ヤマザキナビスコカップへの提言
先週、ヤマザキナビスコカップ(またの名をJリーグカップ)の準決勝が行なわれ、残念ながらFマリノスは鹿島にアウェーゴール差で敗れ去った。この敵地での得点が2倍に換算されるアウェーゴール・ルールはヨーロッパチャンピオンズリーグでは大きなキーポイントとなっていて、1点ごとに勝者(の権利)が入れ替わるシーソーゲームを演出しているのはご存知の通りだ。日本でこのルールの醍醐味を味わえるのはこのヤマザキナビスコカップしかない。ただこのヤマザキナビスコカップの日本における位置づけと言うのが非常に曖昧である。日本におけるカップ戦はなんといっても天皇杯であり、ヤマザキナビスコカップはJリーグだけの、それもJ1だけのチームによって争われている。これではリーグ戦とあまり違わないので観客動員数もそれほど伸びないし、選手・チームサイドとしても準決勝ぐらいまで進めばともかく、1次リーグで敗退しても、まあいいか、ぐらいにしか感じていないのではないか。せっかくヤマザキが冠スポンサーについてくれているのだからこれではもったいない。そこでヤマザキナビスコカップを面白くする方法を考えてみた。
①予選リーグは地域決戦
参加チームはJ1・J2のチームとする。そうすると合計30チームになる。この31チームを地域別に4つに分けて予選リーグを行なう。このリーグわけは恒久的にする。つまり決勝トーナメントには地域代表として登場するわけだ。このシステムの利点は二つあり、①ライバルチームを固定することによって、打倒鹿島!とかチーム・サポーターの盛り上がりが期待できること、②同じ地域での対戦なので移動距離が少なくて済み、リーグ戦の合間に戦うには負担が少ないこと、である。
北からチームわけしてみると
1 札幌・山形・仙台・鹿島・水戸・草津・大宮・浦和
2 徳島・愛媛・大分・福岡・鳥栖・広島・神戸
3 柏・千葉・東京V・FC東京・横浜FM・横浜FC・川崎・湘南
4 G大坂・C大坂・名古屋・京都・清水・磐田・新潟・甲府
これに新加入のチームがあれば加えて、マイナーチェンジをしていく。で予選リーグの上位2チームが決勝トーナメントに進出する。当然予選リーグから全試合ホーム&アウェーで、アウェーゴール・ルールの採用だ。
②A3との合体
さらに提言したいのが全く盛り上がらないA3との合体だ。できれば、オーストラリアも加えてA4にして各国2チームずつ参加のホーム&アウェーのトーナメントにするのだ。決勝戦だけは1マッチにして各国持ち回りで開催する。これなら8-0なんていうスコアが頻発するアジアチャンピオンズリーグよりよっぽど白熱するし、開催時期も決勝トーナメント開始を1月にすればヨーロッパチャンピオンズリーグとも重なって盛り上がること間違いない。
もちろん、中国リーグってどうなの? 豪リーグってどうなの?っていう疑問点はあるのだが、これも日本と同様のヤマザキナビスコカップ・ルールでそれぞれの代表を決めることにすればよいだろう。あとはオーストラリアは南半球なのでそのシーズンと上手くマッチするかということだ。でも以前ブラジルに行った時、シーズンチャンピオンを決める試合を十二月末に行っていたから大丈夫だろう。ひょっとして日本のリーグスタイルって南半球と同じなのかなあ。
とまあ、おいらなりにいろいろと考えてみたのだが、どれも実現可能でしょ。特にJリーグの対アジア戦略に大いに不満を持っているおいらとしては、A3との合体でJリーグチームのアジア制覇に対する認識を改めて欲しいと思っている。