■甘やかされると制御できなくなる

アルフレッド・アドラーは、

早熟で制御が困難な性的欲動があるなら、

それはその子どもが

甘やかされた証拠である

と指摘しています。

 

欲動とは、

人間を行動に駆り立てる無意識の衝動

のことです。

 

性的欲動とは、

性的な欲動、ということです。

 

平たくいえば、

「口より手が出る」のように、

「やりたい」と思うよりも先に

性的な行動をする、ということです。

 

アドラーいわく、

通常、子どもは、

遊び半分の中で将来の性役割について

性的欲動を用いることなく準備しています。

 

しかし、甘やかされてしまうと、

その子どもは自己中心的、

すなわち、

協力関係をもって共同生活をする方ではなく

個人的利益の追求へと向かってしまい、

そこでのいかなる欲求も断念することが

できないライフスタイル(性格)

なってしまうのです。

 

個人的利益の追求となれば、

自分の欲を満たすことばかりに

関心が向くため、

性的欲動を制御することが

困難になると考えられるのです。

 

■父母のどちらと結びつくか

またアドラーは、

子どもが結びつく親について

指摘しています。

 

それは、

女の子は父親と結びつくもので、

男の子は母親と結びつくもの、

と仮定することを拒否すべき

ということです。

 

親のどちらかが甘やかす家庭では

子どもは性別によらず、

甘やかす親と結びつきやすく、

甘やかさない親と疎遠になりやすくなります。

 

これは、父親と母親が、

協力関係でない場合に顕著になります。

 

そしてそこでの甘やかしが、

子どもの性的欲動を発達させてしまい、

さらには制御不能なほどにまでなる、

とアドラーは指摘しているのです。

 

■父母の関係が大切

子どもが性的欲動について

健康に育つように望むのであれば、

父親と母親が協力関係であること

大切になります。

 

協力関係であると、

対等な話し合いによる合意の形成や

気持ちの通い合いが簡単になります。

 

そうした健康な共同生活を体現する親を

見て育つ子どもは、

課題に直面しても欲動に流されにくくなり、

困難に対して勇気を使いやすくもなり、

とても効果的です。

 

子どもへの直接の指導ばかりではなく、

父親と母親が協力関係であることも

大切にすることで、

子どもは健康に育ちやすくなるのです。

 

 

 

 

 

お読みいただき、

ありがとうございます。

 

プロコーチ11年目、常楽でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「男性優位社会を知る」シリーズ

 

 

結婚は”女性の役割”との和解ではない

~36歳の女性の例に学ぶ シリーズ(全6回)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ACE COACHING's Services here