今日は、

何度も事故や病気を

経験する子どもの世界像

について書きました。

 

その世界像のままだと

何がおきるのか、

また、世界像の整理により

感じるしあわせを増やす方法

についても書きました。

 

目次

・外の世界は危険である

・生きづらくなる

・世界観の整理

 

■外の世界は危険である

アルフレッド・アドラーは、

何度も事故に遭ったり病気になる子どもは、

世界は危険に満ちており、

それを前提に行動するように

なるかもしれない、と指摘しています。

 

 

ある程度の回数の

事故や病気を経験すると、

家庭の外の世界は危険と

感じるようになります。


そうなると

外の世界に対して疑い深くなり、

自分を守るためにいつも不安

いようとします。

 

不安を身にまとうことで

自身を危険から守ろうとするのです。

 

実際に外の世界に出た時に

その不安を裏付けるような体験に

注目するために、

時間の経過とともに

不安の根拠や証拠が増えていって

不安はどんどん大きく育ち、

「外の世界は危険である」という世界観を

”事実”とまで確信するようになったりします。

 

そうして、

「外の世界は危険である」が

世界観として深まるのです。

 

■生きづらくなる

この世界観が深まると、

だから自分は外出すべきではない」とか

可能な限り外出は控えねばならない

などの自己理想も深まって、

家庭の外への接触を避けるようになります。

 

そうしてすべての困難を

「外の世界は危険である」にひもづけて

考えるようになります。

 

そうした困難は

克服せず回避します。

 

困難を克服しない、ということは、

人生の課題を解決できない

ということです。

 

人生の課題を解決できないと、

感じるしあわせは増えません。

 

幼い頃は親が面倒をみてくれますが、

年齢を重ねるごとに状況は変わります。

 

交友の課題、すなわち、

友人をつくって良好な関係を持つ課題

「外の世界」に出ることになるため

なるべく避けるようになります。

 

やがて成熟した年齢になって

通常であれば仕事をするような

年齢になれば、仕事の課題に直面します。

 

仕事をすることも「外の世界」なので

これを避けるために創造的になります。

 

親が面倒をみられるうちは

苦しくとも生きてはいけます。

 

しかし、親が面倒を見られなくなると

経済的自立を迫られることとなり、

生きるためにも仕事の課題を

避けることができなくなります。

 

そこでなるべく「外の世界」との関係を

薄くするために使い始めるのが神経症です。

 

神経症とは、端的にいえば、

直接関係しないAとBを用いて

AだからBできない」と示して

課題を避けようとすることです。

 

「外の世界は危険である」が出発点なので

「自分は外の世界に出るべきではない」

との自己理想を実現するために、

例えば、

自分は病弱だから仕事ができない、とか、

自分はすぐパニックになるから

仕事ができない

などと示して仕事を避けようとするのです。

 

しかし、生きていく以上、

経済的自立は避けられないため、

「外の世界」となるべく疎遠な仕事

生計を立てることを目指します。

 

さらに、最後の課題である、

愛と結婚の課題も、

「外の世界」であるため、

避けようと努力することになります。

 

しかし性衝動はあるために、

それを抑えられているうちは

この課題を避け続けられますが、

抑えられないようになったら

結婚には至らない方法で

性衝動を解消することになりがちです。

 

人によってそれぞれですが、

年齢が大きく離れた相手や

病弱な相手、さらには既婚者など、

結婚しなくて済むような

相手を選んで交際したりします。

 

人生の課題を避けながら、

自分が孤立しなように活動するため、

何かと制約の多い生活となります。

 

そこに生きづらさを

感じることとなるわけです。

 

■世界観の整理

このような人であれば、

「外の世界は危険である」

という世界観を整理することが、

生きづらさを減らして

感じるしあわせを増やすことに

効果的です。

 

この世界観が、

はじめはただの先入観であったのに

いつ確信となったのか、

その瞬間を確認するのです

 

その瞬間に感じた感情、

そしてその感情を感じさせたもの、

これらを具体的に確認するのです。

 

そこにたどり着くまでには、

様々なものを整理する必要が

あることが多いです。

 

なぜなら、心の中の、

簡単に発掘できるような層にはなく、

奥深くの層にあるからです。

 

奥深くから、

今も持ち続けている

「外の世界は危険である」を

支え続けているものです。

 

その支えの大元となっているものを

簡単に表層に手繰り寄せることができたら

「外の世界は危険である」が

揺らいでしまいます。

 

「外の世界は危険である」が

ない生き方がわからないため、

「外の世界は危険である」をなくすことに

恐怖すら感じるでしょう。

 

だから、

確固とした支えとするために、

さらには自分の「今まで通り

という安心のためにも、

奥深くの層に置かれているのです。

 

 

この世界観を子ども時代に

根付かせないためには、

教育者である親や教師等は

子どもの「他者への関心」が

育つようにはたらきかけることです。

 

これに失敗すると子どもは

「外の世界は危険である」を

深め続けることになります。

 

やがては、

「外の世界は危険である」が

生きる支えのようになり、

これを整理するのは

次第に難しくなってしまいます。

 

 

この整理をするのは、

おそらく、一人では無理でしょう。

 

訓練されたカウンセラー(回復)か

メンタルコーチ(変革)の手を借りた上で、

本人の「生きやすさを増やす」の目的の下に

勇気を使うことで、ようやく整理は進みます。

 

まれに、

カウンセラーでもコーチでもない人によって

整理されることもあったりしますが、

誰でもそのような人に

出会えるわけではないので、

やはりプロの手を借りることが

最善の策であるといえます。

 

そうして整理できていくと、

世界観も変わっていくために

世界は今までとは

まるで違って見えてきます。

 

 

 

 

お読みいただき、

ありがとうございます。

 

プロコーチ11年目、常楽でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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