■対人関係から離れたい

「私には価値がない」
という壁で自分を囲う人は
対人関係から離れたい人です。

「私には価値がない」を口実に
人生の課題を先送り
しようとしています。

勇気を使って
対人関係を遠ざけずに
人生の課題に向き合うことを
始めたときには、
そんな壁は邪魔なので
自ら進んで取り払います。

それは、
感じるしあわせを増やすには
対人関係を持って
人生の課題に取り組む必要が
あるからで、

例えば、
誰かを守ろうとしたときに
「私には価値がない」なんて
言っているヒマなんてありません。

自分が本当にやりたいこと、
つまり目的が定まると
「私には価値があるかどうか」は
問題にはならず、
その目的の実現だけに
興味を持つわけです。


■欲しい価値がある、ということ

「私には価値がない」
具体的には、
「私には、他の人のような価値がない」
と言っています。

はじめから「無い」ものは
「無い」の状態になっても
認識できません。

「無い」と認識できるのは
「有る」の状態を
確認したものだけです。

自分に「無い」ものなのに
自分に「無い」とわかったのは
他人の「有る」を確認したからです。

例えば、
赤い上着を持っていない人が
赤い上着を着ている誰かを見たり
お店に並んでいるのを見たりすれば
「自分は、赤い上着を持っていない」
と認識することができます。

つまり、
「私には価値がない」とは
「私は○○みたいな価値が欲しい」
言っているのと同じです。

その”○○みたいな価値”
欲しいのです。

そして、
それを手に入れる活動は
その”○○みたいな価値”とは何か?を
具体的にしてから
行動を起こすべきです。

もしそれが抽象的だと
地図で行先を
「だいたいこのへん」
決めただけの状況と同じです。

近づくにつれて
「一体どこに向かっているんだろう?」
と迷いを感じてしまいます。

”○○みたいな価値”
今わかるかぎりに
具体的にすることで
迷うことが減ります。

その後にそこに
向かううちに情報は増えますから
さらに具体的になり
更新されていきます。

もしかしたら
全然別モノに
変わるかもしれませんが
それも自然なことなので
ダメじゃないです

行く先として
勇気を使いやすいのは
「誰の役に立つのか。」
「誰を喜ばせたいのか。」
「誰を助けたいのか。」

などの他者貢献の要素
含まれているものです。

■休みが必要な時期かも

対人関係から離れて
人生の課題に向き合うことを
休みたくて
「私には価値がない」
言いたくなるときも
あるでしょう。

そんなときは十分に
休むことが目的なので
その通り十分に休むことです。


そして回復したなら
自分なりの方法で
対人関係に触れて
人生の課題に向き合えば
良いのです。

間違うこともありますが
すべてを間違うことが
最初から決まっている
わけでもありません。

最初から結論づけずに
一歩ずつ動くことです。

人生の課題は、その先に
感じるしあわせが増えると
示してくれているのですから。


■役に立たない使い方

「私には価値がない」
相手に伝えることで
相手を支配しようとする人も
います。

そうなんですね、
あなたは自分には価値がないと
思っているんですね、と
返せば「そんなのひどい」と言い、

私は、あなたに価値がないなんて
思わないよ、と返せば
「そんなのひどい」と言う。

そんなふうに相手に
気遣いをさせるため
使ったりするわけです。

相手は腫物(はれもの)を
触るかのように
慎重に接することになります。

普通なら何でもないやりとりも
「私には価値がない」という人だと
「そんなのひどい」と言われてしまう。

どうやっても
「悪」と裁かれてしまう。

じゃあ「善」になるには
どうすれば良いのか?

それは
「私には価値がない」
いう人の要求に従うことで
「善」の裁きをくれる
”かもしれない”と思う。

何回かに一度は
「善」をもらえる。

泣いてる赤ちゃんが
何で泣いているのかがわからず
こちらがそれを考えて
対処を続けていくうちに
赤ちゃんの正解に出会い、
赤ちゃんは泣きやむ。

まるでこんな赤ちゃんと
同じように相手を支配する
わけです。

「自分には価値がない」と
誰かに言いたくなったとき

この可能性を自分に
確認してみることです。

もし泣く赤ちゃんと
同じ原理で相手を動かそうと
していたとしたら、
それは人生の課題を
避けている証拠
です。

人生の課題に取り組むなら
「自立」
「社会との調和」
形にしようとすることです。

相手の貢献を
搾取しようとせず

自分は相手に
どんな貢献ができるか

見つけようとすることです。

すると
相手を支配などせずとも
「自立」
「社会との調和」は育ち、
感じるしあわせを
増やしていくことができます。

もちろん
必要ないので
使いません。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ9年目、常楽でした。



勇気を持てるのは、貢献を確信したとき
勇気があれば相手を支配せずとも生きてゆける
休む勇気

価値のない人なんて、いない
はたらく人の価値は「職種」ではなく「態度」で決まる
自分の価値の見つけ方