今日は
アドラーの個人心理学
子どもの性的な動きと
それに応じる親の基本的な考え方
について書きました。

性的な動きとは
身体の変化や
生殖器についてなどの
性的な気づきについて
言ったり見せたりすることでしょう。

それに適切に応じることで
親子関係は楽になりますし、
子どもの教育を適切に
進めることもできます。

目次
・過度な注目を与えず普通に応じる
・過度な注目とは
・接するときは子どもの利益優先に


■過度な注目を与えず普通に応じる

アルフレッド・アドラー
子どもの性的な傾向について
次のように言っています。

「母親が、子どもの初めての
性的な動きに過度の注目を与え、
そのために子どもが
そのことの意味を過大評価することが
非常によく見られる。

(中略)

子どもがその性的な動きのために
叱られたいという理由で
その習慣をやめないことがよくある。

子どもとの関係において、
この問題(その性的な動き)を
過大評価することなく、
他の問題のひとつとして
普通に扱うのがよいだろう。」


子どもが性的なことに気づき
それを動きとして母親に伝えたときに、
母親が過度に驚いたりして
他の問題のときに与える注目より
大きな注目
を与えてしまうと、

それは子どもに
その性的な動きをすることが
通常よりも大きな注目を
得られる手段と学習させて
しまうことになる

ということです。

なので母親としては
今はまだ子供に
性的な動きはないとしても、
いずれは性的な動きを示す日が来ると
心構えを持っておくことが大切

ということです。

心構えを適切に備えておけば
初めて子どもに性的な動きがあったときに
「来るものが来たな」と
心構えがないよりは冷静
応じられるため、
子どもに過度な注目を与えることなく
普通の問題として受け止められる
というわけです。

■過度な注目とは

過度な注目を与える、とは、
例えば、
「非常に大きく驚くこと」です。

相手にしてみれば
「非常にびっくりされる」
というのは、
大きな評価を下されている
ということです。

子どもにしてみれば、
自分はわからないから
ただ質問しただけなのに、
「非常にびっくりされる」を
されてしまうと、
それが特別なことであるかのように
感じると同時に、
質問した自分もびっくりして
しまうのです。

すると性的な動きをすることは
普通ではない注目を得られる方法
学習することになってしまいます。

だから、
ただわからないから質問したことに
母親が普通に応じてくれるのは
安心であると同時に、
無理に注目を得ようと頑張らずとも
普通に接すれば母親は
自分に注目を向けてくれる

自然に思えてくることです。

驚く以外でも
性的な動きに対して
普段しないような反応を返すと
「特別」になりがちです。

例えば、
急に真剣になってお説教し始める、とか、
大声を上げる、とか、
拒絶を示す、とかです。

性的な動きだからといって
母親が「特別」ではなく
普通」に応じれば、
子どもも母親も動揺することなく
互いの対人関係も
継続することができます。

また、他の例でいえば、
子どもの性的な動きについて
母親が父親に話したら、
父親がそれを特別視して
子どもに過度な注目を与えることです。

それも子どもに
普通ではなく特別な状況と
知らせることになるため、
避けるべきでしょう。

普段しないような接し方は
過度な注目を与えることに
なりかねませんので、
自然なやりとりの中で
他の数ある問題のうちのひとつ
として扱うこと
で、
楽にすごせるようになります。

■接するときは子どもの利益優先に

子どもの性的な動きに応じて
母親が子どもに性的な行為を
持つことも避けること

アドラーは勧めています。

なぜなら、
どこまでが安全で、
どこからが危険なのかが
事前にわからないし、
そもそもそれがわかっても
適切に自分や子どもの感じ方を
操作することなどできないからです。

手を取ったり
肩に手を置いたり
ときには抱擁することなど、
適度なスキンシップはあっても
性的快楽や興奮を感じるものでは
あってはならない
のです。

もし親は子どもと
性的な行為をするようになれば
それは度を越した甘やかしであり、
子どもは”甘やかされた子ども”
なります。

”甘やかされた子ども”は
将来に多くの課題を先送りするため、
特に他者への関心を持つことが
困難になること
がよくあるため、
生きることが大変になりがちです。

そうならないためにも
親は常に
自分の利益よりも
子どもの利益を優先するような
接し方をすることが望ましいわけです。

私は親に
性的に利用されたことがあるので
アドラーのこの考えに
深く共感を感じます。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ10年目、常楽でした。



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