谷中・全生庵の幽霊画展と雨宿りのカフェ~アートギャザリング開催レポ | 本音で生きる人生の愉しみ方~ライフナビゲーション

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お盆過ぎの週末、19日の土曜日
【谷中・全生庵~幽霊画展】を観るアートギャザリングを開催しました。

本当は夕方からそのまま”現代版・百物語”の開催予定だったのですが
会場となる方のご自宅でやんごとなき事情があり
こちらは急遽4日前に中止を決め、アートギャザリングのみとしました。

谷中にある全生庵は山岡鉄舟によって明治時代に建てられた寺。
ここには明治の落語家で、今も落語界に多大な影響を及ぼしている
名人「三遊亭圓朝」の墓もあるのです。

その由縁から、圓朝遺愛の幽霊画コレクションが50幅ほど存在しています。

三遊亭圓朝と云えば”怪談噺”の祖

「怪談乳房榎(かいだんちぶさえのき)」
「牡丹燈篭(ぼだんどうろう)」
「真景累ケ淵(しんけいかさねがふち)」など
圓朝が創作した中でも代表的なこれらの話を
落語だけでなく、歌舞伎や映画などで目にした事のある方も多いのでは?

毎年8月の間だけ、虫干しを兼ねて全幅を公開するという
幽霊画のコレクションをアートギャザリングとして観てみようというのが趣旨。


特に今回は、美人画を描くことで有名だった
鏑木清方の手になる、と特定された
『茶を献ずるお菊さん』の絵も1世紀ぶりに展示、ということもあり
悪天候ながら、ツアーのような形で来ている若い人達もいて
狭い展示室は中々の人いきれ!


展示されていたのは数十点ほどでしたが
2015年8月の東京藝大美術館で開催していた”うらめしや~冥途のみやげ展”
で公開されていた作品も数点あり
あの時の、なんとも背筋がゾクリとするような思い出が蘇りました(笑)

【ひんやりじっとりした水のような~うらめしや冥途のみやげ展アートギャザリング】


歌川広重の『瞽女の幽霊』にみられる、底辺を生きる女の諦めとも恨みともつかぬ虚ろな表情

円山応挙の『幽霊図』の上品な佇まいの女の静かな怖さ

月岡芳年の『宿場女郎図』での痩せさらばえた年増女の幽霊のような姿

鰭崎英朋の『蚊帳の前の幽霊』の儚げな美しさが際立つ幽霊画

責め絵で有名な伊藤晴雨の、これまたあまりに有名な『怪談乳房榎』での
肌が粟立つほどの恐ろしげな幽霊が赤子を抱く姿


私はそこに
逃れられない人間の業のようなものに苦しみながら
あの世へいっても尚、想いを残す
絶望的な哀しみのようなものを感じずにはいられないのです。

肉体から魂が離れても
必ずしも成仏できないとしたら・・・辛いですよね。

そんなことを思う展示でした。


その後、全生庵近くで偶然見つけた
レンタサイクルとカフェが一緒になった素敵なお店


『Tokyobike Rentals Yanaka』にて、雨宿りしながら
カルダモン珈琲を注文して、一休み。
とっても素敵なお店で、また是非!訪れてみたい場所となりました。


夕方の谷中を、お店をひやかしながらテクテク歩いて
根津へと移動。

こちらは、私がイチ押しの『釜竹』(かまちく)さんへ。

関西風の釜揚げうどんで有名なのですが
日本酒と肴がすこぶる美味しいのです!(笑)

予約はできないので、OPENから30分たって入店してみると既に広い店内は満席!!

でも、20分ほど待って座れたので
雨の庭を背にしながら、かなりの数の料理と

お酒(主に呑んだのは私だけでしたが・・・苦笑)を愉しみました。


雨の中、予定通りに参加してくださったみなさま
ありがとうございました!


次回の直近のアート企画は
クリップ8月26日夕方~【ベルギー奇想の系譜展~ナイトミュージアムツアー】
クリップ9月09日午前~【アルチンボルド展~アートギャザリング・思考のラビリンス】
クリップ9月16日午後~【インタラクティブ・アートトークって何?~五感で感じるアートを知る交流会】

その他12月までの主な企画は、こちらをご覧ください ↓↓↓
【更新★2017年8月以降の企画イベント一覧】

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