今月止めの地震? |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

Y病院の先生の通夜に、仕事帰りの深夜、立ち寄り、焼香を済ませてきたzephyrです。

遺影の先生は、元気なときのお姿そのままに、柔和な顔をされていました。手を合わせると、自然と「お世話になりました。ありがとうございました。ゆっくり休んで下さい」と、そんな言葉と思いが漏れました。

ひまりさん。年のせいでしょうか。人の生き死にが、ひどく胸に迫ります。

患者さんに接するときは、いつもにこにこされていたY先生。
「今日明日は絶対に倒れられないんです。なんとかしてやってください」とか、ちょっとこちらが無理難題を言うと、「それはね、あなたがたの健康管理が悪いからです。こうなってしまったものはどうしようもないんですから、休養しなきゃいけないのは当然なんです」などと返してくる医者もいる中、Y先生は「はいはい、わかりました。なら、元気になれるように注射しときましょうかね」と笑いながら返す先生でした。
この、何気ない言葉と表情が、患者さんを救ってきたんです。
私はそう思います。
理屈が正しい先生は大勢います。はい、その通りです。薬を飲んで養生します。ごめんなさい。
こっちが謝らなければいけないお医者さん。

Y先生は、そんな先生じゃなかった。
もっと長生きされて、元気で患者さんの相手をして頂きたかった。本当にそう思います。

占星術師も同じようなものなのかも知れないと、そう思います。
理屈が正しいことは言えます。占星学の理論上。
しかし、それが人を救うのかというと、かならずしもそうではありません。
「起きてしまったものは仕方ないね。でも、大丈夫だから」
そう言えることが重要に思えます。

もちろん、時に応じての対応というのもあるでしょうから、一概に決めつけることはできません。時には絶望的な真実を告げることが、逆に患者さん(相談者)を救うこともあるでしょう。
それを直視しなければ、変えることができない場合も。

しかし、人間には逃げ場や救いも必要です。

帰宅後、テレビを見ながら、画面に流れる地震速報のテロップを見ていました。
ネットで調べると、ほどなく以下のような情報が。
30日0時48分、宮城県沖でM5.1(北緯38.0度 東経141.7度 深さ90㎞)の地震が発生、震度4を記録。
「宮城県で震度4だってさ」
そう言う私に、家内が思い出して、「パキスタンで大きな地震があったそうよ」と。
驚いて検索すると。
パキスタン南西部バルスチタン州で29日午前5時9分(日本時間同8時9分)ごろ、M6.4の大きな地震。死者は170人を超えると。

正直、「ばかな……」と思いました。
今月は5日キルギス(M6.6)、6日チベット(M6.6)、11日チェチェン(M5.8)、12日プエルトリコ(M6.1)、19日、トンガ・ニュージーランド付近(M7.0)と、異常な頻度で大きな地震が起きています。
先日も一応、<10月後半の追記>で月末の注意報は出しておきました。
しかし、いくらなんでも、と思っていました。

しかも、場所は動乱の中東。

これはまったく科学的な根拠のない考えですが、私は思います。
人間が愚かな行いをやめないかぎり、このような自然災害はなくならないのではないか。
四川省、チベット、キルギス、チェチェン、イラン、ミャンマー、これらの大きな災害が起きた国。あるいはその周辺。
今年は非常に不穏でした。
四川省の地震が天罰とか自業自得とかいって非難された女優さんがいましたが、この発言はナンセンスにしても、これらの自然災害がなんらかのサイン、警告なのではないかということは、考えてみてもいいような気がします。
むろん、日本も例外ではありません。

それでも、やっぱり。
「でも、大丈夫だから」
そう言える人間でありたいです。