僕は下品になりたかった。強く、いや強暴になりたかった。そうして、それが所謂民衆の友になり得る唯一の道だと思ったのです。
(太宰治、『斜陽』より)
正しく、自分らしく生きようと思えば息苦しい。かといって、友達の輪に入ろうと思えば、自分を演技する必要が生じます。道化たり、必死に友達の相づちをうったり・・・。
昭和22年に発表された『斜陽』。しかし、描かれている人間の本質は変わらないのかも知れません。
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