の続き。
前日に早めに就寝して、この日は5時起き。
持ってきた防寒具をモソモソと重ね着して、
まだお外は真っ暗な中、釧路駅に向かった。
6:03、JR釧網本線・網走行の列車に乗り、釧路駅を出発。
釧路から網走へ向かう始発列車。
こんな時間なので空いているだろうと思っていたのだけれど、そこそこの乗車率。
乗客は旅行客と思しき大荷物の人ばかり。
6:25、細岡駅に到着。
真っ暗だったお外が、少し明るくなってきた。
6:35、塘路駅に到着。
雪は降っていないのだけれど、霧がすごい。
天気予報では晴れの予報だったのだけれど……。
6:43、茅沼駅に到着。
ここで下車。
列車を降りたのは、わたし一人。
網走方面へ向かい、霧の中に消えていくキハ54形。
早起きして始発列車に乗り、この駅までやってきた目的は、
冬季に茅沼駅の周辺に飛来する、タンチョウツル。
ホームの向かいに広がる「タンチョウの私有地」へ目をやると……
いた……!
遠くに2羽だけタンチョウの姿を確認することができた。
前日に見たのと同じ子たちかな?
あいにく、霧がひどく周囲はまっしろ。
さらにタンチョウまでの距離も遠く、写真の撮影は難しい環境。
ひとまず日の出を待ってみよう。
と、まずは駅舎と周辺探索へ。
タンチョウの来る駅・茅沼駅。
昭和時代に起きた水害により営巣地を失ったタンチョウに、当時の駅員さんが餌付けしたことから
毎年冬になると、ここ茅沼駅にタンチョウがやって来るようになったとのこと。
無人駅となった今も、地元町民の手により餌箱の管理は引き継がれている。
中に入ってみた。
トイレに見えるドアは物置。
釧網本線の歩み。
運行本数がロックな釧網本線の時刻表。
夏場なら、18時台と19時台の列車の間が1時間ほどあるので、
ちょっと降りて撮影するにはちょうどよさそう。
冬場は日が短いので、釧路発の始発に乗って来て、30分後の釧路行の列車で戻る以外、
免許をもっていない民が途中下車して撮影するのは、なかなかに厳しい。
茅沼駅の駅舎、外観。
三角お屋根が可愛いログハウス風。
あっ、やっぱりお手洗いはないのね……。
駅の周辺マップ。
線路の向こうの広場の他にも、タンチョウの給餌場があるとのこと。
他のタンチョウはそちらの方にいるのかな、行ってみようかな
と思ったけれど、Googlemapsで見ると結構距離がありそうだったので断念。
周辺に何もない無人駅だと思っていたのだけれど、駅前には建物がちらほら。
雪を被っていた、なにかの列車の車輪。
6:54、日の出時刻を迎えたものの、
茅沼駅周辺は濃霧に包まれ、薄暗いまま。
先ほど遠くにいたタンチョウは、餌箱の方に移動していた。
微妙な距離を保っているのだけれど、この2羽はつがいなのかな?
朝ごはん中。
時折キョロキョロと周囲の様子を伺ってはいるものの、
ヒトは無害な生き物だと思っているのか、私の存在を気にする様子はない。
ホームの奥、線路の向こう側には渡れる道とかないのかな?
と思ったけれど無理そう。
暗さと濃霧の関係で、スマホでの撮影は無理があったので、
持ってきたカメラに切り替え。
しばらく餌をつついた後、
おもむろに翼を広げて大きな鳴き声を上げ、ばさばさと羽ばたきはじめた。
えっ、なに、なになに?!
威嚇されてる??
と思ったら、2羽が向かい合って鳴き声をあげながら羽を広げ……
始まったのは、タンチョウの求愛のダンス。
真っ白な雪原。
ほかのタンチョウはいない、ふたりだけの舞台。
観客はわたしだけ。
動画で。
すごい……まさかこんな光景が見られるなんて……!
早起きして来てよかった!
もっと眺めていたかったのだけれど、残念ながら釧路に戻る列車が来る時間。
慌ててホームの乗車位置へと戻った。
へ続く。
ぽちっとな( ˘ω˘)
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