短歌のようなひとりごと -14ページ目

キンモクセイ

歩くこと不自由になりもどる君 キンモクセイの季節またくる

内臓が朽ちていく午後 理不尽なきみの病をぼんやりと見る

秋だけど・・・

大好きな秋を味わうこともなく月の冴えたる冬を恐れる

きみの眼

きみの眼が少しくすんで見える朝 近づいてくる冬を感じる

お地蔵さん

朝と晩、通勤の途中にお地蔵さんの前を通る。
「オタスケクダサイ」と祈る。
これを約4年つづけている。


こんなにしつこく頼まれたのでは
お地蔵さんも大変だから、きょうの晩は、


「キョウイチニチ ブジニスゴスコトガデキマシタ」
「アリガトウゴザイマシタ」


に変えてみた。


不思議なことに、お地蔵さんではなく、
祈っているこちらの気分が、
とてもリラックスしていることに、気がついた。

しっかりして

われの気を知らずにすずめ鳴きだした 「しっかりして」 と朝は聞こえる

かなしい声

帰り道 もっとゆっくり歩いてと かなしい声でうしろから言う

ドッキリカメラ

今ならば許してあげるこの病ドッキリカメラだと言ってみて

この山を越せば光が見えてくる 2006年10月の闇

まぐろの刺身

好きだけどおかゆ毎朝出されたら まぐろの刺身食べるのが夢