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すきなものしか語れない

ディズニー映画を自己満で語るつまらないブログを粛々と書いています。一投稿の文章が兎に角長いです。ごめんなさい。


はーいどうも。

今回はディズニー制作のテレビ用アニメーションについて語っていきたいと思います。

ディズニーと言えば劇場用アニメーションがやはり代表的な主流事業であるイメージがもちろん強いと思いますが、実は1980年代頃からディズニーはテレビカートゥーンにもかなりの力を入れています。

現在でもディズニーチャンネルを中心に沢山のテレビアニメーションの名作を生み出し続けていて…

フィニアスとファーブ」
「キム・ポッシブル」
「ミラキュラス レディバグ&シャノワール」
「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」
「悪魔バスター スター・バタフライ」等、、

高い人気と評価を得る作品を多数輩出してきました。



今回はそんなディズニーのテレビ作品郡の中から、本家スタジオテレビ特番の為に本気で制作した知る人ぞ知る人気ホリデーアニメーションについて語っていきたいと思います。


(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)



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  ウェイン&ラニー クリスマスを守れ!

(原題:Prep & Landing)

2009年

監督

ケヴィン・ディーターズ

スティービー・ワーマーズ


データ


ABCクリスマス番組用に制作された中編テレビ映画

2009年12月に本国で初公開され、日本では翌年ディズニー・チャンネルにて初放送が行われました。

元々は劇場用短編映画として発案された企画でしたが、当時のスタジオトップであるジョン・ラセターが草案を気に入った事でテレビスペシャル用企画へと格上げされ30分中編として改めて制作が実施された作品。

北極のクリスマスイブ司令センターに務めるエルフのウェインとラニーのコンビが、とある男の子のクリスマスを救うため奮闘する様子を描いたホリデーファンタジーコメディとなっています。

〈制作スタッフ〉
原案とストーリークリエイトは「ボルト」「ベイマックス」等の監督を手掛けるクリス・ウィリアムズ

監督を務めたのは「ネッシーの涙」「アナと雪の女王/家族の思い出」を手掛けた事でも知られるスティービー・ワーマーズケビン・ディーターズのコンビ。

脚本も監督の二名が兼務で担当しています。

音楽は人気ドラマ「LOST」「レミーのおいしいレストラン」等のピクサー作品、さらにディズニーランドのスペース・マウンテンのサウンドトラック等を手掛けている実力派のマイケル・ジアッキーノが務めました。

〈キャスト〉
主役のエルフ・ウェインを演じたのは「バグズ・ライフ」のフリック役でも知られるデイブ・フォーリー。日本語版は落合弘治さん。

ウェインのバディ・ラニー役には多ジャンルの映画やドラマで活躍する俳優デレク・リチャードソン。日本語版は佐藤せつじさん。

二人の同僚であり司令センターの責任者を務めるマギー役をテレビを中心に様々なヒット作品で活躍するサラ・チョークが務めています。日本語版は浅野まゆみさん。

〈世評〉
アメリカのクリスマス特別番組の1つとしてテレビで初放送されると、そのトータル完成度の高さ多方面から好評価を獲得「新しいタイプのスタンダードホリデームービー」として大きな注目を集めます。

エミー賞アニー賞多部門受賞し多数の要望により続編も制作。これまで合計3つの作品が公開されました。

日本ではディズニーチャンネルでの放送や一部ソフトでの抱き合わせリリース等での公開だった事もあり知名度はかなり低い作品ではありますが、2025年には新作の公開がすでに決定している等特に本国ではクリスマスの新たな定番作品として子供から大人まで幅広く愛される人気シリーズとなっています。


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あらすじ



北極にあるクリスマスイブ司令センターでは今年もサンタのプレゼント配達を目前に控え仕事の大詰めを迎えようとしていた。

事前にサンタが立ち寄る家に先行し受け入れ準備を行うエルフチーム「Prep & Landing」で実に227年間活躍してきたウェインは「悪い子リスト責任者」への昇進を期待していたが…残念ながら元相棒にその座を奪われてしまう。

そんな中新たな相棒となっとラニーは情熱と理想に燃える新人。彼の指導を任されたウェインだが昇進できなかった事がショックで仕事に身が入らず、全てをラニーに押し付けて任務をサボってしまう…。

そんな中…ティミーという少年の家での任務中不測の事態が発生する…。

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感想




本国と日本でその知名度や評価大きな差のあるディズニー作品というのは幾つかありますが、、最近ではこの作品がその筆頭と言えるんじゃないでしょうか。

ただの子供用クリスマスアニメ侮るなかれ本家ディズニー・アニメーション・スタジオ本気で制作したメチャメチャ完成度の高い中編アニメーション作品です。

ちゃんとWDASの同窓会短編「ワンス・アポン・ア・スタジオ」にも登場してましたね〜。

CGアニメーションの質感音楽演出のエンタメ性コメディセンス……全てにおいて隙のない非常に面白く楽しい新感覚のクリスマスムービーです。





一見よくあるキッズ向け「サンタのお仕事」的内容ではあるのですが、、そこにスパイムービー要素カンパニー要素を付与してるのがとても面白くてですね……。

おとぎ話のようなサンタの国でのお仕事は実は凄く近代化されたシステムが多用されていて、その組織はしっかり縦社会なカンパニー体制になっている…。

そんな中で昇進を逃したいち会社員であるエルフがやさぐれて…というお話しです。

子供もガッツリ楽しめますが内包されたギャグ演出設定は結構大人向けでもあるんですよね。そのバランスが本当に見事


エルフ達が使うスパイグッズのギミックディティールは非常に良くできていて観ている人の子供心を擽りますし、彼らの組織での昇進や社会的立場等の概念を内包したやり取りや悩みは程よくウェットに富みながらもリアルな現実社会を彷彿とさせます。

特にラニーが適当な仕事をするウェインに放った台詞…

「あなたのやる気はこの子には関係ない」

は…結構個人的に刺さるものがありました。

接客業・サービス業の人達にぜひとも聞かせたい台詞ですねw



何よりも素敵だったのは…
最終的にしっかりファミリー向けハートウォーミングホリデーストーリーになっているにも関わらず、他のクリスマスムービーありがち説教臭さがほとんど皆無なこと。

必要以上しんみりさせる事なく、お涙頂戴な展開があるわけでもなく…

純粋にエンタメアニメとしてスピーディーなアクションやギミックギャグ楽しんでる内にいつの間にかしっかりとクリスマス精神という物が観客に伝わっている……という構成と展開凄く上手だなと思いました。

わりと押し付けがましい物が多いクリスマスストーリーの中で…このライト感がとても心地良いんですよね。

大人も笑えるような小気味よいギャグの数々もその作品バランスに凄く貢献していて…なんか昔のロボット物みたいなノリサンタ発進シーンとかメッチャ面白かったです。
「ホーホー……ゴー!」で不覚にも吹き出してしまいましたw

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まとめ




…この手のキッズ向けクリスマスアニメって長年に渡ってあらゆる形で擦られ続けた定型の一つで、もう現代においてはだいぶ飽和状態というか…食傷反応の多いジャンルだったりするんですよね。
大きな失敗も少ないけどその他大勢から頭一つ抜きん出すのが恐ろしく難しい…という…。

そんな分野にWDAS真正面から取り組んで見事に新風を吹かせた……そんな作品になったんじゃないかなと思います。

その成功の秘訣は…ディズニー得意の所謂「ラプンツェル」スタイル
古典的なおとぎ話の世界に現代の価値観や感覚ミックスするというあの手法です。

舞台設定典型的なファンタジーですが…キャラクター達が抱く問題悩みは、現代を生きる我々の価値観感覚が大いに投影されているんですよね。

これが上手くハマった事でこの作品は新時代スタンダードなクリスマスアニメーションとして特にアメリカでは広く受け入れられる形となりました。

そしてもう一つ…

この作品を観ていると改めて感じるのは30分中編という尺とディズニーアニメーション相性の良さです。正直な個人的見解なんですが…本来ディズニーの持ち味最も発揮できるのは長編でも短編でもなくこの30分の中編尺だと思うんですよね。

やはりそのテンポ感テーマストーリースケール感抜群にマッチしていると感じます。

短編長編定期的に制作しているWDASですがこの中編尺というのは不定期であまり作品数も多くないんですよね〜。劇場で公開するのに適さない尺であるとは言え…折角相性が良いのに勿体ないです。

是非とも今作のようにテレビ用としてでも良いのでコンスタント中編作品も制作して欲しいものですね。結構名作がじゃんじゃん生まれてくる予感がします…。





日本ではまだまだ知名度の低い作品ですが…気軽に笑って観れて尚且つ心が少し暖まるような、、誰が見ても楽しめるとても良くできたクリスマスムービーです。

ホリデームービー自体がアメリカ浸透していないというのも理由の一つでしょうが、、

クリスマス云々抜きにしても…ディズニースタジオ傑作中編アニメーションとしてぜひもっともっと沢山の人に知って頂きたい一本ですね。


そして…現在日本未公開である三つ目の続編、来年公開予定のさらなる続編を何とか日本でも公開して頂きたいところです……!

せっかくの良作シリーズなので…!

ウェイン&ラニー クリスマスを守れ!」は現在ディズニープラスで配信中です♪

いつどんな状況でも気軽に観て楽しめる内容なので未見の方は是非一度ご覧になってみて下さいね♪




はい!

というわけで今回はこの辺で!


今回も長文駄文にお付き合い頂きありがとうございました♪



また次回。



しーゆーねくすとたぁいむー。


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はいどうも。


今回は動画配信サービス【ディズニープラス】オリジナル映画を一本語っていきたいと思います。


ディズニーは昨今この【ディズニープラス】にとても力を入れている事はファンの方ならご存知でしょう。ディズニー及び他社制作の往年の名作映画・テレビ作品に留まらず、最新映画の劇場同時配信や人気作品の独占配信等、非常に多方面のコンテンツを打ち出しています。


ディズニープラスでしか観ることのできないオリジナル作品も多く、その中には人気作品続編リブートも多数存在します。


「ピーター・パン」「ピノキオ」実写版「魔法にかけられて」「チップとデールの大作戦」続編などはファンを大いに喜ばせました。



今回語っていくのもそんな新作を待つ声が多数あがっていながらもこれまでなかなか実現の日の目を見れず、、ディズニープラスようやく実現した】作品の一つです。



(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)


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  ディセンダント ライズ・オブ・レッド

(原題:Descendants: The Rise of Red)
2024年
監督
ジェニファー・ファン

データ


2015年ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとして公開され大ヒットを記録したテレビ映画「ディセンダント」シリーズの約5年ぶりとなる最新作


テレビ発であった前三作とは違いディズニープラスオリジナル作品として2024年7月独占配信にて公開されました。


歴代ディズニー映画おとぎ話ヴィランズの子孫達を主役とした、ダンスミュージカルおとぎファンタジーを組み合わせた青春ミュージカルファンタジー映画長編第四弾


前作「ディセンダント3」から数年後のオラドン王国が舞台となっており、今回から主要キャスト・スタッフ大幅に一新。これまでと地続きではありながらも全く新しい物語が展開されていきます。



〈制作スタッフ〉

監督を務めたのはジェニファー・ファンアドバンテイジャス/アドバンテージ 母がくれたもの」等を手掛けた事でも知られています。

脚本はテレビシリーズ「Magic: The Gathering」も手掛けたダン・フライラッセル・ソマーのコンビ。

音楽はトーリン・ボローデール
挿入楽曲はこれまでの作品同様様々なミュージッククリエイターにより制作が行われた他、シリーズ過去作品ディズニー映画からカバー・リアレンジした楽曲も使用されました。

〈キャスト〉
主人公であるハートの女王の娘レッド役を演じたのは 「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」ダニ役も務めたカイリー・キャントラル

シンデレラの娘クロエ役にはマリア・ベイカー。現在17歳であり今後様々な作品への出演がすでに決定しています。

今作のヴィランであるウリアナ役には「ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル」コートニー役でも有名なダラ・レネー

というフレッシュティーンキャストメインに据えているのはこれまで同様。

シリーズ過去作からは…

ウーマ役のチャイナ・アン・マクレーン
フェアリー・ゴッド・マザー役のメラニー・パクソン

の二人がカムバックを果たしています。

レッドの母であるハートの女王役としてシンガーソングライターのリタ・オラも出演。
彼女は今作出演に際し前作までのメインキャストであるダヴ・キャメロンにシリーズの世界観などに関する様々な助言を受けたと語っています。

さらに今作の目玉の一つとして…
1997年のテレビ映画「ロジャース&ハマースタインのシンデレラ」シンデレラ役を演じたブランディ王子役を演じたパオロ・モンタルバン27年ぶり同役を再演大きな話題を呼びました。

〈世評〉
2010年代一大ブームを生み出し、三部作で完結したと思われていた大人気シリーズ5年ぶりの続編という事で発表段階から大きな注目を集める話題作となりました。

公開後よりその視聴者数記録的な好調を維持し、公開翌月にはディズニープラス内で1位全てのストリーミング番組で8位という好成績を叩き出します。

評価面では批判家レビューでその明快なキャラクター性ポジティブなメッセージヴィジュアル音楽等が好評を獲得。
しかし一般評価としてはその薄めのストーリー一部構成の歪さ矛盾、後半の展開の駆け足具合等に批判の声も多く上がり…正に賛否両論分かれる総評となりました。

その視聴数の高さから早くも続編の企画が進行中との情報もあり、ファンの間では伏線の考察等も盛んに行われる等話題性は高く、今後の動向含め引き続き多方面からの注目を集め続けている作品となっています。


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あらすじ




マル達の尽力でロスト島が解放されてから数年の月日が流れた…。


他国と同盟を結ぶため旅にでたマル達に代わって国を導く為、オラドン高校の新校長として元ヴィランのウーマが就任する。


ウーマは就任早々これまで敵国とされてきた「ワンダーランド」の子供を受け入れる事を宣言。

ワンダーランドを治める暴君・ハートの女王の娘レッドへ招待状を送付する。


隔離された地下王国ワンダーランド。

そこではレッドが恐怖と権力で強引に国を治める母親のやり方に反感を抱き、独り密かな抵抗を繰り返していた…。



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感想




重ねてにはなりますが未見の方はネタバレにご注意下さい。



まず…約5年の歳月を経て「ディセンダント」という世界を繋いでくれた事に心から感謝です。


マル達は登場しませんが…彼女達や…カルロスが生きたディセンダントの世界がしっかりそこに存在していました。


マルと敵対していたウーマがその意思を継いで校長となり、ヴィランを敵視していたフェアリー・ゴッドマザーが学校をウーマ託す…。

そして二人はカルロス思いを馳せる。。


この冒頭だけで「ありがとう」という気持ちになったファン多かったでしょうし、自分もそうでした。



ただ…肝心のその内容に関しては…


愛情敬意期待を込めて敢えて言うとするなら…


「前シリーズには遠く及ばない」


……ですかね。


ヴィジュアル、音楽、ミュージカルパフォーマンス、キャスティングと演技等…良い部分も沢山ありますが…


肝である脚本と全体構成に関しては全体的にかなり粗さが目立ちます。


どうやら続編制作を見越した展開であることは分かりますが…それにしても大人気シリーズ待望の続編、そして大事な新章の導入作としてもう少し丁寧に練り上げて欲しかったというのが正直な一番の感想ですね。



【ディセンダントの世界ははまだまだ健在だよ!】という点と【前シリーズとは一味違うテイストになるよ!】という点…この2つの世間やファンへのアピールとしては充分な内容と結果だったとは思いますが……。



雰囲気だけで終わってしまった感強いのは…ディティールやヴィジュアル等ガワの部分が非常に魅力的なだけに…ちょっとやっぱり残念でした。



抜群の世界感構築力



まずは冒頭のワンダーランドから始まり過去のマーリン高校エラの家ウリアナの隠れ家などの各舞台…そして各キャラクター衣装等のディティールの完成度の高さが本当に見事です。


それらの色鮮やかさを巧みに活用した演出ミュージカルシーンも非常に華やかで見応えがあり、前シリーズともまた一味違うビビッドな世界観の形成に大きく貢献していましたね。


楽曲達も非常にバラエティ豊かな多ジャンルを取り入れつつキャッチーな物が多く…取っつきやすい良曲が揃っていました。


キャスティング面では公開前から話題になっていた97年版のシンデレラカムバックさせるまさかのクロスオーバーサプライズを筆頭に……絶妙な配役具合だったと思います。


特にハートの女王役のリタ・オラウリアナ役のダラ・レネー等はホントにハマり役だし演技もすごく良くて…もっと観ていたかったくらいでした。


ブランディの内に何かを秘めた感じのシンデレラパオロの何処か無邪気さを感じる王子97年版から変わってなくて…感慨深かったですね。



散りばめられた小ネタ



相変わらず小ネタというか細かい部分の遊び心たっぷりで、、特に過去のヴィランチームはかなり面白かったですね。


ハデスマレフィセント【しっかり恋愛婚だったんだね!】と驚くほどのラブラブっぷりだし、マーリンに合わせたのかなんとモルガナの息子がまさかの登場!これは驚きましたね。

モチーフが2010年の映画「魔法使いの弟子」なのか単なる「アーサー王伝説」からなのかは不明ですが、、これまでの登場キャラクターはほぼ全てディズニーベースである事を考えると…ディセンダント恐るべしですねw


それと97年版シンデレラカップルによる「So This Is Love」凄く感慨深かったし…チラチラ97年版を意識した演出描写もありましたね。


他にもシンデレラあの息子に対しての言及もちゃんとあったり、アラジンジャスミンカメオ出演していたり…隅々まで見たくなる遊び心流石でした。


脚本構成力の弱さ



ストーリー…特に脚本構成に関しては前述通り詰め込み過ぎでかなり荒削りであることは否めません。

ディセンダントらしく親と子の生き方の違い自分らしさの追求と発見というテーマはしっかり盛り込まれていますが…それぞれのキャラクター事象への深堀りがイマイチ足りず、、上でもチラッと書きましたがそれぞれをもっとしっかり観たかったな…とはどうしても思ってしまいます。ガワが凄く良いだけに…。

一部で考察されているように確かにシンデレラの終盤の言動ちょっと気になる部分もあり…続編を想定して作られたとなると興味をそそられる部分ではあるのですが…
(どちらにせよ「Get Your Hands Dirty」という曲でシンデレラとその娘が「手を汚そう♪」と、物事の善悪の矛盾を歌うシーンは非常に印象的で個人的には今作で最も好きなシーンでした。)

それを差し引いたとしても…続編ありきで作るならむしろタイムスリップ第二部とかでも良かったんじゃないかなぁ…と勝手に思ってしまうくらい全体が駆け足であっさりし過ぎていましたね。。

構成的にもうまく山が作れていないので平坦な印象ですし、分かりやすい矛盾もいくつかあり…やはり脚本構成で言うと完成度はあまり高くはない…と言わざるを得ないのかな…というのはどうしても否めなかったです。

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まとめ



…ともあれ。


最初に綴ったように兎に角ディセンダントの世界を繋いでくれた事その先を魅せてくれた事…そして、、ディセンダントの世界としてカルロスを弔ってくれた事…。


その事に心から感謝です。


そしてその上で…果敢に新しい事に挑戦している事。新たな魅力を創り上げようとしている事にも心から敬意を表したいです。


魅力的なキャラクター…。

完成度の高い音楽とダンスミュージカル…。

鮮やかなデザイン…。

ヴィランとその子孫の物語り…。

若いキャスト達の熱演…。


メインキャストは違えど紛れもなくあのディセンダント帰ってきています。


それと…やはり97年版のシンデレラに今一度光を当ててくれた事にも…やはり感謝したいですね。

きっとホイットニー・ヒューストンも喜んでいる事でしょう。



一本の作品として観ると…トータルでは決してお世辞にも良くできた作品とは言えないというのが率直な所ではありますが…。


一部で考察されている通り、あれやこれやがもし本当に続編へ向けた布石だとしたら…まだまだこれからどう化けるか未知数な部分もありますしね。


今後が楽しみですし…ディセンダント「今後が楽しみ」また思わせてくれた事が素直に嬉しい……



……自分はそんな感じでしたね♪





……甘いですかね?


…ちょっと自覚ありますw




「ディセンダント ライズ・オブ・レッド」は現在ディズニープラスで配信中です♪


キャスト違うんでしょ〜……とかそういう理由で嫌遠されている方は、是非とも一度ご自身の目と耳と感覚でご覧になってみて下さいませ♪



はい。

というわけで!



今回はこの辺で。


いつも長文駄文にお付き合い頂き本当にありがとうございます。感謝です!


では、また次回!


しーゆーねくすとたぁーいむ。


 

 





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はいどおも。


さて、今回も恒例のディズニーアニメーション映画史。時代は輝かしい黄金期・ディズニールネサンスと言われた1990年代を終えて【ディズニー第3の暗黒期】とも言われている2000年代の真っ只中です。


前作の「ブラザー・ベア」は今はなきフロリダのアニメーションスタジオが閉鎖の直前に生み出した傑作でしたが大ヒットには至らず、伝統ある2Dアニメーションの廃止とフルCG主流の映画制作への直行していく時代の流れを止める事はできませんでした。


そしていよいよディズニーは2004年手描き2D映画から撤退する事フルCG映画制作への完全移行正式にアナウンス


これはアニメーション業界のみならず映画業界全体を揺るがすビッグニュースとなりました。


そんな状況の中公開されたのが、、ディズニー伝統の手描き2Dアニメーション最終作(当時)となるこちらの作品でした。



(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)



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  ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!

(原題:Home on the Range)

2004年

監督

ウィル・フィン

ジョン・サンフォード



データ

ウォルトディズニーアニメーションスタジオ45作目の長編アニメーション。


2009年「プリンセスと魔法のキス」一時的なな復活を果たすまで「ディズニースタジオ最後の2Dアニメーション長編作品」…とされていた一本です。


原作のないオリジナルストーリーで、西部開拓時代を舞台に、農場を奪われた牛達と牛泥棒の闘いを描いたウエスタンアクションコメディとなっています。


タイトルは同名の有名なカウボーイ・ソングから名付けられました。


元々はポカホンタス」公開前の1990年代から素案が挙げられていた作品で、水面下で何度も制作と頓挫を繰り返しながら少しずつ形成されていったディズニーの長期プロジェクトの一つでした。


その間に制作陣も変更や改変が幾度に渡り行われましたが…


最終的に監督を務めたのはドリームワークスからの出戻り組であるウィル・フィンジョン・サンフォード

発案と草案ポカホンタスの監督で知られるマイク・ガブリエル。中心となり作品をまとめたのは「リロ・アンド・スティッチ2」の監督であるマイケル・ラバッシュでした。


音楽は「ヘラクレス」以来7年ぶりのディズニー作品参加となるアラン・メンケン。今作は彼の2000年代唯一のディズニー作品となっています。


主役の雌牛・マギー役を演じたのはテレビドラマシリーズ「ロザンヌ」でも知られるロザンヌ・バー。日本語版は津田真澄さん。


ミセス・キャロウェイ役にはオスカー女優であるジュディ・デンチ。日本語版は谷育子さん。


グレイス役にモンスターズ・インクシリーズのセリア役でも知られるジェニファー・ティリー。日本語版は高乃麗さん。


ヒーローに憧れる馬・バック役をアメリカン・クライム・ストーリー「O・J・シンプソン事件」で主演を務めた事などでも話題になったキューバ・グッディング・ジュニアが担当。日本語版は森川智之さん。


ヴィランのアラメダ・スリム役を演じたのは「インデペンデンス・デイ」等多数の有名作品でも活躍する俳優ランディ・クエイド。日本語版は大川透さん。


日米共に玄人好みとも言える実力派キャストが顔を揃えています。



【ディズニーの2Dアニメーション撤退】の真実味を帯びた噂巷を騒がせる最中での公開となった今作。


興行収入面では[ほぼ赤字に近い]非常に厳しい結果となってしまい…日本では何と劇場公開すら見送りとなってしまいま

す。


評価面でも「テーマ性やメッセージ性に固執しない原点回帰的おもしろさ」好評を獲るもののトータルでは辛口な反応が目立ち…大きな注目を浴びることはありませんでした。


日本ではビデオスルーにて翌年リリースは行われたものの、本国以上に話題になる事はなく認知度を全く上げられないまま流れてしまう…という散々な結果に。。


最後の2Dアニメというメモリアルな側面を内包していたにも関わらず、全体的に悲しいほど不遇の末路を辿る形となってしまった「ホーム・オン・ザ・レンジ」…。


現在でもその存在すら知らない人もまだまだ多く、数あるディズニー作品の中でもトップクラスにマイナーな立ち位置の映画…というパブリックイメージ払拭できていません


しかし…そのどこかノスタルジックなストーリー・演出・キャラクター性…アラン・メンケンによる秀逸な音楽原点回帰的カートゥーン調コメディ一部のディズニーアニメーションファンから熱心な支持を常に集め続けている他、、2010年代後半辺りからは一般評価も上昇傾向にあるなど……その完成度の高さに改めて少しずつスポットが当たりはじめています。


公開直後特にアメリカでは一時「コルドロン」等と並ぶ失敗作とまで囁かれながら、、ここに来て再評価の流れに確実に乗っているという…ある意味で非常に稀有な作品でもあります。


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あらすじ



昔々のアメリカ西部。


マギーという名の雌牛は今正に我が家を失おうとしていた。彼女の居た牧場はアラメダ・スリムという大悪党に牛を全て盗まれ破産に追い込まれたのだ。牧場は競売にかけられ、ただ一頭残ったマギーはパールという女性が営む「楽園農場」に引き取られる事に。


最初はマギーを警戒した先住動物達も彼女の明るさやユーモアに惹かれ、心を許していく。

しかしリーダー格である雌牛ミセス・キャロウェイだけは彼女への警戒を解こうとはしなかった。


そんな時…ついに楽園農場にも破産の危機が訪れる。昨今相次ぐ農場や牧場の破産に危機感を持った銀行が、支払いを急激に急かしてきたのだ。


期限内に750ドルを支払わなければ競売にかけられる事が決まった楽園農場を救うため、マギーはミセス・キャロウェイ、グレイスと共に金策の為旅に出る事を決意する。


こうして…雌牛3頭による奇妙な大冒険は幕を開けたのだった…。


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感想



決して悪くありません。

むしろ本当に完成度の高いコメディアニメーションです。

けど…決定的な何かが足りない


色々な意味で…当時ディズニースタジオ状況背景そのまま作品に出ちゃってる感じはしますね。


培ってきた伝統ノウハウを活かした安定の2Dアニメーション

昨今主流のメッセージ性やテーマ性よりも【観たあとに何も残らない】子供も楽しめるファミリーエンタメ性に大きく振り切った作り

賑やか個性的キャラクター

圧巻コメディ力

アラン・メンケンによるポップで印象的音楽達…。


この辺りは本当に文句なしに素晴らしいです。


これまでの(というより一昔前の)古き良きディズニー大切にしてきた事が沢山詰まっていて…。まるで1970〜1980年代のようなノスタルジック安定力のある作品

しかし悪く言ってしまうと…「他に何もない」作品でもあるのかなと。

決定的なのは名作・大ヒット作を生み出そう」という強い意志がこの作品からはほとんど感じられないこと。

それまでの1990年代〜2000年代の作品にはどれも多かれ少なかれ…そういう野心「新しい挑戦」が必ずあったんです。

それがこの作品からは感じられない

70〜80年代に似ていると言いましたが、、
まさにその時代はディズニー第2の暗黒期だったわけですよ。ドル箱商法と言って比較的低予算無難な作品を作り兎に角収益を上げようという方針に押し出していた時期なんです。

非常にその頃の作品空気感が似ているがこの「ホーム・オン・ザ・レンジ」なんですね。

間違いなくハイレベルな…最早職人芸
コメディシーンとかはもう笑えるを通り越して見事過ぎてうっとりします

ただ……その上を目指してはいない…。

正直、、ここに来てこの作品を劇場公開スルーした日本側の気持ちも分かります。

ピクサードリームワークス等他社のフルCGアニメーションが乱立し次々に良い成績を残してる中で、、既に撤退が囁かれているディズニーの、この内容2Dコメディアニメーション膨大な宣伝費を使ってわざわざ公開しようとはなかなか思えないよな、、と。


個人的には結構好きなんです。
というか大好物な作風なんですよね。

だけど……こういうタイミングの作品だからこそ【古き良きディズニーを再現した】その先を…やっぱり魅せて欲しかったんですよね。

伝統の2Dアニメーション未来に繋げるようなその先を。。


詳しくは↓以下↓で。

技術の詰まった確かな完成度




なんか辛辣な書き出しになっちゃいましたが…この作品…古き良きディズニーエンターテインメント映画として観ると、悪い所が見つからないくらいホントに完成度の高い作品だと思います。


多様なアイコンキャラクター性を用意してぶつけるカラフルギャグ主軸を引っ張るという…昔ながらの短編作品のような王道の展開


特に序盤の酒場のシーンドタバタギャグとかはちょっともう圧巻の素晴らしさです。

メチャメチャ面白いんですけど…それを超越して見惚れてしまいます。


各キャラクターの個性付けも強いんだけど…決してうるさすぎない絶妙なバランスでストーリーと上手く溶け合っています。


西部劇を舞台にしているのも良いアクセントになっていて、構成も実は無駄がありそうでなくて小山コメディで観客を飽きさせない工夫もしっかりなされています。


単純な物語ながら…演出魅せ方でそれを感じさせずしっかり起伏を付けているのも流石だなぁと思いました。



個人的にはピクサーよりも本家ディズニー勝っていると感じる部分の一つが…この全体構成の旨さなんですよね。


一本の映画の中に必ずある【中だるみ】回避する術を知ってるんですよ。

それはすなわち一本の映画の中で子供を飽きさせない術ですよね。




今作では特にヴィランであるアラメダ・スリム【ヨーデル】という特性がその大きな1つですね。

丁度よい中盤の中だるみしそうなタイミング初披露されるんですが…このタイミング構成上手いなぁと思いました本当に。

そしてやはり外せない話題の1つが音楽
アラン・メンケンの久々の参加です。

これまでの作品のような派手さのある楽曲少ないんですが特に「Little Patch of Heaven(小さな楽園)」という楽曲は…もしかしたらアラン・メンケン曲の中で個人的に一番好きかもしれないです。
カントリーが好きだからでしょうかね。
作品に優しく寄り添う名曲です。

反対に作品とは無関係アラン・メンケンが全面に出たのが「Will the Sun Ever Shine Again?(いつかまた太陽は輝くの)」という曲。
これはアラン・メンケンが2001年の9.11事件への想いを込めて制作したもので、非常に暗く重苦しい雰囲気をはらんだ一曲になっています。

劇中でもマギー達が仲違いをした悲しめのシーンで使用されるのですが…それにしてもやはりこの曲はコメディ映画である本作において少々浮いてしまっているのは否めないです。

それくらい真に迫った、、心を震わされる曲です。

この曲をこの作品に使用した事について実はわりと賛否あったりするんですが…個人的には、作品の為のアラン・メンケンじゃなくて彼のこういうパーソナルな曲を聴けたのは凄く嬉しかったですね。



全体に漂う詰めの甘さ



上記のように非常に小気味よいカウボーイコメディに仕上がっている本作ですが、、繰返しにはなりますがやはりあと1つ何かが足りない感はどうしても付き纏います。

圧倒的な個性とか驚くアイデアとか強いこだわりとか、、そういうのが見えてこないんですよね。

リリース当時早々に観た時の事を今でも覚えてるのですが、、その時の第一所見「どうして今コレ作ったんだろう…」でした。

今観ても…その完成度驚かされはするものの…同じような事をやはり感じてしまいますね。

懐かしのディズニーコメディ感というのがこの作品の個性ではあると思うのですが、それだけではやはり1つの作品の魅力としては弱いんですよね

上述したアラメダ・スリムヨーデルのシーンとかもアイデアは凄く良いのですがその表現シーンはまさしく「ダンボ」【ピンクの像】のシーンにかなり酷似しています。それはそれで良いのですが…

欲を言えばそこにプラスアルファとしてやはりこの作品ならではの大きな工夫や魅力は欲しかったです。

それと小さな事ですが、、ストーリープロットで個人的に気になったのはパール楽園農場の破産の経緯です。

彼女の農場は他と違い…アラメダ・スリムに盗みに入られていません

銀行が支払いに厳しくなっているという補足はありますがつまり農場の破産に関してはアラメダ・スリムというよりは自己責任な部分が大きいんですよね。もちろん農園は色々厳しいのわかりますが…ちょっとパール同情仕切れないというか…

これが意図してなのか詰めが甘いだけなのか分かりませんが、ちょっと物語に入り込めなかった1つの要因ではありました。

折角助かってもまた遅かれ早かれ同じことになりそうな気がして…


それと終盤で明かされるリコというキャラクターの正体

これは意外性があってよかったですが…その肝心のキャラクター性がなんとなく中途半端仕上がりだったのは少々残念でしたね。作品の飛び道具として…もっと大胆キャラ設定でも良かった気がします。

まぁコメディ作品なのでストーリー設定細い所にケチつけるのはあれですけど、、諸々の詰めの甘さはやっぱりちょっとだけ気になりました。

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まとめ



自分が好きなのはやっぱりこういうディズニーなんですよね。それは間違いないんです。

深みや映画性を追求した90年代・2000年代前半の作品当時の成績が悪いものであっても…なんだかんだ言って未だにディズニーファンを中心に高く評価され続けています。
「ノートルダムの鐘」「トレジャー・プラネット」等がその代表核ですよね。

ただ…こういうホーム・オン・ザ・レンジのようなたあとに何も残らないタイプ純粋なファミリーエンターテイメント作品ってどうしてもイマイチ評価されにくいんですよ。

オタク心をあまりくすぐらないんでしょうね。それは絶対そうなんです。


そしてこのタイミングで、、ディズニー2Dアニメーション最終作という重荷を背負わされてしまったというのも酷な話だとは思います。


全体的には間違いなく完成度の高いザ・ディズニー・コメディとして秀逸に仕上がっているとも思います。



ただ…それにしても…この作品には決定的な「何かが足りない」というのはどうしても確かです。伝統のディズニーアニメーション45作目の作品として。


思うにその一番は…「向上心」なのかな…と。無難な作品置きにきてしまった雰囲気が、、なんとなく作品全体から伝わるんですよね。


ビデオスルーの判断をした日本側の判断は、正直正解だったかなと思います。


それでも自分は「子供に見せるオススメのディズニー映画は」と言われたら、、この作品を真っ先に挙げますね。


コメディカートゥーンとしては本当に良くできた作品なので。


そして公開から20年が経過した観ると…改めてこの映画の持っている普遍的な面白さと魅力を痛感します。あの頃のディズニー「手放してしまった」大きな遺産。。


それを…是非とも今作を観て沢山の方感じて頂きたいですね。



「ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!は、現在ディズニープラスで配信中です♪





はーい。


ということで今回はこの辺で〜。



お付き合い頂きありがとうございました。





しーゆーねーくすとたーいむ。