すきなものしか語れない

すきなものしか語れない

ディズニー映画を自己満で語るつまらないブログを粛々と書いています。一投稿の文章が兎に角長いです。ごめんなさい。


はいどうも。


今回は動画配信サービス【ディズニープラス】オリジナル映画を一本語っていきたいと思います。


ディズニーは昨今この【ディズニープラス】にとても力を入れている事はファンの方ならご存知でしょう。ディズニー及び他社制作の往年の名作映画・テレビ作品に留まらず、最新映画の劇場同時配信や人気作品の独占配信等、非常に多方面のコンテンツを打ち出しています。


ディズニープラスでしか観ることのできないオリジナル作品も多く、その中には人気作品続編リブートも多数存在します。


「ピーター・パン」「ピノキオ」実写版「魔法にかけられて」「チップとデールの大作戦」続編などはファンを大いに喜ばせました。



今回語っていくのもそんな新作を待つ声が多数あがっていながらもこれまでなかなか実現の日の目を見れず、、ディズニープラスようやく実現した】作品の一つです。



(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  ディセンダント ライズ・オブ・レッド

(原題:Descendants: The Rise of Red)
2024年
監督
ジェニファー・ファン

データ


2015年ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとして公開され大ヒットを記録したテレビ映画「ディセンダント」シリーズの約5年ぶりとなる最新作


テレビ発であった前三作とは違いディズニープラスオリジナル作品として2024年7月独占配信にて公開されました。


歴代ディズニー映画おとぎ話ヴィランズの子孫達を主役とした、ダンスミュージカルおとぎファンタジーを組み合わせた青春ミュージカルファンタジー映画長編第四弾


前作「ディセンダント3」から数年後のオラドン

王国が舞台となっており、今回から主要キャスト・スタッフ大幅に一新
これまでと地続きではありながらも全く新しい物語が展開されていきます。



〈制作スタッフ〉

監督を務めたのはジェニファー・ファンアドバンテイジャス/アドバンテージ 母がくれたもの」等を手掛けた事でも知られています。

脚本はテレビシリーズ「Magic: The Gathering」も手掛けたダン・フライラッセル・ソマーのコンビ。

音楽はトーリン・ボローデール
挿入楽曲はこれまでの作品同様様々なミュージッククリエイターにより制作が行われた他、シリーズ過去作品ディズニー映画からカバー・リアレンジした楽曲も使用されました。

〈キャスト〉
主人公であるハートの女王の娘レッド役を演じたのは 「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」ダニ役も務めたカイリー・キャントラル

シンデレラの娘クロエ役にはマリア・ベイカー。現在17歳であり今後様々な作品への出演がすでに決定しています。

今作のヴィランであるウリアナ役には「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」コートニー役でも有名なダラ・レネー

というフレッシュティーンキャストメインに据えているのはこれまで同様。

シリーズ過去作からは…

ウーマ役のチャイナ・アン・マクレーン
フェアリー・ゴッド・マザー役のメラニー・パクソン

の二人がカムバックを果たしています。

レッドの母であるハートの女王役としてシンガーソングライターのリタ・オラも出演。
彼女は今作出演に際し前作までのメインキャストであるダヴ・キャメロンにシリーズの世界観などに関する様々な助言を受けたと語っています。

さらに今作の目玉の一つとして…
1997年のテレビ映画「ロジャース&ハマースタインのシンデレラ」シンデレラ役を演じたブランディ王子役を演じたパオロ・モンタルバン27年ぶり同役を再演大きな話題を呼びました。

〈世評〉
2010年代一大ブームを生み出し、三部作で完結したと思われていた大人気シリーズ5年ぶりの続編という事で発表段階から大きな注目を集める話題作となりました。

公開後よりその視聴者数記録的な好調を維持し、公開翌月にはディズニープラス内で1位全てのストリーミング番組で8位という好成績を叩き出します。

評価面では批判家レビューでその明快なキャラクター性ポジティブなメッセージヴィジュアル音楽等が好評を獲得。
しかし一般評価としてはその薄めのストーリー一部構成の歪さ矛盾、後半の展開の駆け足具合等に批判の声も多く上がり…正に賛否両論分かれる総評となりました。

その視聴数の高さから早くも続編の企画が進行中との情報もあり、ファンの間では伏線の考察等も盛んに行われる等話題性は高く、今後の動向含め引き続き多方面からの注目を集め続けている作品となっています。


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あらすじ




マル達の尽力でロスト島が解放されてから数年の月日が流れた…。


他国と同盟を結ぶため旅にでたマル達に代わって国を導く為、オラドン高校の新校長として元ヴィランのウーマが就任する。


ウーマは就任早々これまで敵国とされてきた「ワンダーランド」の子供を受け入れる事を宣言。

ワンダーランドを治める暴君・ハートの女王の娘レッドへ招待状を送付する。


隔離された地下王国ワンダーランド。

そこではレッドが恐怖と権力で強引に国を治める母親のやり方に反感を抱き、独り密かな抵抗を繰り返していた…。



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感想




重ねてにはなりますが未見の方はネタバレにご注意下さい。



まず…約5年の歳月を経て「ディセンダント」という世界を繋いでくれた事に心から感謝です。


マル達は登場しませんが…彼女達や…カルロスが生きたディセンダントの世界がしっかりそこに存在していました。


マルと敵対していたウーマがその意思を継いで校長となり、ヴィランを敵視していたフェアリー・ゴッドマザーが学校をウーマ託す…。

そして二人はカルロス思いを馳せる。。


この冒頭だけで「ありがとう」という気持ちになったファン多かったでしょうし、自分もそうでした。



ただ…肝心のその内容に関しては…


愛情敬意期待を込めて敢えて言うとするなら…


「前シリーズには遠く及ばない」


……ですかね。


ヴィジュアル、音楽、ミュージカルパフォーマンス、キャスティングと演技等…良い部分も沢山ありますが…


肝である脚本と全体構成に関しては全体的にかなり粗さが目立ちます。


どうやら続編制作を見越した展開であることは分かりますが…それにしても大人気シリーズ待望の続編、そして大事な新章の導入作としてもう少し丁寧に練り上げて欲しかったというのが正直な一番の感想ですね。



【ディセンダントの世界ははまだまだ健在だよ!】という点と【前シリーズとは一味違うテイストになるよ!】という点…この2つの世間やファンへのアピールとしては充分な内容と結果だったとは思いますが……。



雰囲気だけで終わってしまった感強いのは…ディティールやヴィジュアル等ガワの部分が非常に魅力的なだけに…ちょっとやっぱり残念でした。



抜群の世界感構築力



まずは冒頭のワンダーランドから始まり過去のマーリン高校エラの家ウリアナの隠れ家などの各舞台…そして各キャラクター衣装等のディティールの完成度の高さが本当に見事です。


それらの色鮮やかさを巧みに活用した演出ミュージカルシーンも非常に華やかで見応えがあり、前シリーズともまた一味違うビビッドな世界観の形成に大きく貢献していましたね。


楽曲達も非常にバラエティ豊かな多ジャンルを取り入れつつキャッチーな物が多く…取っつきやすい良曲が揃っていました。


キャスティング面では公開前から話題になっていた97年版のシンデレラカムバックさせるまさかのクロスオーバーサプライズを筆頭に……絶妙な配役具合だったと思います。


特にハートの女王役のリタ・オラウリアナ役のダラ・レネー等はホントにハマり役だし演技もすごく良くて…もっと観ていたかったくらいでした。


ブランディの内に何かを秘めた感じのシンデレラパオロの何処か無邪気さを感じる王子97年版から変わってなくて…感慨深かったですね。



散りばめられた小ネタ



相変わらず小ネタというか細かい部分の遊び心たっぷりで、、特に過去のヴィランチームはかなり面白かったですね。


ハデスマレフィセント【しっかり恋愛婚だったんだね!】と驚くほどのラブラブっぷりだし、マーリンに合わせたのかなんとモルガナの息子がまさかの登場!これは驚きましたね。

モチーフが2010年の映画「魔法使いの弟子」なのか単なる「アーサー王伝説」からなのかは不明ですが、、これまでの登場キャラクターはほぼ全てディズニーベースである事を考えると…ディセンダント恐るべしですねw


それと97年版シンデレラカップルによる「So This Is Love」凄く感慨深かったし…チラチラ97年版を意識した演出描写もありましたね。


他にもシンデレラあの息子に対しての言及もちゃんとあったり、アラジンジャスミンカメオ出演していたり…隅々まで見たくなる遊び心流石でした。


脚本構成力の弱さ



ストーリー…特に脚本構成に関しては前述通り詰め込み過ぎでかなり荒削りであることは否めません。

ディセンダントらしく親と子の生き方の違い自分らしさの追求と発見というテーマはしっかり盛り込まれていますが…それぞれのキャラクター事象への深堀りがイマイチ足りず、、上でもチラッと書きましたがそれぞれをもっとしっかり観たかったな…とはどうしても思ってしまいます。ガワが凄く良いだけに…。

一部で考察されているように確かにシンデレラの終盤の言動ちょっと気になる部分もあり…続編を想定して作られたとなると興味をそそられる部分ではあるのですが…
(どちらにせよ「Get Your Hands Dirty」という曲でシンデレラとその娘が「手を汚そう♪」と、物事の善悪の矛盾を歌うシーンは非常に印象的で個人的には今作で最も好きなシーンでした。)

それを差し引いたとしても…続編ありきで作るならむしろタイムスリップ第二部とかでも良かったんじゃないかなぁ…と勝手に思ってしまうくらい全体が駆け足であっさりし過ぎていましたね。。

構成的にもうまく山が作れていないので平坦な印象ですし、分かりやすい矛盾もいくつかあり…やはり脚本構成で言うと完成度はあまり高くはない…と言わざるを得ないのかな…というのはどうしても否めなかったです。

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まとめ



…ともあれ。


最初に綴ったように兎に角ディセンダントの世界を繋いでくれた事その先を魅せてくれた事…そして、、ディセンダントの世界としてカルロスを弔ってくれた事…。


その事に心から感謝です。


そしてその上で…果敢に新しい事に挑戦している事。新たな魅力を創り上げようとしている事にも心から敬意を表したいです。


魅力的なキャラクター…。

完成度の高い音楽とダンスミュージカル…。

鮮やかなデザイン…。

ヴィランとその子孫の物語り…。

若いキャスト達の熱演…。


メインキャストは違えど紛れもなくあのディセンダント帰ってきています。


それと…やはり97年版のシンデレラに今一度光を当ててくれた事にも…やはり感謝したいですね。

きっとホイットニー・ヒューストンも喜んでいる事でしょう。



一本の作品として観ると…トータルでは決してお世辞にも良くできた作品とは言えないというのが率直な所ではありますが…。


一部で考察されている通り、あれやこれやがもし本当に続編へ向けた布石だとしたら…まだまだこれからどう化けるか未知数な部分もありますしね。


今後が楽しみですし…ディセンダント「今後が楽しみ」また思わせてくれた事が素直に嬉しい……



……自分はそんな感じでしたね♪





……甘いですかね?


…ちょっと自覚ありますw




「ディセンダント ライズ・オブ・レッド」は現在ディズニープラスで配信中です♪


キャスト違うんでしょ〜……とかそういう理由で嫌遠されている方は、是非とも一度ご自身の目と耳と感覚でご覧になってみて下さいませ♪



はい。

というわけで!



今回はこの辺で。


いつも長文駄文にお付き合い頂き本当にありがとうございます。感謝です!


では、また次回!


しーゆーねくすとたぁーいむ。


 

 





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はいどおも。


さて、今回も恒例のディズニーアニメーション映画史。時代は輝かしい黄金期・ディズニールネサンスと言われた1990年代を終えて【ディズニー第3の暗黒期】とも言われている2000年代の真っ只中です。


前作の「ブラザー・ベア」は今はなきフロリダのアニメーションスタジオが閉鎖の直前に生み出した傑作でしたが大ヒットには至らず、伝統ある2Dアニメーションの廃止とフルCG主流の映画制作への直行していく時代の流れを止める事はできませんでした。


そしていよいよディズニーは2004年手描き2D映画から撤退する事フルCG映画制作への完全移行正式にアナウンス


これはアニメーション業界のみならず映画業界全体を揺るがすビッグニュースとなりました。


そんな状況の中公開されたのが、、ディズニー伝統の手描き2Dアニメーション最終作(当時)となるこちらの作品でした。



(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)



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  ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!

(原題:Home on the Range)

2004年

監督

ウィル・フィン

ジョン・サンフォード



データ

ウォルトディズニーアニメーションスタジオ45作目の長編アニメーション。


2009年「プリンセスと魔法のキス」一時的なな復活を果たすまで「ディズニースタジオ最後の2Dアニメーション長編作品」…とされていた一本です。


原作のないオリジナルストーリーで、西部開拓時代を舞台に、農場を奪われた牛達と牛泥棒の闘いを描いたウエスタンアクションコメディとなっています。


タイトルは同名の有名なカウボーイ・ソングから名付けられました。


元々はポカホンタス」公開前の1990年代から素案が挙げられていた作品で、水面下で何度も制作と頓挫を繰り返しながら少しずつ形成されていったディズニーの長期プロジェクトの一つでした。


その間に制作陣も変更や改変が幾度に渡り行われましたが…


最終的に監督を務めたのはドリームワークスからの出戻り組であるウィル・フィンジョン・サンフォード

発案と草案ポカホンタスの監督で知られるマイク・ガブリエル。中心となり作品をまとめたのは「リロ・アンド・スティッチ2」の監督であるマイケル・ラバッシュでした。


音楽は「ヘラクレス」以来7年ぶりのディズニー作品参加となるアラン・メンケン。今作は彼の2000年代唯一のディズニー作品となっています。


主役の雌牛・マギー役を演じたのはテレビドラマシリーズ「ロザンヌ」でも知られるロザンヌ・バー。日本語版は津田真澄さん。


ミセス・キャロウェイ役にはオスカー女優であるジュディ・デンチ。日本語版は谷育子さん。


グレイス役にモンスターズ・インクシリーズのセリア役でも知られるジェニファー・ティリー。日本語版は高乃麗さん。


ヒーローに憧れる馬・バック役をアメリカン・クライム・ストーリー「O・J・シンプソン事件」で主演を務めた事などでも話題になったキューバ・グッディング・ジュニアが担当。日本語版は森川智之さん。


ヴィランのアラメダ・スリム役を演じたのは「インデペンデンス・デイ」等多数の有名作品でも活躍する俳優ランディ・クエイド。日本語版は大川透さん。


日米共に玄人好みとも言える実力派キャストが顔を揃えています。



【ディズニーの2Dアニメーション撤退】の真実味を帯びた噂巷を騒がせる最中での公開となった今作。


興行収入面では[ほぼ赤字に近い]非常に厳しい結果となってしまい…日本では何と劇場公開すら見送りとなってしまいま

す。


評価面でも「テーマ性やメッセージ性に固執しない原点回帰的おもしろさ」好評を獲るもののトータルでは辛口な反応が目立ち…大きな注目を浴びることはありませんでした。


日本ではビデオスルーにて翌年リリースは行われたものの、本国以上に話題になる事はなく認知度を全く上げられないまま流れてしまう…という散々な結果に。。


最後の2Dアニメというメモリアルな側面を内包していたにも関わらず、全体的に悲しいほど不遇の末路を辿る形となってしまった「ホーム・オン・ザ・レンジ」…。


現在でもその存在すら知らない人もまだまだ多く、数あるディズニー作品の中でもトップクラスにマイナーな立ち位置の映画…というパブリックイメージ払拭できていません


しかし…そのどこかノスタルジックなストーリー・演出・キャラクター性…アラン・メンケンによる秀逸な音楽原点回帰的カートゥーン調コメディ一部のディズニーアニメーションファンから熱心な支持を常に集め続けている他、、2010年代後半辺りからは一般評価も上昇傾向にあるなど……その完成度の高さに改めて少しずつスポットが当たりはじめています。


公開直後特にアメリカでは一時「コルドロン」等と並ぶ失敗作とまで囁かれながら、、ここに来て再評価の流れに確実に乗っているという…ある意味で非常に稀有な作品でもあります。


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あらすじ



昔々のアメリカ西部。


マギーという名の雌牛は今正に我が家を失おうとしていた。彼女の居た牧場はアラメダ・スリムという大悪党に牛を全て盗まれ破産に追い込まれたのだ。牧場は競売にかけられ、ただ一頭残ったマギーはパールという女性が営む「楽園農場」に引き取られる事に。


最初はマギーを警戒した先住動物達も彼女の明るさやユーモアに惹かれ、心を許していく。

しかしリーダー格である雌牛ミセス・キャロウェイだけは彼女への警戒を解こうとはしなかった。


そんな時…ついに楽園農場にも破産の危機が訪れる。昨今相次ぐ農場や牧場の破産に危機感を持った銀行が、支払いを急激に急かしてきたのだ。


期限内に750ドルを支払わなければ競売にかけられる事が決まった楽園農場を救うため、マギーはミセス・キャロウェイ、グレイスと共に金策の為旅に出る事を決意する。


こうして…雌牛3頭による奇妙な大冒険は幕を開けたのだった…。


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感想



決して悪くありません。

むしろ本当に完成度の高いコメディアニメーションです。

けど…決定的な何かが足りない


色々な意味で…当時ディズニースタジオ状況背景そのまま作品に出ちゃってる感じはしますね。


培ってきた伝統ノウハウを活かした安定の2Dアニメーション

昨今主流のメッセージ性やテーマ性よりも【観たあとに何も残らない】子供も楽しめるファミリーエンタメ性に大きく振り切った作り

賑やか個性的キャラクター

圧巻コメディ力

アラン・メンケンによるポップで印象的音楽達…。


この辺りは本当に文句なしに素晴らしいです。


これまでの(というより一昔前の)古き良きディズニー大切にしてきた事が沢山詰まっていて…。まるで1970〜1980年代のようなノスタルジック安定力のある作品

しかし悪く言ってしまうと…「他に何もない」作品でもあるのかなと。

決定的なのは名作・大ヒット作を生み出そう」という強い意志がこの作品からはほとんど感じられないこと。

それまでの1990年代〜2000年代の作品にはどれも多かれ少なかれ…そういう野心「新しい挑戦」が必ずあったんです。

それがこの作品からは感じられない

70〜80年代に似ていると言いましたが、、
まさにその時代はディズニー第2の暗黒期だったわけですよ。ドル箱商法と言って比較的低予算無難な作品を作り兎に角収益を上げようという方針に押し出していた時期なんです。

非常にその頃の作品空気感が似ているがこの「ホーム・オン・ザ・レンジ」なんですね。

間違いなくハイレベルな…最早職人芸
コメディシーンとかはもう笑えるを通り越して見事過ぎてうっとりします

ただ……その上を目指してはいない…。

正直、、ここに来てこの作品を劇場公開スルーした日本側の気持ちも分かります。

ピクサードリームワークス等他社のフルCGアニメーションが乱立し次々に良い成績を残してる中で、、既に撤退が囁かれているディズニーの、この内容2Dコメディアニメーション膨大な宣伝費を使ってわざわざ公開しようとはなかなか思えないよな、、と。


個人的には結構好きなんです。
というか大好物な作風なんですよね。

だけど……こういうタイミングの作品だからこそ【古き良きディズニーを再現した】その先を…やっぱり魅せて欲しかったんですよね。

伝統の2Dアニメーション未来に繋げるようなその先を。。


詳しくは↓以下↓で。

技術の詰まった確かな完成度




なんか辛辣な書き出しになっちゃいましたが…この作品…古き良きディズニーエンターテインメント映画として観ると、悪い所が見つからないくらいホントに完成度の高い作品だと思います。


多様なアイコンキャラクター性を用意してぶつけるカラフルギャグ主軸を引っ張るという…昔ながらの短編作品のような王道の展開


特に序盤の酒場のシーンドタバタギャグとかはちょっともう圧巻の素晴らしさです。

メチャメチャ面白いんですけど…それを超越して見惚れてしまいます。


各キャラクターの個性付けも強いんだけど…決してうるさすぎない絶妙なバランスでストーリーと上手く溶け合っています。


西部劇を舞台にしているのも良いアクセントになっていて、構成も実は無駄がありそうでなくて小山コメディで観客を飽きさせない工夫もしっかりなされています。


単純な物語ながら…演出魅せ方でそれを感じさせずしっかり起伏を付けているのも流石だなぁと思いました。



個人的にはピクサーよりも本家ディズニー勝っていると感じる部分の一つが…この全体構成の旨さなんですよね。


一本の映画の中に必ずある【中だるみ】回避する術を知ってるんですよ。

それはすなわち一本の映画の中で子供を飽きさせない術ですよね。




今作では特にヴィランであるアラメダ・スリム【ヨーデル】という特性がその大きな1つですね。

丁度よい中盤の中だるみしそうなタイミング初披露されるんですが…このタイミング構成上手いなぁと思いました本当に。

そしてやはり外せない話題の1つが音楽
アラン・メンケンの久々の参加です。

これまでの作品のような派手さのある楽曲少ないんですが特に「Little Patch of Heaven(小さな楽園)」という楽曲は…もしかしたらアラン・メンケン曲の中で個人的に一番好きかもしれないです。
カントリーが好きだからでしょうかね。
作品に優しく寄り添う名曲です。

反対に作品とは無関係アラン・メンケンが全面に出たのが「Will the Sun Ever Shine Again?(いつかまた太陽は輝くの)」という曲。
これはアラン・メンケンが2001年の9.11事件への想いを込めて制作したもので、非常に暗く重苦しい雰囲気をはらんだ一曲になっています。

劇中でもマギー達が仲違いをした悲しめのシーンで使用されるのですが…それにしてもやはりこの曲はコメディ映画である本作において少々浮いてしまっているのは否めないです。

それくらい真に迫った、、心を震わされる曲です。

この曲をこの作品に使用した事について実はわりと賛否あったりするんですが…個人的には、作品の為のアラン・メンケンじゃなくて彼のこういうパーソナルな曲を聴けたのは凄く嬉しかったですね。



全体に漂う詰めの甘さ



上記のように非常に小気味よいカウボーイコメディに仕上がっている本作ですが、、繰返しにはなりますがやはりあと1つ何かが足りない感はどうしても付き纏います。

圧倒的な個性とか驚くアイデアとか強いこだわりとか、、そういうのが見えてこないんですよね。

リリース当時早々に観た時の事を今でも覚えてるのですが、、その時の第一所見「どうして今コレ作ったんだろう…」でした。

今観ても…その完成度驚かされはするものの…同じような事をやはり感じてしまいますね。

懐かしのディズニーコメディ感というのがこの作品の個性ではあると思うのですが、それだけではやはり1つの作品の魅力としては弱いんですよね

上述したアラメダ・スリムヨーデルのシーンとかもアイデアは凄く良いのですがその表現シーンはまさしく「ダンボ」【ピンクの像】のシーンにかなり酷似しています。それはそれで良いのですが…

欲を言えばそこにプラスアルファとしてやはりこの作品ならではの大きな工夫や魅力は欲しかったです。

それと小さな事ですが、、ストーリープロットで個人的に気になったのはパール楽園農場の破産の経緯です。

彼女の農場は他と違い…アラメダ・スリムに盗みに入られていません

銀行が支払いに厳しくなっているという補足はありますがつまり農場の破産に関してはアラメダ・スリムというよりは自己責任な部分が大きいんですよね。もちろん農園は色々厳しいのわかりますが…ちょっとパール同情仕切れないというか…

これが意図してなのか詰めが甘いだけなのか分かりませんが、ちょっと物語に入り込めなかった1つの要因ではありました。

折角助かってもまた遅かれ早かれ同じことになりそうな気がして…


それと終盤で明かされるリコというキャラクターの正体

これは意外性があってよかったですが…その肝心のキャラクター性がなんとなく中途半端仕上がりだったのは少々残念でしたね。作品の飛び道具として…もっと大胆キャラ設定でも良かった気がします。

まぁコメディ作品なのでストーリー設定細い所にケチつけるのはあれですけど、、諸々の詰めの甘さはやっぱりちょっとだけ気になりました。

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まとめ



自分が好きなのはやっぱりこういうディズニーなんですよね。それは間違いないんです。

深みや映画性を追求した90年代・2000年代前半の作品当時の成績が悪いものであっても…なんだかんだ言って未だにディズニーファンを中心に高く評価され続けています。
「ノートルダムの鐘」「トレジャー・プラネット」等がその代表核ですよね。

ただ…こういうホーム・オン・ザ・レンジのようなたあとに何も残らないタイプ純粋なファミリーエンターテイメント作品ってどうしてもイマイチ評価されにくいんですよ。

オタク心をあまりくすぐらないんでしょうね。それは絶対そうなんです。


そしてこのタイミングで、、ディズニー2Dアニメーション最終作という重荷を背負わされてしまったというのも酷な話だとは思います。


全体的には間違いなく完成度の高いザ・ディズニー・コメディとして秀逸に仕上がっているとも思います。



ただ…それにしても…この作品には決定的な「何かが足りない」というのはどうしても確かです。伝統のディズニーアニメーション45作目の作品として。


思うにその一番は…「向上心」なのかな…と。無難な作品置きにきてしまった雰囲気が、、なんとなく作品全体から伝わるんですよね。


ビデオスルーの判断をした日本側の判断は、正直正解だったかなと思います。


それでも自分は「子供に見せるオススメのディズニー映画は」と言われたら、、この作品を真っ先に挙げますね。


コメディカートゥーンとしては本当に良くできた作品なので。


そして公開から20年が経過した観ると…改めてこの映画の持っている普遍的な面白さと魅力を痛感します。あの頃のディズニー「手放してしまった」大きな遺産。。


それを…是非とも今作を観て沢山の方感じて頂きたいですね。



「ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!は、現在ディズニープラスで配信中です♪





はーい。


ということで今回はこの辺で〜。



お付き合い頂きありがとうございました。





しーゆーねーくすとたーいむ。




はいどうも。


今回は動画配信サービス【ディズニープラス】オリジナルシリーズを一本語っていきたいと思います。


ディズニーは昨今この【ディズニープラス】にとても力を入れている事はファンの方ならご存知でしょう。ディズニー及び他社制作の往年の名作映画・テレビ作品に留まらず、最新映画の劇場同時配信や人気作品の独占配信等…非常に多方面に向けて多くのコンテンツを打ち出しています。


ディズニープラスでしか観ることのできないオリジナル作品も多く、その中には人気作品続編リブートも多数存在します。


「ピーター・パン」「ピノキオ」実写版「魔法にかけられて」「チップとデールの大作戦」続編などはファンを大いに喜ばせました。



今回語っていく作品はそんな続編やリブートではなく、、ディズニーが海外の他会社共同でイチから制作した完全オリジナルアニメーションミニシリーズという…全く新しい試みに満ちた一本となります。



(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  イワジュ

(原題:iwájú)

2024年

監督

オルフィカヨ・アデオラ


データ


2024年2月ディズニープラスにて独占配信が開始されたディズニースタジオによるアニメーションシリーズ


アフリカのエンターテイメント会社「クガリ」とのコラボレーションとして、ディズニー史上初である他会社との共同制作が実施されたアニメーション作品となっています。


事の発端はある日アフリカの新進気鋭のコミック会社「クガリ」がメディアで大々的に「ディズニーをぶっ倒す!」宣言した事から始まりました。


そのニュースを目にしたディズニーアニメーションスタジオトップジェニファー・リークガリという会社やその作品を調べ、すぐに彼らに「一緒に作品を作りたい」と連絡を取ります。


彼らの信念「自分達の土地の物語は自分達の手で語っていきたい。」というもの。

アフリカを題材にした作品は数あれどそのほとんどは非アフリカの人間によって作られた物語であり、クガリの人達はそれを変えようと様々な取り組みを行っていました。


ジェニファー・リーはそこに強い興味と共感を持ったと言います。


かくして…アフリカの…まだ世界的にはほとんど無名漫画会社アニメーション界トップディズニータッグを組む「歴史上初めての試み」が実現し生み出されたのがこの「イワジュ」という作品です。


20分〜25分中編×6エピソードで構成されたミニシリーズで、オムニバス等ではなく一つの長編ストーリー分割された形式となっています。


近未来のナイジェリアの都市ラゴスを舞台に繰り広げられる誘拐事件をベースに階級格差貧富差を扱った物語が展開されるSFファンタジー


近未来という設定ながら現在のナイジェリア抱える問題魅力リアルに描写していく事に徹底して拘った制作が行なわれました。



〈制作スタッフ〉

監督を務めたのはクガリオルフィカヨ・アデオラ


脚本も監督のアデオラとディズニースタジオのハリマ・ハドソンによって執筆されました。


音楽はレ・オルヌガ。舞台となるナイジェリア本場の音楽を多数取り入れディズニーアニメとしては異色な独特の音楽が作り上げられました。


〈キャスト〉

キャスト陣もほぼ全てアフリカ・ナイジェリアの人物起用しています。


主人公トーラシミソラ・グバダモシ

(日本語版永田美海さん)

主人公の父ツンデダヨ・オケニイ

(日本語版松田賢二さん)

ヴィランのボデフェミ・ブランチ

(日本語版田中美央さん)

主人公の友人コレシジ・ソータン

(日本語版木村皐誠さん)



いずれもディズニー作品への参加ほぼ全員が初めてというフレッシュな顔触れとなりました。


〈世評〉

結果的に約4年という制作期間を費やした「ディズニーの革新的な取り組み」でしたが…大々的な宣伝行われなかった事もあり大きな話題にはならず視聴数もそれほど高い数字には届きませんでした


しかし…評価面では一般満足度・批判家レビュー共に概ね好評価となり、多方面から絶賛の声が集まりました。特にそのナイジェリアの明暗をくっきりと浮き彫りにしながらもSFエンタメに昇華させた近年のディズニーアニメには無かった斬新な設定高く評価され、熱心なフォロワー多数獲得しています。

一方で…ストーリー全体の薄味さ展開の淡白さには一定の批判も上がりました。


本家WDASの最新作にも関わらず…兎角日本では驚くほど話題にならず現在でもその知名度はまだまだ低い状態ではありますが…他国では着実にその注目度を上げており、続編を望む声が早くも高まる等…ディズニーの新機軸の一つとして少しずつではありますが熱心なファンを増やし続けている、隠れた注目作品となっています。



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あらすじ



近未来のナイジェリアの都市・ラゴス。


大手テクノロジー企業の技術責任者を務めるツンデの娘・トーラは好奇心旺盛で快活な少女。裕福な人々が住む「アイランド」で育ち10歳の誕生日を迎えた。


彼女の家の使用人コレはトーラと良き友人であるが、トーラの父ツンデは貧困層であり使用人のコレと娘が仲良くするのを良く思っていない。


そんなある日…。

トーラは10歳の誕生日プレゼントとして父親から一匹のトカゲを贈られる。不服ながらも面倒を見るトーラだったが…実はそれはとある重要なプロジェクトの実地テストだった…。


一方世間では子供の連続誘拐事件が街を騒がせていた。


その首謀者であるボデは次のターゲットとしてとある金持ちに目をつける。


それは…トーラの父・ツンデであった…。



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感想




最初に言っておきたい事は…ディズニーアニメーション作品お好きな方はちょっとまず一度ご覧になってみて頂きたいです。本当に。


共作とは言え本家WDASの新作アニメーションとしてはちょっと信じられないくらい、特に日本では話題になっていません…。


なんか…ディズニープラスという媒体を利用した作品展開の分かりやすい陰の部分が出ちゃいましたよね…。続編リブートなど…分かりやすい目玉売りがないとここまで見事に流れてしまうのか…と。


ディズニーチャンネル公開にした方がまだ話題になったんじゃないか…とか余計なことをついつい考えてしまいますw


さて、肝心のその内容についてですが…


個人的にはクガリというエンタメ企業その信念等の自己紹介イントロデュース、、そしてディズニー新たに見ているビジョンプレゼンテーション意味合いが強い作品になっているかな…というのが率直な感想です。


ストーリーやキャラ個性・コメディ力・構成力等は若干弱めですが…クガリとそれに共鳴したディズニーやりたかった事は充分に魅力的詰め込まれていました。

クガリアフリカの現状反映させた新しいエンタメを…という想いセンスと、ディズニーアニメーションフィルターを通してもこういう事ができるこういうテーマディズニー流に描ける…という発見と期待に満ちた作品でした。


良くも悪くも…もっと見たい!物足りない!と感じるような…お話的にも内容的にもまだまだ序章のような…そういう消化不良感ワクワク感混在する「一歩目」だったと思いますね。



手触りを感じるテーマとバランス



これまでディズニーが貧富差階級格差についてアニメーションで描いてこなかったかと言えば全くそんな事はありません

例えば「オリバー」例えば「アラジン」「ロビン・フッド」…そして自分がその手の表現で一番すきな作品「ミッキーの街の哀話」などなど…

実は様々な作品で似たような題材数多く扱ってきているんですよね。


ただ…それまでの物が全て「あくまで第三者による擬似的な物」だったという事を今作を観ると痛感させられます。


上手くは言えませんが…その状況に非常に近い、、例えばそこで生まれ生活している当事者「第三者」ではなく「当事者」にしか表せない「切実さ」や「手触り」があるんですよね。


「自分達の物語は自分達で描きたい。」というクガリの人達のやりたかった事は第一話を観ただけでもすぐに理解する事が出来ました。


決して描写が過激すぎるとかそういうことではなく…何ていうか…有無を言わせぬ説得力があるんですよね。


貧富…どちらか一方に寄った表現でも決してなくて、あくまでフラットに、ナイジェリアの現を作品に落とし込んでいます。


と同時に…同国やラゴスという街の持つ独特の魅力というのもしっかりと描いている。


そして…それをあくまでディズニーのフィルターを通した全年齢向けファミリー エンターテイメントとして昇華させていたのが何よりも見事でした。


これだけテーマを色濃く反映させながらも…ストーリーはとある誘拐事件を描いたミニマムな物であり、如何にもディズニーが描きそうな、敷居の低いシンプルスタンダード筋書きになっているんですよね。ちょっとシンプルすぎるくらい。


全体的なテイスト暗くならないよう随所に配慮がされていて…説教臭くなる事なく、エンタメとして作品を楽しみながら社会的テーマについての問い掛けもちゃんと伝わってくる…という。


イメージとしては「ズートピア」に近いですかね。ただ…あれよりもずっとライトです。


【やりたい】の詰まったエンタメ性



そしてこの作品のもう一つ面白いポイント分かりやすいSFファンタジー要素


日本アメリカヒーロー物ゲームなどに触れて育ってきたクガリ社の人達「憧れ」が詰め込まれた【一世代前のSFギミックやアクション】が、この作品のエンターテイメントとしての面白さをグイッと底上げしてくれています。


一見あまり必要と思えない武器などの変形ギミックや、上写真のような戦闘シーンで突如差し込まれる分割カットイン等は…どこかシュールですが非常に魅力的なんですよね。


前述のシリアスなテーマ性とこの【オタク的エンタメ演出】アンバランスさが、この作品独自の世界観と魅力を形成しているように感じました。


ストーリー構成の難



一方で…最初に記した様にストーリーキャラ個性・コメディ構成等は全体的に浅めです。


げかけた社会的なテーマに関しても根本的な解決結論には全く至っていないので…正に投げっぱし状態


これは面白くなりそうだ!!と思っているうちに…徐々に尻すぼみになっていって終わっちゃう感じが…ちょっと残念でしたね。


一話目から張っていたトカゲ・オティンSF的伏線もちょっと活かしきれていなかった感は否めなくて…全体通してアクションシーンがかなり良いんですけどそれも特に終盤構成的に上手く魅せきれていない感じはがあり…そこは凄く勿体ないなと感じました。


この辺はちょっとまだまだ不慣れ感というかそういう所も垣間見えてましたね。


トータルで言うとやはり前述通り「自己紹介」「ファーストアプローチ」「序章」的な所で留まっている…というのが正直なところです。


キャラクターストーリー掘り下げも…まだまだこれから「もっと観たい!」という期待感消化不良のまま終わってしまった感はどうしてもありました。





ただ…ストーリー構成の中で一つ個人的に本当に素晴らしいと思ったのが…「Gおじさん」と呼ばれるキャラクターです。

トーラのお屋敷の運転手をしているおじさん。

彼が貧困層なのか高所得層なのか、、

詳細はあまり多く描かれていないキャラではあるのですが…彼のどんな人にも分け隔てなく親身に接するフラットさはこの作品において実は大きな役割を担っていて…その立ち回らせ方キャラ配置は…率直に凄く上手いなぁ〜と感じました。



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まとめ



という事で…。


本格的なフルCGアニメーション自体ほぼ初挑戦であるクガリとのコラボレーションという事もあって…パーフェクトな傑作!とかそういうものにはまだまだ遠い惜しい部分や分かりやすいのような物は結構目立つ作品ではあります。


ただそれ以上に…個人的には新鮮さワクワク感の方が強くて最後まで楽しく観ることができました。


クガリの人達が「まず知ってほしい」という想いで拘って表現したナイジェリアの手触りを感じるようなリアルと…そこに混合された近未来SFエンタメパーソナルな物語


そしてそれを通して見えたもの…


それはディズニーの描く「イワジュ(未来)」でもあった気がします。


昨今叫ばれている「ディズニー作品の社会的メッセージ性の増幅」「思想性の強さ」……


そういう物の先にディズニーが見据えているもの、、言い方を変えると【本当にやりたい事】片鱗が…自分はこの作品で初めて見えた気がしました。


「あぁ…こういう事がやりたかったのか!」というのがようやく少し見えたんですよね…。


勿論まだまだ未完成ですが……はじめてその未来のヴィジョン理解できた気がちょっとして…個人的にはそこが一番嬉しかったですね。


兎に角…まだまだ【この先を観てみたい】あらゆる意味で思わせてくれる作品だったと思います。


これはもしかしたら一つの突破口になるんじゃないかな……と実はひっそりと感じたんですよね。


この一本キリ終わって欲しくないんですよね〜、、これは本当に。。。

続編という形じゃなくても…この方針ライン継続して頂きたい。

まだまだ観てみたい…。


だからこそ…ディズニープラス会員皆様


お願いですから…是非とも一度で良いのでご覧になって頂きたいです。


本当に…怖いくらい日本で話題になってないんですよ…。



名作傑作そんな事は言いません

ただ間違いなくキラリと光る何かを感じる…とても良い作品だと自分は思います。


本当にもっともっと沢山の人に一度見て、、知っていただきたい一本ですね。。


騙されたと思って!


是非一度!


お願いします〜!



イワジュ」は現在ディズニープラスで配信中です♪




はい!

というわけで今回はこの辺で!


今回も長文駄文にお付き合い頂きありがとうございました♪



また次回。



しーゆーねくすとたぁいむー。


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