ネタバレに思うこと | せいぜいひまつぶしの小話

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5年目から創作系ブログとして新装開店しました。
色々と思うところ書いてます。講談社への抗議不買は一生続けます。
2022年12月からは小学館もリストに加わりました。
「人を選ぶ」とはつまり「自分は選ばれた」ということです。

インターネット(=情報拡散社会)の発達と共に作品の“ネタバレ”の問題は、
いい加減メーカー側にとって無視出来ないほど大きくなってきたようです。

で、そのテのサイトや動画に対し『著作権侵害』なんかを盾に賠償金請求の裁判を
起こしたり警察に捕まったり、という話をチラホラ耳にするようになりましたが、
それと同時に(ネタバレ)サイトや動画に客を取られた」とか、
「お前らさえいなければ客としてコッチに回ってくるんだ」というのを
メーカー側の言い分というか恨み節として聞くこともありますが、
著作権はともかくその主張は無理筋じゃね?というのが正直な感想です。

オチを含めた全体のあらすじだけ聞いてそれだけで済ましちゃうよーな人が、
そうした情報へのアクセスを無理矢理遮断されたとして、たとえば映画だったら
「じゃあ映画館に見に行くか」とか「レンタルしよ」ってなるかと言えば、
正直ならないと思います。なったとしても焼け石に水でしょう。
そういうのをファストフード感覚で消費してる連中を新たな客層として取り込もうだとか、
もし本気でソレを狙っているのだとしたら考えが甘過ぎると、言わざるを得ません。
むしろ積極的にネタバレという名の情報公開をしてくれた方が興味につなげるきっかけとして、
まだワンチャンあると思います。 自分もその1人です。
そもそもダイジェストのネタバレに求めているのは 情報収集 > 作品鑑賞 ですので、
最初から目的が違うんですよね。大抵の人はその辺を心得てるはずです。

公式の予告PVがあるだろって? 大本営発表だけで判断しろと?
間違えて買わせる魂胆丸出しで紛らわしい邦題つけてくるよーな
連中をどうやったら信用出来るのか逆に教えていただきたい。
ネット通販のレビューが今どうなってるのかご存知ないんですか?
より多くの意見や情報を仕入れておきたいんですよコッチはね。

 

↓主演俳優の第一印象だけででたらめなアオリを書かれた実話ベースの重い話

 

基本はバラされて興味が失せるなら所詮その程度だと思ってますし、
少なくとも自分は過去改変テーマが『最後は八方丸く収まってメデタシメデタシ』なのを
確認出来ない限り手を出す気にはなれませんし、安心して見れません。
ましてや映画館で2000円近くも払って確かめに行こうなんて絶対にあり得ません。

 

↓原作通りのハッピーエンドなのか?『旧作』になったら確かめてみます(みました)

 

↓原作

 

「何度やり直してもダメ」だった?
じゃあその“何度もやり直した”中身を全部見せろ。
所詮は作者
(てめー)の足りねーオツムの中での話だ。

 

 

しかもそのテのダイジェスト動画なんかで、作りたてホヤホヤの最新作が丸ごと勝手に
アップされてるとかならまだしも、自分が見たことのあるヤツはどいつもこいつも
劇場公開終了作なのはもちろん、どこの配給・配信会社からも見捨てられたよーな
どマイナーZ級映画ばっかりで、ついでに言えば検索に引っ掛かるのは角川や東宝より
ネトフリの方が圧倒的
なンですが、『カブキマン』のあらすじ動画を第三者が勝手に

配信したとして、今さらバンナムにどんな不利益があるんでしょうか?
それともそういうのはお目こぼしされるとても? 確実な保証があるんでしょうか?

 

 

↓売ってるのはもちろん中古のビデオテープ

 

それにさっきも書いた通り、ダイジェストのネタバレ動画で客が求めているのは大半が
“情報”であり、それを目的としている人たちにとってファストフード感覚で消費する
ネタバレのダイジェストも個人のレビューも、内容の真偽はともかく情報として見る限りは
その本質自体に何ら違いは無く、また区別しているわけでもありません。

掲示板やなんかで文字情報として“ストーリーを教えてもらう”のは当然、
ゲームプレイ動画のストーリー部分“だけ”を飛ばし見した経験が、無いとは言わせません。
他にはスクショした画像と一緒に作品をレビューするブログ記事や、
“漫画の一コマを貼り付ける”ツイッターのクソリプはもちろんのこと、
『100分DE名著』のように受診料を払う価値の有る素晴らしい番組であったとしても、
作者様が心血注いだ成果物を他人が切り貼りしてるのは同じことで、
情報として見る限りはみんな同じ穴の狢(むじな)です。

チョイと検索かければネットで見ない日は無いってくらい、映画はもちろん漫画やアニメ、
ゲームと、およそありとあらゆるメディアで実に多くの人が手を染めているこの状況で、
映画のネタバレだけを目の敵にして正義ヅラで糾弾し、法律でぶん殴る…自分たちだけは
特別で、絶対に安全な場所にいると、果たしてそう言い切れるでしょうか?

「みんなやってるから」何をやっても許されるとは思っていませんが、
「みんなやってる」くらい広く浸透してしまったものを完全に食い止めるのは、
もはや不可能な段階に来ているのではないでしょうか。
すでにゲーム業界では「ここまでならやってもいいよ」と、あらかじめガイドラインを
設定することで、自分たちへのダメージを抑える方法を採っています。
初代プレイステーションの頃のSCEは、自分たちにカネが回ってこないのがよっぽど
腹に据えかねたようで、ほんのごく短い期間ですが中古ゲーム市場から締め出そうと
躍起になっていた時期がありました。映像産業のソレも同じような動機で始まったのだとすれば、

まぁ法律でぶん殴るのは賢いやり方じゃないよなと。

 

↑『風のクロノア(PS)』ジャケット裏面より。自発的に表記していたとは思えません。

 

繰り返しになりますが、ある程度ネタバレしてくれないと安心して見れないし、
手を出す気にもなれない、逆に教えてくれさえすればカネを落としてくれる人は存在します。
需要があるのは事実なのだから、そこはもう変えようがありません。
「“失敗した”経験も含めての鑑賞だ」と言う人もいるでしょうが、
そんなものは決して他人から強制されるべきではありません。

せいぜいクソ長いスタッフロールでも見ながらマスかいてろと、
通ぶった勘違い野郎の独善を強制する暴挙には、思いっきり中指を立ててやろうと思います。
…おっと誰か来たようだ。