【ミュシャのスラヴ叙事詩~
そこに描かれた世界を我々はどのように感じ取るのか?】
他民族による支配
それは宗教や文化、言葉、
生活のすべてを自国のものから他国へと変えさせられ
時に民族の誇りをも奪われかねない・・・
四方を海に囲まれた島国である日本に住む私たちは
過去にもそのような体験を持たずに歴史を紡いできました。
先日、4/16に開催した
【ミュシャ展~スラヴ叙事詩を観る~アートギャザリング】
思わず息を呑むほどに巨大な20枚の連作
そこに描かれた世界は
ミュシャの生まれ故郷であるモラヴィアの
3世紀頃から20世紀初頭まで
中欧~東欧に至るスラヴ民族の国々で起きた歴史上の闘いや
儀式などさまざまな出来事を取り上げており
一環して、ミュシャの考える
スラブ民族の誇りと団結、戦争の虚しさと平和への祈りと
独立への願いが込められているように思えました。
象徴主義的なものを感じさせる、蒼い世界には
神話や天使、見えない世界のものがシンボリックに描かれ
黄色い世界には現実に生きる人々の力強いまなざしが・・・
巨大な絵の構図は、完璧であり
時には、ミュシャのデザイン的な配置が為されてもいて
それはそれは素晴らしいものです☆
この『スラヴ叙事詩』20枚の連作の他にも
アールヌーヴォー時代の旗手ともなったミュシャの描いた
おなじみの、サラ・ベルナールの美しい等身大のポスターや
彼がデザインした宝飾品
そして「四つの花」と題された花を美しい女性たちで表現した作品
切手や挿絵本など
部屋ごとにテーマの違う作品が観られます。
また、20枚の『スラヴ叙事詩』のうち、5枚のみ撮影可能な部屋があります。
この展示は6月5日まで、六本木の国立新美術館にて。
会期中はかなり混雑してはいますが
これほどの大作が一度に来るのはもう二度とないはず!
出来れば、少し東欧の歴史などを予め知ったあとで
観にいかれるのが良いかもしれません。
いつものようにナビゲートしてくださった
土岐 綾子 (Ayako Toki)さん
ご参加くださった Teiko Utsumiさん
土岐 安規子 (Akiko Toki)さん
荒井 弥生 (Yayoi Arai)さん
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