東洋思想にもボイドがある |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

一昨日、ボイドに関する記事を書いたのですが、じつは四柱推命にもボイドに極めて似た理論があります。
それが空亡です。
ボイドが「空虚」「無効」などの意味があるように、字面を見てもわかるように「空亡」もまったく同じような意味合いと機能を有しています。
この空亡については、かつて<大殺界は本当にあるの? 1><大殺界は本当にあるの? 2>などで詳しく触れていますので、興味のある方はご覧下さい。

四柱推命は陰陽五行の表現である十干と十二支を組み合わせていくことで作る六十干支が基礎になっています。
甲子、乙丑……から始まるこの流れでは、癸酉まで行くと、十二支の最後、戌亥の二つが余ってしまいます。つまり甲子~癸酉までの誕生干支のグループは、戌亥が空亡となる。
このような理論があるのです(次のグループは、甲戌から始まって癸未で終わるグループになり、空亡は申酉)。

この空亡の年回りに、家を新築するとか、新規事業を始めるとか、何かの計画を立てると、それは「空しく滅ぶ」と言われています。
この理論に着目して、この年回りを最悪最強の運気として声高に叫んだのが、ずいぶん昔に流行した「天中殺」であり、近年では「大殺界」なのですが、実際には四柱推命という巨大で複雑な占術体系のごく一部に過ぎません。

空亡をもろに受ける人と、そうでない人がいる。
また受ける人でも、ある年回りの空亡については無効化されていることがあります。
つまり空亡が機能しなくなっていることがあるのです。

それには様々な条件があるので、その人が空亡の影響を受けるかどうかは、四柱をよく鑑定しなければなりません。が、すべてはっきりとした理論的法則があります。

空亡とボイドは、理論的な背景はまったく異なります。
にも関わらず機能と意味合いは、恐ろしく似ています。
四柱推命は十干十二支の周期的なサイクルを理論背景にしていますが、占星術は空を運行している星の位置を観測することが第一です。
ところが。
この二つの高度な占いは、一人の人間を鑑定すると似たような結論に至ることが多い。
何年頃に結婚しそうだとか、そういうことはとくに一致していることが多いです。

不思議なものです。

空亡は年だけでなく、日にも時間にもあります。

しかし、中には生まれつき空亡の影響を受けないタイプの運勢の人がいます。
私がボイドの影響を受けにくいのは、そのへんにも関係があるのかも知れません。
私の四柱は、そのような構成になっているようです。

東洋と西洋のボイド。
これらがどこかでつながっているか、それとも無関係なのか。
こんなこともまた、研究してみたいと思うzephyrです。

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