いや~、ものすごく久しぶりのブログ更新です。前回書いてから何と4か月以上たってしまいました。
しかも「この続きは明日書きます」と書いておきながら(^_^;)。すみません…。
仕事が一段落して、今度から頻繁に更新するのでよろしくお願いします。


震災後のどん底から日本全体も音楽業界も少しずつ元気を取り戻したようで、昨年秋から超多忙になってしまいました。多い時は6つのプロジェクトを同時に抱えてたり…。
Pro Toolsで一つの曲を途中までアレンジしたら、今度は別の仕事のボーカル・レコーディング&編集、と思ったら声優さんのレコーディング打ち合わせがあったり、その次は別のCM仕事でビデオトラックを同期させながらインストを作る…など、頭をどんどん切り変えなければならない日々が続きました。ノージャンル・ミュージックといっても、こんなこと続けてたら多重人格になりそう(^_^;)。

中でも大変だったのが前回でも触れた初音ミクのプロジェクト。これは音楽制作より全体のプロデュースのほうが数倍大変で、すごく時間を取られました。イラストレーター(絵師)さんや映像制作者(動画師)さんなど、音楽以外の10数人のクリエイターさんとそれぞれメールや電話、打ち合わせ、さらにレーベル側との予算やスケジュール管理、宣伝会議などなど。
自分が直接関わってない楽曲でも作詞やアレンジ、動画のチェックや修正の依頼などしたので、毎日がメールの嵐!
多い時は30通以上も長文メール書いていた時期もありました。

東京近辺に住んでいるクリエイターとは実際に会って打ち合わせするほうが好きですが、地方在住の方とはそうもいきません。なので、必然的にメール中心になります。
firestorageでやりとりした音楽やイラスト、動画のファイルをお互いに見ながら徐々に作り上げる、という、良く言えば21世紀らしいプロダクションですね。中には50通以上もメール交換したのに、相手の本名や年齢、性別さえも知らないクリエイターさんもいます。

僕は昔、雑誌のライターをやってた時期もあったので、パソコンで文章を書くのは割と早いほうですが、そこまでメールばかり書くと、もうPCキーボードに触る気力が残りません。
仕事が早めに終わって「いろいろ面白いことあったからブログでも書こうかな」と思っても書く元気がないので、小説やマンガ読んだり、DVDを見たりしちゃって…というのが現実。いや、言い訳ですね(笑)。

まあ、そんな甲斐もあって、当初予想より3ヶ月以上遅れたけど、なかなか良いアルバムが作れたんじゃないかな。
ボーカロイドの場合は音楽だけでなく、ビジュアルも含めた上での作品だと思っていますが、歌詞カードのデザインも含めて、そういう意味では満足できるアルバムです。ジャケットの元ネタは35才以上の人なら誰でも知ってるであろう、ビートルズのアレです(笑)。

Lots of Love feat.初音ミク

¥2,000
Amazon.co.jp


ボーカロイドはシンセサイザー、リズムマシン、サンプラーと匹敵するくらいの大発明だと思っています。音楽の作り方はもちろん、音楽ビジネスそのものにも大きく影響を与えているので。
なんといっても「初音ミク」の声とキャラクター、それとニコニコ動画の存在が大きかったですね。

僕の高校時代には、周りに歌ってくれるシンガーがいない場合は友達に紹介してもらうか、雑誌のメンバー募集や楽器店の張り紙などで探すしかなかったわけです(笑)。それでやっとシンガーが見つかっても、いざ歌ったら音程が悪かったり、歌が上手くても性格が合わなかったり、逆に合いすぎて恋仲になり、三角関係のトラブルになったり…とか、いろいろ大変でした。
それでやっと曲を作って、バンドでスタジオをレンタルしてリハーサル、それでデモテープを作ってレコード会社やライブハウスに送ってやっと発表できる、と。
ふう。書くだけでも疲れますね(笑)。

それが今や、自宅で音ネタをちょいちょい組み合わせてオケを作り、歌詞を書いてソフトに流し込んだらボーカロイドが完璧な音程で歌ってくれます。完成したら即座にニコニコ動画にアップして、何万人もの人が聞いたり、コメントをくれたりしますね。
ニコ動ではボーカロイド以外に、ボカロ曲を「歌ってみた」という人たちがあっと言う間にスターになるケースが頻繁におこります。その中で人気の曲はオリコンやカラオケチャートでも大ヒット!
バンドがブレイクするまでにライブハウスで何年も苦労するのに比べると、あまりにも簡単すぎて、レコード会社って何のために必要なの?と言われてしまう時代です(^_^;)。
とにかくここ数年の変化は激動といえるくらいすごかったですね…。


僕はこの2年近く、自分で投稿はしませんでしたが、時間があったらニコ動(もちろんYouTubeもだけど)はよく見てました。誰でも投稿できるので、正直つまらない作品も多いのですが、人気上位に入る動画&音楽はプロ並み、いやプロでも作れないスゴイ作品がたくさんありました。特にCG関連はテレビより進化のスピードが明らかに早いと思います。

それに加えて素晴らしいのは「歌ってみた」動画で、シンガーのルックスや年齢に全く関係なくヒットが生まれること。
従来の音楽業界では「女性ソロでデビューできるのはは22才まで」とか「やっぱりルックスが良くないと」とか、「事務所の力でウン千万円かけて宣伝体勢」みたいな会話が飛び交って、歌そのものの魅力を語る業界人がほとんどいませんでした。
地上波テレビは一部の大手事務所が独占してる状態(深夜帯を除いて)だし、FM局さえも「宣伝協力費がすごいから、つまらない曲だけどヘビーローテする」状況…。

そういう中で、全くしがらみに関係なくヒット曲が生まれるニコ動&ボカロ界隈は素晴らしい。ユーザーも結構耳が肥えている人もいるし、弾幕コメントなどの発明?も楽しいです。
ボーカロイドがなかったら世に出てこれなかったプロデューサーも結構いると思うし、そういう才能を輩出するムーブメントがあるのは幸せですね。僕が今高校生だったら、間違いなくボーカロイドにハマって、3日に1曲くらい投稿してると思います(笑)。


ただ、世の中、光があったら闇もあります。
ボーカロイドの人気が出過ぎたことで、声優さんなど可愛い歌声を持つ歌手の需要が落ちているそうです。僕の周りでも「アニ○イトとかのCDコーナーがミクちゃんばっかりで、私たちの居場所がなくなっちゃう」と話してたアニソン系シンガーがいました(^_^;)。
それにライブイベントでボカロ曲を無理やり歌わせられたり、とか。ボカロは超高音の曲でも息継ぎなしで歌えてしまいますが、それを人間にそのまま歌わせるのはダメですね。

あと、アイドル系コンペなどに使われるデモ曲の、仮歌シンガーさんの仕事が激減してるそうです。
全体の予算が減ってるから、作曲家も余計なコストをかけたくないって気持ちはよくわかりますが、なんか哀しいですね…。

ボーカロイドは面白いし、とても便利だけれど、やっぱり飛び道具というか「こういうのも時々聞くのは楽しいよね」くらいにしたいですね。やっぱり人間の歌のほうが素晴らしいし感動する!と信じていたい。
初音ミクCDを明後日売り出すプロデューサーが言うセリフではないかもしれませんが(笑)。
ブログ、なかなか更新できなくてすみませんでした。
今年後半はおかげさまで忙しくさせてもらってます。

先週完パケしたアルバムでは全10曲を作曲・編曲しました。レコーディング、編集、ミックス、マスタリングまで自分で全部やったアルバムは久々です。
去年夏からアーティスト(声優&シンガー)と少しずつレコーディングしてきた成果で、新曲だけどベスト盤みたいな自信作です。これは売れて欲しいなあ(^_^;)。


その間に、友人・知人アーティストのレコーディング、ミックス、マスタリングをやりました。
クラシック界のビリー・ジョエル(?)、古賀久士君、男性2人組R&Bユニット、Weather、そしてHAMMERプロデュースのAeLL.など。
AeLL.の曲はメンバーの篠崎愛さん主演の『パンツの穴』の主題歌に決まったそうです(^_^)。

HAMMERの個性がとても良く出ているキャッチーで元気づけられる曲なので、これもぜひ売れてほしいです。映画がヒットすれば自然にヒットするかな(^_^)。
ついでにAeLL.の曲調そのままなSometime Diveも…(そろそろ正体、見せたほうがいいんじゃない?)。

『パンツの穴』の予告編はこちら
ちょっとエッチな内容だけど、何だか懐かしくて微笑ましいです。
高校生くらいの男子だと仲間内で誰が最初に童貞捨てるか、なんてドキドキワクワクして当たり前。
早く捨てたヤツは「大人の階段昇った男」みたいな尊敬の目で見られたりします(笑)。
でも、ホントに大切なのは「いつ」じゃなくて「誰と」なんだけどね。
予告編見て「青春やなあ」「21年前の菊池桃子ちゃんは可愛かったなあ」とか思い出しました(^_^)。



話はコロっと変わりますが、Vocaloid(ボーカロイド)のアルバムも年内に出ます。
ニコニコ動画を見てる方にはボーカロイドなんて常識ですが、世間一般では「初音ミク」の名前も聞いたことない人もいます。これほど情報格差の大きい歌手(?)も珍しい。
簡単に説明すると、Windowsコンピューターに音符と歌詞を打ち込めば、そのまま歌ってくれるというソフトです。元は人間(たいてい声優さん)なのですが、普通に打ち込むといわゆるロボ声みたいな感じになります。

Vocaloidの最初のシリーズが出た時は、「こんなの誰が使うんだ?」みたいに思ってましたが、version2になって「初音ミク」が発売されてから印象がガラリと変わりました。あの声とあのキャラクターの奇跡的なマッチング…。

ちょうどその頃、某サイト運営する会社から初音ミクの音楽プロデュースの仕事を依頼され、Mac一筋だった自分がそのためにWindowsを買いました(笑)。使ってみるとわかりますが、簡単な割にはエディット次第で色々できてかなり面白い。
最初にミクを使ったのは2年前。自分のオリジナルではなく後輩ミュージシャン・KeNちゃんの「LOL」というテクノ・ポップ曲でしたが、ニコニコ動画でいきなり大ヒット。動画が素晴らしいこともあって1位になってしまいました。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8033594

ソニーDVDやセガのゲームにも使われたものの、音源としてはずっとリリースしてませんでした。
そんなこともあって「CD出しましょう!」という話が盛り上がり、夏くらいから少しずつミク用の新曲も作ってました(^_^;)。
昨日のニコニコ動画・生放送でKeNちゃんと作詞のエンドケイプさんが2時間出演し、新曲のプロモーションをやりました。かなりの勢いで盛り上がってます(^_^)。

このへんまではボーカロイドの光の部分。

長くなってきたので、本題はまた明日書きますが、僕がリミックスした「LOL」のボサノバ・バージョンを先ほどアップしたので、「機械にボサノバなんて歌えるか!?」なんて思う方はぜひご覧下さい。
歌詞も動画もカラフルで素敵です。

携帯の方はコチラで。
前回書いた「For The World」、予想より早くiTunes Storeで配信されました。
$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

Key of Life

「For Our World (feat. Michelle & Mai)」


1日遅れてAmazonでも。たった1曲ではCDは作れないので今のところはMP3のみです…。

チャリティーソングですし、アーティスト名はどうでも良かったのですが、便宜上「Key of Life」ということになりました。
それにしても、すごい時代になりましたね。スタジオで完パケした曲を最短3日後には世界で発売することができるわけです。10年前にはとても考えられなかったなあ…。

僕は日本にiTunes Storeができる前からの会員で、アメリカに架空の住所を登録してUSAアカウントで曲を買ったり、試聴したりしてました。架空はもちろんイケナイことなんですが、住所登録を取りつぐサービスをしてくれる業者があったので…(^_^;)。
(クレジットカードは日本の住所のままでも大丈夫だったので、チェックは緩かったようです)

タワーレコードや小さな輸入盤ショップなどで「お宝レコード」探しをしていた人間にとっては、自宅に居ながら100万曲を検索、購入できるシステムはまさに夢のようでした。シスコやマンハッタンレコードなどの輸入レコードショップの人たちはどうなるんだろう…と思いながらも「一度覚えてしまった便利さ」にはなかなか勝てません。

その後、日本にもStoreが上陸し、あれよあれよという間に席巻…するかと思ったら、日本ではパソコンより携帯の普及率が多いためにシェア10%程度で留まっているそうです。
ちなみにアメリカでは有料ダウンロードの70~80%をiTunes Storeが占めています(最近ではAmazon MP3が急追してるみたいですが)。小売りマージンが30%という現状を考えると、どれほどApple社は儲かってしまうのか…? iMac発売以前、ライバルだったビル・ゲイツが助けなかったから倒産していた、なんてことが嘘みたいですね。
ちなみに僕は20年来、Mac一筋なので、かなりAppleに貢いでいます(笑)。

できたらAppleではなく、日本の会社がこういうシステムを作ってくれれば良かったのですが、「インターネット・ビジネスは一人勝ち」の法則は残念ながら事実のようですね。iTunesだけでなく、Amazon、Google、Facebook、Twitter…みーんなアメリカの会社です。日本で日本製のものを買っても、どんどんアメリカにお金が入るシステムが完全に出来てしまいました。
にもかかわらず、現在アメリカも失業率10%で苦しんでいる、ということは、一部のIT長者たちが世界の冨を独占してることになります。恐ろしいほどバランスが悪いですね。


バランスといえば、これを見て下さい。
$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

これはiTunes Storeで今回の曲が配信される国々の地図です。
世界配信!といってもこの23ヶ国だけなのです。北米とヨーロッパ、そしてオセアニアと日本。
アジアでは日本だけということになります。アップルストアは世界中にあるのに中国や韓国にiTunesのMusic Storeがいまだにない理由はおそらく違法ダウンロードが蔓延してるからでしょう(^_^;)。

ただ、それよりも僕自身が恥ずかしいと思ったのは、先進国だけが世界である、みたいな錯覚を持ってしまったことです。
今回のジャケット写真を提供して下さったアジアチャイルドサポートの池間先生によると、貧しさの中で飢えて亡くなっていく子供たちがすごく多いのに、世界全体からみたら決して食糧不足ではないそうです。
日本、北米、ヨーロッパなどの先進国は世界人口の2割なのに、食糧全体の70%を消費している、と。つまり、配分のバランスが悪すぎるわけです。毎日の学校給食から出る残飯はものすごい量らしいので、それなら最初から分量を減らして世界の子供達に分けたらどうか、と素人考えでは思うわけですが、そうそう簡単にはいかないようですね(>_<)。


そんなこともあって、今回はダウンロードの寄付金よりも、YouTubeを見た人の心のどこかにアジアの子供達の姿が残ればいいと思っています。写真のインパクトは絶大ですし。

普段、怠惰でいい加減な生活を送ってる僕でさえも、「ジャケットに写っている幼い二人(お姉さんと弟?)は今日はご飯を食べられたかな?」と気になってしまいます。
彼らはカンボジアのステンミエンチャイというゴミ捨て場で暮らしているそうです。ゴミ山の中にあるビンなどを拾って売って、一日中働いて100円も貰えない…。
おかしいでしょ? こんなの。少女売春やエイズ問題も解決の糸口さえ見つからないし。



ただ、そういうアジアの現状を20年間も支援し続けて来た池間先生でさえも、今年の東日本大震災の爪痕ほど悲惨な現実はなかった、とおっしゃっています。
僕がBGM制作した本の付属DVDでもショッキングな写真、映像がたくさん載せられています。仙台を拠点として、すでに300ケ所以上の被災地に支援物資を届けられたそうで、一度も東北に行っていない自分は恥ずかしいです…。

そういえば、氷室京介さんの先週の被災地寄付のニュースは素晴らしすぎて、ますます恥ずかしくなりました(笑)。僕は正直言って苦手なジャンルだったのですが、これを機にBOOWYも聞き直してみようかと思いました。
ああいう歌い方の先駆者ですし、50代になってますますカッコ良くなられたようで…。
6億6千万という金額もすごいですが、赤十字を通さずに自治体の長に直接お金を渡したのもGood Jobですね。100%リスペクトです。


今回のYouTubeのほうは出版関係の方々が「10万再生プロジェクト」と称して、ブログなどで紹介して下さっているようです。
http://ameblo.jp/dokusume/entry-11031594054.html
http://sakura-miyuki.jugem.jp/
(2011.09.28)

お会いしたことはありませんが、心は充分伝わりました。ありがとうございます。
毎日を一生懸命生きるしかない、と改めて思いました。

大震災以降、被災地の方々の過酷な状況を見て「とても音楽なんてやってる場合じゃない」と思ったミュージシャンの話はたくさん聞きました。「彼らにとって必要なのは水と食料、そして電気や道路などのインフラであって音楽なんて何の役にも立たない」…僕もその一人です。
3.11から5月、6月くらいまでは無気力とまでは言えないけれど、自分の中に漲るクリエイティブなパワーが欠けていました。ホントに今年は台風もあったり大変な年で、仕事が減ったり、音楽業界も危機的な状況が続いていますね。

「音楽にできることって何だろう…?」

って、ずっと考え続けていたような気がします。プロになって20数年、そんなことはほとんど考えたことがなかったし、自分の作った音楽に商品価値があるのなら、サラリーマンやってる友人たちと同等以上の収入があっても不思議じゃない、とも思ってました。
そんな思い上がった気持ちががここ数年のCD不況で吹き飛び、そこで起こった大震災ですから、「音楽なんて世の中にとって必要あるのか…?」と真剣に考えたミュージシャンは僕だけではないはず。


前置きが長くなりましたが、その疑問の答えがひとつ出たような仕事があったのでここで紹介、宣伝したいと思います。
7/21のブログに登場した二人のハーフ女性シンガーとコラボした1曲「For Our World」です。
これは元々、アジアチャイルドサポート代表の池間哲郎氏の著作のDVDに収録するために作りました。そのBGMでは制作費をもらっているので100%の無償ボランティアではありません。

最も大切なボランティアは、自分自身が一生懸命に生きること (DVD付)/池間 哲郎

¥1,680
Amazon.co.jp

ただ、池間先生の他の著作やご活動、そして実際にウチのスタジオに来て頂いて直接お話をうかがっているうちに、「東北もメチャクチャ大変だけど、それ以上に過酷ともいえるアジアの子供たちの状況をもっと世界に知ってもらいたい」「そのために自分の音楽がもっと役に立てるかもしれない」と思いました。


携帯で見る方、説明文を読んでみたい方はYouTubeのコチラで見て下さい。

詳しくはYouTubeの説明文「もっと見る」に書いてありますが、その前に写真と音楽で何かを感じてもらえたら…と思います。別に寄付を募ろうとかいう意図はありません。まず知ってもらうことが大事だし、僕たちひとりひとりが毎日を一生懸命に生きることがもっと大事である…と池間先生は言っておられます。
僕もその言葉を胸に、一生懸命に音楽と動画を作りました。

歌ってくれた歌姫のひとり、Mai Yamanaka(亡くなったジョー山中さんの一人娘)は今アフリカのガーナでボランティア活動しています。帰るのはクリスマスの頃です。
愛する家族やボーイフレンドを残して、そこまで頑張れる彼女をリスペクトします。僕にはとてもできないし、スタジオ移転の借金がまだ残ってる状況でこれ以上のボランティアは不可能です(^_^;)。
(写真がちょっと見つからないので再掲します)
$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

もうひとりのMichelle(写真右側)はR&BやRockを歌うメルボルン(オーストラリア)出身のシンガーです。
MySpaceのページではセクシーでカッコいい歌が聞けます。
二人が書いてくれた歌詞も素晴らしかったので、メッセージが伝わるように僕が日本語訳もつけました。字幕を上手く入れられるソフトがなかったので、iMovieの手作業でやったのでタイミング調整に結構時間がかかってしまいましたが…。


過去に5回ほどボランティア、チャリティーCD企画に参加してきましたが、自分自身に余裕がないとなかなか難しいですね。
でも今回ほど強く「見て欲しい、聞いて欲しい」と思ったことはありません。
ゴミの山やマンホールの中で暮らしたり、11才から売春のために売られたり、300円の薬を買えなくて亡くなっていく状況…。
正直に言えば「知らないほうが幸せに暮らせたかも」と思ってる自分もいます。でも知ってしまった以上は何かしたい。先進国に暮らす僕たちの「幸せの1%だけ」は分けたい、と。
とりあえず、今回のダウンロード収益に関するアーティスト印税、著作権印税は寄付しますし、時間とお金に余裕ができたら、自分もアジアの国々へ行って何かできれば…と思っています。

こういうことを書くと僕のことを良い人だとか誤解する人がいるかもしれませんが、実際はダメダメな人間です。約束はすぐ忘れるし、意志も弱いし、いい加減でテキトーな浮気者です(^_^;)。
そんな僕でさえも「何かしなくちゃダメだ」と思ったわけです。
偽善者と言われることを怖れない…ことも池間先生の著書から学びました。

結局夏休みは取れないまま8月は終わり、相変わらず仕事に追われてブログがなかなか更新できません。
「夏も終わったなあ」と思ってたら、また今日は暑くなったりして、何だかよくわからないですね。
とにかく今年は激動の年なので、健康にだけは気をつけて無事に乗り切りたいものです。

今日は胃がん検診に行ってきました。お世話になった先輩方がガンで亡くなったりしてるので、早期発見が何より大事だと思います。会社勤めではないので、健康診断に行く機会が全くなく、今回も9年ぶりの検査なのでちょっと不安(^_^;)。

昨夜から絶食して、保健センター行ってバリウム飲んでグルグル回されてレントゲン撮って…結果は2~3週間先です(世田谷区の行政サービスなのでたった1000円でした)。
これを読んでるミュージシャンおよび自由業の方々は特に不摂生な毎日を送ってると思われるので、ぜひ健康診断、行きましょう!(笑)



最近はインスト、BGMの仕事が多く、普段やらないジャンルを突然リクエストされる場合もあります。
ちょっと前の仕事で、どうしてもボサノバ&ラウンジ系の音源が必要になり、深夜にイギリスのサイトからダウンロードして買いました。
作編曲家にはおなじみ、Zero-Gという会社の音源です。

次の日の朝が締め切りの仕事でしたが、深夜3時ごろにダウンロードして充分間に合いました。全部で4GB、並行ダウンロードで15分くらいかな。
79.99ドル(イギリスなのになぜかドル決済)で、円高の恩恵をちょっぴり感じました(^_^;)。
ホント、便利な時代だなあ…。でも便利すぎてちょっと怖い。

昔だったら渋谷の(今は亡き)ヤマハ店とかに出かけて試聴して、いろいろ悩みつつ12000円のサンプリングCDを買う、みたいなことが普通だったのに…。
「代理店のクリプトンさん、ごめんなさい」の気分です(笑)。



でも、そう考えたら音楽全体も同じ。便利になった、いや、なりすぎたように感じます。

昔は制作の打ち合わせとかで「こんな感じの曲がいいよね~」とか言われたら、その1曲だけのためにCDを買ってました。
bmr(ブラックミュージックレビュー)誌で、JAMさんはじめ、信頼できるライターさんが誉めているアルバムがあったらしっかり手書きでメモして…。
そのメモを片手に渋谷のタワーレコードに行くわけです。時にはCD20枚(ほとんど洋楽)まとめ買いしたこともありました。
当時は制作費(=ギャラ)も潤沢だったから、そういう贅沢も可能だったということ。

今は「こんな感じの曲」って言われたら、ほとんどYouTubeで見つかるし、アーティストをよっぽど気に入らないとCDは買いません。iTunesでダウンロードする程度で…。
制作側がこんな感じではダメなんだけど、これも時代、と言い訳するしかありません。


すごく便利! お金もほとんどかからない。
でも、それでいいのかなあ?

作る人にお金が入らないと音楽も他の文化も衰退していくと思います。
図書館で借りたり、ブックオフで買った古本の小説がとても良かったら、新刊で買うように心がけています。読んでいる時間の幸せを与えてくれた対価と思って…(でも最近は使えるお金も少ないし、本を読む時間そのものが取れないから偉そうなこと言えない)。

音楽も同じですね。
YouTubeとかでタダで聞くのが当たり前になっちゃうと、誰もお金を使わないし、良い音楽もだんだん生まれにくくなります。

「1曲のためだけにアルバムを買ったら、他にステキな曲が見つかった!」…僕もそんな経験がいっぱいあります。もちろん反対に、シングル曲以外はどうしようもないアルバムだったことも多々ありますが(笑)。
でも、そんなスリルが楽しかったし、ジャケット買いなんかも含めて、パッケージ・ビジネスがしっかり成立していたわけですね。
ミュージシャン、レコード会社、ショップなど、音楽産業全体が生き生きしていた20世紀が懐かしい!
もちろん懐かしがってるだけじゃ先に進めないからいろいろ考えてますけど(^_^;)。
ジョーさんの葬儀も終わり、また時間に追われる毎日が続いています。
おかげさまで仕事は増えていますが、制作費は下がってきているので生活はなかなか楽になりません。まあ、僕の場合、お金も時間も有り余ると良からぬ遊びをしてしまうみたいなので、今くらいがちょうどいいのかもしれません(^_^;)。

前夜式の時に牧師さんが「故人を偲ぶ気持ちは大切にしながら、残された人たちは楽しい人生を送りましょう」と言われていました。誰も死というものから逃れられないけど、普段はほとんど意識しませんよね。でも、時々こういう敬虔な気持ちを持つことも大切だなあと思いました。

追悼演奏はミッキー吉野さん、斎藤ノヴさんに混じって、斎藤昇君がサックス・プレイヤーとして大活躍していたのが印象的でした(こういう場合、活躍という言葉は変だけど…)。
本当に彼のサックスは素晴らしい。ミッキーさんのピアノ伴奏で「人間の証明」が演奏された時には斎藤君のとなりでジョーさんが歌っているのが聞こえてくるようでした。
教会の葬儀に行ったのは久しぶりでしたが、美しさに溢れている感じで、なかなか良いもんだなあ…と不適切なことも考えてしまいました。



話はコロっと変わりますが、その葬儀で久しぶりに会った方に連絡を取るというのが主目的で、Facebookのアカウントを取りました。10数人の友人からずっと誘われていたのに、グズグズして入らず、今ごろ…って感じですが…(^_^;)。

入ってみたら、いきなり知り合いがズラ~って並んでいて、学生時代の友人とか懐かしてく、つい友達申請をしちゃいました。仕組みがよくわからないので、メッセージも送らず、もしかしたら気を悪くした人もいるかもしれません。ゴメンナサイ。完全な初心者だけど、これから覚えていきます…(笑)。

でも、MIXIもTwitterもアカウントだけとって全然やってないという実績があるからFBもどうかなあ。
いろんなつぶやきや投稿見ると、みんなよく書いたり、写真撮ってる時間あるなあと思ってしまいます。僕が単に余裕がないだけなのか…。
「誰かとつながっていたい!」という気持ちは共感できるけど、もうちょっとペースを落としてやりませんか、みなさん…?(^_^;)
スローライフってほどじゃないけど、ゆっくり音楽を楽しんだり、散歩したりする時間を優先したいなあと思ってる今日この頃です。



7~8月にやってる仕事は10月から12月にかけてCDやその他のメディアでいろいろ出て来る予定です。作曲者として名前が入ってるのもあれば、別名儀でやっているのもあり、全く名前の出ない仕事もあります。どれも、仕事があるだけ有り難いと思って頑張っています(^_^)。

名前の出ない代表としてはCM音楽がありますね。20代の頃はテレビ中心にいろいろやってたのですが、広告不況のせいで、ここ数年はかなり減ってきてます。
そういえば、ライバルメーカー同士のクルマのCM音楽をやったこともありました。こういうのは名前の出ない仕事の利点ですね。タレントさんだったら絶対あり得ないことですから。その時は別々の広告代理店からCM音楽プロダクション(音プロと呼ばれていた)に行き、偶然時期が重なったのかな。

今月からJ-WAVEさんのCMもやらせていただきました。
$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック
月曜~金曜の10:25と15:15からやっているパブリシティー枠のBGMです。1~2分のロングCMで、5曲ほど作りましたが、スポンサーや内容によってBGMが変わります。


クルマに乗ったらだいたい僕もJ-WAVEをかけますが、やっぱりミュージシャンに一番近いステーションという感じですね。ビクターのアーティスト時代は何度かゲストでも出させてもらいました。
本部スタジオ以外に、スペイン坂やタワレコ渋谷店のガラス張りスタジオに行ったこともあります。一般の方がたくさん目の前を通るのですが、だいたい、みんなスタジオの中を覗くので、すごくイヤでした。「誰が出てるんだろう? ケッ!知らないヤツだ」と言われてる気がして(^_^;)。

最近ではラジオなくてもパソコンで聞けるラジコっていうサービスがありますね。というか、昨日知ったんだけど…(笑)。
こういうのがあると気軽にラジオ聞けて楽しいと思います。スポンサーかネットワークの関係で首都圏のパソコンからしかアクセスできないみたいですが。



CMといえば、こういうのもやっています。
最近発刊された佐藤剛史氏の自伝的小説の、感動的な一場面を抜粋した映像CMです。


11分もある映像を飽きさせないでBGMを作るのはかなり難しかったです。あまり音楽が出しゃばりすぎてもいけないし、メロディーが展開しすぎるのも良くないので、微妙なサジ加減で…。
佐藤剛史氏の『自炊男子 「人生で大切なこと」が見つかる物語』は僕ももちろん読みましたが、農学部の先生っていうのは考えてることがとても面白くてためになりました(^_^)。
生きることは食べること。食べることは生きること。当たり前のことですが、普段、他の動物や植物の命を頂いて僕らは生きている、ということを思い起こさせてくれる本です。
それと、僕は全然料理をやらない人間なのですが、これを読んだら、ちょっとやってみようか? パスタくらいなら作れそう…という気になったのが、自分でも珍しく、面白かったです。




Youtubeついでにこんなのも。


僕の作曲じゃないですが、ウチのスタジオでレコーディング&ミックス、アレンジの一部をやりました。イケメン二人組なので、最初はチャラい奴らだろうなと思ってたら、意外にしっかりしてて礼儀正しいし、音楽に対して真摯な態度だったので好感を持ちました。
僕のアレンジはコーラスを多用するので、初体験ということで苦労してたみたいですが(^_^;)。結果的にはちょっと切なくて、良い感じに仕上がったんじゃないかな。
CDの価格がかなり強気な設定なのが残念。メンズ雑誌のファンしか買わないでしょう(笑)。

ダラダラまた長文書いて失礼。また仕事に戻ります。

ニュースで耳にした方も多いと思いますが、ジョー山中さんが亡くなってしまいました。
前々回のブログにお見舞いに行くと書いたのはもちろんジョーさんのことで、横須賀自衛隊病院まで行ったわけですが、その時はギリギリ意識らしきものがありました。
一緒にいた人たちと名前を呼んだら目を開けてくれたので、「奇跡を起こして下さい!」「僕たちにもう一度歌を聴かせて下さい!」と叫んだのですが、結局願いは叶いませんでした…。

亡くなったお知らせを聞いて一昨日の深夜に鎌倉の自宅まで行き、朝までジョーさんのそばでゆっくり話をさせて頂きました。その時は、お見舞いに行った時よりも綺麗というか穏やかな顔で、家族の方ともいろいろ話しました。
そっと声帯に触ったら、普通の日本人ではみたことがないほど筋肉が発達していて、50年近く歌い続けるとこうなるんだ…と変な所で感心したりしてました。


僕にとっては音楽業界で最初に作曲家として認めていただいた方でした。CD化されたのは3曲だけでしたが、その後もずっとジョーさんファミリーの末席に加えていただき、公私ともにお世話になったので、残念の一言では語れません。僕のユニット、Key of Lifeのアルバムで、フィーチャリング・シンガーとして歌って頂いたこともありました。

ライブも何十回も見たし、自宅に遊びに行ったり、ウチのスタジオにも子供達を連れて何度かレコーディングに来ていただきました。今は亡き厚生年金会館で、ジョーさんのバックでキーボードを弾いたのも良い思い出として残っています。


とにかく天才的としかいいようがないシンガーで、あの唯一無二なソウルフルな歌声を二度と生で聞くことができないと思うと寂しくて仕方ありません。
小学生の頃、映画『人間の証明』を見た時は、「すごく良い歌だなあ…」と強く印象に残りましたが、まさかその方と仕事できる日が来るとは思わなかったし、個人的なお付き合いまでさせて頂けるなんて…。



映画のラストシーンで流れたこの主題歌は、間違いなく日本の音楽シーンに残る名曲でしょう。こんなに深い哀しみを感じさせる曲、歌は他にないと思います。特にサビの高音が素晴らしく、胸をえぐられるような歌唱です。
映画の中のジョーさんは母親に捨てられた悲しいハーフ黒人の役を演じていて、まるで孤児院育ちのジョーさんのために書かれた脚本みたいでした。

動画の最初に「母さん、僕のあの帽子…」の西条八十の詩を読み上げる松田優作さんもジョーさんの親友でしたが、ずいぶん前に亡くなりましたね。僕らの世代にとっては「太陽にほえろ!」が懐かしいです。


ジョーさんはシンガーとしてだけでなく、人間的にも本当に素晴らしい方でした。
僕らみたいな後輩ミュージシャンにも決して威張ることなく優しく接してくれたり、ファンの方たちにもすごくフレンドリーで…。若い頃にボクサーをやってたり、よろしくない事件を起したり、怖いイメージを持つ方もいると思いますが、実際は正反対でした。
子煩悩だし、他人の子供や老人にもすごく優しく、みんなから好かれていました。

$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

これは去年の夏にジョーさんの自宅でバーベキューパーティーをやった時のスナップです。ガンの具合も少し快方に向かっていた頃で、みんなでビールをたくさん飲んでいました。
バースデーソングをみんなで歌って病気のことを励ましたら、涙ぐんでおられました。ジョーさんの涙なんて見たことがなかったので、逆に不安になった記憶があります。
(写真の一部は削除しました)
前々回も登場した娘のマイちゃんは、パパを心配しながらも楽しそうでした。

当時ブログに写真を載せようと思っていたのですが、このパーティーの後、深夜にその自宅が全焼してしまい、とてもできませんでした。
僕が弾いたピアノも燃えてしまい、とてもショックでしたが、亡くなられたことに比べたら…。


病魔との闘い、自宅の火事など、晩年はホントに大変だったと思います。
最期まで波瀾万丈だけど、本当に多くの方に夢と希望を与えて下さったジョーさん、ありがとうございました!
先日亡くなった原田芳雄さんなど向こうで友達が大勢待っていると思いますが、しばらくの間は、ゆっくり休んで下さい。
今夜はお通夜(教会なので前夜式)に行ってきます。バンドメンバーによる追悼演奏があるそうです。
昨日は初の「スリーマン・ライブ」見てきました。
スリーマンとはHammer率いるGHPプロダクションの男性アーティスト3人。

$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

●ViRGO a.k.a HAMMER
●BiG BEN
●George-K
英語的には3 menなんだけどスリーマンというほうがピッタリくるから不思議です。
みんな友達だしプロデュースもしたりしてるから、見ないわけにはいかない!ということで池袋のクラブMISMATCHまで行ってきました。ここは元ピンクノイズ(二子玉川)の棚谷さんが新たに店長になったということでご挨拶もしたかったし…。

夕方までスタジオで仕事があったので、着いたらすでにGeorge-Kのライブが始まってました。
ちょうど僕が提供した「そばにいて欲しい…」をやっていて、盛り上がっていたのでホッと安心(笑)。あれは元々リスニング用というかON AIR用に作った曲で、あまりライブ向きではなかったので…。今回はひとり1時間という長丁場だったのでやってくれたのでしょう。

レコーディングの時よりも歌が上手くなったみたい。いいね~! このペースで歌もラップもできれば最強です。俳優もやってるし、ルックスが良すぎることもあって、リスナーから何度も「チャラ男~!」とか呼ばれてましたが、実際の彼は全然そんな男じゃないですね。むしろ真逆。もちろん呼んでるほうも冗談だろうけど(^_^;)。

毎度盛り上がる「シャララ・よろこびのうた」まで一気に頑張ってくれました。
DUOのライブの時も思ったけど歌ってる時の表情が最高ですね。こんなに良い笑顔で歌えるアーティストがあと日本に何人いるんだろう?って思うくらい。
今後曲提供する機会があったら、あの笑顔を生かした曲を書きたいな~。「そばにいて欲しい…」の歌詞じゃ笑顔になれないし(^_^;)。





続いてBiG BENの登場。今回は歌う前に3人それぞれが作った動画をスクリーンに流す趣向らしく、「ドラゴンボール」を探すというテーマで爆笑動画が流されていました。
夏にピッタリの「Summer Island」に始まり、和製リッキー・マーチンと呼ばれている「Beastie Love」など。このへんは僕とBENのコラボ曲ですね。
それから僕がアルバムでイチオシのバラード「誓い」やHAMMER制作の「One for all , All for one」など。こうやって聞くと、2ndアルバムも良い曲がいっぱいあるなあ(笑)。

Treasure/BiG BEN

¥1,500
Amazon.co.jp

それから1stアルバムの曲や新曲バラードなども歌い、最後は「Fighting!」(これもBENと僕の共作)で締め。最後は限界まで頑張ったらしく、かなり息が切れていたけど(^_^;)。
新潟のワンマンライブ以外では一番長時間やったみたいだから無理もないでしょうね。



そして最後は真打ちのHAMMER登場! 彼の功績は一般の人たちにはあまり知られてないけど、数々の人気イベントをオーガナイズして、HIP HOP、R&B界隈の音楽シーンを盛り上げて来た張本人です。
ソロ名義のViRGO a.k.a HAMMERとしてのライブ。ものすごく盛り上がってビックリしました。
あの難解なアジアン・ヒップホップでここまでリスナーの人たちがノレるとは…。

今回はDUOの時より音響も良く、完全にダンス・ミュージックとして成立してました。僕もライブ用音源のマスタリングを手伝ったので嬉しかったです。
まあ、元々の曲がキャッチー(特にサビが覚えやすい)で、歌詞がわからなくても楽しめる所がいいですね。
でも「桃太郎物語」をベースにした独特な歌詞がわかるともっと楽しいので、ライブを聞いて盛り上がった人はアルバムもチェックしましょう!

貴種流離譚~上巻~/ViRGO a.k.a. HAMMER

¥2,000
Amazon.co.jp

あと忘れちゃならないのがライブを盛り上げたパーカッションのMITSU君とヴォコーダーをやったキーボードの人と女性ダンサー。特にMITSUのプレイは打ち込みで作られたサウンドに人間的なライブ・ノリをプラスして、どれだけ盛り上がりに貢献したかわかりません。
バックミュージシャンってあまり陽の当たらない存在で、HAMMERのブログにも書いてなくてちょっとかわいそうので代わりに僕が書きました(笑)。

そのMITSUのバンドUNNATURALも今レコーディング中とか。これも楽しみ!
ちなみに彼のお父さんは、僕が学生時代に聞きまくった「AB'S」のベーシスト・渡辺直樹さんです。2年前にMITSUから聞いた時はマジでビックリしました。
AB'Sはスタジオ・ミュージシャン達が作った知る人ぞ知るスーパー・テクニカル・バンドなので興味ある方は検索して下さいね! 僕はバンドスコアも買ってアレンジを研究してました(笑)。



ちょっと脱線しちゃったけど、スリーマン・ライブは最後がものすごく良かったです。
3人全員がステージに戻ってきて、彼らがプロデュースした高校生グループ・サムダイのカバーをやったんだけど、これがマジで素晴らしい。やっぱり、ああいう曲は大仏の顔じゃなくて、人間が笑顔で歌うべきなんだなあ…。
ラストにやった名曲「君に届きますように」はちょっとジーンときました。



3人が晴れ晴れとした笑顔で歌うのを見て、客席も一体感あって。ステージの3人がホントに羨ましかった…。
一応プロなので、ライブを見てこういう気持ちになるのは滅多にないのですが、ああ、いい仲間なんだなあ、と。

僕自身は若い頃から徒党を組むのが苦手で、一匹狼的(カッコよくいえば、ね)にやってきたけど、もっと仲間を大切にすれば良かった~としみじみ。かなり協調性に欠けるので…(^_^;)。
「3本の矢は折れない」のことわざどおり、ああいう仲間に恵まれたプロダクション、GHPは絶対成功すると思いました(前田社長も頑張ってるしね)。
スリーマン、成功して良かったね~!

ただ、3時間半も立ちっぱなしはさすがに無理。途中で腰がキツくなって何度か最後列の椅子に座っちゃいました。最年長(推定)だから、そこは許してもらわないと(笑)。

とんでもなくインターバルが空いてしまいました。
「生きてる?」なんて友人から聞かれたりしたけど、もちろん生きてます(^_^;)。
震災後のスローダウンからやっと抜け出し、新しいスタジオがフル稼働して、いろんな仕事を同時進行でやってました。プライベートでも色々重なって、公私ともに忙しくなり、ブログ書いてる時間も、他の方のブログを読む時間もほとんどありませんでした。
ここ数日で何とか余裕を取り戻し、これからは通常の態勢で仕事しながらブログも続けていこうと思ってますので、よろしくお願いします(^_^;)。

今年ももう半分以上過ぎてしまいましたが、激動の年ですね。「時間」というものの価値について色々考えさせられました。人生、生きてゆく中で、自分の持ち時間をいかに充実させていくか、残された時間をどのように過ごしていくか…?
なんて若い頃には考えもしなかったことを色々考えてしまいます。所詮、この世の生きとし生けるものは死に向かっているわけだから、生きることとは何だろう?と考えた頃もあります。
生きていく中で、お金ももちろん大切ですが、時間さえあればお金は産み出せます。でもいくらお金はあっても時間を買う事はできません。「電車使う代わりにタクシー使えばお金で時間は買える」などという論議は別として、100億円出しても「若さ」だけは買えません。

昔、音楽業界の先輩に「25才過ぎたら一年一年がすごく早くなるぞ」と言われて、何の気なしに「そんなもんかなあ?」と聞いていましたが、実際その通り。25才すぎ、30才すぎ、あっと言う間に40才と「光陰矢の如し」の諺どおり、過ぎてしまえば一瞬でした。
大学から20代前半にかけて、友達と徹夜マージョンしたり、パチンコ屋に入り浸ったり、朝まで意味もなく酒飲んでダベったり、時間というものを湯水のように使っていました。もちろん音楽の仕事も勉強もやってましたが、今から思うと全然甘かったと思います。

それに仕事についても無駄なことがたくさんありました。「危ないなあ」とわかりつつもやったCM仕事で後からその会社がつぶれたり、将来的な展望を持たないBGM仕事に何週間もかけて必死に作ったり…。
カッコよくてグッとくる歌ものをやりたくて業界に飛び込んだはずなのに、どんどん違う方向に進んでしまい、その憂さを晴らすために意味もなく遊んだり…。
あれだけ無駄な時間を過ごしたのによくもメジャーデビューできたなあと思います。売り込みの類はまったくしたことがなかったし、時代と運が良かったのでしょう。レコード会社に余裕がない今みたいな時代だったら絶対無理だったと思います。
そういう意味では、これからプロを目指す人は気の毒。デモの制作費とか激減したし、ネットが発達していろいろ便利にはなったけど、「便利=誰でも作れる」わけだから、よほど個性と実力がないと音楽をビジネスとしてやっていくのは難しい時代ですね。

自分自身のそういう後悔、反省もふまえ、後進の世代には、時間の価値を自覚して欲しいなあと思っています。
僕がプロデュースするシンガー、ミュージシャンは20代が多いのですが、僕みたいな無駄な時間、回り道を歩くことがないように、いろいろアドバイスしています。回り道を歩くのと一番近道を歩くのとでは、人生の中で5年、10年の差が出て来るからです。
もちろん回り道をすることが人生にとって逆に良い場合もあるけれど、今はあまり余裕を許してくれない時代なのが残念です。

良い音楽を制作、提供するのはプロデューサーとして当たり前!
それ以上に、アーティストの人生まで一緒に考えていける人になりたいですね。決して上から目線にならず、ちょっと人生の先輩としてアドバイスしながら、本人達が自然に考えてくれるように…。

なんてことを考えつつ、ブログもマメに更新していきますね。

今日は今から大先輩ミュージシャンのお見舞いに行ってきます。
先月レコーディングしたシンガー・モデルMai(右側の子)のお父さんです。
(左側の子はオーストラリアのシンガーMichelle)
$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック
病気が良くなることを祈って…。
最近は制作仕事の調子が上がってきました。音楽の神様、ありがとう!って感じ(^_^)。
でも原発の酷いニュースを見ると、ちょっとブルーになったりしてしまいますが…。

さて、昨日は渋谷のクラブDUOでG.H.Pのお披露目リリース・パーティーがありました。
G.H.Pとは2BACKKAのHAMMERが立ち上げたゴールデン・ハンマー・プロダクション。HAMMERって普通はハマーって読むけど、プロダクションではハンマーと呼ぶみたい。昨日初めて知ったけど、ちょっとややこしいなあ(笑)。
でも、音楽的にも人間的にも本当に素晴らしいヤツなので何年も前から「メジャーにいるより独立したほうが絶対才能を生かせるよ!」と勧めていたので、個人的にも嬉しいです。

ライブは、15組もの個性的なアーティストが次々登場する形式で、みんな素晴らしかったです。お客さんも当然のように満員! HAMMERの人柄を慕って集まったアーティストばかりなので、雰囲気もアットホームだし、スタッフの苦労も報われたんじゃないかな(^_^)。

$坂本裕介(Key of Life)のノージャンル・ミュージック

G.H.Pのメンバーであり、イベントスタッフとしても活躍したGeorge-Kのステージは今まで見た中で文句なしにベストと呼べるものでした。とにかく表情が良かった~。男から見ても惚れてしまうような爽やかな笑顔で、本人が心からステージを楽しんでいるのが伝わり、会場も盛り上がりました。ラストの「シャララ」ではお客さんのほぼ全員がサビの「よろこびのうた」メロディーを大合唱! あの一体感はすごい!
僕の提供した曲はやらなかったけど、アレはあまりライブ向きじゃないから仕方ないね~(^_^;)。


同じくG.H.PのBiG BENは新曲を3曲も歌ってちょっとビックリ!
ああいう大きな舞台では、歌い慣れた曲をやるのが普通なのに、新曲に挑戦する心意気はいいですね。声もしっかり出ていたし、震災をテーマにしたであろう歌詞の内容もグッとくる感じでした。

HAMMER a.k.a ViRGOは衣装もカッコよく、視覚的に訴えるステージでした。パーカッションのMITSUと女性ダンサーの組み合わせも良く、桃太郎伝説をモチーフにした不思議な歌詞内容がビンビン伝わる感じ。ちょっと残念だったのは音響面で、PAの具合のせいか低音域が大きすぎて、そこに全部持って行かれてリミッターがかかってしまったこと。遠藤さんにカラオケもマスタリングしてもらえば良かったのにと思ったりして…(^_^;)。
でも、そんな事情を吹き飛ばしたがフィーチャリングで友情出演したDiggyの豪快なラップ。いつもながら、凄いの一言。HAMMERとの息もピッタリで、9年ぶりのViRCAN DiMMERライブを楽しませてくれました。

シークレット・ゲストで登場したSEAMOさんのライブも凄かった~! 機材トラブルさえも最高のハプニングに変えてしまう、横綱相撲のようなステージングでした。本人は小柄だけど、全然そんなことを感じさせず、「アーティスト・パワー」って言葉を久々に思い出しました(^_^)。
「Continue」の歌詞はホントに泣けますね。「負けたら終わりじゃなくて やめたら終わり」とか、「どんな夢でも叶える魔法は続けること」とか…。
ライブを見て涙が出て来たのは、BiG BENの新潟ライブ以来だなあ…。

他のアーティストもみんな良かったけど、もう時間がないので失礼します。
G.H.Pの皆さん、ホントにおめでとう!!