
         立木文彦 (ブチヤマ)
         安達忍 (進士多美子)
         小島敏彦 (海法)
         大森章督 (小寺)
         竹中直人 (荒川茂樹)
         根津甚八 (柘植行人)

 【Zero的評価】 1000円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   都市型テロの起こし具合。

 【鑑賞本数】  年間:19作目  通算:420作目


 【 感 想 】

 1993年という時代でこれだけの都市型テロを思いつくことがすさまじい。しかも、すべてがブラフでというくだりもすさまじい。昨今の映画は特に、ちょっと凄いこと思いついたら全部詰め込んで、凄いことがスゴイことになりすぎて、本筋がおざなりになるパターンがある。そんな中で、凄いことはあくまでストーリー上の演出におさめ、本筋はきっちり通す辺りがプロ根性たくましくて好ましい。当たり前のことを当たり前にこなす押井さんの作品はどんなモノであれ安心して見られると思っているのはさておき。

 あえて後藤隊長、南雲隊長にスポットを当てるのが何とも押井さんらしい。押井さんは若者の色恋沙汰や青臭い主義主張を振りかざすより、不良中年にボヤかせながら、チクチクと回りくどく正論を述べるほうが「らしい」気がする。

 前作で松井刑事に「カミソリ」と呼ばれ、「切れすぎるから」特車二課・埋立地という僻地に飛ばされた説明があったが、どこにいても、どんな立場であってもアンテナを張って、先手先手で情報収集をおこたらない後藤隊長はすごい。

 得てしてアニメの人たちは視野が狭いヲタクのようなイメージがある。年月を経て改めて古い作品を見ると、会社務めをしている人間のほうが視野が狭いように思えてくるほど、パト2は素晴らしい中味だ。

 押井さんの作るものは政治や情勢が絡み、尚かつ情報工学も絡み、これだけのものを想像するにはどれだけの知識が必要か。アドバイザー的な人がいるとしても 、生半可なことではないことだけはわかる。

 南雲隊長を好きかどうかはさておき、後藤隊長の茶化し具合と本気の発言の加減が絶妙でシリアスな中にある笑いにニヤリとしてしまう。後藤隊長のような食えない上司の下で仕事ができたら楽しそうだ。何だかんだバックアップがどっかりしてると、思いっきりできる仕事はある。そう考えると特車二課はすごい組織で、それを作り上げる後藤隊長は「カミソリ」に違いない。



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機動警察パトレイバー THE MOVIE

機動警察パトレイバー THE MOVIE      ≪公開時コピー≫
     アルフォンスは……
     いつだって最高だよ。


       製作国:日本
       製作年:1989年
       公開年:1989年

 【監督】   押井守

 【出演】   古川登志夫 (篠原遊馬)
         冨永みーな (泉野明)
         大林隆介 (後藤喜一)
         榊原良子 (南雲しのぶ)
         井上瑶 (香貫花クランシー)
         池水通洋 (太田功)
         二又一成 (進士幹泰)
         郷里大輔 (山崎ひろみ)
         千葉繁 (シバシゲオ)
         阪脩 (榊清太郎)
         辻村真人 (実山)
         西村知道 (松井刑事)
         小島敏彦 (海法部長)
         小川真司 (福島)
         辻谷耕史 (片岡)
         平井隆博 (指揮官)
         立木文彦 (オッちゃん)
         西村智博 (警官)
         林原めぐみ (お天気おねえさん)
         佐藤政道 (技師)
         子安武人 (技師)
         菅原正志 (警視庁幹部)
         梁田清之 (パイロット)
         中嶋聡彦 (アナウンサー)

 【Zero的評価】 1000円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   1989年にバビロン・プロジェクト云々を考え付く。という辺り。

 【鑑賞本数】  年間:18作目  通算:419作目


 【 感 想 】

 漫画のパトレイバーは飽きるほど読んでいたがOVAは初見。

 押井節がずずいとあふれた作品で、やっぱり押井さんの世界観は好みだと再確認。元々パトレイバーの話が出た時から押井さんが絡んでいた模様。ベースとして押井節はどこかに刷り込まれていたのかなと思ってみたり。

 野明、遊馬など漫画の主人公たちどちらかというと脇においやられていて後藤隊長、松井刑事にスポットをあてるあたりが心憎い。パトレイバー自体、着眼点が面白い作品だが、1989年というあの時代すでにパソコンウィルスに着目している事実が怖い。

 今見ても劣化してないし、近未来系にありがちな実際に年月がたったら、ただの空想にすぎない代物も少なくない。そういう先見の明めいたところが押井さんの末恐ろしさでもある。押井さんには、どんな未来が見えているのかが不思議でたまらない。

 現実、ハイテク化は進んではいるものの、ハリウッド映画や手塚アニメ系のピカピカの都市像は押井さんの中にはないように思える。「パトレイバー」の中にも、レイバーが導入されていても、原付は活用されているし、高層ビル化の一方で、そのツケ的な開発から取り残された街があるし、現在の延長上に世界が存在していて妙な生々しさがある。それが好きな人もいれば、嫌いな人もいて評価は分かれるとは思うが、押井作品に一貫して存在する都市の暗部は悪くはない。

 世界観に対して人の描写やセリフ回しがチープな部分もあるが、製作年月を鑑みるといたしかたない。それよりも作り込まれたバビロンプロジェクトの概要のほうが凄すぎて圧倒される。特に帆場英一(e.hoba)という存在と、バビロンプロジェクトの絡みが秀逸だ。

 そして、地道にコツコツ帆場に近づいていく後藤隊長や松井刑事の推論がすごい。えてして、人間嫌いで破壊してなんぼという輩に対する扱いが悪者で終わらせるパターンが多い中で、白黒つけずにそこに派生する感情を考慮する始末のつけ具合が何とも押井さんらしい。



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ブルース・ウィリス/イン・カントリー

ブルース・ウィリス/イン・カントリー      ≪公開時コピー≫
     
     


       製作国:アメリカ
       製作年:1989年
       公開年:未公開

 【監督】   ノーマン・ジュイソン

 【製作】   リチャード・ロス
         ノーマン・ジュイソン

 【出演】   ブルース・ウィリス (エメット)
         エミリー・ロイド (サム)
         ジョーン・アレン
         ケヴィン・アンダーソン
         ジョン・テリー
         ペギー・レエ
         ジュディス・アイヴィ
         リチャード・ハミルトン
         パトリシア・リチャードソン
         ジム・ビーヴァー

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★★★

 【見所】   PTSDに悩むエメットを演じるブルース・ウィリス

 【鑑賞本数】  年間:17作目  通算:418作目


 【 感 想 】

 タイトルはブルース・ウィリスが主役であるように見えるが、実際は違うというムダに期待値あげる邦題には二言、三言申したい。それはさておき。

 映画としては、ストーリーが甘いし、戦争映画なのか青春映画なのかどっちつかずだし、説得力にかけるし、もうひと頑張りな作品ではあるが、帰還兵たちのぐだぐださ加減が妙にリアルでキライではない。

 戦場では英雄にもなれず、帰還したものの、職につけるわけでもなく、PTSDから逃れるように酒におぼれる帰還兵エメットはブルース・ウィリスに、よくはまる。ブルース・ウィリスは英雄的な役と、ろくでもない役と両極端にある性格をどちらも演じられる不思議な役者だと思う。

 戦争が起きると出生率があがるのは嘘かホントかわからないが、私生児が増えるのは多分恐らく間違いないだろう。男は生きるか死ぬかの瀬戸際でやることやって、後は知らぬ存ぜぬでいいとして、残された女は正直つらいだろう。その時の雰囲気で結婚したり、はたまた望んでもいない置き土産もあったりするだろう。母親が「なかったことにしたい」妊娠出産であったら、生まれてきた子供の立場がない。親のなれそめを聞いてサムのように勝手に盛り上がっちゃう痛い子ばかりではないにしろ、生まれてきた存在意義はそれなりに欲しいと思う気持ちは理解できなくもない。サムが生まれてきた存在意義を求めれば求めるほどエメットはいたたまれなくなる。そんな構図がありきたりではあるが、サムを主人公にしてくるあたりは新鮮ではある。

 エメットのように戦場で友や仲間を失い、何かを成し遂げたわけではなく、漠然と生き延びてしまった人間にかける言葉はないが、サムのようにエメットを必要とする人の存在がありがたいのだとありきたりなことを思ってみる。
 許す許さない、許されないは人に判断してもらうものではなく、自分次第でしかない。そのことさえ知っていたら、また、違う生き方にシフトできるような気がする。



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レイジング・ブル

レイジング・ブル      ≪公開時コピー≫
     男はだれでも一人ぼっちのボクサー!
     


       製作国:アメリカ
       製作年:1980年
       公開年:1981年

 【監督】   マーティン・スコセッシ

 【製作】   アーウィン・ウィンクラー
         ロバート・チャートフ

 【出演】   ロバート・デ・ニーロ (ジェイク・ラモッタ)
         キャシー・モリアーティ (ビッキー・ラモッタ)
         ジョー・ペシ (ジョーイ・ラモッタ)
         フランク・ヴィンセント
         ニコラス・コラサント
         テレサ・サルダナ

 【Zero的評価】 320円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   ボクサーとしてのジェイク

 【鑑賞本数】  年間:16作目  通算:417作目


 【 感 想 】

 うまく表現できないが、映画に限らず女性が踏み入れてはいけない一線があり、スコセッシ監督はそういう作品を作る印象がある。見るのは自由だけど、「女は語るな」的な雰囲気がある。

 ロバート・デ・ニーロとジェイク・ラモッタはイコールではないんだけど、まるでジェイク・ラモッタのような圧倒される存在感がある。決して、白黒フィルムだからというわけではなく、ジェイクという人そのものもそうだし、街並やジェイクの周りを彩る人々が、空気がホンモノっぽい。

 アメリカに行ったことはないし、英語はほとんど理解してないし、えらそうに語れる資格は何も持ってないけれど、移民にとってアメリカは住みやすい国ではないかもしれない。
 アメリカに行けば何かいいことがあるだろうと漠然とした期待を持って、言葉や文化の違いという小さい大きい壁にぶちあたって何となく裏切られた気持ちになる国というイメージがある。だからこそ、そんな国で成功者になるならならスポーツかエンターテイナーな方向性が手っ取り早いような気がして、ボクンシグが一番手っ取り早いように思える。丈夫な体さえあれば、気力と努力と根性でのしあがれる。金と名誉と栄光が具体的に見えるスポーツといってしまうと少々乱暴ではあるが、そういう方向性を持っている。

 ジェイクはボクシングでのしあがったけれど、そのアメリカという国とボクシングというスポーツに押しつぶされた感もある。誰が悪いかというと、ジェイク本人なんだけど、そうさせる背景にあるものを思うと切ない。ただ、精一杯生きていただけなのに、間の悪さと猜疑心で悪いほうに転んでいく。どこかで止めてあげたくなる不器用さがいじましい。

 ジェイクのような男がまた、デ・ニーロにはよくはまって、憎たらしいような可愛そうなような不思議な気持ちになる。
 すごい面白くも、すごくつまらなくもないが、何かが頭の中にどしっと残る作品。見ておいて損はないと思う。



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X-MEN:ファイナル ディシジョン

X-MEN:ファイナル ディシジョン      ≪公開時コピー≫
     世界は、選択で創られ、
     選択で滅ぶかもしれない。


       製作国:アメリカ
       製作年:2006年
       公開年:2006年

 【監督】   ブレット・ラトナー

 【製作】   アヴィ・アラッド
         ローレン・シュラー・ドナー
         ラルフ・ウィンター

 【出演】   ヒュー・ジャックマン (ウルヴァリン)
         ハル・ベリー (ストーム)
         パトリック・スチュワート (プロフェッサーX / エグゼビア)
         ジェームズ・マースデン (サイクロップス)
         ベン・フォスター (エンジェル)
         ファムケ・ヤンセン (フェニックス=ジーン・グレイ)
         イアン・マッケラン (マグニートー)
         レベッカ・ローミン (ミスティーク)
         アンナ・パキン (ローグ)
         ショーン・アシュモア (アイスマン)
         アーロン・スタンフォード (パイロ)
         ダニエル・クドモア (コロッサス)
         ケルシー・グラマー (ビースト)
         ヴィニー・ジョーンズ (ジャガーノート)
         マイケル・マーフィ (ウォーレン・ワージントン2世)
         ダニア・ラミレス (カリスト)
         エリック・デイン (マルチプル・マン)
         キャメロン・ブライト (リーチ)
         エレン・ペイジ (キティ・プライド)
         ショーレ・アグダシュルー (Dr.カヴィタ・ラオ)
         ケン・レオン (キッド・オメガ)
         オマイラ (アークライト)
         ジョセフ・ソマー
         ビル・デューク
         エイドリアン・ハフ
         アンソニー・ヒールド
         オリヴィア・ウィリアムズ
         コナー・ウィドウズ

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★★

 【見所】   ミュータントたちのミュータント具合

 【鑑賞本数】  年間:15作目  通算:416作目


 【 感 想 】

 X-MENに期待するものとX-MENが提供してくれる面白さがどのシリーズを見てもかみ合わなくて困る。ファイナルというぐらいだから、ウルヴァリンの秘密がすっきりするのかと思いきや、またも肩透かし。タイトルからして「X-MEN」だからウルヴァリンは二の次でも仕方ないとはいえ、毎度期待する自分にもいい加減腹が立つ。

 アメコミ系作品の特色としてCGに懲りすぎて映像はすごいがストーリーはおざなりか、ストーリーをふくらましすぎて収まりつかない傾向のどちらかがあるのだが、どちらもでこられるとどうしたものやら。とどのつまり、平和が守られれば過程はどうでもいいのか。

 どんなミュータントがでてくるかはちょっとした楽しみではあるが、ミスティークを超えるミュータントは現れていない印象ではある。ミュータントもサイコキネシス以外になるとキワ物が増えていって、獣人みたいなレベルになるのがどうなのかと思う。同じ力を持つものは二人といない設定なのか、3ともなるとちょっとしたハロウィンパーティーの装い。

 どちらを「選択」するかということがキャッチコピーにも付けられているが、ミュータントに「選択」するチャンスはあるのかと思った。わかりやすくプロフェッサーX側かマグニートー側かという選択はあるが、「選択」するのしないのは割りと人間よりの発想で、まだ人としての形をとどめているサイコキネシス組はいいとして、ミュータント系は選択以前で人か獣かというあたりがどうなのさと。

 ウルヴァリン、ジーン、サイクロップスの三角関係をひきずってみたり、ローグは人になりたいのか何なのか。シリーズ通してずっと同じネタを使いまわすのも何だかな。ストーリーの後ろにあるバックボーンがハリー・ポッターとかぶる印象があって、いい年した大人が何やってるんだかと思ってしまったのはここだけの話。世界平和のキーは「愛」はわかるが、それで大団円になるなら戦争なんてとっくの昔になくなってるっちゅうの。



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最高の人生の見つけ方

最高の人生の見つけ方      ≪公開時コピー≫
     余命6ヶ月、
     一生分笑う。


       製作国:アメリカ
       製作年:2007年
       公開年:2008年

 【監督】   ロブ・ライナー

 【製作】   ロブ・ライナー
         クレイグ・ゼイダン
         ニール・メロン
         アラン・グライスマン

 【出演】   ジャック・ニコルソン (エドワード・コール)
         モーガン・フリーマン (カーター・チェンバーズ)
         ショーン・ヘイズ (トマス)
         ビヴァリー・トッド (バージニア)
         ロブ・モロー (ホリンズ医師)
         アルフォンソ・フリーマン
         ロイナ・キング
         ノエル・グーリーエミー
         ジョナサン・ヘルナンデス
         ジョナサン・マンガム

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   「コピ・ルワク」と、エドの秘書トマス

 【鑑賞本数】  年間:14作目  通算:415作目


 【 感 想 】

 タイトルと出演者とからかんがみても「面白くなかったら嘘だろう」という期待を全く裏切らない作品。余命いくばくかのおじいちゃん二人。かたや金はないが家族愛に満ちあふれた実直なカーターと、金はあるが傲慢でそれが故に孤独なエドワード。配役が絶妙で全く嫌味がない。がんをはじめとした死を扱う作品で悲壮感漂わせずに魅せる脚本のセンスは悪くない。作為的な泣かせ所が満載の昨今の映画の中では検討していると感じた。

 変な同情心がなく、がん患者だからといって特別扱いするわけではなく「人はいずれ死ぬ。」ということを淡々と、ちょっと面白く描いているようにも思える。

 「バケットリスト」は良くモチーフ に使われるが、こうもうまくストーリーにからめるかと関心する。棺桶に片足を突っ込んでいる二人が「バケットリスト=棺桶リスト」を実行する。ブラックユーモアなのかもしれないが、皮肉さはみじんも感じられず、むしろユーモアすら感じる。

 夢物語のような偶然と旅で、嘘くさいというか「作り物」という感じはたっぷりある。ただ、ムダにいい人でも、悪いヒトでもなく、意地悪もするし、お節介もやく。そういう「人」っぽさが、良い。死ぬことは悲しいし、怖い。治療を望む家族の気持ちもわかるし、治療を拒む本人の気持ちもわかる。どっちが正しいかはわからないし、きっとわかりあえないまま、死が確実に近づいてくる。それが現実なんだろう。

 死を目の前にして、自分は精一杯生きてきたつもりでも、やり残したことはあるし、至らないことはあるし、まだまだ死ねないと思う気持ちも芽生えるのだろう。そういうものをすべて「バケットリスト」で消化していこう。という発想がアメリカンっぽい感じがする。

 ガン=暗くてじめっとしたモノ。というイメージが大きいが、こんなにもユーモラスに描くことができるのは、やっぱりロブ・ライナー監督をはじめとした製作陣の人柄なのかと思ってみる。



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サラ、いつわりの祈り

サラ、いつわりの祈り      ≪公開時コピー≫
     ギザギザの愛情でも
     サラとぼくは、幸せだった


       製作国:アメリカ
       製作年:2004年
       公開年:2005年

 【監督】   アーシア・アルジェント

 【製作】   ラリー・デイヴィス
         クリス・ハンレイ
         デヴィッド・ヒラリー
         アラン・デ・ラ・マタ

 【出演】   アーシア・アルジェント (サラ)
         ジミー・ベネット (ジェレマイア / 幼少時代)
         ピーター・フォンダ (祖父)
         オルネラ・ムーティ (祖母)
         ジョン・ロビンソン (アーロン)
         ディラン・スプラウス (ジェレマイア / 少年時代)
         コール・スプラウス (ジェレマイア / 少年時代)
         マリリン・マンソン (ジャクソン)
         ウィノナ・ライダー (精神科医)
         マイケル・ピット (バディ)
         ジェレミー・レナー (エマーソン)
         キップ・パルデュー (ルーサー)
         ジェレミー・シスト
         ベン・フォスター

 【Zero的評価】 0円

 【リピート率】  

 【見所】   ジェレマイアの廃退ぶり

 【鑑賞本数】  年間:13作目  通算:414作目


 【 感 想 】

作品の良し悪しは何を持って測るかは個人の主観によりにけりで、個人的には「金返せ。ついでに時間も返せ。その上、サラみたいな女は駆逐されてしまえ。」と心底思ったが、ここまでの感情をおこさせるこの作品はある意味すごい。

イラッとするポイントを的確に刺激する登場人物たちが妙に「生」っぽい。昨今はやりの実話をベースにしました系の作品でも、どこか「嘘」っぽさがまざる。そんなに「いい人」であるわけはない。と、どこかで思ってしまって、そういう意味でこの作品は現実味があった。

自分は三十代で独身女性、子供もいない。子供を持つ親の気持ちはわからないし、母と子のことなど語る資格はないと自覚している。それでも、あえて言わせてもらえば、人の親になる確率が高いだけに女性は賢くあらねばと思うし、自分のエゴで子供の一生を題なしにするような愚かな親にだけはなりたくないと思う。思うが実際子供を持てばどうなるかは未知数ではある。ということはさておいて。

サラとジェレマイア。二人しかいない世界であれば干渉する必要はないが、サラが死んでしまった後のジェレマイアの行く末は、ギャング?男娼?であれば公正させるのがジェレマイアの幸せだと思う。ただ、そうした場合、サラがまた一人になってしまう可能性は大でそうすると…。という無限マイナスループに陥っていることがもどかしいが、サラのバカっぷりには同情すらできない。

サラとジェレマイアが幸せか否かを測る基準はどこにもない。例えドラッグと酒と男で、でろでろになっているような母親でもジェレマイアには母でしかないし、どんな母であれジェレマイアはサラを捨てられるわけがなくて・・・。そんな当たり前というか今さら感たっぷりなテーマでちんたらぽんたら映像にした所で何も伝わらない。と、個人的に思う。

割り切れなさや思い通りにはいかない様は充分にわかったが、落とし所としてはいかがなものかという思いが残る。



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あの頃ペニー・レインと

あの頃ペニー・レインと      ≪公開時コピー≫
     君がいるから、
     すべてがキラキラまぶしい15歳。


       製作国:アメリカ
       製作年:2000年
       公開年:2001年

 【監督】   キャメロン・クロウ

 【製作】   キャメロン・クロウ

 【出演】   パトリック・フュジット (ウィリアム・ミラー)
         ケイト・ハドソン (ペニー・レイン)
         ビリー・クラダップ (ラッセル・ハモンド)
         フランシス・マクドーマンド (エレイン・ミラー)
         ジェイソン・リー (ジェフ・ビービー)
         アンナ・パキン (ポレクシア)
         フェアルーザ・バーク (サファイア)
         ノア・テイラー (ディック・ロズウェル)
         ゾーイ・デシャネル (アニタ・ミラー)
         フィリップ・シーモア・ホフマン (レスター・バングス)
         マイケル・アンガラノ (ウィリアム・ミラー / 幼少時代)
         ジミー・ファロン
         ビジュー・フィリップス
         テリー・チェン
         ジョン・フェデヴィッチ
         マーク・コズレック
         リズ・スタウバー
         ジェイ・バルチェル
         アイオン・ベイリー

 【Zero的評価】 50円

 【リピート率】  

 【見所】   グルーピーたちの退廃さ加減

 【鑑賞本数】  年間:12作目  通算:413作目


 【 感 想 】

 まだ、音楽雑誌がパワーを持っていて、初期衝動みたいな粗削りのロックが量産されていた時代。自分はまだ生まれてもいなくて、ものすごくオールディな懐古主義みたいに思える時代。一番はじけるべき年頃にクールを装っていた自分にはかなり意味不明な世界だけど、そういう所にどっぷりつかることができた人は楽しかっただろうなと思う。

 「キャメロン・クロウ監督が自身の体験を基に」という時点で、美化された記憶を大衆受けするように加工して、投売りしているとしか思えない。わかりやすく下品に言えばオナニー的な、結局、監督だけが気持ちいいだけの作品で、見せられるほうは、どう処理したものやらさてはてふむーなところがないわけではない。

 ただ思うのはこの年代プラスマイナス5年ぐらいの間に作られた作品って、妙なギラっと感があって見るに耐えられない恥ずかしさがあることのほうが多い。「あの頃、ペニーレインと」は、ウィリアムっていうちょっとズレた目線っていうのもあるし、状況は十分に痛々しいけど、あんまり痛々しくない。生々しさをそぎ落としたソフトなフィルターがかかって割とみやすいよう。

 女の子たちのけだるさとか、恋愛以前に有名になるかもしれない男とくっついて、あわよくば的なしたたかさは妙に印象に残る。ペニーみたいに一途な思いが珍しく見えてしまう。「ロッカー」だって言っても、所詮ただの男でギリギリになったら妻のほうをとっちゃう保守的なところはあるし、ロックだから酒飲んで暴れたり、ロックだからムダにメンバーとゴタゴタしていたり、全然ロックじゃない姿を見ながら、ロックスターに仕立てる記事書いて売ってなんぼみたいな胡散臭さがアメリカン・ロックにはある。

 ウィリアムもペニーも、どんなに大人ぶっても、所詮ただの子供で・・・っていうオチのつけ方が広げた風呂敷のたたみ方がわからなくなった感満載で、やっぱり「マスかき」映画だったなとしか思えない。



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ターミネーター3

ターミネーター3      ≪公開時コピー≫
     未来は決まってなどいない。
     運命は自分で創り上げるのだ。


       製作国:アメリカ
       製作年:2003年
       公開年:2003年

 【監督】   ジョナサン・モストウ

 【製作】   マリオ・カサール
         ハル・リーバーマン
         ジョエル・B・マイケルズ
         アンドリュー・G・ヴァイナ
         コリン・ウィルソン

 【出演】   アーノルド・シュワルツェネッガー (T-850)
         ニック・スタール (ジョン・コナー)
         クレア・デインズ (ケイト・ブリュースター)
         クリスタナ・ローケン (T-X)
         デヴィッド・アンドリュース (ロバート・ブリュースター)
         マーク・ファミリエッティ (スコット・ピーターソン)
         アール・ボーエン (ドクター・シルバーマン)
         モイラ・ハリス
         チョッパー・バーネット
         クリス・ローフォード
         キャロリン・ヘネシー
         ジェイ・アコヴォーン
         M・C・ゲイニー
         スーザン・マーソン
         エリザベス・モアヘッド
         アラナ・カリー
         ティム・ダウリング
         マイケル・パパジョン

 【Zero的評価】 200円

 【リピート率】  ★★

 【見所】   T-Xの性能。

 【鑑賞本数】  年間:10作目  通算:411作目


 【 感 想 】

 監督がジェームズ・キャメロンからジョナサン・モストウになり、リンダ・ハミルトンがでないという時点ですでにターミネーターである理由を失っているターミネーター3。監督が変わったシリーズものでヒットした試しがないと記憶しているが、予想通り、かなりB級よりの作品。ツッコミ所が満載だが、一番はジョン・コナーにそのキャスティング?

 ジョナサン・モストウは一体全体どういう目的でターミネーター3を作ったのかその真意を図りかねる。ここまでシリーズの流れを台無しにする3は中々、お目にかかれない。

 そもそもターミネーターがターミネーターで足りうるのはシュワルツェネッガーありきではなく、サラ・コナーありきであるという所からしてはき違えている。T-1000へと進化して、それ以上のターミネーターがありうるのかと考えて、一つの完成体であるからして、ボディの性別転換ごときでT-Xを名乗られても釈然としない。性能・仕様の向上はあるが、素人目にしょぼい。それでも、T-850とT-Xと闘うのはムリがあるだろう。

 1、2と「未来」を人の手に入れるために戦い、淡い希望めいたものを残しているのに、風情がないラストに何がしたいのよと怒りすらこみあがる。

 ターミネーター4をふまえての3であればまだ少しは理解する気にもなるが、ただぶち壊すだけぶち壊して審判の日が来てしまったら4を作るとしても困るだろう。夢も希望もぶち壊してロートルなT-850と最新鋭のT-Xとの戦いもぐずぐずでまったくのいい所なしでは救いようがない。

 どうせなら、2でその目をつぶしたはずなのに、何故そこまで強固にターミネーターが送られてくるのか。その辺のシステムを明確にした上で、「恐れるな。未来は変えられる。」だの、「未来は決まってなどいない。運命は自分で創り上げるのだ。」というキャッチコピーにつなげて欲しいものである。とはいえ、キャッチコピーは日本で勝手につけたものだろうと思うので、その辺のセンスを少しは磨いて欲しいと切に願う。



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マイ・ブルーベリー・ナイツ

マイ・ブルーベリー・ナイツ      ≪公開時コピー≫
     ニューヨークから5.603マイル
     あなたのブルーベリー・パイが恋しい


       製作国:香港/中国/フランス
       製作年:2007年
       公開年:2008年

 【監督】   ウォン・カーウァイ

 【製作】   ジャッキー・パン
         ウォン・カーウァイ

 【出演】   ノラ・ジョーンズ (エリザベス)
         ジュード・ロウ (ジェレミー)
         デヴィッド・ストラザーン (アーニー)
         レイチェル・ワイズ (スー・リン)
         ナタリー・ポートマン (レスリー)

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ノラ・ジョーンズの歌声と色

 【鑑賞本数】  年間:9作目  通算:410作目


 【 感 想 】

 自分にとってウォン・カー・ウァイ作品は悲しいかなストーリーが記憶に留まりにくい。リュック・ベッソン系の美的センスを持っていて、色・風景・表情・空気を切り取るのがうまい監督なのだが、「どんな映画だった?」と問われると、「キレイな映画だった。」としか答えられない。

 色の使い方がケバいくせに夢の中のふわふわとした感じを作り出す印象。脳内パラドックス系と紙一重だけど、嫌な感じはしない。フィルターかかった色の使い方が独特でウォン・カー・ウァイ印。どこか人がいい、優しさと切なさが滲み出している。ふとした気に見せる表情だったり、風景だったり、そういう場面の切り取り方はうまい。

 ストーリーは現実におこりそうだけど、やっぱり作り物めいている。強いていうなら、エリザベスの「夢」を見せられているような感じ。だけど、決してイヤなものを見せられている感じではなく、ほほえましさがある。

 自分探しの旅というと青臭いけど、自分は自分であって人と触れることで自分が見えるという側面も確かにある。失恋がてっとり早く傷つくものだけど、傷つく一方で、傷付け合う部分もあって、被害者ぶるのは自分にとって気持ちいいけれど、早く客観的になったほうが良いものだったりもする。

 旅することで自分を見つめなおすエリザベスと一所にじっとおさまって淡々と似たような毎日を送るジェレミーと接点があるようでない二人の行方は気になるが、まるで夢物語のような空間が心地よくて進展しなくてもいいやと思わせる何かがある。

 映画デビューのノラ・ジョーンズがどう転ぶかが気になっていたが、周りを堅い俳優で固めていたのと、役自体との差異が少なかったのかナチュラルな感じで好ましい。ノラ・ジョーンズの声がステキで挿入歌とあわせてまったりとした世界観を作り出すのに一役買っている。

 一言だけ言わせてもらえば記憶ほどあてにならないけど、エリザベスの記憶の抜け方はかなりひどい。



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