今日は、
アドラーの指摘する
妻に支配される夫
について書きました。

妻と夫が逆になれば
妻を支配する夫、
となります。

ちょっとしたやりとりが
力関係を示してくれている、
という例です。

これは本人たちが
気にしなければ
何事もなく流れていくものですが、
「相手より自分優先」な心ですると
夫婦の力関係が偏ることもあります。

目次
・どちらが支配しているのか
・支配する構造
・支配される構造


■どちらが支配しているのか

アルフレッド・アドラー
夫婦のやりとりを通じて
”どちらが支配しているか”を
説明してくれています。

なお、以下のことは
夫婦の立場が逆になっても
同じことがいえます。


ある晩に夫が
集まりに出掛けることになりました。

そこで妻が夫に
その集まりは滅多にないのだから
今夜は早く帰ってこれなくても大丈夫

と伝えました。

その口調は
冗談めかした感じで、
厳しく見えるようなものでは
ありませんでした。

やりとりは、これだけです。

これだけですが、
ここから妻が夫を
支配していることが読み取れます。

■支配の構造

夫は”集まり”という用事があるから
外出するわけで、
帰りが遅くなるとは限りません。

しかし妻は、
早く帰ってこれずともよい、と
送り出しています。

一見すると
何でもないやりとりですが、
アドラーが見ると
命令を出したのは妻である
と見えてしまうのです。

つまり、
このやりとりによって
夫は妻に支配される状況に
なったのです。

妻は、
遅くなっても大丈夫と
夫に許可を出したので、
実際に遅くなっても
妻に許されます。

もし集まりが早く終わって、
遅くなる理由がないため
早く帰ってきたならば、
「なお、良し」と
妻に許されることになります。

どちらになっても
妻に許されるわけで、
夫は妻の手のひらの上
となるわけです。

夫は、
どちらの状況になっても
妻の意志と願望に依存することとなり、
それをアドラーは「支配」と
指摘しているのです。

なお、この伝え方が
厳しく見えないように
すればするほど
効果的になります。

■支配される構造

もし妻が、
早く帰ってこれたら
早く帰ってきてね

と夫に伝えたならば、
立場が逆転します。

早く帰るかどうかは
夫次第であり、
妻は夫の意志と願望に
依存することとなります。

妻は、
夫が早く帰ってきてくれれば
夫を許すことができますが、
夫が早く帰ってこなければ
夫を許せないでしょうけど、
見過ごさねばなりません。

一方、夫は、
自分が早く帰りたければ
早く帰りますが、
自分が早く帰りたくなければ
早く帰らないことができます。

早く帰ってこれたら早く帰る、
となっているだけに、
妻はどちらの状況になったとしても
許さざるを得ないこととなります。

夫が妻を支配している状況です。

他にも伝え方次第で
誰が命令を出しているか、
またどんな支配となるか、
様々な状況が考えられます。






お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ10年目、常楽でした。




・関連記事

夫婦関係には「うまくいかない前提」で臨んでいるか

夫婦でも一緒にお風呂に入る必要はない

夫婦関係の合わせ方

夫婦で、よりしあわせになるために

性欲を適切に調和できるのは、そこに社会的に有用な目標を持てるとき























ACE COACHING's Services here