すきなものしか語れない

すきなものしか語れない

元ディズニーシー長年単パサー。今はおもにディズニー映画中心に好きなものだけ勝手に語るつまらないブログです。Dヲタだった頃の記事は思い出として残してます。


はいどうも。


今回は動画配信サービス【ディズニープラス】オリジナル映画を一本語っていきたいと思います。


ディズニーは昨今この【ディズニープラス】にとても力を入れている事はファンの方ならご存知でしょう。ディズニー及び他社制作の往年の名作映画・テレビ作品に留まらず、最新映画の劇場同時配信や人気作品の独占配信等、非常に多方面のコンテンツを打ち出しています。


ディズニープラスでしか観ることのできないオリジナル作品も多く、その中には人気作品続編リブートも多数存在します。


「ピーター・パン」「ピノキオ」の実写版、「魔法にかけられて」続編などはファンを大いに喜ばせました。



今回語っていくのもそんな新作を待つ声が多数あがっていながらもこれまでなかなか実現の日の目を見れず、、ディズニープラスでようやく実現した】作品の一つです。



(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)



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  ホーカス・ポーカス2

(原題:Hocus Pocus 2)

2022年

監督

アン・フレッチャー


データ


1993年劇場公開されたウォルト・ディズニー・ピクチャーズ制作によるホラーファンタジーコメディの実に29年ぶりとなった続編作品

2022年のハロウィンシーズンにディズニープラスにて独占配信が行われました。


原作のないディズニーによるオリジナルストーリー、リアルリタイム同様前作から29年後の物語を描いています。


公開当時は低収益低評価だったにも関わらず、その後テレビでの繰り返し放送等を経て、徐々に徐々にハロウィン定番のホラーファンタジーとして絶大なカルト的人気を獲得した前作。ファンからの強い要望もあり…約8年紆余曲折を繰り返し完成した待望の続編作品です。


監督を務めたのは「タイタニック」「マスク」等名作の振付師を手掛けた事でも有名なアン・フレッチャー


脚本とストーリークリエイトは「クイズ・レディー」「ハロウィン・キラー!」等のジェン・ダンジェロ


音楽は「ラマになった王様」「チキン・リトル」等多数のディズニー作品を手掛けるジョン・デブニーが前作から続投。


さらにメインの魔女三姉妹役のキャスト陣も29年ぶりに関わらず全員続投を果たし大きな話題を呼びました。


魔女三姉妹の長女ウィニー役を務めたのはベット・ミドラー。歌手としても非常に著名であり、ディズニーでは「オリバー ニューヨーク子猫ものがたり」のジョーゼット役でも有名です。


メアリー役には「天使にラブ・ソングを…」でシスター・メアリー役を演じたキャシー・ナジミー

役名が二作で同じなのはパロディだと思われます。


サラ役を演じたのは「セックス・アンド・ザ・シティ」シリーズで有名なサラ・ジェシカ・パーカー


そしてゾンビのビリーダグ・ジョーンズも三姉妹と同じく前作からカムバックを果たしています。


空白の29年間の間に前作を知った沢山のファンが強く待ち望んでいた続編という事もあり、公開時は大きな話題となり配信開始後の三日間ディズニープラストップの視聴数を獲得する好調を記録します。


評価面では何よりも主役の魔女三人のカムバックと変わらぬチープなキャラクターと空気感ファン批判家からは大いに歓迎されました。

ただし付け加えられたドラマ性多様性関連のメッセージにはオリジナルファンを中心に一定の批判も上がっています。


決して大作ではないものの確かなファン層を掴むそのカルト人気を改めて証明する形となり、早くも新たな続編の企画も浮上。


独自の立ち位置を確立したディズニーの隠れた人気コンテンツとして現在もジワジワとその人気と知名度を高め続けています。



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あらすじ



極悪な魔女三姉妹が蘇り大騒動を起こしてから29年の月日が流れたセイラム…。


ハロウィンの日に16歳の誕生日を迎えたベッカとその友達イギーは街のちょっとした変わり者であり、誕生日は毎年必ず森で蝋燭に火を灯す儀式を行っている。だが…それが原因で仲良しだった友人のキャシーとは疎遠となってしまっていた。


キャシーとの気まずい関係にヤキモキしながらも行きつけのマジックショップでキャンドルを調達し森で火をつける二人だったが…



ついにあの三姉妹が29年の時を経て再びセイラムに現れる…。



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感想




そもそもこの作品は本当に特殊な人気の獲方をした……個人的に最も続編を作りにくいタイプの映画だと思うんですよね。


映画としての純粋なクオリティが評価されて人気になったのではなく…その全体のチープさや各キャストのオーバーアクト、毒にも薬にもならない薄いストーリー等……本来は映画においてマイナスな部分、そして半分くらいは製作者が意図していなかった部分が徐々に好意的に受け入れられ人気が出た作品なので…


あの前作のナンセンスな雰囲気どこまで再現できるかが鍵だったと思うのですが…




個人的にははやはり「あのシスターズにもう一度会えた事」は何よりも嬉しかったですね。

三人の息の合ったオーバーアクトも前作のあの頃のまま…。


この三人の変わらぬ存在感のおかげで全体のチープなバカバカしい雰囲気はしっかり再現できていたと思います。


三人の幼少期魔法の本との出会い、それから前作の「I Put a Spell on You」のシーンからインスパイアされた洋楽カバーなミュージカルシーン等もとても良かったです。


29年という現代錯誤を利用したドラッグストアのシーン箒の代わりにルンバで空を飛ぶアイデア等も最高でしたね。


ただ…




現在におけるディズニー作品宿命かなんかなのか…入れ込まれた多様性的メッセージは正直この作品においてはノイズ以外の何物でもありませんでしたね。。

それが物語にうまく生かされていることもなく心地よいテキトーさが売りだったストーリーはこの余計な物が入れ込まれる事で「ナンセンス」から「ただの稚拙」改悪されてしまっていた気がします。

もう今のディズニーにおいてこの手のメッセージノルマかなんかだと思ってるのでそれらが付与されることに関しては全く否定はしません
そのことで面白くなった作品沢山ありますしね。

ただ今作に関してはやり方と構成が上手くなかったのと、そもそもその手のものとは相性最悪な作品だった…というのはどうしても否めません。

このシリーズにおいてストーリーというは有ってな無いような薄いものでいいと個人的には思っていて…
今作も基本的にはそれを踏襲しているとは 感じるんですが…そのベースとこの多様性的要素が見事に喧嘩しちゃっている気がするんですよね。

仲違いした女の子3人組がこの事件を通して仲直りする…というベースのこれだけで十分だった気がします。

ベッカが魔女だった…という展開が「3」への伏線だっとしたら良いのですが…今作だけに限って言うとやはり無理矢理感は強かったですからね。




それと…これは賛否両論だと思いますが今回は前作に無かったハートウォーミング的な部分をちょっとだけサンダーソン姉妹入れ込んでいて…個人的にはこれはなんですよね。。

まぁ…時代的に姉妹の凶悪さ少し薄めたのは許容はできます…。前作のように子供を殺す為に追い回す展開ではなく復讐を目標とさせたのも良い転換の仕方だったとも思います。

ただ…ラスト周辺急なハートウォーミング 展開ちょっと頂けなかったですかね…。

他作品の記事でも何度か書いてますがやはり悪役徹底的に悪であってこそその真の魅力を発揮すると思うんです。

姉妹の絆…。いや良いんですけどね…。
個人的には自分の為に妹も平気で蹴落とすくらいであって欲しかった気もどうしてもしてしまいますね…。

どこからどう見ても極悪非道なのに何故かチープで憎めない…。

それがサンダーソン姉妹最大で最高の魅力だと思うので…ちょっとだけこのラストは残念でしたね。

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まとめ



まぁ…

とはいえやっぱりこのサンダーソン姉妹に再会できただけで感無量というかオールオーケーというか大成功というか……

それだけでもう全部チャラというか…

結局そういう作品なんですよね…。
だからこそ評価も収益も低かったにも関わらずここまで熱烈な人気を得たと…。

恐るべき魔女達です…w

上記のようにまぁ色々ありはしますが、、
やはりディズニーがこの立ち位置の作品にもしっかりを当ててくれる事はとても嬉しい有り難いなと感じますね。

それもこれもやはりディズニープラスという存在があってこそ。。
良し悪しある音楽や映画のサブスク化ではありますが…この文化がここまで発展しなかったらこういう作品再び光が当たることはきっと無かったと思いますからね…。

これからも是非ともこの配信というプラットフォームを上手に利用して、、まだまだ眠っている様々な隠れた名作光を当て続けていって欲しいです。


という事で…

決してメジャーな超大作という訳ではないどちらかというとチープなマニアック映画である事に間違いはありませんが……

とにかくハロウィンにピッタリユニークシスターズ大暴れする…頭空っぽで観れる痛快ホラーコメディです♪



是非二作併せてこの秋のお供に…如何でしょうか♪



「ホーカス ポーカス2」ディズニープラスにて現在配信中です♪


はい。というわけで!


今回はこの辺で。


いつも長文駄文にお付き合い頂き本当にありがとうございます。感謝です!


では、また次回!


しーゆーねくすとたぁいむー。



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はいどうも。


さて、ディズニーアニメーション映画史。時代は輝かしい黄金期・ディズニールネサンスと言われた1990年代を終え【ディズニー第3の暗黒期】とも言われている2000年代に突入中です。


前作の「リロ・アンド・スティッチ」は低予算のサブプロジェクトにも関わらず見事なスマッシュヒットを記録し、さらにスティッチの爆発的なキャラクターブーム化で勢いにのるディズニー。


このまま暗黒期脱出なるかという大事なタイミングで間髪入れずに公開されたのは…あのリトル・マーメイドやアラジンを生み出したディズニーきってのゴールデンコンビによるこの作品でした。


(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  トレジャー・プラネット

(原題:Treasure Planet)

2002年

監督

ジョン・マスカー

ロン・クレメンツ


データ

ウォルトディズニーアニメーションスタジオ43作目の長編アニメーション。


原作はイギリスのロバート・ルイス・スティーヴンソンによる有名小説「宝島」


ただし、海洋冒険物語から舞台を宇宙へ変更するなど設定やストーリーに大きなアレンジと変更が加えられていて、青年に差し掛かる年頃の少年・ジムを主役に、人間ドラマたっぷりに描かれる一大SFアドベンチャーが展開されます。



監督は「アラジン」「リトル・マーメイド」の数々の名作を手掛けてきジョン・マスカーロン・クレメンツによるディズニーを代表する鉄板コンビ


脚本も監督二人が兼務している他「プリンセスと魔法のキス」でも二人と組むことになるロブ・エドワーズ共同執筆しています。


音楽は「ダイナソー」や「アトランティス」ジェームズ・ニュートン・ハワード

主題歌及び挿入歌を超メジャーバンドGoo Goo Dollsジョン・レズニックが手掛けている事でも有名です。



主人公のジム役を演じたのは子役時代から現在に至るまで様々な作品で活躍し続けているジョセフ・ゴードン=レヴィット。最近では2022年の実写版「ピノキオ」でジミニー役を演じました。


サイボーグ海賊のジョン・シルバー役にはベテランのブライアン・マーレー


ジムと共に航海に旅立つドップラー博士役は俳優兼コメディアンのデビッド・ハイド・ピアース


ジムが乗り込むレガシー号の船長アメリアを最早説明不要のオスカー女優エマ・トンプソンが演じました。



監督の二人が実は80年代からずっと作品化を希望提案し続けていた作品で、90年代後半にようやく許可が降り約4年以上の歳月をかけて制作された黄金コンビ渾身の一作でしたが…収益面では90年代・2000年代を通してみても稀に見る赤字作大失敗作として不名誉な称号を得る事になってしまいました。


特殊な公開の仕方だった「ファンタジア2000」を除くと「ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!」以来の低収益続編専門のサブスタジオ、トゥーン・スタジオの「ピーター・パン2」「ジャングル・ブック2」にも及ばないという厳しすぎる結果に…


しかし評価面では一般評価・批判化レビュー共に高い満足度を獲得しており、その完成された世界観練り込まれた人間ドラマ、そしてターザンから引き継いだCGとセルアニメを融合させた圧倒的な映像力には多くの称賛が上がりました。


現在でも国内外問わず多方面から絶大な支持を集め続けWDAS作品群の中でも随一のカルト人気を誇る映画に成長。

世間的な知名度低いままではありますが、ディズニーファンから最も愛されるれた傑作ディズニー映画の一つとして確固たる存在感を放ち続けています。


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あらすじ



惑星モントレッサ。

15歳のジム・ホーキンスは8歳の時に父親が家を出て以降母親と二人で暮らしていた。

母親は飲食店を経営しながら女手一つでジムを育ててきたが、ジムは父親を失った事が切っ掛けで事ある毎にサラに反発し非行を繰り返すようになる。

ジムが再び警察沙汰の問題を起こした日、知人のドップラー博士に息子についての心労を打ち明けるサラ。そしてジムもまた現在の自分と母親の状況に悩み苦しんでいた。

そんな時、ジムの目の前に突如宇宙船が墜落する。そこから出てきたのはビリー・ボーンズという手負いの男だった。ジムの介抱も虚しく…とある地図を残し力尽きるボーンズ。

それがあの有名な昔話に登場する財宝が眠る星、伝説のトレジャープラネットの地図であると知ったジムは、 サラに遅蒔きの親孝行をする為、そして本当の自分を取り戻すため、同じく地図に興味津々なドップラー博士と共に旅に出ることとなったのだが。。

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感想



まぁ色んなところで言われてますが…


何でこんなに収益失敗してしまったのか正直全く分からない作品です。


ストーリー、キャラクター、アニメーション、音楽、全てが超のつくハイレベル


しかも良い塩梅でディズニーらしいエンタメ性も加味されてるので大人向けよりの作品ですが子供も充分楽しめる冒険活劇に仕上がってます。


文句なしに「面白い映画」です。


全てにおいてジョン・マスカーロン・クレメンツの本気が伝わる半端ないクオリティの高さなんです。


この時代のディズニー作品はキャラクターデザイン少々独特なのでそこに拒絶反応を示す人も結構居て、それが低収益に繋がっているという見方もあるんですが……

この作品に限ってはビジュアルから入ってる人結構いるんですよね


確かに公開時世間は既にCGアニメーションの時代であり同時期公開に「ハリー・ポッター」ライバルが多かったことは事実です。


…でも…それにしても…なんです。


本当に間違いなくディズニーアニメーション史の七不思議の一つですね。何故なんだろう…。


ただ…「ディズニー映画」として観ると少々華やかさに欠けていたり、所謂普通のハリウッド映画っぽすぎる所はあり、好みは別れるのかな…とは思います。

比較的玄人好みの内容と言うか…。


ディズニーファンからは本当に圧倒的支持を集め続けている作品でそれは納得なんですけど…。


でもそれだけじゃなく…ディズニー伝統ファミリエンタメトームービーとしても充分よく出来ていると思うんですよね…。そちら方面の支持イマイチなんですが。。


やっぱりなんだかんだ言って世間「如何にもディズニーらしいディズニー映画」望んでいるんだろうな…というのはこの作品の収益結果を見ると感じます。


逆にディズニーファンは所謂「ディズニーっぽくないディズニー映画」好きな傾向にあって…そこが結構食い違うんだろうな…と。。


個人的には1.2曲でも良いのでやっぱりミュージカルは欲しかったかな…とかは思いますが……


うーん…でもやっぱりどう考えても…


間違いなく凄く良い映画なんですよね。。



※凝縮された人間ドラマ



長い制作期間を用いただけあってストーリープロット人間ドラマが非常に練り込まれていて見応えがあります。


宝探しの冒険活劇の中で、青年の成長擬似親子愛という二つのテーマを主題にしていて、それを中心に良くまとまっていますよね。


ドラマ演出も素晴らしく…気付いたら引き込まれているようなストーリー力が凄いです。


特にジムとシルバーが織りなす人間ドラマディズニー映画随一の完成度だと思います。


ディズニー作品の中では珍しく【魅せたい物】ハッキリしている印象が強い映画なんですが、その中でエンターテイメントとしての一面も忘れずに遊び心もしっかり織り交ぜているのは流石黄金コンビだなと思いました。


ただ……魅せたい物がハッキリし過ぎていて少々「押し付けがましく」なってしまっている側面はあります。


これはピクサージブリにはよくある現象ですが、個人的にはディズニー映画では珍しいと思います。



「さぁ感動してね」…と言われてるような感覚になるあれです。


ジムとシルバーの関係性ガッツリ魅力的に描きたいのはわかるのですが、折角他に魅力的な要素が沢山あるのに、、この一点にピントを合わせ過ぎな気もしました。


例えばドップラーアメリア等はとても魅力的なパーツなのにジムとの絡みがあまり無く【ただ物語の端っこで勝手に二人で良い感じになっただけ】みたいな扱いでちょっと勿体なかったですね。


この辺のキャラとジムの絆を描く具体的なシーンとかを1シーンでも良いので入れてくれたら、、より総合的な人間ドラマとしての魅力が増したのかな…とは思いました。


ただ…アメリア船長が大切な副官アローを失ったとき命綱の確認を怠った(と思われた)ジムを一切責めなかった描写とかはさり気ないシーンだけど凄くよかったですね。



ベンとかも物語の重要なキーとなるキャラクターな筈なんですがキャラを強くしてるワリにはちょっとだけ中途半端で…。


本ヴィランである筈のスクループもバックボーン等描かれないあっさり設定でした。


壮大な設定魅力的なキャラクター要素が沢山あるSF冒険活劇の皮は被ってますが結局一番魅せたいのは「ジムとシルバー」の人間ドラマなんですよね。


それが少しだけ透けて見えすぎかな…と。


ただ…この一番魅せたい部分に関しては本当に見応えのある素晴らしい出来栄えになっています。

それだけにもう少しバランス良く全体をカバーして欲しかったなというのも正直なところでした。


間違いなく傑作なんですが、、このちょっとしたバランスだけで「大傑作」さらに化けていた可能性は充分あると思います。



※個性の強いキャラクター達




前述しましたが一つ一つのキャラクターは本当に個性的で魅力的に描かれています。


この辺も流石ですね本当に。


それだけにそれぞれの活躍をもう少し見たかったというのはあります。



中でもモーフアイデア個性に満ちた素晴らしいキャラクターだと思いました。


キャラ自体のユニークさ緩和剤としての存在感もそうですが、、ジムとシルバーを繋ぐキーパーソンとしてもとても上手く活用されてましたね。


このキャラクターは本当にお見事でした。



そして主役のジム・ホーキンス


「プリンセスと魔法のキス」以前のジョン・マスカーロン・クレメンツ作品って、主役となるキャラクターにどれだけ感情移入できるかが結構な別れ道だと思っあていて。


勧善懲悪のストーリーでも単純な善として主人公を描かないのがポイントですよね。


アリエル、アラジン、ヘラクレス、そして今回のジム、、それぞれに大きな欠点があります。


特に今回のジムクセモノじゃないでしょうか。


父親が居ないという理由でグレて軽犯罪を繰り返し、事あるごとに母親に反発してしまう。


根が心の優しい人物だということは所々でしっかり描かれているし、この欠点があるからこそ成長物語としてより魅力的なストーリーになっているのですが…


今作のジムはさらにディズニーでは珍しい今どきの若者に近いルックスと振る舞いもあって…少し取っつきにくい所はあるのかなと。


この主役をどう捉えるかで作品自体の印象はだいぶ変わると思いますね。



※個性の強いキャラクター達



そして、、やはりこの作品はその映像力を外しては語れないと思います。


ターザンから受け継いだディープ・キャンパスという技術の系譜ですね。

CGとセルアニメを組み合わせてまるでアトラクションのような没入感迫力を見事に表現しています。


ディズニーはこの後間もなくフルCG作品主流時代へ切り替わっていくのですが、個人的にはこの路線をもっと突き詰めていって欲しかったですね。。


それぐらい圧巻の映像世界です。


最近のCG作品遥か上をいく半端ないスピード感臨場感なんですよね。


シルバーサイボーグ描写なんかも…本当に見事としか言いようがないです。


そしてそれだけじゃなくて…どのシーンをとっても兎に角美しいんですよ。



この化け物じみた映像力だけでも…本当に必見に値すると思います。


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まとめ



【不遇の傑作ディズニー映画】


…正にこの一言につきますね。

製作者の情熱がこめられた本当に素晴らしい作品です。

大人の映画好きをメインターゲットにしつつもしっかり子供ディズニーファン層裏切らない内容になっています。

繊細な人間ドラマSFファンタジー活劇、さらにディズニーイズムのユーモアキャラクター性、、

内容完成度だけで言えば間違いなく2000年代ディズニーの代表作じゃないでしょうか。

…と同時に好みが別れる作品になってるのも間違いはないですし正直言って個人的にはどちらかというとあまり好みの作品ではないですが、、

それにしたって!
このクオリティで!
この収益結果は無いだろう!

と…どうしても思ってしまいますね。


この【トレジャー・プラネットの失敗】はディズニーの頼みの切り札であった黄金コンビの大敗ということもあって、今後のスタジオの動向に大きな影響を及ぼす事になります。

正に運命の別れ道ってやつですね。。



本当に誰か教えて欲しいです。
何故ここまでコケてしまったのか…
コケるにしてもここまでコケなくてもいいだろうに…

そしてやはり何より観て欲しいですね。

20年以上前の映画ですが、、今観ても新しいです。

本当に圧倒的な…素晴らしい作品ですので。

未見の方は…何卒一度ご覧になって頂きたいですね。


「トレジャー・プラネット」は現在ディズニープラスで配信中です♪


はい!

というわけで今回はこの辺で!


今回も長文駄文にお付き合い頂きありがとうございました♪


また次回。


しーゆーねくすとたぁいむー。

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はーいどーうもーぉ。


今回は恒例のディズニー・トゥーン・スタジオ回です。トゥーン・スタジオについてはこちらの記事を参照。 


いっとき巷に溢れた所謂「ディズニーヒット作のひどい続編」の主犯格としても名高いこのスタジオですが、これまでも語ってきたように実はとても素敵な作品もいくつも世に送り出しています。


まぁ同じディズニーでも運営からスタッフアニメーターまで全てが違うわけで、このスタジオが作る続編というのは言ってしまえば公式公認の二次創作なわけで、、

そりゃまぁ難しいと思いますよね色々と。


今回はそんなトゥーンスタジオの作品の中から、あの人気キャラクターが主演を務めたテレビシリーズ劇場用続編作品について語っていきたいと思います。

(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  グーフィー・ムービー ホリデーは最高!!

(原題:A Goofy Movie)

1995年

監督

ケヴィン・リマ


データ


1992年〜放送され人気を博したテレビシリーズ「パパはグーフィー」続編として劇場公開された長編アニメーション作品


トゥーン・スタジオの前身であるディズニー・ムービートゥーンズによって制作されました。


※厳密に言うと今作はトゥーン・スタジオ名義の作品ではありませんが、この時期のトゥーンとテレビジョンアニメーション、そしてフィーチャー・アニメーション(現WDAS)は密接な関係でありクリエイター等も含めて垣根が曖昧な状況だった為【トゥーン・スタジオ】一纏めで紹介させて頂いています。


もともとはテレビスペシャルの検討が進められていましたが、途中から劇場版企画へ変更となり、テレビシリーズ制作にも携わっていたジーマン・メイゴン脚本の執筆の声がかかり制作がスタート。

「パパはグーフィー」から約3年後が舞台とされ、基本設定は引き継ぎながらも、ペグピストルなどピートの家族の一部グーフ家の愛猫ワッフルズ登場しない等の改変点も多く、シットコムギャグコメディ一辺倒だった前作に対して監督をはじめとする制作陣の意向で今作はシリアスなテーマを内包するハートフルコメディーとなっています。

特にグーフィーの性格に関してはこれまでの間抜け一辺倒のイメージから脱却し、感情的な一面を押し出していく試みがなされました。

監督を務めたのは後に「ターザン」「魔法にかけられて」などの人気作を手掛けることになるケヴィン・リマ。今作が初の監督作品となりました。

脚本はテレビシリーズも手掛けたジーマン・メイゴンをはじめ三人のライター共同執筆がなされています。

音楽はカーター・バーウェルコーエン兄弟の映画音楽を多数出かけていることで有名です。
楽曲はトム・スノージャック・フェルドマンを中心に制作されています。


主人公のグーフィー役はビル・ファーマー
言わずと知れたグーフィーの現在の専属声優です。日本語版はこちらも説明不要の島香裕さん。

そしてグーフィーの息子・マックス役は成長し声変わりした設定であること、前任者のダナ・ヒルの体調不良もありジェイソン・マースデン(歌:アーロン・ローア)が後任を務めました。

日本語版は山口勝平さん(歌:渕上祥人さん)。

ピート役はプーさんの二代目専属声優としても有名なレジェンド、ジム・カミングス。ピートの四代目専属声優ですが、彼がピートを演じたのは今作が初めてでした。日本語版は大平透さん。

ピートの息子PJ役はテレビシリーズに引き続きロブ・ポールセン。日本語版も高乃麗さんが続投しています。

マックス以外レギュラーキャラテレビシリーズからのカムバックを果たす形になりました。

又今作で登場する架空のアーティストパワーラインの歌唱する楽曲は著名なR&Bアーティストであるテヴィン・キャンベルにて歌われています。

公開当初からその収益的成功をあまり期待されていなかった今作。プロモーションも同時期のライオン・キングポカホンタスに比べ薄味のものとなりました。

その前評判通り興行収入的には決して大成功とは言えない結果に終わり批判家陣によるレビュー「ディズニー映画にしてはスケールが小さい…」「グーフィー というキャラクターの本来の良さが出ていない…」等あまりパッとしなない物となりました。

しかし一般層からの評価は高く、ホームメディア展開などを経てじわじわとその全体評価を高めていき、結果的に絶大なカルト人気を誇る作品成長
子供にも大人にも刺さる父と子のエモーショナルな物語やその音楽の良質さ多方面から支持を集めます。

さらなる続編も制作され今作の監督を務めたケヴィン・リマ有望作を任される人気監督となりました。

ちなみにピクサー映画の「私ときどきレッサーパンダ」は今作からインスパイアされてストーリーが作られたそうです。他にも…多数のディズニー作品この映画からの影響明言しています。

現在でもファンや同業者からの人気は絶えることなく、ディズニーの隠れた名作として沢山の人々から愛され続ける作品となっています。

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あらすじ



グーフィーの最愛の息子マックスは現在高校生。

難しい年頃となり父親への反発も多くなった。

彼は目下同じ学校のロクサーヌという少女に夢中であり、学校で目立ち彼女に好かれることしか考えていないようだった。


夏休み前のある日、マックスはかねてから計画していたいたずらを友達のPJやボビーの力を借りて実行に移す。


その甲斐もあってロクサーヌとパーティーへ行く約束を取り付けるが、学校から電話を受け息子が非行に走っていると脅されたグーフィーは不安にかられ、友人であるピートの助言もあり、急遽親子2人での旅を決意する。。


ロクサーヌとの約束もあり嫌がるマックスだったが半ば強引に彼を引き連れて車は出発。


こうして前途多難な親子二人旅は始まった…。


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感想



今作は当時のディズニーアニメーション責任者であったジェフリー・カッツェンバーグイチオシ企画(ストーリーがジェフリーの実体験を参考に作られています)であった事もあり、トゥーン・スタジオフィーチャー・アニメーション(現WDAS)テレビジョン・アニメーション共同によって制作が行われました。

当のジェフリーは完成前にディズニーを去ってしまい公開時はあまり良い扱いを受けなかった今作ではありますが…そういう経緯もあって…

トゥーン・スタジオ作品の中ではとかく飛び抜けてトータルクオリティが高い映画です。

…というか…通常のトゥーン作品とは個人的にある意味別物だと思っています。

まさに異なる3つのスタジオ良いとこどりが非常にうまく行えている作品だと思うんですよね。

もちろん他のトゥーン作品のように元ネタ・原作ありきの派生映画ではあるのですが、二番煎じのようなものでは全くなくて、どちらかというと既存の設定認知度利用して全く別の新たなやりたいこと突き詰めた1本となっています。

具体的に言うと…

現代(1990年代当時)のリアルな父子関係を描く事グーフィーの多面的なキャラクター性の創造

この二点ロードムービーというディズニーでは割と珍しいスタイルのレールに乗せて、エンタメとしてもハートフルコメディーとしても細部まで非常にハイクオリティにまとめられたディズニーの隠れた超力作映画である事は間違いありません。

父子関係を描いたディズニー映画の中では間違いなくトップクラスの出来ですし、本家スタジオ作品にはない…カートゥーンの空気感を残したこの独特の緩さが癖になります。


ただまぁ…雰囲気ストーリーがいかにもTHE・90年代といった感じなので今観ると古臭いと思う方も多いでしょうしグーフィーのキャラ変に関しても抵抗ある人はいると思います。

そういう意味でも割と人を選ぶ映画なのかなとも 思いますが…ただやはり…何度観ても間違いなく良い作品ですねこれは…。


絶妙なトータルバランス



ファミリーエンターテイメントとしてホントに全てが【丁度良い】バランスに仕上がっている今作。

実は演出とか対人ドラマ描写とか結構重ため暗めだったりするんですが…グーフィーをはじめとするキャラクター達のユーモアさ楽曲・ミュージカルシーンコミカルな良さがそれをうまく中和してくれていて…子供大人違った目線からそれぞれ楽しめる作品になっています。

そして何より上で語ったように三つのスタジオ関わり合って作られた作品である事が非常に功を奏していて…テレビジョンのカートゥーン味(+チープさw)トゥーンの巧みな二次創作力、そして本家のアニメーション力が一つになったその【良いとこどり感】が非常に魅力的で…これがこの作品を他のどのディズニー映画とも違う独特な輝きを放つ一本にしている大きな要因だと思います。


特にそのアニメーション力の凄さ顕著で、明らかにその他のトゥーン作品とはその滑らかさ動きの柔らかさ明らかに全く違いますからね。

本家クオリティのアニメーションでカートゥーンイズムな作品堪能できるという…なかなか贅沢な作品であるとも言えます。


単調ながらも魅力的なストーリー




ストーリー構成としては決して本家スタジオのような壮大なものではなくて…本当に【とある思春期の息子と父親の交流】のみに焦点を絞ったとてもミニマムなものです。

ロードムービーを基盤としているので派手な展開もなく一本の映画として考えると、ストーリー性という意味では非常に地味で薄いと言わざるを得ません。

流れも大きな驚きなどはなく基本的にはお決まりですしね。


ただその分…グーフィーマックス2人の親子心情・描写キャラクター描写非常に丁寧に行われていてそれがこの作品の味わい深さ面白直結していると思うんですよね。

マックス思春期特有の承認欲求とか目に見えるものが世界の全て的感覚とか…


グーフィーの自身の経験や感覚を子供に押し付けてしまう父親像とか…


この辺が凄く生々しく良く描けていて、この二人ヒリヒリ感を内包したやりとり交流だけで、筋が薄くても十分魅力的な人間ドラマに余裕で仕上がっちゃってるのが凄いです。


この作品ってピートとかPJとかロクサーヌとか…登場キャラクターは多数いるんですど言ってしまえば完全にサブ扱いで、メインは本当にグーフィーマックス二人だけなんですよね。


描きたいことやりたいことが本当に明確な映画で、それ以外の部分は割と必要最小限にしてる所なんかは「ブラザー・ベア」とかにちょっと似てるかなと思いました。


【なんだかんだ言ってもやっぱり親子】…


…言ってしまえばこの一言で片付く物語です。


だけどそんなミニマムなテーマをこんなにもエモーショナルに、魅力的に描けているのがこの作品の本当に凄いところだと感じますね。


思えば…ディズニーがこんなにも直球勝負父と子の物語だけをクローズアップして描く事ってあんまりないんですよね…。




そしてもう一つ重要なのは…

やはりこの作品があくまでテレビシリーズ続編であるということ。


今作では冒頭から既にマックスが父親を嫌遠しており、2人がどのような親子なのか本来の関係性はどのようなものなのかはほとんど描かれていません。


ここに関しては、やはり前作であるテレビシリーズ予備知識があるとないとでだいぶ作品全体の感じ方が変わってくるような気がします。


今作のマックス明確な反抗期・思春期であり本来の彼ではないというところは前作を観ていないと伝わりにくい部分だと思うので。ピートPJとの関係性もしかりですね。


観ていなくても基本問題ないけれど観ていたほうがより味わい深く作品を楽しむことができる…


この辺のバランス感も良かったですね。



微細な違和感




とはいえやはり前作グーフィーのファンからすると所々違和感を感じる部分もどうしてもあります。


最も大きいと思うのはグーフィーのキャラクター性です。


これは制作陣でも議論になり意図してこういう形に落ち着いたということですが、、


元々が能天気さが服を着て歩いているようなキャラクターなので…今作の半分以上悩んでいたりイライラしていたり難しい顔をしているグーフィーは…やはりどうしてもちょっと違和感を感じてしまいます。


彼らしい部分もたくさん残ってはいるんですけど…イラついて車を叩くとか…流石にグーフィーらしくないなとは思っちゃいましたね。


逆に言うと結果的にグーフィーをより深みのあるキャラクターにする事には成功していたとは思います。



ただもともと製作段階では声優を変えるとか話し方をグーフィー流じゃなく全く普通にするとかの構想もあったらしいので、それに比べたらちゃんとグーフィーしてますけどね。


まぁあとは…テレビシリーズとの設定矛盾なども結構ありましたが、ここに関しては脳内補完できるレベルではあるのでそんなに気にはなりませんでした。

ただ…ピートの家族PJ以外登場しないのはやはりちょっと寂しかったですかね。



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まとめ




あと上では語れませんでしたが音楽とミュージカルシーンも本当に素晴らしいですね今作は。


パワーラインのノリノリなR&B二曲最高ですが、その他のコミックソング主体の楽曲とミュージカルもとても良くて

他のディズニー映画よりも子供に染み込みやすいメロディフレーズが採用されていて、だけどクオリティは激高という…この辺も今作ならではの独特な作品バランスが活きてましたね。


特に終盤の「Nobody Else But You」という楽曲は本当に見事でした。あの短い一曲で…誰もが納得する形の完璧二人の和解を描けてるのは圧巻でしたね…。


…という事で。


重ねてにはなりますが…決して超大作ではありません


グーフィー短編作品テレビシリーズ延長線上にあるような…そんなちょっとした雰囲気の中で【とある親子の夏の2人旅と心の交流を描いた】ただそれだけ物語です。


普段の彼の作品のようにすべをコメディに変換するのではなく、、他のディズニー映画のように 壮大なアドベンチャーにするのでもなく、、


思春期を迎えた息子とその父親のすれ違いと絆を描く…ただそのことだけディズニーガチンコで向き合った…そういう作品になっています。


描きたい事製作者の想いがしっかりと作品に乗っかっているので例え派手さ目新しさきのストーリー等が無くても観ている人にしっかりとそれが届くんですよね。


公開から数年経ってその人気に火がついた理由も分かる気がします。


他のディズニー映画や続編作品にはない独特の魅力を持ったまさに【オンリーワン】な立ち位置の作品だと思いますね。


全体雰囲気に90年代的な若干独自のノリがあるので刺さらない人は全く刺さらないかもしれませんが、、前述通りアニメーション音楽も本当にハイクオリティだし、何より心がちょっとだけ温かくなるような…地味ながらとっても素敵な一本です。



「別によくあるOVAクオリティのあれでしょ〜」スルーしてる方がいたら、、ぜひとも騙されたと思って一度はお試し頂きたいですね♪



「グーフィー・ムービー ホリデーは最高!!」は現在ディズニープラスで配信中です♪


はい!

というわけで今回はこの辺で!


今回も長文駄文にお付き合い頂きありがとうございました♪



また次回。



しーゆーねくすとたぁいむー。




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