ワーク3周ってなんなんだ? | ZENT進学塾

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定期テストが近くなってきました。

 

定期テストが近くなってくると「とりあえずワーク周回作業な!」みたいな話が周りにあふれてきます。

 

塾関係者でもワークを何周もせよ!という指導は当たり前に行っています。

 

学校のワークと似た問題が出題されるわけですから、そういう指導が行われるのはまぁわかる。

 

 

 

しかし、ワーク3周ってなんでするの??ってのをわかってないと

 

全然意味がないどころか、それしかできない脳死マンを生み出すように思います。

 

 

 

 

【ワーク3周って言葉はいったい何なのか。】

 

3周ってのの「3」には意味があって

 

3回くらいやれば覚えるだろ??ってことではありません。

 

 

そもそも3周して覚えたって意味ないですからね。

 

そういう勉強の仕方をしていると

 

意味をしっかり理解していなくて応用が利かなかったり

 

中学は乗り切れても高校で大崩れとなります。

 

 

3周の各周には意味があります。

 

<1周目>

現状での自分のレベルの確認

出来てないこと、わかってない子とは何なのかを確認する。

 

→その出来ていないことを「発見」して、解説を聞いたり解説を読んだり、調べたり、誰かに質問したり、別の何かで何度か繰り返して解いてみたり、自分なりに咀嚼する。

 

<2周目>

一度埋め立てた「つもり」のことが本当にしっかりできているかもう一度確認

 

→まだ不十分な部分があったらもう一度解説見るなどの作業を

 

<3周目>

最終チェック

この最終チェックというのは、手が止まったら負けというレベルでやれるかどうかをチェックするという意味であって、時間をかければ解けるというのはまだ不十分。

 

 

微妙に人によっては意味が違うというか言葉の違い?レベルの差はあるでしょうけれど

 

ワークの周回作業というのはこういう意味です。

 

何周も同じ問題をやって記憶するってことではありません。

 

なのに、ワーク周回!という言葉が独り歩きして

 

それ自体が自己目的化しているような印象を受けます。

 

 

たぶん、多くの人がワーク周回することが定期テスト勉強だと思っているし

 

塾人ですらそうしている人はけっこう多いと感じます。

 

何周もさせて同じ問題を繰り返させて無理やり記憶させる感じ。

 

その場だけ成果を出せばいいのかもしれないけれど、それってなんも意味ない。

 

 

そういう勉強の仕方が、大きな負債となって後々身に降りかかってくるわけですね。

 

定期テストは点取れるけれど模試や実力テストは全然ダメ…とか

 

学校の成績は良かったのにいざ入試問題になると全く戦えないとか。

 

 

重要なことは何かを理解していないと、そうなってしまいます。


 

 

【なぜワーク周回!って指導が罷り通っているのか。】

  • 指導者の問題

ワーク周回は、そういう勉強をする子どもたちが悪いわけじゃなくて

 

ワーク周回の意味をちゃんと伝えきれていない指導者側に問題があったり

 

それで高得点が取れてしまうテストになっていることが問題なんじゃないかと思います。

 

実際、ある中学校ではワークまんま出るようで、ワーク記憶するレベルでやってればほぼ100点が取れるそうな。

 

5教科490点越えとか、500点とか、当塾がある地域では異常値になるような定期テストの点数をネット上では見かけるのですが

 

どうやらそういう事情である場合が多いそう。

 

  • 何をすればいいのかわかりやすい

定期テスト勉強しろ!と言われたところで、そもそも勉強って何すればいいのかよくわからないってことも多いです。

 

そういうときに「とりあえずワーク3周!」と言ってもらえると何をすればいいのかが明確になり子どもたち的にも動きやすくなる。

 

そして、実際ある程度点数に反映される。

 

そういう成功体験があると、子どもたちはそれが正しい勉強だと思ってしまうのは致し方ないのではないですよね。

 

本当に何をすればいいのか全く分からない、勉強するってどういう行為なのかがわかってない場合は

 

とりあえずそういったやり方で成功体験をつかませてあげたり、点が取れるという実感を与えてあげることには意味があるでしょう。

 

でも、ずっとそういう勉強ばかりしていればいいわけではありませんから

 

ある程度出来るようになったら、勉強の仕方そのものを次のステージにステップアップさせてあげることが重要です。

 

  • 普段の勉強不足

結局のところ、コレ。

 

本当は普段の勉強の際に1周目、2週目にあたるような勉強をしていかなくてはならないのですが

 

残念ながら多くの子がそれをしない。

 

定期テストは2週間前くらいから「いよいよ感」が出てきてみんな勉強を始めることが多いわけですが

 

実際にはもうその時点である程度の勝負はついているという話を以前ブログに書きました。↓

定期テスト二週間前にはもうほとんど決まってる | ZENT進学塾 (ameblo.jp)

 

普段の勉強の延長線上に定期テストというものは存在していて

 

普段の勉強としてワーク周回の1,2回目をやっていれば問題はないのですが

 

それをしないから「時間がねぇ!」「とりあえず3周して記憶だ!」みたいなその場しのぎの勉強になりがち。

 

 

 

普段どれだけどういう勉強をしているかが重要なんです。

 

普段からそういう勉強がしっかりできていれば

 

ワークを何周もするなんてことは不要になります。

 

定期テストだからと言って焦ったりすることもありません。

 

当塾の中三は周回作業をしない子もたくさんいます。

 

提出があるから一回やるだけ。

 

それでも間違えることなんてケアレスミス以外ではないし普通に高得点が取れる。

 

そういうレベルの勉強を出来るような子に育てていかないと

 

高校では定期テストすらも爆死することになると思います。

高校では定期テストに対応するようなワーク類がほぼなかったりしますし

 

あっても膨大になりますからね。

 

 

意味のある勉強を、普段すること

 

これを心がけて日々しっかりやってほしいと思います。