ヤフオクで、「セミトラ」と検索するといろんなセミトラがヒットします。
さて、この中から何を選んだら良いのでしょうか?
あくまで4本配線セミトラの範疇での選択です。3本配線セミトラは考慮の対象外ということを前提に読んでください。なぜ対象外にしているかはこちらをどうぞ。
4本配線のセミトラの選択に迷った時に、どうすればよいか考えてみましょう。
先におはゆに61製セミトラの特徴を簡潔にまとめておきます。
・対ノイズ性向上のための回路を多数仕込んでいます。
・プリント基板製造と素子実装を専業メーカに委託しています。
・MOSFETは東芝製の現行生産品を使っています。
・6V車と12V車共用です。・小型軽量です。・最安価です。
・品質保証付きです。ノークレームノーリターンではありません。
・アフターフォローをメールの他、LINEで迅速に行っています。
さて、以下はちょっと細部について説明しています。具体的に知りたい方はどうぞ。
着眼点としては以下の式を活用すれば良いと考えます。
製品の価値(Value)=製品の機能(Function)÷価格(Cost)
これは価値分析という手法(VE:Value Enginnering)というもので、メーカーなどが製品の価値向上のために用いている手法です。必要な機能を最小の価格で提供するためにどのように設計すればよいか、ということを検討しているわけですね。
ですので、セミトラユニットもこの式に当てはめて、セミトラの価値を分析してみましょう。
価格(Cost)は、販売価格ですので分かりやすいです。機能が同じであれば、価格が小さい方が製品の価値は大きくなります。皆さんが製品を選択する際には、機能と価格を吟味して、最終的に製品の価値を頭の中で考えて判断しているのです。
それでは、分かりにくいFunctionについて説明していきましょう。
セミトラの機能とは何にあたるのでしょうか?
私が思うに以下の3点かと。
1.点火性能
2.信頼性
3.付加機能
1は、セミトラそのものの性能です。つまり、ポイントが切れてからイグニッションコイルに高電圧を生じさせる性能です。このためのセミトラユニット内部の回路は複数あります。
(1)ポイントが切れた時の信号をどのような回路で制御しているか?
①デジタル ②アナログ
(2)ポイントが切れた時に一次コイルの電流を遮断するための素子は何を使っているか?
①IGBT ②MOSFET ③トランジスタ
(3)ポイント電流はどのくらいか?
①100mA未満 ②100mA以上
2は、セミトラが故障しないようにするため、あるいはセミトラが他の機器に悪影響を及ぼさないようにするための性能です。このためのセミトラユニット内部の回路にも複数があります。
(1)電源安定化回路
①あり ②なし
(2)1(2)の素子の保護回路
①あり ②なし
(3)回路実装
①プリント基板(エッチング)+フローはんだ(自動化) ②リード線を手はんだ
(4) ケース
①金属製 ②樹脂製
3は、点火タイミングを表示するランプの有無が代表的なものです。この表示回路はポイントの入り切りと連動するものであり、コイル一次電流を遮断する回路とは別に設けられています。よって、点火性能には影響はなく、あくまで付加機能です。
さて、現在ヤフオクで販売されているセミトラを上記の各項目に当てはめるとどうなるでしょうか。当方の製品の仕様をお示した上で、私自身が他の製品に関して知り得ている情報に関してのみ、他の製品との比較を記しておきます。
1(1) ②アナログ
①はAI制御セミトラのみです。①はデジタル制御ゆえのドエルタイム最適化も図っているためイグニッション系の消費電力を低減していますが、これは点火性能というよりは付加価値と言っても良いと思います。商品説明によれば、アナログ制御の高回転域でコイルの磁気飽和により十分なエネルギーが蓄積されない状況を、デジタル制御により改善しているとの説明がなされています。しかし、当方では高回転域でも低回転域と同じプラグ電圧を出力させていることを確認していますので、当方の製品に関してはそれは当ではまらないと思います。よって、デジタル制御は高回転域の点火性能向上というよりは、低回転域の省エネ、がメリットだと私は考えています。
1(2) ②MOSFET
①はAI制御セミトラのみです。20kHz以下の低周波領域ではIGBTが選択されることが多いようですが、5A以下の低電流領域ではIGBTはMOSFETより導通損失が大きい傾向にあります。当方では損失を最小限に抑えるため、若干のコスト増ではあるもののMOSFETを選択しています。
③はネットで多くアップされている3本電線の製品です。コイルの一次電流をトランジスタで直接遮断しています。このタイプは1(3)は必然的に②になります。
この①~③の素子それぞれに、耐圧、という仕様があります。それはその素子が何ボルトまで電圧を上昇させることが出来るか、という値です。つまりコイル一次電圧の最大値がその仕様で決まります。当方の製品では250V仕様をメインに、600V仕様も限定的にリリースしています。他の製品でもいろいろあります。コイル一次電圧を高くした方が、スパークプラグ電圧も高くなりますが、体感的な変化は分かる人と分からない人が居るようです。ちなみに、私は分かりませんでした。あるところまでプラグ電圧が上がったらそれ以上の体感は得られにくいのだろうと思います。
また、①~③は全て無接点素子ですが、導通時には抵抗を持ちます。一番抵抗が大きいのが③です。抵抗が大きいということは、素子での電力損失が大きい=
=発熱するということです。よって、素子に放熱フィンが付いている場合もありますし、製品全体が熱を持ちます。この熱は電子部品にとっては大敵です。電解コンデンサーは10℃温度上昇で寿命が半減するという法則もあるくらいです。
②でも使用している素子によって導通抵抗が異なります。0.数Ωのものもあれば、0.0数Ω、0.00数Ωというものもあります。当方が用いている素子は他の製品と比較しても低抵抗値です。
1(3) ①100mA未満
①はポイント電流はコイル一次電流遮断のための信号として使いますので、微小電流となります。
②の製品の中には留意すべきことがあります。ある製品のみ、ポイント電流を2~3Aほど流しそうなものがあります。それはイグニッションコイル一次電流をトランジスタで直接入り切りするタイプです。ネットで自作セミトラとして多くアップされているものです。そのセミトラユニットの特長は、1ポイント用の場合、電線が3本ということです。他の製品は全て4本です。この3本電線セミトラでも効果のあることは私も確認しています。ただ気を付けるべきは、ポイント電流はポイント点火の時のままですので、接点の電食は無くせないのではないか、ということです。セミトラ化する方の中には、ポイントが部品として入手困難となり、その接点保護を理由とされている方もいます。この場合、3本電線セミトラを使うことは控えた方が良いのではないかというのが当方の考えです。
また②の中には、信号電流のみポイントに流すタイプではあるもののポイント電流を100mA以上流しているものもあります。少しでも電流を増やして、ポイント接点の導通不良を防ぐことが目的のようですが、実質的な効果はあまりないものと思います。当方の製品のポイント電流は①ですが、これまでポイントの導通不良でトラブルが発生したということが無いからです。むしろ、電流を増やすために内部抵抗により熱損失が大きくなるため本体の温度上昇を招くだけではないかと考えます。
2(1) ①あり
2(2) ①あり
2(1)と(2)の①は、メーカーのノウハウによるところが大きいため、製品によって異なります。逆に言えば、例えば”ノイズ対策しています”と表記していても、それが一体どのような回路で構成されているかは、そのメーカーのみ知るところなのです。実際に効果がどうなのか、どうすればユーザーは把握できるのでしょうか?
それは、ユーザーの声、です。
当たり前すぎて、拍子抜けするかもしれませんが、結局のところユーザーが使ってみてどうだったのか、です。ポイントは以下の4つです。
①故障するまでの期間はどれくらいか
②故障後のアフターケアーで対策が施工されたのかどうか
③その後は故障再発しないかどうか
④故障後の問合せへの対応はどうか
当方の①~④はどうか、それについてはこのブログでいろいろとアップしております。大変ご満足いただけた事例も数多くありますし、トラブル事例も事実に基づいて公開しています。そのトラブルにどのように対応して成功に導いたか、も掲載しておりますので上記④の観点でぜひご覧いただければと思います。
上記に関して当方が知り得た他の製品に関する情報としては以下のものがあります。
・故障したが対応してもらえなかったので、当方の製品に切り替えた。
・他の二種類のメーカの製品のいずれも故障したので、当方の製品に切り替えた。
(上記は、いずれもその後順調です)
・故障して修理してもらったが信頼できなくなったので、当方の製品に切り替えた。
(このケースはこちらに記載しています)
当方の製品でも、以前に数回どうしてもトラブルが解消しなかったケースがありました。約700個のうち数個ですので確率は1%未満です。ただ、その際には現在の対策を見出すことができていませんでした。その対策を見出してからは、トラブル後の故障再発は今のところ皆無です。
2(3)①プリント基板(エッチング)+フローはんだ(自動化)
当方の製品は私がCADで設計した通りにプリント基板をメーカ製作、各素子実装もメーカ施工です。ハイレベルの製造品質を確保しています。
2(3) ⓶樹脂製
金属製のケースをシールド処理する方が外部ノイズへの耐性は高くなりますが、配線をシールド化していないと完全とは言えません。一方、当方では耐ノイズ性能向上を果たした基板設計により樹脂製ケースでも問題を解消しています。
セミトラユニットは大手メーカーが参入していない製品です。逆に言えば、製品の信頼性にはまだまだ改良の余地が多いのではないか、というのが私の考えです。
どの車両につかっても絶対に故障しないセミトラを目指し、今後も製品の信頼性向上に邁進します。
以上が機能(Fnction)についての考察です。
総合すると当方の製品は他の製品と比較して少なくとも同等以上と言えます。
一方、価格(Cost)を改めて確認しますと、1ポイント用、2ポイント用、3ポイント用全てにおいて、おはゆに61製セミトラが最安値です。
製品の価値(Value)=製品の機能(Function)÷価格(Cost)
に当てはめて製品の価値を評価していただきたいと思います。
すると、おはゆに61製セミトラユニットの「機能」のスコアは他と同等以上、「価格」は他より小さい、とすると「価値」はより大きくなるのです。
おはゆに61製セミトラを胸を張ってお薦めするのには、そうした理由によるものです。どうぞ、ご検討ください。