＜これからの3年に変わる人＞という記事を、昨年の11月19日の段階で書いているのですが、私はその中で
天王星は
2010年 魚座26.76度
2011年 牡羊座0.50度
2012年 牡羊座4.25度
2013年 牡羊座7.99度
というふうに春分図の中に位置します。
春分図はその年の春分の日から一年間の効力を持つ、世の中全体の傾向を示します。
そして太陽は春分図では、常に牡羊座0度です。
太陽は太陽系の天体の統合された象徴であり、全体傾向ですから、ここへ天王星が接近、合、分離を表示するこの数年間は、
世の中全体の大きな変化、改革、革命
も表示しているはずです。
ということを述べているのですが、まさかこの大きな改変の動きが、アフリカを震源として立ち上がってくるとは、この時点では想像もしていませんでした。
しかし、考えてみればこれは当然のことだったといえそうです。
天王星の効果は「新規な出来事・物事」でもあります。
変革、改変、革命といった天王星が引き起こす出来事は、要するに「新規な」側面を導入するために必要なものなのです。
当然ですよね。
新しいものが世の中に出現するためには、何かが変わらなければならないし、場合によっては世の中全体に大きな変化が生じなければ、それが割り込んでくる余地がありません。
ということは？
そう。
この天王星が強力に機能する時期に、もっとも変化が起きやすかったのは、ずっと同じく同じ体制を続けている国家だということになります。
日本の場合も、へたをするとこれは当てはまったのですが、＜総力特集・未来を読み解く２＞の中で述べているように、日本では2009年の段階で政権交代という大きな「変化」が生じました。
これは天王星・土星のアスペクトが強化されるのと呼応しており、もちろん今回の流れとも関係しています。
2009年の春分図では、天王星は魚座23.03度にあり、春分図の中で「変化」が生じてくるであろう最初の年が、ここでした。
オバマ政権の誕生は、天王星と土星のオポジションの最初のピークで起き、春分図とはあまり関係がないと思われます。
実際、米国初の黒人大統領の誕生という画期的出来事とはいえ、国家の体制が大きく変化したわけではない。
日本では自民党主導による政治体制は、あまりに長く支配的に続けられてきました（過去にちょっとした変動の歴史はあったけれど）。
これが根幹から揺らいで、民主党が圧勝した2009年は大変な「変化」だったのです。
今後どうなるかということは別にして、このときにこうした変化を通過することで、日本はこの天王星の禊ぎを一度済ませてしまったことになる。
ところが。
私もほとんど考えの中になかったのですが、アフリカやその他の発展途上国、こういった国々の中にはある種の政治体制が長きにわたって維持されてきたところが、結構たくさんあった。
それが今回、チュニジアに始まり、エジプトでとうとうムバラク大統領を辞任に追いやるという事態を引き起こした。
今朝の新聞に、ネット上に「次は中国」というような書き込みがあったという記事を読みましたが、懸念される国家群の中には、やはり中国も含まれてきます。
＜2011年の中国＞をご覧ください。
1月9日の記事ですが、この中で中国に内部分裂的な動きが生じる可能性について触れています。
とはいえ。
この解読の根拠となった2011年の中国の春分図を、今見直してみても、この大きな国家が崩壊するようなことまでは読み取れません。
たぶん、そこまでは行かない。
しかし、国家として非常に厳しい事態は想定し得ます。
今アフリカで起きている出来事に触発されたように、これまで圧制下におかれてきた民族や、あるいは拡大した貧富の差の中で不満を抱いている国民に、何らかの動きが生じる可能性は、かなり高く思えます。
それでも、たぶん押さえ込んでしまうような印象を受けます。
中国にとって占星術上、有利な点は、近い過去の歴史の中で、ゆるやかにおもに経済面で改革を推し進めてきた点です。
30年前の中国と、今の中国はかなり違っています。
共産党支配が長く続いているとはいえ、こういうことを考えると、国家体制が打ち倒されるようなリスクは小さいと、私には思えます。
今年をアスペクトのピークとしてある改変の波。
また2013年までは続くこの大きな波は、どこまで波及するのでしょうか？
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