『大人のギャザリング』ライフナビゲーター・田村ゆかりです。
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【大人のギャザリング~人生にひと振りのスパイスを】
【あやしい絵展】が、国立近代美術館にて3月23日から始まり
初日にアートギャザリングの下見を兼ねて行ってまいりました!
【芸術は魂の栄養~妖しさの中の光と闇・春のアートギャザリング募集中!】
面白い構成になっていて、かなり見ごたえありました。
章立ては3章に分かれていて
時代や作家ごとではなくテーマごとの構成です。
特に2章『花咲く個性とうずまく欲望のあらわれ』は
さらに5つの小テーマがあり
>「単なる美しさとは異なる表現」を深く掘り下げる
という開催主旨のとおり
綺麗で心地よい絵ではなく、むしろ
奇怪でミステリアスな絵が多く
観る側の心をざわつかせるものばかりでした。
今回、私が特に観たかったのは、4月4日までしか展示しない
『曽我蕭白の美人図』
『上村松園の焔』
『北野恒富の道行』
の3点
『曽我蕭白の美人図』は2019年の【奇想の系譜展】で観ています。
【満員御礼・第2弾!奇想の系譜で江戸のミラクルワールドへ~アートギャザリングと初回開催レポ】
『上村松園の焔』も2015年の【うらめしや~、冥土のみやげ展】で出会っています。
【ひんやりじっとりとした水のような~うらめしや冥途のみやげ展アートギャザリング】
『北野恒富の道行』だけは、今回初めてお目にかかる絵。
『道行』と題された、北野恒富という画家の描いた二双の屏風絵
この絵の下敷きとなったのは
近松門左衛門作の人形浄瑠璃『心中天網島(しんじゅう てんの あみじま)』
大阪天満 お前町の小売紙商の治兵衛と
曾根崎新地 紀伊の国屋の妓婦小春の心中事件を元に
近松門左衛門が作ったお話し。
とはいえ、この絵は心中噺そのものを描いたというよりも
画家が、赦されぬ間柄の男女の情愛や死出の旅を象徴的に描いたもの。
この絵の右下には、高杉晋作が詠んだという都都逸が
まるで絵の解説のように展示されています。
『三千世界の鴉(からす)を殺し 主(ぬし)と朝寝がしてみたい』 高杉晋作
屏風絵の左側の二羽の鴉は黒々と獰猛なほどの動きを見せていますが
右側に描かれた一羽の鴉は薄墨のような靄のかかったような世界にいるよう
道行の二人の女の方の表情はとみれば
半分魂を失ったかのような虚ろな、この世の者ではないような顔
あの世とこの世のはざかいを二双の屏風が現しているのかもしれませんね。
因みにこの『北野恒富』という画家は、大正・昭和と活躍した、大阪画壇のリーダー的な存在だったとか。
妖艶で退廃的な作風から、京都の画家たちからは”画壇の悪魔派”と呼ばれたそうです。
次回は会期を通しての見どころ作品や
前期・後期それぞれの見どころ作品などをご紹介したいと思います!
さまざまな表情を持つ自分自身の感情を揺さぶられに、是非【あやしい絵展】をご一緒してみませんか?
【あやしい絵展~アートギャザリング】は
前期の展示替え最後の日である4月18日と
後期の展示替え中の5月4日の2回開催です!⇒各回残1名さま!
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最後までお読みいただきありがとうございました。
スピリチュアル雑誌『anemone』2021新年号に掲載されました